http://www.montrealgazette.com/news/Quebec+nurses+order+opposed+assisted+suicide/3592001/story.html
スコットランドの自殺幇助合法化法案に、障害者団体からの批判。ここでも事故で全身マヒになってスイスで自殺した23歳の元ラグビー選手Daniel Jamesのケースが取り上げられている。James事件は自殺幇助を許容する文化における「すべり坂」の象徴。
http://news.scotsman.com/news/Disability-group-warns-suicide-bill.6555416.jp
こちらも同じく。Inclusion Scotlandからの批判。
http://news.stv.tv/politics/199887-protest-while-msps-discuss-proposed-assisted-suicide-bill/
スコットランドの視覚障害者が、NHSは医療情報を患者にきちんと提供保障していない、と。例えば処方箋の内容とか、検査結果とか、その他医療に関する事務連絡などが、印刷文書でしか渡されない、という指摘。:これ、日本では?
http://www.bbc.co.uk/news/uk-scotland-11432042
英国ポーツマスの地元紙(たぶん)The Newsが「今年の介護者」にALS患者の介護をしている50歳の介護職の女性を選んだ。:最近、「今年の介護者」賞がやたら目につくのだけど、この動き、どう受け止めたらいいのか、ちょっと迷う。あんまり情緒的な美化がされると現実問題が覆い隠されてしまう。
http://www.portsmouth.co.uk/people/Kindhearted-Sally-over-the-moon.6554134.jp
去年、米国ワシントンD.C.の子どもたち10人に3人が貧困生活を送っていたことが判明。特に黒人家庭が急激に貧困に陥っているため。
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2010/09/28/AR2010092800465.html?wpisrc=nl_cuzhead
フィラデルフィアのアフリカ系アメリカ人の幼児死亡率の高さが問題になっている。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/202659.php
長年下がり続けてきた米国の自殺率が中年期に劇的な上昇傾向をみせている。ブーマーズが押し上げている。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/202712.php
オーストラリアの首都特別区で、GPに紹介されても患者が専門医の診察を受けるために延々と待たなければならない(ただし命に関わらないelectiveな手術の場合)ことが問題になっている。
http://www.canberratimes.com.au/news/local/news/general/act-patients-play-a-waiting-game/1954613.aspx?src=enews
アルツハイマーの初期症状には、従来のスクリーニング・テストよりも家族や友人の気づきの方が正確。:いかにも、納得。ただ、家族や友人が気づいても、いかに受診させるかというのが大難問なんだと思う。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/202719.php
家族や文化の影響で、知能が高い人が必ずしも高教育を受けられることになるとは限らない。:んなの、女性が社会から受けてきた扱いを振り返るだけでも常識。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/202723.php
日本医科歯科大の研究者が、加齢による骨の組成変化に手を加えることで骨粗鬆症を予防する方法をマウスにて解明中。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/202695.php
大学でも非常勤職員の比重がどんどん増えていることは感じていたけど、これは最近になって初めて知った。京大で非常勤職員は5年でクビというルールができた。それに抵抗した当時非常勤職員だった小川恭平、井上昌哉の2氏が時計台前にテントを張り、座り込みのストライキを始めたところ、4年で雇止めに。そこで2人は生活していくために、そのテントでカフェを始めてしまった。その名も「くびくびカフェ」。(大学側から訴えられて現在は場所がちょっとだけ移動している模様。)復職を求めて訴訟を闘いながら、5年条項の完全撤廃に向けて大学側と交渉している。2人が立ち上げた京大時間雇用職員組合ユニオンエクスタシーのチラシがこちら。仕事の質も教育の質も保証しないというのも、もともと女性労働の搾取が根っこにあるというのも、いちいちうなずける。
http://kyototto.com/image/frier_kubikubi.pdf
ユニオンエクスタシーのブログがこちら。連絡先住所が「京都市左京区吉田本町 京都大学時計台前」となっている。:むか~し、学生運動の終末期の頃、あの時計台前に総長(たぶん)が引きずり出されて“総括”されているのを見たことがある。学生鎮圧にキャンパス内に警察を入れて大学の自治を自ら放棄したとか、そういうことだったと思うのだけど、フランス人の女性教師が野次馬の輪の中から激しい糾弾のヤジを飛ばしていたのが印象的だった。”総括”している学生よりも彼女の方がよほど本気で怒っているように見えた。
http://extasy07.exblog.jp/
http://www.theglobeandmail.com/news/national/ad-campaign-for-assisted-suicide-banned-from-canadian-airwaves/article1727127/
HPVワクチン、ガーダシルで何かと不評を買っているメルク社が、恵まれない人たちに薬とワクチンを届けるプログラムを大幅拡大。:Bill Gatesがここの株を持っているという噂がある。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/202460.php
英国のケア大臣が、社会ケアの受給者全員にダイレクト・ペイメント導入を表明。ただし、10月に予定されている財務省の予算見直しで社会保障費25%カットの可能性もあり、結果的にどうなんだか、という話。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/202412.php
カリフォルニア州で図書館の企業へのアウトソーシングが議論になっている。
http://www.nytimes.com/2010/09/27/business/27libraries.html?_r=1&th&emc=th
親の感情的な子育てが如何に子どもの情緒に影響するか、という研究。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/202089.php
ここ数日目につくニュース。カナダの介護施設でインフルエンザが広がっているらしい。
http://ca.news.yahoo.com/s/capress/100923/health/health_london_flu
子どもの遺伝子と発達・健康の関連を調査すべく
多くの親子のDNAサンプルを集めようと
編みだした方法が物議をかもしている。
3年計画の調査、その名も“Gopher Kids”(ミネソタ・キッズ)。
Gopher Kidsの公式サイトはこちら。
テレビや新聞で広く宣伝した上で、
ウェブサイトから同意書をダウンロードできるようにし、
毎年180万人の家族連れが集うミネソタ州フェアで
1歳から11歳の子ども500人を募った。
親からの遺伝を調べるために、DNAサンプルは親子とも
容器にツバを吐くか口の中をブラシでなでる。
オプションで爪や血液の提供も。
同時に子どもの身長、体重、血圧を測り、
親には予め家族全員についての概要調査と
さらに45分程度のアンケート調査に応えてもらう。
ご褒美はフェアのお土産と5ドル相当の乗り物券で、
来年、再来年もフェアに来て追跡調査に協力してもらうために
今後2年間は無料チケットが送られてくるお約束。
今年はフェアも終わり、もう閉め切られたものの、
フェアの最中にNature誌に倫理性を問う論文が掲載された。
フェア会場というような場所では
親もその場の気分で同意してしまうのではないか。
金額的には通常の研究の協力謝礼と変らないにせよ、
フェアのライドで子供を釣るようなやり方はどうなのか。
だいたいフェアの会場に研究のブースが出来ること自体どうなのか。
はたまた、親のIC用の説明(4ページ)の情報が不十分かつ曖昧で
今後のサンプルの扱いに疑問が残る。
研究自体の位置づけは今後どうなるのか。
研究目的にのみ限った利用に同意させているが、
万一ドナーの子どもに病気に関与した遺伝子を見つけた場合に
知らせないというのは倫理的にどうなのか。
現在は分からない病気との関連が将来的に特定の遺伝子で見つかった場合に
個々の子どもの情報をどのように扱うのか。
などなど、あちこちの倫理学者から指摘が相次いでいる。
(通常なら「何でもアリ」のNorman Fostまでが嵩にかかって
非難しまくっているのが日ごろの彼の持論とそぐわない。
Fost自身、Wisconsin大学の小児科で遺伝子研究に関わっているので、
これは多分、MN大に先を越されたくないためなんじゃないのか……。
それを思えば、いろんな倫理学者が非難しているのも動機は同じだったりして?)
MN大学の当該研究の担当者らは
遺伝子研究はものすごいスピードで進歩しているので
先のことがどうなるなんて分からないもん、と言い訳しつつ、
なにしろ米国内のコンセンサスというのがまだないのだから、
我々研究者にはDNAドナーにどういう情報を提供しなければならんという
法的義務もないわけだけど、そりゃ、もちろん
道徳的な義務というものはあるわけだけだから
自分たちもこの議論は進めてもらえればうれしい、と。
U of M’s DNA on a stick’ study becomes platform for debate on genetic-research ethics
MinnPost.com, September 21, 2010
その全国的コンセンサスを敢えて作らず科学とテクノを無規制の野放し状態に放置し
倫理問題にも「議論が必要」とお約束のように言い続けるだけでお茶を濁し、
他国に抜け駆けて最先端の技術と利権にいち早くツバつける……という
なりふり構わぬ汚い手口で国際競争を創り出し、そこで勝ち続け
それによって世界中が科学とテクノの倫理問題も国民の命も構っていられないほど
えげつない科学とテクノの弱肉強食ネオリベ・グローバリズムを先導してきたのが
ほかならぬ米国の研究者なのでは?
成長抑制反対ブログまで立ち上げたカナダの重症児の母親Claire Royさんが
3月にオーストラリアのAngela事件を批判して
以下のエントリーを書いた。
On Hormones and Hysterectomies
LIFE WITH A SEVERELY DISABLED CHILD, March 13, 2010
このエントリーに9月24日になって、
以下のようなヒステリックなトーンのコメントが入った。
YOU HAVE NO IDEA WHAT YOU'RE TALKING ABOUT! I have a profoundly mentally and physically handicapped daughter who, because of her growth which is causing her scoliosis to worsen, MUST have two titanium rods attached to her spine to straighten it, which will put her in pain and on pain meds for the rest of her life not to mention the numerous surgeries that follow to replace the rods as she grows. THE ALTERNATE WOULD BE TO HALT HER GROWTH. A MUCH SIMPLER AND LESS PAINFUL SURGERY!!! BUT I CAN'T GET A DOCTOR TO DO IT BECAUSE OF PEOPLE LIKE YOU!!!!DON'T YOU THINK PARENT'S WANT WHAT IS BEST FOR THEIR PRECIOUS BABY!!! HOW DARE YOU INSERT YOUR AGENDA ONTO THESE INNOCENT, HELPLESS CHILDREN AND THEIR PARENTS!!!
あんた、自分の言ってること、分かってんの? 私には重症重複障害のある娘がいて、成長するにつれて側わんがひどくなるために、背骨をまっすぐにするためにチタン棒を2本背中に入れないといけないのよ。痛いし、死ぬまで薬を飲まないといけないし、成長につれて入れ替える手術を何度も受けることになるし。それ以外の選択肢があるとしたら、それは成長を止めることなのよ。棒を入れるよりもはるかに簡単で痛みの少ない手術でしょ!!! でもアンタみたいな人たちがいるおかげで、やってくれる医者がいないの!!!! 親は大事な子どもに最善を望むもんでしょうが!!! なんだって余計な批判をして、罪もない無力な子どもたちと親の邪魔をしないといけないのよ!!!
