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この論争で多くの人が疑いもなく議論の前提にしているように見える思い込みの1つに「医師らと両親が言っていることは同じ」というものがあります。

特に批判的な立場をとる人にとっては、「こんなことをした張本人」という捉え方にもなるため、両者はまるでタグを組んだチームのように感じられるかもしれません。しかし、実際に細かく発言をつき合わせてみると、これもまたコトの本質を見誤ることに繋がる予見のようです。むしろ、両者の発言は食い違っています。

1月のニュース・ブレイクから私が続けてきたのは、この問題について基本的な事実を確立する作業でした。そんなことを思いついたのは、当初、医師らの論文と親のブログを読み、さらにメディアの報道を読むと、事実関係が食い違っていたり、何が事実なのか分からない紛らわしい情報が多すぎるように思えたからです。アシュリーの障害像をきちんと確認せず、事実とまるで違うイメージだけで議論している人があまりに多いことにも疑問を抱きました。そんなことから当初は軽い気持ちで始めた確認作業だったのですが、矛盾や疑問ばかりに突き当たっていくうちに、いつのまにか膨大な資料と格闘しながらの徹底検証になってしまいました。

具体的には、資料をまずは医師らが書いた論文と両親のブログ、それからメディアでの両者の発言に限定しました。そして以下の4点にそって、それぞれの事実関係を、資料から該当箇所を付き合わせながら確認していきました。

①誰に対して行われたことか(アシュリーの障害像)
②何が行われたのか
③それは何故か
④アイディアが生まれて実施に至るまでの経緯

その結果、両親の言っていることと医師らの言っていることとは、非常に多くの場合に食い違っていました。④については、すでにいくつかのエントリーで書きましたが、両者の言っていることがほぼ一致しているのは、この経緯の点のみ。その他の①、②、③については、両者の言っていることはしばしば食い違っています。また、同じことを言っている場合でも、その表現方法には大きな違いがあるのです。
もちろん、一つ一つは注意してみなければ気がつかない程こまかい食い違いです。これからのエントリーで私が指摘しても、まずは取り立ててあげつらうこともない些細な差に見えるかもしれません。しかし、実はそれらには1つずつ、食い違っている意味や理由がちゃんとあるのです。食い違いそのものよりも、なぜそういう食い違いが起こっているかを掘り下げて考えてみると、そこから、とても重要なことが見えてくるように思われます。
2007.06.07 / Top↑
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