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アメリカの大学生に不人気な講座の典型だった哲学がどうやら最近人気……といっても、
彼らが人生の真理を極めようとの志に目覚めて哲学者への道を選んでいるのではなく、

医学にせよ法学にせよ経済学にせよ
自分が進もうとする分野で成功するためには
哲学を受講して論理的思考力、文章力、分析と批判能力を身につけるのが有利……
との計算によるもの。

つまり学問としての哲学でも、よくある哲学学ですらなく、
理屈で闘って人を論破するテクを身につけようという発想ですね。

ってことは、関係性とか人の感情など全く度外視した
超極端な事例を考え付いては
なんだかんだと高飛車な理屈をこねくり回し
結局は自分に都合のいい結論を導く……

そういう正当化の豪力ワザばかりに長けた頭でっかち人間が
米国の支配層に増えていくだろう……ということなのか。

今なんだかやたら威勢のいい
生命倫理学者と呼ばれてる人たちみたいな──?


なんか、なぁ。

何もかも科学で説明がつくわけでもなければ
論理だけで相手を言い負かしたら、それが正しい証明になるわけでもないと思うんだけど、

そういうのって、

お気に入りの空間で好もしく思う相手と美味しいものを食べて理屈抜きのシアワセに浸る……
なんていうことを自分の生活では当たり前として楽しんでいながら、

他人の食については平気で栄養素とカロリーの問題に貶めて
数値だけで乱暴にぶった切って捨てる、

それも「どうだ、反論はできまい」と高圧的に。

……みたいな人が増えるということのような気がする。
2008.04.11 / Top↑
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