このコメントに対して、Claireさんは即座にエントリーを立てて応えた。
主な反論は3点で、
・私はAshley事件についても子宮摘出や成長抑制についても
時間をかけて調べては、じっくり考えてきた。その上で、
障害のある女性の子宮摘出には法的保護が必要だとの意見に至っているのであり、
自分の言っていることは分かっている。
一方、あなたの方は私のブログの主張の大筋も、このエントリーの内容も
その続編の内容も知らずに一方的に批判している。
・あなたが重症児の親として難しい決断を迫られているのは気の毒に思う。
私の娘にもひどい側わん症があり、知人にもそういう人がいるが
必ずしも背骨にチタン棒を入れなければならないというものではなく、
またチタン棒治療の効果が科学的に立証されているわけでもない。
もっと穏やかな選択肢はいくつもあるし、
全く治療しないことを選択している人もいて、
選択肢はそれぞれである。
・私が自分の意見を表明するのは、言論の自由が保障されている国で
いかなる議論においてもあらゆる立場が示されることが大事だと考えるからである。
もちろん、あなたがそれに反対するのは自由だし私の考えを押し付けるつもりはない。
あなたが自分の意見を持つのも自由である。
Response to comment
LIFE WITH A SEVERELY DISABLED CHILD, September 24, 2010
ウチの娘の側わんも相当に酷いし、
周りの重症児・者にも側わんのひどい人は多いけれど、
幼児期にコルセットをしていた人は見たことがあるものの
重症児で背中にチタン棒というのは聞いたことがなく、
確かにひどくなれば内臓に影響が出るのは事実でしょうが、
寝たきりで過ごす重症児の場合には、ある意味、
背骨がまっすぐでなければならない必要性も健常児より低いとも言えるわけで、
もちろん、リハビリテーションやポジショニングで予防する努力は必要だとしても、
(これが今の日本の医療で保障されていないのは大きな問題ですが)
重症児の側わんにチタン棒が唯一の治療だとのコメントの主張には、
私もClaireさん同様、かなり違和感があります。
またAshley父らが一般化しようとしている成長抑制療法は手術ではなく
エストロゲンの大量投与によるものですが、その点でもコメント主は
正しい情報を知った上でものを言っているとは思えません。
が、それはともかく、
Claireさんの反論の中で最も印象的だったのは
議論においては、あらゆる立場が明らかにされるべきだ、との最後の点で、
先日の立花隆のiPS細胞研究に関する「倫理的懸念は過剰な想像力」発言や
遺伝子組み換え技術の専門家の発言を思い出して、
科学とテクノの立場から懸念の声や批判そのものを封じようとする発言が
最近そういえば目につくなぁ……と。
言っている人が専門的な知識を笠に着ていたり権威にふんぞり返っているから、
「私がやりたいことが出来ないのはアンタみたいな批判者のせい。
私の邪魔をするんじゃないわよっ」という重症児の親のヒステリックな言いがかりとは
一見すると次元が違うように聞こえるかもけれど、
科学とテクノは法の束縛からさえ自由になろうとしている気配も漂っていることだし、
その内実は、このヒステリックな言いがかりコメントと同じく、
「やりたいように研究を進められないのは安全だ倫理だとアホ抜かす批判者のせい。
そんなの問題にならないほどの可能性があるんだし
こっちは熾烈な国際競争やってんだから、
ごちゃごちゃいって邪魔立てすんな」なのでは……?
なお、今年3月オーストラリアで11歳の重症児に
家庭裁判所が子宮摘出を認めたAngela事件については
以下のエントリー内に一覧でリンクを張ってあります。
(タイトルの通り、Angela事件はAshley事件と繋がっている可能性も)
Ashley事件とAngela事件との接点はここに……?(2010/4/27)
http://www.guardian.co.uk/world/2010/sep/24/teresa-lewis-lethal-injection-virginia?CMP=EMCGT_240910&
遺伝子組み換え作物の、生態系への影響や人間のDNAへのリスクをWHOもヨーロッパ・コミッションも指摘しているらしいのだけど、その一方、遺伝子組み換え作物にブレーキがかかると対コレラなど途上国に必要とされるワクチンの開発に差し支える、との声も。:この記事の中に「アメリカ人はもう長年そうとは知らずに遺伝子組み換え作物を食べ続けてきて何ら問題が起きていないのに」という下りがあるのだけど、これだけ科学とテクノが進んで健康志向は義務であり宗教やファッショであるかのようになって久しいのに、いろんな病気がむしろ増えているように思えることの不思議は、なぜ誰も真面目に解明しようとしないの?
http://www.medicalnewstoday.com/articles/202171.php
鎮痛剤などの処方薬への中毒者が増え、他人の家に盗みに入る事件が増えている。
http://www.nytimes.com/2010/09/24/us/24drugs.html?th&emc=th
IVFで生まれた子どもと自然に生まれた子どもの成績を小学校3年生から中学3年生までで比較したところ、前者が劣っているということはなく、むしろ優れていた……んだそうな。一方、他胎児は相対的に単胎児よりも成績が悪い傾向があるとも言われており、統計としては、まだまだこれだけからは何も言えない、とはいうのだけど。:こういう調査をやろうと考えつく人というのは、いったい何を証明したいのだろう。この調査に限らず、この頃、学校の成績という本当はかなりいい加減なものが、なにか絶対的な価値のある指標であるかのように科学とテクノの研究によって扱われていくことに、イヤ~な感じが付きまとう。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/202120.php
だいぶ前から話題になっていた糖尿病の治療薬Avandia、健康リスクが治療効果を上回るとして、英国で販売停止に。
http://www.guardian.co.uk/society/2010/sep/23/diabetes-drug-avandia-suspended-health-fears?CMP=EMCGT_240910&
Avandia、英国だけでなく、米国とヨーロッパで同時に販売停止になっていた。
http://www.nytimes.com/2010/09/24/health/policy/24avandia.html?_r=1&th&emc=th
日本での動きは? と思って検索したら、面白いものが引っかかってきた。子宮頸がんワクチンの副作用を心配する「教えてgoo」の質問の回答者が、製薬資本と研究者の癒着の例としてAvandiaを巡るスキャンダルを挙げている。
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/6075238.html
日本でも、この情報は08年4月に薬害オンブズパーソン会議が拾っている。この記事によると日本ではアヴァンディアは未発売となっている。
http://www.yakugai.gr.jp/attention/attention.php?id=201
来週、Warren Buffett とBill Gatesが新興富裕層を慈善に誘うべく、中国に赴くそうな。:世界中の超富裕層が手を結んでいくのは、本当にみんなで拍手を送るようなことなんだろうか。慈善資本主義を強化するよりも、どうせ手を結ぶなら、自国民の格差を広げ貧困層や弱者を見殺しにしなければ生き残れないようなグローバル経済の在り方の転換を図ってくれる方が、よほどグローバルな貧困や健康の問題の抜本解決になりそうな気がするんのだけど。
http://www.nytimes.com/2010/09/24/world/asia/24china.html?th&emc=th
ブルース・スプリングスティーン(さまっ)のGuardianインタビュー。Darkness on the Edge of Town誕生秘話。
http://www.guardian.co.uk/music/2010/sep/23/bruce-springsteen-darkness-edge-town?CMP=EMCGT_240910&
09年5月にALSにかかり、7月6日に致死量の薬を飲んで自殺。
それ以前にも自殺の意図は家族に語っていたが、
具体的な方法については家族が幇助罪に問われることを恐れて
明かしていなかったという。
Michelleさん(60)は徐々に話すことや呼吸が困難となり始めており、
胃ろう依存だったとのこと。
先週、検視官によって
“負担”になることを恐れての自殺と断定された。
夫はテレビのインタビューで
「身体がどんどん思うようにならなくなっていました。
頭はまだちゃんと働いているのに、身体がいうことをいかなくなっていたんです。
決定的だったのは、そのことでした。
必死でメールを書いたり、キーボードで文章を打っていました。
それが最後のところだったんだと思います。
いわばジグソーの最後のピースだったんですよ。
歩くのも大変だったし、話すのも食べるのも大変でした。
食べるのはチューブでしたし。
もしメールやキーボードで意思疎通ができなくなったら
それは彼女の生が失われるということだったのです。
そういう時が近づいていると自分で分かるところに来てしまって、
だから、そろそろ家族のもとを去るべき時がきたと考えたのでしょう。
18ヶ月間、ずっとみんなで(夫婦で?)このことは話しあってきました。
ハッピー・エンディングにはならないと分かっていましたからね。
もちろん、ショックだし、とても苦しいです。
ただ、これはミッチが望んだことだし、
彼女が自分の生を楽しめていなかったのは確かですから
妻は自分の望んだことを果たしたのだという事実は大きな慰めではあります」
氏の悔いは、妻が一人で死ぬことを余儀なくされたこと(forced to die alone)
死ぬ時に妻のそばにいてやれなかったこと。
氏はターミナルな病気の人たちは死を選ぶことを許されるべきだ、と言う。
「妻の立場に共感するから、
もしその場にいたとしても止めようとは思わなかった。
ただ、そばにいてやりたかった。
手を握ってやりたかった。
でも、それは可能ではなかった。
妻のそばにいてやれなかったから自分の人生が壊されたと言うつもりはありません。
ただ、ミッチが自分の望み通りの死に方で、苦しまずに死んだのであってほしい。
私にはそれが一番大事なこと。妻が苦しまなかったということが。
もしも健全な精神状態にある人がはっきりした頭で考えたことなら
なぜ自分が選んだ時に生を終わらせたいという望みが許されてはならないのか分からない」
Former England cricketer criticizes assisted suicide laws that forced wife to die alone
The Telegraph, September 24, 2010
もう、ずうううううっと前から英国のメディアは
自殺幇助合法化議論で、ターミナルな状態でも何でもないのに
重症障害のある状態をあたかもターミナルであるかのように
わざと混同してグズグズに書く、微妙な言葉の操作を繰り返しています。
ここでもターミナルな人の「死の自己決定権」が議論されているように書かれていますが
この女性は決してターミナルな状態だったわけではありません。
夫の言葉だけ(上記2つのカギ括弧部分)を読む限り、
意思疎通の手段がなくなることへの不安が女性の自殺の動機であり、
検視官の判断によると
家族への負担となることへの懸念が自殺の理由。
(そう判断された理由が分かりませんが遺書でもあったのでしょうか)
そして、よくよく読むと、
夫自身の言葉の中にも、ターミナルという言葉は出ていないのです。
ターミナルな人の死の自己決定権を認めろと
夫が主張しているように書かれている部分だけは間接話法になっており、
むしろ彼が直接話法の最後のところで言っているのは、ターミナルでなくとも
精神状態と知的機能に問題がなければ自己決定権を認めろと主張しているように思えます。
その他、この記事をざっと読んで頭に浮かんだ単純な疑問として
・いったい、この女性はどうやって致死薬を手に入れたのか。
女性が致死薬を手にする過程には違法行為が関わっているはずなのに
なぜ、そこが捜査されないのだろう。
・日本ではALSの患者さんの意思疎通に文字盤が使われたり、
パソコン操作のスイッチが工夫されたりして
患者さんや家族の間にノウハウが蓄積されているように思うのだけれど、
米国では、そうした支援は進んでいないだろうか。
・もしかしたら、そうしたノウハウの蓄積があるところにはあるのだけれど、
ALSの治療をする医療職にその情報がちゃんとシェアされていなかったり、
医療現場に「こんな状態で生きるよりは呼吸器もつけずに死んだ方が」という
偏った“常識”があるために、患者さんに選択肢が十分に説明されていないのだろうか。
(日本でも患者さんたちがそうやって事実上の安楽死を選ばされているという話も)
・なぜ、この夫は「家族の負担にならないために」という動機を前に
「本人が死にたいと望んだとおりに死んだことは大きな慰め」と言えるのだろう。
家族の負担になってはいけないと感じさせてしまったことに対する悔いはないのだろうか。
5月にこちらのエントリーで書いた女性ジャーナリストの
「家族の負担になるより死にたい」という女性のパートナーたちは
どうして、そういう話を前にニコニコしていられるのか、
理解できない、不思議だ、という指摘を思い出した。
・妻が“一人で死ぬことを強いられた”のは
(ここも間接話法部分なので実際に使われた表現かどうか曖昧ですが)
自殺幇助が合法化されていないせいなのか、それとも
ALSの介護支援や技術・情報が十分でなく、また
家族の負担になってはならないとプレッシャーをかける社会のせいなのか。
合法化されれば、本当はもっと家族のそばで生きていたい人にも
家族の負担にならないために死ぬことを選ばなければならないプレッシャーが
余計にかかるだけではないのか。
などなど。
http://www.washingtoncitypaper.com/articles/39797/jack-goes-boating-and-never-let-me-go-reviewed-new/
子どもが大麻やコカインを使っているかどうかを親が簡単に検査できる安価な検査法を英国の企業が開発。:親と子の信頼関係ではなく、親が子に及ぼす支配の増強が科学とテクノのテーマになっているように思えてならない。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/202110.php
英国グラスゴーのケアホームで介護職員が給与格差を理由に、ストライキへの意思を投票に問うたところ96%が賛成。
