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シアトルこども病院が組織した成長抑制WGの論文については
去年の11月、12月と既に非常に多くのエントリーを書いています。

その中から、論文そのものに対する疑問や、本文の内容について書いた主なものとしては

まだ論文を読む前のものとして
成長抑制WGの論文がHastings Center Reportに(2010/11/7)

アブストラクトのみを読んだ段階のものとして
成長抑制の対象はIQ25以下の重症重複障害児、とWG(2010/12/1)

論文を読んだ段階のものとして、
成長抑制WGのHCR論文:とりあえず冒頭のウソ3つについて(2010/12/8)
子ども病院成長抑制WGメンバーの正体(2010/12/8)


あまりにも露骨な作為に不快ばかりが募って
1度読んだ後は2度と手に取る気にもならなかったのですが、
もう一度読みこんでみようとチャレンジ。

すると、思った通り、ツッコミどころは、ほぼ数行置きに見つかる。
その腹立たしいことといったら……。

これは当初からDiekemaらの書いたものを読むたびに痛感することですが、

事実関係の把握が中途半端な人が、この事件の関連文書を読む際に、
うっかりDiekemaらの倫理学者としての誠実を信頼して読むと
もわぁ~っとした曖昧模糊の中で鼻づら引き回されて、
何となく納得したような気持ちにさせられてしまう。

逆に、
彼らは1つの作為を持ってこの事件を展開させてきているのだとの仮説に立って読むと、
この事件の膨大な資料にあまた存在する矛盾には、むしろ一貫性が見えてくるし
そこに彼らの作為が、くっきりと浮かび上がってくる――。


これより、いくつかのエントリに分けて、
WG論文の不実を指摘するシリーズを書いてみることにしました。

かなりの期間に渡って、
間に他の記事をはさみながら、断続的に書いていくことになると思います。

以下、前に書いた内容と重複しますが、重要なことなので、その1。


          ――――――

冒頭部分で、著者らはまず06年のGunther & Diekema論文とそれに対する批判について
論争の取りまとめのようなことを行っています。

そこの個所に既に3つの重大なウソがあり、それは
上記12月8日のエントリーで書いたように

① 主治医論文が成長抑制の倫理的正当性をきちんと論じてみせた、とのウソ。
② 主治医論文にアシュリーの最終身長の予測データが示されている、とのウソ。
③ 親のブログに対して批判が出たのは障害当事者とその支援者たちからだった、とのウソ。

この部分に続いて、その後の事件の展開に沿って
このWGがなぜ作られ、なぜこの論文が書かれるのかが説明されている。

その部分が、これまたマヤカシに満ちている。

それについて、「成長抑制WGの論文を読む 2」で。
2011.01.27 / Top↑
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