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去年、英国政府に報告された強制結婚ケースのうち、
5組に1組で知的障害者が被害者となっており、
報告に上がっているのは氷山の一角に過ぎないとして
警察、弁護士、ソーシャルワーカーが検討会を持った。



特に知的障害へのスティグマが大きいアジア、アフリカ、中東出身者が多く、
老いていく親としては障害のある子どもの将来の介護保障として結婚させようとする。

片や、英国籍のある人との結婚によってビザを手に入れたい外国人がいて、
そこで利害が一致して強制結婚がまとまる。

知的障害を隠したまま結婚させるケースも多く、
こうした結婚ではレイプやDVが起こったり、棄てられることも。

しかし人権法が保障する「婚姻の自由」が壁となって
ソーシャルワーカーが介入することが難しい。

上記の会合で話し合われているのは、
その壁をどうにかクリアして介入しなければ
状況は放置しておけないところまで来ている、と。

この記事を読んでいて、とても切ないのは、
出身の文化圏によっては、
結婚だけが子どもの将来を保障してやれる唯一の手段だと
親が考えてしまうのだという点。

障害のある子どもを、親は自分が老いた後も、死んだ後も
どうにかして守ってやりたい……と願う。

その親の切実な思いに応えてくれる社会って、
具体的にどういう社会なんだろう……と
いつも考えることをまた考えた。
2008.07.29 / Top↑
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