http://www.ngnews.ca/News/Local/2010-09-22/article-1786130/Wage-parity-cited-as-main-factor-in-strong-strike-vote-by-long-term-care-workers/1
オーストラリアのある町で若年介護者大賞が授与されている。家族の介護によって地域に貢献しているとして。13歳から18歳で家族を介護している子どもが対象だという。:こんな賞を作ってはいけない、と思う。介護を担わされている子どもを賛美するのではなく、子どもに介護を担わせておく社会のありようが問われなければならないのでは? ちなみにオーストラリア全土に18歳以下の若年介護者は17万人。日本では統計すら、たぶん、ない。介護保険で家族の同居を理由に生活援助が受けられないという実態があった(保健者によっては、まだあるかも)けれど、同居の成人家族が全員働いている場合、子どもに介護が負わされているケースもあるはず。
http://www.southernthunderer.com.au/2010/09/carer-award-winners-announced/
英国の介護者3人に1人は、朝になっても目を覚ましたくないと感じるほどの経済的な苦境にある。苦し紛れに闇金に手を出す人も。
http://www.telegraph.co.uk/finance/personalfinance/8015671/One-in-three-carers-struggle-financially.html
長期的にストレス・ホルモンに晒されるとDNAやその働きに変容が起こる。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/201406.php
どこかの裕福な一家が秘密裏に提供している資金によって、自閉症の原因となる脆弱X症候群の治療薬の研究が進んでいるらしい。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/201445.php
米国の医療改革新法の、医療保険に関する消費者保護としての主要部分が今日から施行。保険会社は、既存の病気を理由に子どもの加入を拒否すること、被保険者が保険加入後に重病になったからといって適当な理由をつけて給付を拒むことができなくなる。
http://www.nytimes.com/2010/09/23/health/policy/23careintro.html?_r=1&th&emc=th
インターネットの自殺サイトで知り合った女性と一緒に自殺した35歳の男性の父親が、こういうサイトは閉鎖・禁止すべきだと英国政府に訴え。
http://www.guardian.co.uk/uk/2010/sep/22/suicide-discussion-forums-ban-pact?CMP=EMCGT_230910&
アクション系のビデオ・ゲームをやっている人はやっていない人よりも意思決定が素早く正確である、という調査結果。:意思決定は早ければいいというわけではないし、結果の正否が単純に出せるようなものばかりではない。そういう勢いとノリだけで、ものごとにちゃっちゃっとスピーディに白黒つけていくことに価値を置く感覚が、むしろコワイと思う。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/200995.php
“ちょっと太め”のモデルのヌード写真が話題になっている。:“ちょっと太め”といったって……。
http://www.guardian.co.uk/lifeandstyle/2009/sep/02/lizzie-miller-model-fat?CMP=EMCGT_230910&
「自立生活できない身障者」要件削除をお知らせしたばかりですが、
いいニュースが続きます。
かねて当ブログで追いかけてきた
“死の伝道師”Exoo師によるNCの自殺幇助クリニック開設計画問題で、
メディアの報道以来の世論の非難は
Exoo師には全くの予想外だったそうで
その間のことを「地獄でした」と語る彼は、計画を棚上げしたとのこと。
そんな計画に批判が出ないと考えていたこと自体が驚きだし、
非難を浴びて、それが自分にとって「地獄」だったからといって
さっさと撤退する、その程度の意識というのも、
それは一体なんなんだ……と思いますが、
ともあれ、よかったです。
Assisted suicide plan shelved
The Charlotte Observer, September 23, 2010
なお、一貫して合法化の動きに抵抗を続けているEuthanasia Prevention Coalitionは
Coalitionのブログ・エントリーでこの話題を取り上げた際に
当ブログでも紹介したオレゴン州のWeisberg医師のDignity House計画にも触れて、
いずれもスイスのDignitasでMinelliが大儲けしていることが動機になっているのでは、と分析。
Weisberg医師のカン違いのレベルと、
今回のExoo師の安易な計画発表―撤回に見られる意識のレベルとは
いずれも非常に次元が低く、確かに、その程度なのかも……。
「自立生活できない身障者も可」スコットランド自殺幇助合法化法案(2010/1/22)
スコットランド議会で現在審議が進行中の自殺幇助合法化法案
The End of Life Assistance (Scotland) Bill には
「自立生活が出来ない程度に身体障害を永続的に負って
生きることを耐え難いと感じている」人が要件に含まれています。
しかし、障害者チャリティーなどの抗議を受け、
法案提出者のMacDonald議員(パーキンソン病患者)が
法案からこの要件を外すことに同意したとのこと。
もちろん法案そのものは生き残っているし、
医療関係者から慎重を求める悲痛なほどの呼びかけにもかかわらず
(詳細は、ここ数日の補遺に拾っている記事に)
世論は何やら不穏な空気。
ここでスコットランドが合法化すれば英国へのインパクトは明らかで
まだまだ予断を許しませんが、
とにもかくにも、身障者要件が外れることは大きな安堵。
スコットランドの障害者運動の大きな勝利ですね。
おめでとうございます!
本当に良かった!
MSP drops disabled clause from assisted suicide bill
The Christian Institute, September 22, 2010
ここしばらく腰を痛めて、座り続けることができないため、
記事の詳細まで逐一紹介することができないのですが、
とても気にかかっていた問題だけに、
なんとも嬉しくて、とりいそぎ事実のみ――。
【関連エントリー】
スコットランドでも自殺幇助合法化法案か(2009/2/20)
スコットランドでも「死の自己決定権」アドボケイトの医師が高齢障害者の餓死を幇助(2009/3/11)
スコットランドの自殺幇助合法化法案に倫理団体から批判(2009/4/22)
スコットランド議会で自殺幇助合法化案、提出へ(2009/4/25)
自殺幇助希望のスコットランドの女性、腎臓透析やめるよう医師に”命じ“る(2009/6/14)
英国看護学会、スコットランドの自殺幇助法案提出議員と会談へ(2009/7/28)
スコットランドの世論調査で3分の2以上が自殺幇助合法化を支持(2009/11/8)
「自立生活できない身障者も可」スコットランド自殺幇助合法化法案(2010/1/22)
ローマ法王がスコットランドの自殺幇助合法化法案を批判(2010/2/6)
スコットランド自殺幇助合法化法案を「死の自己決定権」アドボケイトが批判(2010/2/9)
スコットランドのパブコメは、87%が自殺幇助合法化法案に反対(2010/6/20)
スコットランド、加・ケベック州で自殺幇助について意見聴取(2010/9/8)
http://www.abc.net.au/news/stories/2010/09/22/3018989.htm
http://www.medicalnewstoday.com/articles/201843.php
http://www.medicalnewstoday.com/articles/201833.php
http://www.medicalnewstoday.com/articles/201525.php
名古屋で、ロボット支援手術で患者が死亡。:軍事ロボットでも議論になっているのだけど、こういう場合、過失のありかはどういうふうに判断されるのだろう? あくまでも操作した医師の過失なのか、ロボットの不調だとしたら病院のメンテの責任なのか、ロボット製造元の製造責任なのか……?
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100922-00000570-yom-soci
ベビーブーマーの老年期突入で、米国では医師不足が深刻に。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/201782.php
その米国で、高齢者同士で助け合いの自助コミュニティを作る“Village 運動”が起きている。:日本の介護保険が狙っている地域包括支援システムを、企業が旗を振って会員制で、という話? 日本にも、こういう方向で有料老人ホームとか高齢者住宅を運営しようとしている企業の発表を、どこかで聞いたような気がする。米国のvillageでは会費を払ってコミュニティのメンバーになるという排他性がちょっと気になるけど、詳細はまだ読んでいない。
http://www.thefiscaltimes.com/Issues/Life-and-Money/2010/09/18/Aging-Gracefully-at-Home.aspx
http://www.medicalnewstoday.com/articles/201885.php
http://www.nestseattle.org/
http://www.poststat.net/pwp008/pub.49/issue.1044/article.4309/
http://www.beaconhillvillage.org/
じっとしていられない子どもが増えている。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/201810.php
大病院の産婦人科医で外科部長までやった医師で、医の基本は結局のところ食にあると痛感し、病院の玄関脇にオーガニック・フードの産直市を作った人がいる。
http://www.nytimes.com/2010/09/22/dining/22doctors.html?_r=1&th&emc=th
http://www.thesun.co.uk/scotsol/homepage/news/3145964/Doc-leaders-say-theres-no-going-back-if-assisted-suicide-legalised.html
途上国のワクチン企業がGAVIと連携を強化。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/201649.php
世界の認知症患者の66%はアフリカ、アジア、南米の低・中所得国にいるにもかかわらず、認知症研究はわずか10%の先進国の患者に行われているのみであるとして、貧困国の認知症患者と、その介護者について研究をするグループ、その名もthe 10/66 Group。
http://www.wellcome.ac.uk/News/2010/Features/WTX062719.htm
The European Medicines Agency から、精神障害での安全性の懸念から調査を続けていたmodafiniの適用外処方を制限する方針。小児のADHDへの処方では、これまた、かのBiederman医師が旗を振った薬みたい。
http://www.salient-news.com/2010/09/provigil-cephalo/
ハワイの農場で、タイから好条件を謳って連れてこられた労働者に強いられていた奴隷労働が明らかに。
http://www.nytimes.com/2010/09/21/opinion/21tue4.html?th&emc=th
今までShaken Baby Syndrome(揺さぶられっ子症候群)の3兆候とされてきたものは、間違っていて、虐待に合わなくても乳児がそういう症状を示すことはある、と新たな見解が出てきている。
http://www.nytimes.com/2010/09/21/opinion/21tuerkheimer.html?th&emc=th
豚インフルは季節性インフルよりも子どもに痙攣が起きやすい。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/201731.php
安全性を疑問視する声も多く、
ある専門家は、
FDAが安全だとする根拠に使われている研究は
3つすべてが関連産業によって行われたものだ、と。
GMサーモンから生まれるのは何故かメスだけで、
一緒に放流されても、決して天然サーモンと同方向には泳がないのだとか。
また、万が一、GMサーモンが自然界に放たれてしまった場合に、
生態系が乱される恐れを指摘する声も。
豚・牛に続いてサーモンとなると、
その後は一気にあれもこれも認められていくのでは、と懸念する声も。
FDAは一応パブコメを募集して検討するとのこと。
以下のサイトにビデオがありますが、
GMサーモンは、天然サーモンよりもはるかにデカイです。
FDA panel ponders future of genetically modified salmon
USAToday, September 21, 2010
数日前にテレビを見ていたら、
どういう番組だったか再放送だったような気もするけれど、
ビートたけしが司会する情報番組に遺伝子組み換え技術の専門家という人が出てきて、
「遺伝子組み換えでない」と書かれた食品にも
輸入原料や飼料の関係で遺伝子組み換え技術は厳密に言えば使われているし、
遺伝子組み換えだから安全でないわけではないのだと説いていた。
どうして安全なのかという科学的な説得力ある説明は出てこなかったように
私は思ったのだけど、
逆にすごく気になったのが、
組み換え食品を食べたら害があったとの報道の事実の指摘に対して、
「まぁね、学会で報告されたりしている以上は、
マスコミも報道せざるを得ませんからねぇ」と
そんなの無責任なガセ情報だしメディアもそれは分かっているんだけど……といった口調。
(そういえば、この前の立花隆のiPS細胞研究の倫理問題に関するヤリクチに似ている。
無知な人たちが無責任に騒ぐから、ホント困るんだよね……って?)
