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英国議会で妊娠中絶のタイムリミットは下げないとの判断が行われたのと同じ日、
米国でもヴァージニア州の中絶法を巡る控訴連邦裁判所の判断が出ています。

去年の春からの法律上の論争のようなのですが、
アメリカの中絶を巡る法律については背景知識がないし、
裁判の経過部分はよく分からないものの、

ヴァージニア州の中絶法の問題点とされている部分が
昨日の英国議会の中絶のタイムリミットの議論で出てきていた生々しい話を思い出させるのと、
こちらでも、Va.の州法を認めなかった判断の背景に
州法が事実上、中絶のタイムリミットを引き下げることにつながり、
女性の自己選択を制限することになるとのリーズニングが働いているので。

Va. Abortion Law Overturned Again
The Washington Post, May 21, 2008

問題となっているのは妊娠12週以降の中絶方法。
(中絶の9割はそれ以前に行われているとのこと)

通常行われるのは、子宮内で胎児をバラバラにしてから取り出す方法。
それに対して、まず途中まで完全な形で出産させ、
そこで胎児の頭蓋骨を砕いてから取り出すという方法があり、

Va.州法が後者の方法を禁じていることから、
医師が前者の方法で中絶を試みたとしても結果的に後者となってしまう場合は現実にあって
そこに意図したものでないにも関わらず罪に問われてしまう可能性が出来し、
医師が完全に身を守るためには妊娠中期以降の中絶に手を出さないことしかなくなる。
それは結果的に女性の選択権を制限してしまうので、
去年の最高裁の判断を越えた規制となり、認められない……との判断。

プロ・チョイスの立場からは、
後者の方法は母体を守るためには必要との声や
そんなのは確率のごく低い事例へのこじ付けで、
連邦の禁止法との違いもごくわずかだとの批判もあるとのこと。
2008.05.22 / Top↑
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