当ブログで何度か紹介した元WP記者Patricia E. Bauerさんの障害関連ブログが
Palin氏と息子のTrig君、ダウン症を巡る報道を毎日追いかけているので、
彼女の拾ってくれる記事をつまみ食いさせてもらっているのですが、
Palin氏と息子のTrig君、ダウン症を巡る報道を毎日追いかけているので、
彼女の拾ってくれる記事をつまみ食いさせてもらっているのですが、
先週の共和党大会でPalin氏が障害児の家族に
「当選後は私はホワイトハウスで皆さんの友人・アドボケイトとなります」と約束したことに対する
障害児の親の様々な反応をメディアが一斉に取り上げ、
同時にこれまでのPalin氏が行ってきた障害児・者のための施策を検証しています。
「当選後は私はホワイトハウスで皆さんの友人・アドボケイトとなります」と約束したことに対する
障害児の親の様々な反応をメディアが一斉に取り上げ、
同時にこれまでのPalin氏が行ってきた障害児・者のための施策を検証しています。
とりあえず以下の6本を読んでみました。
Parents of Special-Needs Children Divided Over Palin’s Promise to Help
The New York Times, September 7, 2008
The New York Times, September 7, 2008
これら6本から目に付いた点を挙げてみると、
・障害児・者の親の反応は2つに割れていて、
「初めて連邦政府の中枢に障害児・者のアドボケイトを送れる」
「Palinの存在でダウン症や障害が注目されることだけでもありがたい」
「特に障害を理由にした選別的中絶議論に影響が大きい」と大いに期待する人たちと
「Palinの存在でダウン症や障害が注目されることだけでもありがたい」
「特に障害を理由にした選別的中絶議論に影響が大きい」と大いに期待する人たちと
「共和党として歳出削減を打ち出している中で、具体的に何をしてくれるのか」
「Palinがこれまで障害児・者施策を重視してきたわけではない」
「米国は豊かな国なのに、最も支援を必要とする人を切り捨てる国だから」
と懐疑的な人たちと。
「Palinがこれまで障害児・者施策を重視してきたわけではない」
「米国は豊かな国なのに、最も支援を必要とする人を切り捨てる国だから」
と懐疑的な人たちと。
・アラスカ知事としてのPalin氏は
いくつか障害児教育の予算を大幅に増強する条例に署名をしているが
この条例そのものを作ったのは彼女ではなく、Palinは署名成立させただけ。
逆にスペシャル・オリンピックの予算は半分にカットした。
いくつか障害児教育の予算を大幅に増強する条例に署名をしているが
この条例そのものを作ったのは彼女ではなく、Palinは署名成立させただけ。
逆にスペシャル・オリンピックの予算は半分にカットした。
・都市化が難しいアラスカの地域事情もあって州内には精神科医療が不足し、
長年、精神科医療の必要な子どもたちは州外に送られてきた。
彼らを州内に戻すプログラムを実施し
州外に送られる子どもを半減させたのは前任者の努力。
長年、精神科医療の必要な子どもたちは州外に送られてきた。
彼らを州内に戻すプログラムを実施し
州外に送られる子どもを半減させたのは前任者の努力。
民主党の反応としては、
・Palinが共和党大会で指名受諾演説を行った日に、
AAPD(米国障害者連合)の幹部に宛ててObama陣営から
民主党の障害者施策をまとめたeメールが送られてきた。
AAPD(米国障害者連合)の幹部に宛ててObama陣営から
民主党の障害者施策をまとめたeメールが送られてきた。
・民主党のKennedy上院議員には知的障害のある妹(姉?)があり、
別の妹(姉?)Shriverさんがスペシャル・オリンピックを創設するなど
障害者のための運動を積極的に行っている。
去年、Shriverさんが各州知事宛に知的障害者の雇用促進を依頼した際、
カリフォルニアのSchwarzenegger知事は即座に2人を雇ってくれたが
Palin氏は部下に丸投げして何の努力もしなかった、と。
別の妹(姉?)Shriverさんがスペシャル・オリンピックを創設するなど
障害者のための運動を積極的に行っている。
去年、Shriverさんが各州知事宛に知的障害者の雇用促進を依頼した際、
カリフォルニアのSchwarzenegger知事は即座に2人を雇ってくれたが
Palin氏は部下に丸投げして何の努力もしなかった、と。
私が一番印象的だったのは、
・三女のPiperちゃんと次男のTrigくんについては、
簡易ベビーベッドを持ち込んでオフィスに同伴し
抱き布で抱いて公務を行っていたなど、
いわば「アグネス・チャン状態」だった様子。
簡易ベビーベッドを持ち込んでオフィスに同伴し
抱き布で抱いて公務を行っていたなど、
いわば「アグネス・チャン状態」だった様子。
また上記6本以外で、あれこれ覗いている時に読んだ話で、
毎年恒例の知事による刑務所の視察にTrig君を抱いていき
抱いたまま車で案内されて視察を行ったという話や、
知事執務室での会議に夫のTodd氏が同席していることがたびたびあったという話も。
毎年恒例の知事による刑務所の視察にTrig君を抱いていき
抱いたまま車で案内されて視察を行ったという話や、
知事執務室での会議に夫のTodd氏が同席していることがたびたびあったという話も。
Palin氏には
「女性には家庭生活と野心的なキャリアを両立することが出来る」との信念があり、
women can balance family life with ambitious careers
「女性には家庭生活と野心的なキャリアを両立することが出来る」との信念があり、
women can balance family life with ambitious careers
「女は考えること、働くこと、赤ん坊を抱くことを同時に出来ないと批判するような
ネアンデルタール人は私のご案内で洞穴にお戻りいただくわ」と
Piperちゃんを出産した翌日に職場復帰した際に発言しているのですが、
ネアンデルタール人は私のご案内で洞穴にお戻りいただくわ」と
Piperちゃんを出産した翌日に職場復帰した際に発言しているのですが、
Palin氏の言動は、
それが可能だと証明することは個々の女性の自己責任という前提だし
あくまで女性個人が多大な努力と自己犠牲を払って可能にせよという立場でしかなく、
それが可能だと証明することは個々の女性の自己責任という前提だし
あくまで女性個人が多大な努力と自己犠牲を払って可能にせよという立場でしかなく、
まして職権濫用や公私混同、ルール破りまで許される特権的な立場にある女性が
平気でこういう発言をするのは
そういう特権抜きに働く女性にも同じ結果を自力で出せと求めるのと同じで、
平気でこういう発言をするのは
そういう特権抜きに働く女性にも同じ結果を自力で出せと求めるのと同じで、
ネアンデルタール人と同じくらい、もしかしたら、もっと罪が深いような気がする。
2008.09.10 / Top↑
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