コメンテーターたちがしきりに「へぇ」とか「ほぉ」と感心しているので
そういう番組作りなのかと不愉快に感じつつ見ていたら、最後のところで、
あ~だこ~だといい加減な感想を並べた後で、たけしが
「まぁ、こういうのを食べてどうかっていうのはさ、
実際、何世代か経ってみないと分かんないんじゃない?」
さらっと、この専門家を前に言って捨てた。
あはは。
思わず笑っちゃった。
だって去年、クローン肉が話題になった時に、
私が思ったのも以下のエントリーの通りだったんだもの。
【関連エントリー】
まずは「クローン肉たべろ」という人に3世代食べ続けてもらおう(2009/1/6)
「飛騨牛の父」クローンで、ぐるぐる(2009/1/8)
http://www.mndaily.com/2010/09/20/cut-divides
「死の伝道師」Exoo師の自殺幇助ホスピス計画が、NC州の建設予定地とされる周辺地域で物議をかもしているらしい。
http://www.onenewsnow.com/Culture/Default.aspx?id=1171350
なぜ「死の自己決定権」論は欧米を中心に起こっているのか、というNZからの考察。そういう用語は出てこないけど、根っこに「パーソン論」的人間観がある、ということ。結論として、権利の先にある自由のためには、死ぬまで苦痛なく生きられる自由を考えるべきでは、という話。:日本は、ただ欧米に追随するのではなく、日本独自の死生観とそれにもとづく社会の在り方といったものを1つのモデルとして示すことだってできるんじゃないかと思うのだけど。たとえば、以前の慎重な脳死議論のように。例えば、Lantos医師がシアトルこども病院の生命倫理カンファでも障害新生児を一番救っているのは日本だと言っていたし、いつか現代思想で立岩真也氏も重症児への医療を最も手厚く行ってきた歴史が日本にはあると言っていたけど、そういうことのあたりに、 90年代の日本独自の脳死議論に通じていくものがあるんじゃないか、と。まぁ、現状、真逆に突き進んでいるわけですが。
http://www.eurekastreet.com.au/article.aspx?aeid=23345
高齢期に向かうベビーブーマーに向け、それぞれちゃんと必要な準備を怠らないように、と呼びかける研究。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/201623.php
Obama政権での介護保険に関する問題。The Community Living Assistance Services and Supports (CLASS) Act。 このところ議論が多い。
http://online.wsj.com/article/SB10001424052748703470904575500370466589334.html?mod=googlenews_wsj
10月29日、UCLAでアンチ・エイジングのカンファ。:07年にいろんなことを知り始めた頃にはトランスヒューマニズムというのはごく一部の特別な人の夢に過ぎないと思えた。今や、それが先進諸国の現実的な目標にでもなったみたいな騒ぎだ。長生きしている人が迷惑だと言いながら、長生きしようと掛け声をかける。そのはざまで、健康であることが長生きを許される唯一の条件にされていく。つまり国際的PPK(ピンピンコロリ)。人々の望みとしてではなく、功利主義的な社会保障の切り捨て要件として。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/201679.php
英国で自閉症児の家族が、しかるべき介護者のニーズ・アセスメントを受けられていない、として自閉症チャリティが保健省に調査を要求。英国では、要介護者とは別に、介護者自身のニーズをアセスメントし介護者支援に結び付ける制度が出来ている。これは日本でも、ぜひ実現してほしい制度だけど、今の英国の連立政権を見ていると元祖英国でも尻すぼみになりそうな気もする。
http://www.bbc.co.uk/news/uk-northern-ireland-politics-11348181
個人のゲノム読解の費用を1000ドル程度に下げるための研究に、ボストン大学の研究者らがNIHのグラントをゲット。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/201416.php
米国で目覚ましい繁盛ぶりを見せているクラウド・コンピューティングがヨーロッパでプライバシー法に抵触するとして問題となっている。:ここでも例によって米国の「やったもん勝ち」の横紙破りで、世界中が鼻づら掴まれて引きずりまわされることになる?
http://www.nytimes.com/2010/09/20/technology/20cloud.html?_r=1&th&emc=th
事故で四肢を失ったフランス人男性が、ドーバー海峡を泳いで渡った。13時間半で。世界初。
http://www.guardian.co.uk/world/2010/sep/19/channel-swim-man-no-limbs?CMP=EMCGT_200910&
職を失う心配も、家を失う心配もない米国の超富裕層が、優遇措置を継続しない方針のObama大統領はヒットラーだとまで言って、激怒している。人口のたった1%だとしても、彼らの怒りは政治力を持つ。
http://www.nytimes.com/2010/09/20/opinion/20krugman.html?th&emc=th
日本の歯科医余りで、私立歯科大14校の入試倍率が1倍を下回った。:そういう事情だから、こういう話も出てきていたわけね。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100919-00000025-jij-soci
立花隆氏と国谷キャスターが京大の山中教授をインタビューしていた中で、
キメラ細胞を作ることの是非という話が出てきていたのですが、
英国では既にキメラ細胞どころかキメラ胚の研究作成を認める法改正が行われている事実は
その中で触れられていなかったので、
08年4月4日のエントリー「法案成立より先にハイブリッド胚を作成」を以下に再掲。
翌5月にはヒト受精・胚法改正法案が議会を通過、
ハイブリッド胚の研究作成を認める法的整備も行われました。
その時のエントリーはこちら。
法案成立よりも先にハイブリッド胚を作製(2008/4/4)
英国Newcastle 大学のチームが
牛の細胞に人間のDNAを入れたハイブリッド胚の作成に成功したと、
4月1日に発表したとのこと。
当ブログでもこれまで「ネオ優生思想」の書庫で
着床前診断による障害・病気の排除の関連で取り上げていますが、
英国上院では目下ヒト受精・胚法の改正審議が行われており、
ハイブリッド胚の研究目的での作成を認める条項については
両党とも自由投票ということになった模様。
まだ法案の審議はそういう段階で投票は来月らしいのに
早々とハイブリッド胚が作られても特段、違法ということにはならない。
なぜなら、ヒト受精・胚機構(HFEA)がこのチームにライセンスを与えたから。
来月に法案が議会を通ったら、いよいよそのライセンスの法的位置づけが公式になる
……ということなのだそうで。
ハイブリッド胚を作成するメリットは、
人間の卵子を使わずにES細胞を作ることができて
女性から卵子を採取したりヒト胚を破壊する倫理問題も
なかなか数が望めない卵子不足も解消する、
パーキンソン病やアルツハイマー病の解明や治療法に役立てること出来る、
個々人に合ったオーダーメイドの治療に結びつく……などなど。
We have created human-animal embryos already, say British team
The Times, April 2, 2008
ちょっと気になるのは、ここへ来て
「ハイブリッド胚」とか「キメラ胚」とかではなく、
admixed embryos (混成胚、でしょうか?)という
新しい呼び方が目に付くようになってきたこと。
こういう言い替えが起こるということは、
まぁ、法案が通過する見通しが立ったんだろうな……と勘ぐってしまった。
それにしても、
いくらオーソリティのある機構が作ってもいいとライセンスを与えたからといって、
(ちなみにHFEAはKing’s Collegeのチームにもライセンスを与えています。)
ハイブリッド胚の研究利用を認める法律が成立していないのに
研究者が既成事実をちゃっかり作ってしまって、
法律が後追いしたら「そのライセンスの法的位置づけが公式なものになる」って……
どうも、この辺りの感覚が前からよく分からない……。
【以前の関連エントリー】
Verichipスキャンダル&ハイブリッド胚
英国ハイブリッド胚にGOサイン
なお、英国ヒト受精・胚法改正議論の概要は以下の2つのエントリーに。
法案をはじめ当該情報へのリンクは後者のエントリー後半にまとめてあります。
英国ヒト受精・胚法関連ニュース(2008/5/13)
英国ヒト受精・胚法関連ニュース2(2008/5/13)
去年から国民に広く意見聴取を行ってきたスイス政府は
意見を寄せた多くの団体、個人いずれもマジョリティは
規制強化案を支持したとして、
全面禁止はせず、規制を強化する方針。
法案は今年末までに。
Swiss gov’t rejects call to ban assisted suicide
The AP, September 17, 2010
たしか、11月に住民投票という話もあったんだけど、
あれはどうなったんだろう……?
【スイスでの規制関連エントリー】
スイス議会が自殺幇助規制に向けて審議(2009/6/18)
Dignitas あちこち断られた末にお引越し(2009/6/28)
スイスで精神障害者の自殺幇助に「計画的殺人」との判断(2009/6/30)
スイス自殺幇助グループExit、当局と合意(2009/7/12)
APが「スイスは合法的自殺幇助を提供している」(2009/7/18)
チューリッヒ市が自殺幇助に“規制強化”とはいうものの……(2009/7/21)
スイス当局が自殺幇助規制でパブコメ募集(2009/10/29)
スイス連邦裁判所が「チューリッヒ市とExitの合意は無効」(2010/6/18)
http://www.guardian.co.uk/global-development?&CMP=EMCNEWEML1545
でも、そのページでとりあげている、インドの飢餓問題の本当の原因は“政治意思の欠落”という記事は当たっている。自国民を飢えさせて、なにが新興経済大国なんだか……というか、これからは自国民を見殺しにしないと国際競争に生き残れない世の中になっていく……ということ?
http://www.guardian.co.uk/environment/2010/sep/14/hunger-india-actionaid
途上国で女性の教育レベルが上がることが子どもの死亡率の低下に結び付く、とゲイツ財団の私設研究機関、WA大学のIHME。:IHMEの方針は、社会的ファクターを全く度外視して科学的なエビデンスのみでグローバル・ヘルスの施策を点検し直す、というものだったはずなので、ちょっと意外。社会的要因も無視できないって、ちょっとは気付いたのかしら。それとも、そっちの方が安上がりだと気付いたとか?
http://www.sciencecodex.com/rising_education_levels_among_women_save_childrens_lives_worldwide
アイルランドの新聞の世論調査で、57%が自殺幇助合法化を支持。でも記事のタイトルは「マジョリティが合法化すべき、と」。57%は約半数であって、マジョリティだとは思わないのだけど。
http://www.irishtimes.com/newspaper/frontpage/2010/0917/1224279097037.html
Seattleでホームレスがホームレスを殺して、「当人が自殺したいと言ったから」と自殺幇助を主張したらしい。もちろん殺人罪で起訴。:この、しごく当たり前のことが、しかし英国のDPPのガイドラインでは自殺幇助として認められて、なおかつ不起訴になってしまったりする。英国でも、それがホームレスの主張となると話が違ってくるのかな。その辺の線引きを考えたら、なかなか興味深いものがある。
http://seattletimes.nwsource.com/html/localnews/2012919627_homicide17m.html
ローマ法王が英国を訪問、なにやら過激な発言をしている。ナチが神を一掃しようとしたのがホロコーストにつながったとして、英国もキリスト教の基盤を尊重すべきだ、と急進的な無神論者を批判。英国で盛り上がる自殺幇助合法化論も意識されている?
http://www.guardian.co.uk/world/2010/sep/16/pope-benedict-xvi-atheist-extremism?CMP=EMCGT_170910&
長年、母親を介護してきた50歳の男性が、ジョンズ・ホプキンス病院で母親の病状を聞いた途端に、銃を取り出して担当医を射ち、母親の病室に立てこもった。その後、男性は母親を殺して自殺。医師は一命を取り留めた模様。
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2010/09/16/AR2010091603108.html?wpisrc=nl_cuzhead
この前、日本の介護ロボット研究に疑問を抱いたばかりだけど、EUと民間企業とで介護ロボット研究にパートナーを組んだとか。:だから、これは要するに国際競争の経済施策の問題であって、ぜんぜん本当は介護の問題じゃないんだって思う。問題の構造がワクチンに似ている。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/201022.php
英国のどこかで家族を介護している子どもたち、いわゆる若年介護者たちが3日間のテーマ・パーク旅行をプレゼントされた。:日本では若年介護者の存在すら、まだ認知されていない。
http://www.sleafordstandard.co.uk/news/young_carers_rewarded_with_three_day_adventure_holiday_1_1158319
米国人の7人に1人が貧困ラインを割っていることが判明。この1年間で400万人が貧困層に。
http://www.guardian.co.uk/world/2010/sep/16/four-million-americans-poverty-one-year?CMP=EMCGT_170910&
チョコレートのDNAが解析されたとかで、そのうちチョコはもっと甘くなるかも?
