2ntブログ
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- / Top↑
Ashley事件関連エントリーです。
2年前のこの事件を追いかけてきた人にしか興味がないかもしれません。

       -----        -----

シアトル子ども病院Treuman Katz Center for Peciatric Bioethicsは
毎週木曜日の午後に生命倫理のセミナーを開催しており、
時々外部から講師を招いているのですが、

こちらの2008年のセミナー一覧を見ると

2月13日にLainie Friedman Ross

6月5日にJoel E. Frader

10月2日には Norman Fost

2007年“Ashley療法”論争で
いかにも中立の立場の「専門家」を装ってメディアに登場し、
両親とシアトル子ども病院倫理委員会の決定を強く擁護・正当化した人たち
2008年の講師としてずらりと顔を並べていることに、
今さらながら「よくもまあ、あの時は露骨なことをヌケヌケと…・・・」と呆れ返ってしまう。


しかし、それよりも何よりも思わず「あっ」と言ってしまったのは

今年2009年の初回、1月8日のセミナー講師がなんと、
Jeffrey P. Brosco, MD, PhD, University of Miami School of Medicine

この人は2006年にGunther 、Diekemaの両医師が
いわゆるAshley論文を発表した米国小児科学会誌の編集委員で
同論文の掲載に際して、
成長抑制療法について慎重を呼びかける論説をわざわざ書いた人の1人。

(Broscoらの論説についてはこちらのエントリーに)

しかし、その後2007年5月に病院がシンポを開いた時には
冒頭で障害児・者の医療の歴史を概観する講演を行いました。
この時にも、奇妙に中立的なところに逃げたな、という感じを受けましたが、

今週23日に予定されている今回の成長抑制に関するシンポ情報によると、
子ども病院が組織した成長抑制に関するワーキング・グループのメンバーに入っているのです。

そして今年初めには
上記のようにTreuman Katzセンターのセミナー講師に招かれた……。

権力者が自分を批判する敵を崩すのに一番有効な手段は
おいしい餌で釣って権力のある側に引っ張り込むこと……。

そういうのが医学の世界では常套手段……てなこと、ありません?
1982.04.22 / Top↑