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2010/09/15/AR2010091500011.html?wpisrc=nl_cuzhead
ハーバード大が、製薬会社や医療機器会社との関係を巡って医師への啓もうに苦労している。:Biedermanスキャンダルの後遺症は深い。いや、Biedermanスキャンダルに象徴される医療界の因習の根が深い、という方がきっと正しい。
http://www.news-medical.net/news/20100915/Harvard-neurologist-starts-new-program-for-doctor-education3b-Study-finds-journal-authors-often-do-not-disclose-ties-to-medical-device-companies.aspx
阿久根市長、障害者に対する差別発言を陳謝……というけど、全然謝ったことになっていない。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100915-00000026-maip-pol
阿久根市長本人のブログ。
http://www5.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=521727&log=20100915
http://www.guardian.co.uk/politics/2010/sep/16/clegg-defends-benefits-cuts?CMP=EMCGT_160910&
ゴールドマン・サックスが3人の元社員の女性から性差別で訴えられている。同社の文化そのものが「テストステロン文化」だと。:うまい表現だなぁ、これ。ゴールドマン・サックスだけじゃない。自己責任と自己選択を表看板に、弱肉強食の欲望充足で強欲イケイケのグローバル経済そのものが、テストステロン文化だと思うし。それをいうと”科学とテクノで簡単解決バンザイ”の能力至上功利主義文化もテストステロン文化っぽいと思うし。あ、つまり、この訴訟、ものすごく象徴的なのか……。
http://www.guardian.co.uk/business/2010/sep/15/goldman-sachs-allegations-sex-discrimination?CMP=EMCGT_160910&
イランの投石処刑問題で、問題の女性がテレビのインタビューに登場し、鞭打ちの事実を否定。拷問も受けていない、と。:この話、どんどんワケが分からなくなる。
http://www.guardian.co.uk/world/2010/sep/16/sakineh-mohammadi-ashtiani-iran?CMP=EMCGT_160910&
米国の急進的な右派ティ・パーティが(たぶん大統領選の予備選挙で)相次いで共和党候補者を破り、盛り上がっている。:前から、なんとなくイヤ~な予感として思うのだけど、米国でも日本でも、国民の政治に対する度量とか寛容みたいなものが擦り切れていて、保守政治に一旦は愛想を尽かして改革を求めてみたものの、即座に結果を出し期待にこたえてくれないとなると、その苛立ちから、積り積もったフラストレーションを燃料に、今度は一気に過度な保守へと雪崩を打っていく……ということが起こるんでは……? 例えば日本なら、コイズミに輪をかけた独裁者が、ただ、そのフラストレーションの勢いだけで求められていくような……。すごく、それは怖いことだと思うのだけど。
http://www.guardian.co.uk/world/2010/sep/15/tea-party-republican-primary-victories?CMP=EMCGT_160910&
米国ワシントン州の尊厳死法の欠陥が
地元ワシントン州の弁護士から指摘されています。
当初、住民投票が行われた際には
患者本人がいつ死ぬかの「選択」を手にすることができると約束されたが、
実際には、同法では、その「選択」は保障されていない。
なんとなれば、
医師に処方された致死薬を飲んで死ぬ場に、証人が必要とされていないからである。
利害関係のない証人がいなければ、
誰かが本人の同意なしに患者に致死薬を飲ませる機会は作れるし、
その時に患者が苦しんだかどうかなんて、
誰にも分かりはしない。
書類さえ揃って
一応そこに患者が同意したとか、いつ死んだとか記入されていれば
あとはDon’t Ask, Don’t Tell (問わず語らず)というのは
Washington州に限らずお役所仕事の常だし、
もともと尊厳死法も、死ぬ時の同意まで求めてはいない。
つまり、合法化マーケッティングのレトリックが如何に「選択」を売り込んだところで、
患者の「選択」は保障されてなどいないのだ、と。
Lawyer disagrees with Schukov
The Gazette, September 16, 2010
密室での「自殺」や「自殺幇助」の事実検証の危うさについては、
当ブログも何度か指摘していて、最近では
英国の夫による妻の自殺幇助事件に関連して
以下のエントリーでも触れています。
英国で、介護者による自殺幇助を事実法合法化する不起訴判断(2010/5/25)
妻の顔にヘリウム自殺の袋をかぶせたのは夫である自分だが、
最後に袋のひもを締めたのは妻だというのは、
密室での出来事である以上、死人に口無し、
夫の証言でしかないのに、
それでも英国の公訴局長の判断は不起訴――。
【WA州尊厳死法関連の最近のエントリー】
WA州の尊厳死法で初の自殺者をC&Cが報告(2009/5/23)
WA尊厳死法に反対したALS患者、第1例女性と同日死去(2009/5/28)
WA自殺幇助第2例:またもC&Cが報告、詳細は明かさず(2009/6/4)
WA州とOR州における尊厳死法の実態(2009/7/6)
http://blogs.yahoo.co.jp/donor_kotsu/3486779.html
厚労省と経産省の介護・福祉ロボット開発・普及支援プロジェクト検討会 資料:ちょうど沖藤典子氏の「介護保険は老いを守るか」(岩波新書)を読んだところ。介護保険の「財源が足りない」といっては給付が抑制されて年寄りが人間らしく暮らしてくことも事業所の運営も介護労働者の生活も危うくされている一方で、こういうところに膨大な予算が組まれていくことに、ものすごく矛盾を感じる。最近何でもかんでもに引っ張り出される費用対効果、つまり、この先何年も開発に資金を投入することによって、どれだけの介護・福祉のコストカット効果が見込まれているのか、といったエビデンスは、どこかで説明されているのだろうか。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000qx1i.html
Johnson&Johnsonが途上国の母子保健で国連のミレニアム・ゴール達成のために、と5年間で2億ドルの資金提供を約束。:ゲイツ財団とWHOのワクチンと“革新的家族計画”による母子保健に、製薬会社がゼニを出す。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/200785.php
http://uk.reuters.com/article/idUKTRE6880ER20100909
オーストラリアでDr. Nitschkeが始めた自殺幇助合法化のTVコマーシャルは、自殺をそそのかすものだとして12日に禁止された模様。
http://imaginarydiocese.org/bishopjohn/2010/09/13/pro-euthanasia-tv-ads/
スコットランドの自殺幇助法案を巡る議会のヒアリングで、合法化されると自殺幇助の専門家になる医師が出る、と。:昨日のExooの自殺幇助専門ホスピスや、オランダで提案されている安楽死専門クリニック、米国オレゴン州でわずか20人の医師が大量の処方箋を書いている事実などが、そのエビデンス。
http://imaginarydiocese.org/bishopjohn/2010/09/13/pro-euthanasia-tv-ads/
同じくスコットランドで、ホスピス幹部らが自殺幇助法案に賛成しないよう議員らに呼び掛け。看護師らからも、合法化されるとスコットランドに「死のツーリズム」が始まる、と懸念。:それも実際にスイスにエビデンスがある。
http://www.google.com/hostednews/ukpress/article/ALeqM5haUFFdSoj4Gu_Yno_dlWVHbRMtGQ
癌その他の患者の痛みが治療されないまま放置されているのはグローバル・ヘルスの悲劇である、とLancetのコメンタリー。:そう、そう。殺す算段よりも、癒す算段が先。痛みを取ってあげれば生きる希望も出てくる、それができないのは医師の技術と知識不足が問題だと、緩和ケアの専門医は口をそろえて言っているのに。
http://www.lancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736%2810%2960880-X/fulltext
Diekemaの発言が反発を招いたばかりの包皮切除問題で、親が拒否したにもかかわらずMario君に医師が勝手にやってしまったケースがMiamiで来週、訴訟に持ち込まれる。:ひじょーに興味深い。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/200913.php
オーストラリアのナーシング・ホーム啓発週間で「今年の介護者」賞を受賞したのは、ホームの入所者にそれぞれ日々の仕事・役割を担ってもらうプログラムを導入したMaruya Villageケアホームの職員Janine Peuckerさん。:ウチの娘は前に、食事の際に皆が使ったタオルを、食事後の後片付けの際にバケツから洗濯機に投げ込んでいく「仕事」の担当だった。他の子どもたちでは、SRCウォーカーで歩ける人が薬局に皆の薬をもらいに行く人(もちろん看護助手と一緒に)、園の入り口の新聞受けから新聞を毎朝取り込む人、などが決まっていた。みんな、ものすごく張り切ってやっていたらしい。もちろん職員さんが自分だけでやる方がはるかに早い。職員削減が続くとそんな牧歌的な「お仕事」「お手伝い」は論外となって久しい。
http://www.abc.net.au/news/stories/2010/09/15/3011906.htm?site=southeastnsw§ion=news
Minnesotaの子ども病院に、小児緩和ケア向けに160万ドルのNIHのグラント。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/200810.php
英国で特別教育ニーズがあると診断されている子どもたちの半数は、実は障害があるのではなく、ただ単に教え方に問題があったり生活への配慮が不足していたりするだけだ、とOfsted(教育水準局)が報告書を出し、診断技術が向上したのだと専門家の反発を招いている。:ケースによっては、どちらもあるような気がするけど、英国の「薬で何でも簡単解決」文化の背後にある利権構造も頭に浮かぶし、一方で、連立政権の昨今の社会保障の強引な切り詰め方を考えると……。いろいろな方向に深読みしてしまう。
http://www.guardian.co.uk/education/2010/sep/14/half-special-needs-children-misdiagnosed?CMP=EMCGT_140910&
http://www.guardian.co.uk/education/2010/sep/14/ofsted-special-needs-report-criticised
かつてエイズで苦しんでいた恋人の男性を病院で窒息させて殺したと
“慈悲殺”を告白、大きな騒ぎになった事件で、
BBCの司会者が番組で“慈悲殺”を告白(2010/2/16)
番組で恋人の“慈悲殺”を告白したBBCのキャスター、逮捕される(2010/2/17)
TVで“慈悲殺”告白のGosling氏、続報(2010/2/18)
その告白の直後にGosling氏は逮捕されたが、警察が捜査したところ、
あの告白は偽りで、そんな事実はあり得ない、とのエビデンスが揃ったとのこと。
ウソの告白で警察に1800時間もの無駄な仕事をさせ、
45000ドルも無駄に支出させたことに対して
90日間の執行猶予のついた有罪判決を受けた。
どうも、近く本を出版することになっていて、
その売り込みのために話題つくりをしたかったのではないかとか、
TVキャスターとして切れかけた賞味期限の延期を狙ったのではないか、
などの憶測も流れていたらしい。
本人は、そういう噂を否定しつつも、
「多くの人から、いろいろと打ち明け話を聞いているうちに、
つい言ってしまった、申し訳ない」と。
特に、死んだかつての恋人だった男性の家族を傷つけたことと
警察を無駄に働かせてしまったことについてお詫び。
弁護士も、自分が枕で顔を覆って殺してやったというのは
恋人の死についてGosling氏が長年抱き続けてきた「幻想」に過ぎない、と。
Ray Gosling admits wasting police time over TV murder confession
The Guardian, September 14, 2010
いやはや。
これだけ自殺幇助合法化議論の嵐が吹きすさぶと、
“芸能界”では、こういう人も出てくるわけで。
でも、
あんなに苦しんで死ぬのだったら、
あの時に、いっそ医師にちょっと出て行ってもらって、
この手に枕を握って……と、
この人がかつての恋人の死に対する悔いを
心にずっと抱えて生きてきたのだということには、
どこか、こちらの心がしん、となるようなものがある。
私自身も、かつて同じように「こんなに苦しむくらいなら、いっそ」と
障害があるというだけで基本的な医療もしてもらえず苦しむ娘を前に
Gosling氏と同じ夢想に駆り立てられたことがあるから、なのかもしれない。
あの時、娘があのまま死んでしまっていたら、
私もGosling氏と同じ深い悔いと「幻想」を抱えて今を生きていたかもしれない。
でも、たぶん、
あの時、自分には恋人を苦しみから助けてやることが出来たのに、と
死んだ恋人への深い悔いを抱えたまま生きていることと
実際に恋人の顔に枕を押し付けて殺した感触を
ずっと手に記憶して生きていることとは、
何かが決定的に違うんじゃないか、と思う。
例え、そのことが誰にも知られず、罰せられることがなかったとしても、
そういう表面的なこととは別に、何か、もっと深いところで
何かが決定的に違うんじゃないかという気がする。
何が違うのだろう……。
うまく言えないのだけれど、
たぶん、そのことが、その人の魂とか品性とか人間性とかヒューマニティとか
その人がその人であってその人以外の何ものでもないところにある
なにか「善きもの」が、失われたり損なわれたり傷ついたりしないために、
人には、おのずと後者であるよりも前者であろうとする本能みたいなものが
備わっているんじゃないだろうか。
それが、人を殺すことには理屈を超えた抵抗感となっているからこそ、
その日、Gosling氏も何度も頭では考えたのだろうけれども結局は実行できず、
頭に思い描いた「その場面」を、その後、ずっと「幻想」として
恋人の苦痛をどうしてやることもできなかった悔いと共に
抱え続けてきたんじゃないのだろうか。
誰かに対する深い悔いや負い目をもって生きるということだって、
案外に大切な、尊いことだったりもするんじゃないだろうか。
少なくとも、“慈悲殺”などという言葉で、後者の人に対して、
あなたは殺すことで苦しみから解放してあげたのだから、
美しい善い行いをしたのであり、悔いも負い目も忘れなさい、と
皆で寄ってたかって免罪するような人間社会であってはいけないのでは――?
そんなふうにして、
それぞれが自分の中に守ろうと努力すると同時に、
世の中全体としても守っていこうとすべき、
私たちの中に共有されている何か「善いもの」……。
そういうものは、やっぱり、あって、
それと「尊厳」とは関わっているような気がする。
そういうことを前に考えてみたのが、以下のエントリー。
MN州の公式謝罪から「尊厳は無益な概念」を、また考えてみる(2010/6/17)
去年4月、40歳と43歳の男2人組が逮捕された。
その裁判が始まり、詳細が明らかに。
1990年のヒト受精・胚法で
生殖子の「入手、検査、分配」にはHFEA(ヒト受精・胚機構)のライセンスが必要。
また07年7月に導入されたルールで
ドナーと妊娠を希望する女性の双方に情報アクセスとカウンセリングが
保障されていなければならない。
HIVを含む感染リスクへの保護も義務付けられた。
2人組は、これらへの違反で訴追される英国初のケース。
彼らのオンライン・サービスに会員登録していた女性は約800人。
80ポンドの入会金を払って会員になって
さらにサービス利用料300ポンドを払うと、
精子ドナーを希望する男性のリストが送られてくる。
人種、身長、髪の色、趣味まで記載されていて、選ぶことができる。
女性の希望を受けて、彼らはドナーの男性に連絡し、
生死が女性の家に届くように手配する。
後は女性がその精子を使って自分で授精を試みるも、
体外受精を受けるも自由。
レシピエントが自分でドナーと支払い交渉をし、
検査も自分で受けるように勧められる。
警察の調べによると、2人は多い時には月₤17000も稼いでいたらしい。
本人たちは、自分たちのビジネスは紹介だけだから
別にライセンスなど要らないはずだと主張しているとのこと。
Pair made ₤25,5000 from illegal sperm donor service, court told
The Guardian, September 14, 2010
【関連エントリー】
59歳がIVFで妊娠希望、医師ら年齢制限には反対(英)(2010/1/19)
生殖補助医療の“卵子不足”解消のため「ドナーに金銭支払いを」と英HFEA(2009/7/27)
聖職者でありながら、恐るべき「死の伝道師」で、
これまでに100人以上の自殺を幇助し、
それ以外にも電話で指南して死なせた人が20人もいると豪語している人物。
アイルランドの首都ダブリンで女性を死なせた件で
07年にはWest Virginiaで4ヶ月間投獄されたこともあります。
そのExoo師がNorth CarolinaのGastonia市で
ターミナルな病状の人を死なせてあげるホスピスを設立しようと企て
市当局に許可を申請中とのこと。
ターミナルな人たちを「素早く、苦しまずに」死なせてあげたい、と。
以下の記事によれば、NC州は米国で唯一、
自殺幇助を違法と定める州法の規定を持たない州なのだとか。
そこを狙った計画なのでしょうが、
市が許可するかどうかは不透明。
Assisted suicide activist plans Gastonia ‘right to die’ hospice
News 14 Carolina, September 13, 2010
Exooについては、08年にGuardianの記者が本人に密着して詳細な記事を書いており、
上記ダブリンの事件の詳細も含め、こちらのエントリーにまとめています。
さしもの死の自己決定権ロビー仲間ですら呆れるほどの露骨さで
中には、彼は人が死ぬのを見ることに快感を覚えている、と指摘する人も。
また、この時、彼の助手をしており、
「値段さえ折り合えば、どんな人でも死なせてあげる」と発言していた女性Susanは
07年にニュージーランドでウツ病女性の自殺を幇助したとして
今年3月に起訴されました。
(現在、米国にいるため、NZに行かない限り逮捕はされませんが)
オランダでもオレゴン州でも、
以下にリンクするように似たような動きが出てきています。
幇助自殺者が毎年1割ずつ増えるオランダで「安楽死クリニック」求める声(2010/8/12)
全国平均より35%も自殺率高いOR州で、それでも尊厳死法に消極的だとホスピス批判(2010/9/13)
ホスピスは、死にに行く場所ではない、
残された時間をその人らしく生きるために行く場所なのだと
私は捉えていたのだけれど、
ホスピスは、死の自己決定権ロビーたちによって、
「どうせ死ぬ人」たちを「どうせ死ぬなら、素早く苦しまずに、ひと思いに」
つまり「医療費も介護の手間をかけずに、さっさと」死なせる場所へと、
変質させられていきそうな気配となってきました。
Diekema医師のNPRインタビューに
リスナーからの抗議が殺到し、局のオンブズマンが乗り出す騒ぎに。
包皮切除件数減少を反対運動のせいだと騒ぐDiekemaのポチ踊り(2010/8/23)
特に、包皮切除に反対している人たちは「常に感情的だ」とDiekemaが述べたことについて、
激しいリアクションが起こったという。
番組の編集者は
「Diekemaは実際には20分間のインタビューでそれなりに賛否両方の立場を
紹介してくれたのですが、4分間に編集する作業でバランスが悪くなってしまった。
確かにDiekemaははっきりと一方の意見だったのだから、
別の編集の仕方をするとか、反対意見の人を加えるべきだった」と。
NPR Listeners irate over clipped circumcision interview
Radio Survivor, September 13, 2010
しかし、以下のオンブズマンのブログ記事は
もう少し詳細にDiekema発言を点検しており、
反対する人たちは包皮切除のことをいつも「性器切断」だと称すると
Diekemaが述べたのは正確ではない、
実際に抗議してきた反対運動の公式サイトとリンクされているサイトを調べてみたが
そのどこにも「性器切断」と書いた個所はなかった、と指摘。
(ちなみにAshley事件でも、Diekemaの発言が不正確なことは多い)
また、放送された個所に
反対する人たちは、その激しさからintactivistsと呼ばれると
インタビュアーのCornishが語り、それに続いて
Diekemaと2人でくすくす笑う場面があり、
NPRが包皮切除に反対する立場の人たちをバカにしているように
リスナーには聞こえてしまった、とも。
NPRには抗議の電話とメールが届き、
サイトの記事には253のコメントが入ったとのこと。
今日、改めて覗いてみると、最後のコメントになかなか説得力があって、
「先進国の中で、米国はエイズ感染率が高い、
同時に宗教以外の理由で包皮切除を行っている先進諸国の中で唯一の国でもある、
包皮切除にエイズ感染予防効果があるなら、なぜ米国のエイズ感染率は高いのか、
多くの男児に行われているアフリカで感染率がなぜ高いのか」
(まぁ、Diekema医師にとっても、たぶんNPRにとっても問題はそういうことではなく、
包皮切除でエイズ感染が6割方減らせるとBill Gates氏が思いこみ、
安価な予防策として普及させようと考えていることの方なのでは……?)
Interview about Circumcision: Not the Whole Story
NPR ombudsman with Alicia Shepard
September 9, 2010
番組の編集者は、意見が対立している問題だけに
倫理学者なら両方の立場を解説してくれるだろうと考えてDiekemaに頼んだ、と
言い訳しているけど、それは、ウソ臭いと思うなぁ……。
なにしろ、このNPRの放送には以下のような動向が先行していた。
Gatesの一声で、男児包皮切除にエビデンスが出てくるわ、小児科学会もCDCも方針を転換するわ(2010/8/16)
しかも、そういう中でDiekemaが
小児科学会の包皮切除検討班のメンバーとして
中立の立場のガイドラインを見直す作業に関わっていることを
まさか依頼する際に編集者が知らなかったわけでもあるまいし。
中立の立場で解説できる倫理学者なら他にいくらでもいるのだから、
たぶんNPRは最初から承知の上でDiekemaを引っ張り出している。
それでもまだ、批判を浴びた問題発言はDiekemaの責任ではなく、
あくまでも編集上の問題だと自ら責めを負おうとするなんて、
それはメディアの姿勢として立派なのか、はたまた、
そこまで誰ぞに気をかねるほど腐っているということなのか……?
それにしても、Diekema医師はこのところ、
米小児科学会の女性器切除に関する指針でも、批判を浴びて撤回するなど、
大きなチョンボが続いておられます。
いずれも、誰ぞの意を汲んだポチ踊りに励んだばかりに――。
http://www.chron.com/disp/story.mpl/ap/top/all/7194173.html
英国の訪問介護ヘルパーの報酬が時間給ではなく、一回の訪問ごとの報酬支払制のうえに移動時間が無報酬のため、最低賃金にも達していない実態。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/200719.php
感染症予防と治療のために現在開発中の薬とワクチン、約400種類。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/200689.php
KOLとは、Key Opinion Leader。70年代に行われた実験で、素晴らしい経歴と権威あるステータスの数々に彩られたDr. Foxなる架空の人物に白衣を着せ、イメージだけいかめしい用語を多用して中身のないトークによって偽りの情報を真実であると主張する講演をさせたところ、医療職ばかりの聴衆の9割が感動し、その内容を信じたという。その後、製薬会社はDr.Foxのような役割の医師をマーケティングに利用しており、彼らはKOLと呼ばれる。なぜKOLを買って出る医師がそんなに多いのか、というのは、やっぱりエゴが満足されるから、という分析。:このエゴが蠢き始めると、当初は純粋に人のために始め、それによって一定の業績を作った人がその後、目的や方向を履き違えてしまうというのは、障害者支援の世界でKOLになった人たちにも見られる傾向だから、人間なら誰もがもっている弱さなんだろうと、ずっと思っている。そこに、人を操ろうとする権力や企業はつけこむ。
http://chronicle.com/article/The-Secret-Lives-of-Big/124335/
この10年ほど、米国では祖父母のいずれかと暮らしている子どもが増えていて、特に07年から08年の不況で急増した。去年は1割。むろん白人家庭よりも黒人やヒスパニックの家庭の方が多い。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/200713.php
新学期のスタートを前に、カリフォルニア州の保健局が保護者らにワクチン接種を呼びかけている。記事の最後にワクチンに関する誤情報として、いろいろ並んでいる。複数ワクチンの接種が危険だというのは誤情報で、安全が確認されたから認可されているのだと解説されているのだけど、でもそれは3種混合みたいに同時に打つ場合の話で、今みたいに次々に新しいワクチンが開発されリストに加えられていくという意味での複数ワクチンのリスクについては、確認のしようがないんじゃないのかなぁ……というのが、前からずっと私の素朴な疑問。それに、「認可されている以上は安全」こそ危うい神話だというのは、FDAと製薬会社が既に証明してみせているのでは?
http://www.medicalnewstoday.com/articles/200748.php
豪の首都特別区で、警察トップがツイッターで最新交通情報を流し始めたとか。
http://www.canberratimes.com.au/news/local/news/general/top-cop-takes-to-tweeting/1939275.aspx?src=enews
キャンベラ病院で医師不足から研修医が全く休暇を取れない状況が続き、辞める医師が続出している。5年間で400人も。
http://www.canberratimes.com.au/news/local/news/general/doctors-quitting-over-shortages/1939271.aspx?src=enews
日本政府は中国政府に対して暗に「我が国の国債を買うな」と言ったんだそうな。クルーグマン先生の「日本の知恵に米国も習え」というOp-Ed。
http://www.nytimes.com/2010/09/13/opinion/13krugman.html?_r=1&th&emc=th
近視の遺伝子が分かって、将来、近視を治す薬の開発も有望に。
http://www.guardian.co.uk/technology/2010/sep/12/dna-research-short-sight-treatment?CMP=EMCGT_130910&
同州の自殺率は全国平均よりも35%も高いことが判明。
同州の自殺者は2000年以降増加しており、10万人に15,2人の割合。
全国平均は11,3人。
Rising suicide rates in Oregon surpass the national average
MSNBC, September 10, 2010
しかし、
尊厳死法で医師による幇助を受けて自殺した場合には自殺者としてカウントされないため、
実際には、Oregonの自殺者総数はこれよりも上回っており、
この統計は偽りだ、と、Wesley Smithが指摘している。
その上で、州の報告書が対策として
メンタルヘルス強化によるウツ病キャンペーンを検討したり、
自殺念慮のある家族がいる場合には家に銃を置くななどと書いていることに触れ、
「毒物の処方だってやめたらどうか」と皮肉っている。
Clueless Oregon Health Officials Lament High Suicide Rate- While State Permits Suicide Facilitation
Secondhand Smoke, September 10, 2010
それでも、そんなオレゴン州のホスピスが
尊厳死法に積極的に参加していないと批判する論文が
Hastings Center Reportの今月号に掲載されている。
Oregon州のホスピスを対象にした
尊厳死法の実施方針に関するアンケート調査の結果を報告するもの。
調査したのはOregon州立大学の研究者ら。
2009年にホスピス・プログラムが医師による自殺幇助にどれほど参加したかを知るべく、
56のホスピス・プログラムから方針、ガイドライン、職員研修内容の提出を受け、
その内容を調べたところ、
全く尊厳死法に参加していないホスピスが25%。
27%では、
患者から同法に関する質問が出た場合には主治医に回して
医師以外のケア・スタッフは患者の命を意図的に終わらせることに関与しない。
また、すべてのホスピスが
死をもたらす致死量の薬を患者が手に入れたり飲んだりする手伝いを
スタッフに禁じている。
わずかに2、3のプログラムのみが、
患者が自分で飲む際に、職員がその場にいてもいいと認めている。
すなわち、多くのホスピスで
「尊厳死法を利用して医師による自殺幇助(PAS)を受ける患者の権利」を支援するのは
情報提供までとのスタンスをとっており、
尊厳死法に「中立」の立場をとっている模様。
論文は、ホスピスの消極的な姿勢の理由を、
尊厳死法は医師の関与だけを認めているため、
その他のスタッフの関与が違法になるとの懸念と、
ホスピスの理念に反すると感じていることの2点と分析した上で、
しかし、ホスピスは患者のニーズが満たされる場所であるべきで、
したがってPASもホスピスで適切に行われるべきであり、
このような消極姿勢には法的にも道徳的にも問題がある、と結論づけている。
アブストラクトの結論は以下。
This limited role indicates that questions of legal compliance and moral complicity inhibit hospice collaboration with patients seeking physician-assisted death.
ホスピスがこのように限定的な役割しか担っていないとあれば
法律遵守の問題が生じる。
また、患者が医師による自殺幇助を希望してもホスピスが協力しないことには
道徳上の問題もある。
Hospice and Physician-Assisted Death: Collaboration, Compliance, and Complicity
Courtney S. Campbell and Jessica C. Cox
The Hastings Center Report, 2010 September-October
Oregon hospices are uneasy dealing with physician-assisted suicide
The LA Times, September 10, 2010
Oregon州の尊厳死法を利用して自殺した人については、去年、
ほぼ全員がホスピス・ケアを受けていたという情報があり、
C&Cはそれを尊厳死法が緩和ケア充実につながった証左であり、
また同法が安全に機能している証だと解釈しているのですが、
Wesley Smithは、ホスピスの理念に反する自殺幇助が
ホスピスでそれほど多く行われているとしたら、それは
C&Cがホスピスに人を送り込んで患者を誘導しているとしか思えないと指摘していました。
その後、Smithの指摘を裏付けるように、
OR州の「尊厳死」:97%にC&Cが関与していたという情報が出てきています。
また、この時には同時に、
致死薬の処方の大半は一部の限られた医師20人によって書かれたものだということも判明しています。
そういうことを踏まえて、この論文を考えると、
C&Cはホスピスに潜入しつつも、それ以上に協力的な医師を増やすことがかなわず、
苦戦しているということなのでしょうか。
患者は誘導できても、思うようにPASに結び付けられないから、
もっとホスピスは積極的に自殺幇助を行え、と言っている?
しかし、気になるのは、
医師以外のスタッフの関与をそそのかしているかのような論調。
5月に明らかになったベルギーの実態調査でも
法律的に認められているのは医師の幇助であるにもかかわらず、
看護師が患者を死なせる行為に関与していることが明らかになり、
あちこちの国の議論で問題視されているところです。
また、自殺幇助の件数が毎年1割ずつ増えている
オランダでは緩和ケアの崩壊が懸念されています。
オレゴンのホスピスの厳正な法律遵守、ホスピス理念の固持こそ、
尊厳死法のセーフガードとして、本来あるべき姿なのでは?
ホスピスは患者のニーズを満たすところだと著者らは言うけれど、
ホスピスは、患者がPASを受けて死にたいと考えなくてもいいようにケアするところ、
ニーズが満たされていないからこそPASで死にたいと患者は考えるのだ……というのが
まっとうなホスピスの考え方なのでは?
オレゴンのC&CがPASを合法化しただけでは気が済まず、
緩和ケアなど要らないからターミナルな人はホスピスでさっさと死なせましょう……と
言っているのだとしたら、
それは、ホスピスを
オランダで提案されている、安楽死クリニックのような場所にしようと
提案しているのに等しい――。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/200372.php
ボトックスの適用外違法マーケティング問題。FDAが認可した薬については、医師の判断で適用外処方は認められているが、製薬会社が適用外の使用方法でマーケティングを行うことは法律で認められていない。急速にボトックスの販売が伸びてきた背景に、小児の脳性マヒ患者への適用外処方が違法にマーケティングされてきたなどの問題を抱えつつ、FDAは最近、腕の筋肉痛などにも適用を認めてきた。現在、さらに片頭痛の治療薬としての認可を検討中。
http://www.nytimes.com/2010/09/09/business/09botox.html?_r=1&th&emc=th
カナダ、ケベック州の自殺幇助議論で、合法化論は医療費節減と病院のベッド数削減などの経済策として政府が検討委員会を立ち上げたのだとする陰謀説が出回り、その火消しに出てきた人がいる。:いや、でも、それはどの国の議論を見ても、もう常識だと思ったんだけど。最近は、臆面もなく「そうすれば医療費も節約できるし」とまで付け加える人が増えてきたし。
http://www.cbc.ca/canada/montreal/story/2010/09/09/quebec-euthanasia-hearing-cancer.html
そのケベックの意見聴取について、Wesley Smith. どうせ議論するなら、それよりも高齢者虐待や医療制度の崩壊、緩和ケアの不備、重病者や障害者の孤立の問題を考える方がよほど重要だろうに、安楽死活動家は議論をそこには広げない、と指摘。それがつまり、上記の陰謀説を裏付けているよね、という路線の話。たぶん。
http://www.firstthings.com/blogs/secondhandsmoke/2010/09/09/assisted-suicide-advocates-dont-like-straying-from-euthanasia-land-script/
カナダ退職者協会会員へのアンケートで、ターミナルな人への自殺幇助合法化に7割が賛成。
http://www.ottawacitizen.com/news/Seniors+group+survey+suggests+broad+support+assisted+suicide/3503260/story.html
ワクチンが如何に命だけでなく、お金も救っているか(節約しているか)というお話。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/200341.php
ドイツで、これまでタブー視されてきた終末期医療を巡る議論が活発化。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/200213.php
【関連エントリー】
Dignitasでの自殺者、ドイツ人は500人以上(2009/9/24)
ドイツ最高裁が本人意思なら延命治療停止は合法との判断(2010/6/25)
米国の一部の高校で、Rochester大学が開発した自殺防止プログラムが試験導入されるらしい。:大人がこれだけ「いつ、どのように死ぬかは本人の自己決定」とがなり立ててているのを、子どもたちだって聞いていると思うのだけど。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/200365.php
英国で時代遅れで明確さを欠く刑法を米国の等級式に改正するよう法コミッションが勧告、議論に。自殺幇助ガイドラインを策定したDPPのStarmer氏も参戦して支持。
http://www.independent.co.uk/news/uk/home-news/top-prosecutor-backs-usstyle-murder-laws-for-britain-2074217.html
米軍からゲイを排除するのは憲法違反と連邦裁判所の判断。
http://guardianmail.co.uk/go.asp?/bGUA005/xPDFGD1/qRVT7D1
Oxford大の研究で、アルツハイマー病の初期にビタミンBのサプリを飲むと進行を遅らせることができる、と。:ビタミンBって、肩こりとか関節痛とかの薬に入っているけど、要するに血行を良くするということ?
http://www.guardian.co.uk/lifeandstyle/2010/sep/08/vitamin-b-could-delays-alzheimers?CMP=EMCGT_090910&
ジョン・レノン生誕70年を記念して、誕生日のイブに当たる10月8日から3日間追悼コンサート。
http://www.beatlesnews.com/news/john-lennon/201009091914/lennon-70th-birthday-tribute-concert-1-month-away.html
遺伝子検査のコストが下がり、提供する会社も急増し
着床前、出生前遺伝子診断が普及するにつれ、
膵嚢胞繊維症(CF)、テイサック病、鎌状赤血球、筋ジスなど、
「人々に恐れられる病気 dreaded diseases」が減少、中には
ほとんど生まれなくなった病気もある、とのこと。
もちろん、出生前遺伝子診断で分かると中絶が選択され、
親自身の遺伝子診断で遺伝病の遺伝子変異が分かると、
そういう親は次世代にそれを引き継ぐまいとして
着床前遺伝子診断を受け、同じ変異をもたない胚を選別しているからだ。
特に民族など特定の属性が関係しているとされる遺伝病の場合には、
身近で死んでいく子どもたちを見てきた人も多く、
遺伝に関わる情報が伝わるにつれて
自分たちの遺伝子をチェックし、自分の代で終わらせようとする親が増えている。
そこには中絶、胚の廃棄、優生思想への懸念など
道徳上の深刻なジレンマがあるが、現実には遺伝子診断は広がる一方だ。
東ヨーロッパのユダヤ人の間で多いとされるテイ・サック病は、
この10年間に米国でわずか12症例程度しか認められておらず、
ほとんど撲滅状態だと医師らは喜ぶ。
CFの症例も、2000年の29例が、2003年には10例に減少、
しかし、06年にはまた15例に増加した。
米国以外にも、多くの国で遺伝子診断が始まって以来、
重病の発生が急速に減少している。
08年の遺伝学カンファでは半減したとの報告も。
一方、黒人に多いとされる鎌状赤血球は減っていない。
診断の結果、当該遺伝子のキャリアとして
鎌状赤血球になりやすい「傾向 trait」があると告げられても、
それが危険を感じさせないのではないかと、鎌状赤血球協会の医師は分析する。
新生児のスクリーニングでも
鎌状赤血球の遺伝子キャリアも実際の症例も見つかるケースが増えているにもかかわらず、
それが親の将来の家族計画には何ら影響しないようなのだ、と同医師。
(読み方によっては、
黒人の知識や判断力が白人よりも劣っていると
嘆いているように読めないこともない)
ハンチントン病も遺伝子診断の普及によってあまり変化していない。
ハンチントン病の人がいる家系であっても、検査に同意するのは15%以下なのだとか。
発症しないと考えて普通に生きていくという姿勢の人が多い、と専門医。
遺伝性の自律神経失調症やテイ・サック病など、
学齢期に至らずに死ぬことが多い病気では話も単純で(easier cases)
“遺伝子診断は命を救う努力”だと考える人も多いが、
例えばCF財団が指摘するように、
CFの寿命は今では37歳まで伸びており、
個々の症例によっても重篤さにばらつきが大きい。
病気を撲滅しようというのは崇高なゴールではあるが、
その一方で、ちょっと立ち止まるべきではないか、と
NEJMでコロンビア大学の歴史学者Lerner氏が書いている。
「社会がこれらの遺伝子にスクリーニングを積極的に行っては
そういう胎児を中絶していくのだとしたら、その社会は、
実際にその病気を抱えて生きている人たちの生の価値について、
一体どういうメッセージを送るのだろうか」
Dreaded diseases dwindle with gene testing
MSNBC, February 17, 2010
この記事を受け、
ペンシルバニア大学の生命倫理学者 Art Caplanが
翌日のMSNBCに論考を寄せている。
彼は、数年前にアイルランドに旅行した際に、
雑踏の中にダウン症と分かる人が多いことに衝撃を受けたという。
それはアイルランドに多いことに受けた衝撃ではなく、
逆に、米国ではダウン症の若者をめっきり見なくなったことに気付いた衝撃だった。
病気の負担を減ずることそのものは良いことなのだが、
親の遺伝子診断ばかりか胎児の診断までがこのように急増すると
倫理上のジレンマも生じてくる。
もちろん1つは明らかに、胚を壊すことの倫理性。
もう1つは、実際に遺伝の関わる障害を負っている人やその家族への影響だ。
ダウン症でも、子どもが減るにつれて、
行政によるダウン症プログラムも学校や住居への支援のための資源も減り、
支援しようとする政治的気運も薄れてきた。
遺伝子診断で数が減っていく病気や障害に対する支援を
社会は、これまでどおりに行うだろうか。
遺伝子診断を受けることを選択しなかった親が
無責任だと道徳性を疑われ非難を受けるようなことは起きないだろうか。
テイ・サックのように通常4歳までに苦しい死を遂げるような病気では
アグレッシブな遺伝子診断やその結果の中絶も道徳的に正当化され、
撲滅することにも広く合意があるかもしれないが、
それでは聾や小人症などの遺伝ではどうだろうか。
さらには親の遺伝子検査から
乳がんやウツ病、アルツハイマー病や依存症のリスクが高いことが分かった場合に、
発症するのは中年期以降かもしれないし、それまでに治療法も見つかっているかもしれないが、
そういう遺伝子変異についてはどう考えるのか。
もしも極端に走る企業が、
親になりたい人の遺伝子検査によって、
“ベターな子ども”が生まれるようなマッチ・メイキングを商売にするとしたら――?
Disability-free world may not be a better place
Arthur Caplan, February 18, 2010
この話、英国のカンファで
05年の自殺幇助合法化法案を検討した委員会の委員長さんが
オランダのすべり坂を例にとって言っていた
「不当に死なされる人が出る現実の“すべり坂”の他にも、
それによって社会の意識がそれを容認していく概念上の“すべり坂”も起きる」。
あれが、そっくりそのまま当てはまる話――。
子どもの病気や障害を知った上で、それでも生むことを選ぶなら、
それは親の自己選択だから、自己責任で育てなさいよ、という社会になるのでは、
という話は、こちらのエントリーで書きました。
ちなみに、Caplanの記事のタイトルは
「障害がなくなった世界は、今よりベターな場所ではないかも」
http://www.thestar.com/news/canada/article/857688--hebert-quebec-leads-the-way-with-euthanasia-debate
ゲイツ財団が、秘密主義で協働しにくいとの批判を認め、改善するとの姿勢を打ち出した。グラントの決定プロセスをより透明化する、役員会の規模を拡大する、など。財団がそれら改善策の必要を認めた理由として、「寄付行為により税金を免れている以上、財団の金は納税者の金でもあるので」。
http://www.usatoday.com/money/companies/management/2010-09-08-gatesfoundation08_ST_N.htm?csp=DailyBriefing
億万長者George Soros氏が、人権組織Human Rights Watchに1000万ドルを寄付。
http://www.guardian.co.uk/world/2010/sep/07/george-soros-100-million-human-rights-watch?CMP=EMCGT_080910&CMP=EMCNEWEML961
7月と8月の2ヶ月間にコンゴで500人の女性がレイプ被害に。武装組織と政府軍の双方が性的虐待を攻撃手段としているため。7歳の少女まで。
http://www.nytimes.com/2010/09/08/world/africa/08nations.html?_r=1&th&emc=th
そのコンゴは世界で一番チンパンジーの種類が多いことで有名だが、食肉にされるためチンパンジーが激減している。
http://www.guardian.co.uk/environment/2010/sep/07/congo-chimpanzees-bushmeat?CMP=EMCGT_080910&CMP=EMCNEWEML961
ジョン・レノンが生きていたら今年70歳になったんだとか。誕生日の10月9日に向け、お祝い専用サイトが立ち上げられた。 HappyBirthdayJohn.org。
http://www.usatoday.com/life/music/news/2010-09-07-johnlennon08_N.htm?csp=DailyBriefing
議会がヒアリングを実施中のスコットランドで、
元GPから非常に印象的な証言が出ている。
(同法案についての詳細はこちらのエントリーの末尾にリンク一覧)
証言したのは、
現在は死の権利協会世界連盟(World Federation of Right to Die Societies)で働く
元GPのDr. Rob Jonquiere。
「私は現役の頃は一般臨床医でした。安楽死を行ったことがあります。
安楽死させてほしいという要望が医師にとって最も困難なものだということは
元の同僚たちからも聞いています。
『生きているより死んだ方がいいんです。お願い』と患者から言われると、医師は怯えます。
そんなことはしたくないから」
「みんな怖がっている。一人の人の命を終わらせるなんて、医師だって怖いんです。
その人が明日にも回復する可能性だってあるかもしれないのだから」
Right to die ‘is hard for doctors to face’
Scotsman.com, September 8, 2010
なお、カナダ、ケベック州でも各地を回っての意見聴取が行われており、
だいたい、これまでどこかで聞いたような賛否の議論が展開されているようですが、
反対意見の医師の一人が、
「実際に殺す人の罪悪感をどうしてくれるのか」という趣旨の発言をしており、
上記スコットランドの医師の発言と重なって印象的です。
Quebec euthanasia inquiry hears quelling tales of suicide
The Globe and Mail, September 7, 2010
合法化されるということは、
こういう感情や意識を、医師も社会全体もかなぐり捨てようと申し合わせることであり、
「一人の人の命を奪う」という行為の重大性に対して
感覚を麻痺させていくということであり、
それを、社会全体として、よしとすることでもある。
そのことの意味は、
もうちょっと慎重に考えられるべきではないのか、と思う。
――――――
すべり坂の懸念に対して
「既に法制化した国ではそんな問題は起きていないじゃないか」というのは
英国のDebbie Purdyさんをはじめ、多くの合法化アドボケイトからの反論の定番で、
スコットランドでも、そういう声が出ているようですが、
最近、明らかになってきた、”先行”国の実態を以下に。
いずれにおいても、セーフガードは機能していない模様です。
【ベルギー】
ベルギーでは2002年の合法化以来2700人が幇助自殺(2009/4/4)
幇助自殺が急増し全死者数の2%にも(2009/9/11)
ベルギーにおける安楽死、自殺幇助の実態調査(2010/5/19)
【オランダ】
去年の安楽死・幇助自殺2300人のオランダで自殺幇助アドボケイトに10カ月の禁固刑(2009/5/3)
オランダで「70以上の高齢者には自殺幇助を」と学者・政治家ら(2010/2/10)
オランダで安楽死が急増し保健省が調査。緩和ケアの崩壊も(2010/6/21)
幇助自殺者が毎年1割ずつ増えるオランダで「安楽死クリニック」求める声(2010/8/12)
【米国】
Oregon尊厳死法による自殺者増加(2008/3/21)
オレゴンの自殺幇助4人に1人はウツ病や不安症の可能性(2008/10/11)
オレゴンの自殺幇助ほぼ全員がホスピス・ケアを受けていた、という怪(2009/3/20)
OR州の「尊厳死」:97%にC&Cが関与、たった20人の医師がせっせと処方(2010/3/11)
OR州の尊厳死法は「陰謀と操作」と医師団体から批判(2010/3/26)
オレゴン州の尊厳死法、セーフガードは機能せず(2010/8/17)
WA州とOR州における尊厳死法の実態(2009/7/6)
WA州とOR州の2009年尊厳死法データ(2010/3/5)
http://www.bbc.co.uk/news/uk-scotland-11203010
カナダ、ケベック州の自殺幇助合法化議論で、州政府が各地を回って意見聴取を開始。
http://www.montrealgazette.com/news/Right+debate+takes+centre+stage+Quebec/3485323/story.html
ケベック州のパブリック・ヒアリング、今日モントリオールだと。4日かけて、ケベック州のあちこちで行われる。
http://www.cjad.com/news/565/1200166
フロリダ州立大の研究者らが、DNAの中に特定のドーパミン遺伝子変異があると、青少年期に少なくとも英語、数学、科学、歴史の1つ以上で成績が低くなる、と。:ったく、この人たち、狂気の沙汰だわ。……それにつけても、この研究者の専門、新生バイオ社会犯罪学(renowned biosocial criminologist)。遺伝子情報に基づいた予防医学の次は、遺伝子情報に基づいた予防犯罪への道筋が着々とつけられているということですね。なんか、そんな映画ありましたね。トム・クルーズ主演で。あー、でもタイトル思い出せない……。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/199961.php
NYの子ども5人に2人が太り過ぎまたは肥満。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/200097.php
半数のアメリカ人は毎月なんらかの処方薬を飲んでいる。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/200069.php