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昨日アップした英国の知的障害のある女性の不妊手術の件で
あれこれ検索していた中で拾ったオーストラリアの情報。


2006年の秋にオーストラリア検察局から
知的障害のある子どもの不妊手術について全国一律に規制する法案草稿が発表され、
それについて広く意見募集が行われたようです。

基本的には、知的障害のある子どもへの不妊手術については
命にかかわるほどの治療上の必要がない場合には禁じるという方向のように思えますが、

09年10月にオーストラリアの法律事務所から成長抑制に関する法的分析が出てきた時に、
障害児に対する不妊手術に関しても概略がまとめられている中に
この法律が言及されていないこと、

また去年2月のQueenland州の重症児Angelaの子宮摘出の判決でも
このような法律には言及がなく04年の家族法を引いて書かれていることから推測すると、
この法案は法律として成立しなかったのかもしれません。
(Angela事件の詳細については文末にリンク)

ともあれ、非常に興味深い議論があったことは事実のようなので、
Ashley事件に関連した資料としても重要とも思われ、
今すぐに読む余裕もないのですが、一応、資料として以下に。


①これが最終稿なのかどうかはわかりませんが、
とりあえず拾った草稿は、こちら ↓

Children with Intellectual Disabilities(Regulation of Sterilisation) Bill 2006
Western Australia, DRAFT 17


②それに対して障害者団体 People With Disability Australia (PWDA)が提出した意見書がこちら ↓

Submission on the Draft Model Bill to regulate the sterilization of children with an intellectual disability
10 November 2006


③Victoria州弁護士会が提出した意見書がこちら ↓

STERILISATION OF CHILDREN WITH AN INTELLECTUAL DIABILITY
The Victorian Bar, 16 February 2007


④Women with Disability Australia(WWDA)の見解はこちら ↓

Sterilisation of Children with Intellectual Disabitilies
Australian Federation of Disability Organisations, March 2007

同WWDAのキャンペーン・サイトがこちら ↓

Systemic Advocacy on the Unlawful Sterilisation of Minors with Disabilities(2003-2008)




【Angela事件関連エントリー】
豪で11歳重症児の子宮摘出、裁判所が認める(3/10)
Angela事件(豪):事実関係の整理(2010/3/10)
Angela事件の判決文を読む 1(2010/3/11)
Angela事件の判決文を読む 2(2010/3/11)
重症児の子宮摘出承認でダウン症協会前会長・上院議員が検察に行動を求める(豪)(2010/3/13)
Angela事件の判決文はAshley論文と同じ戦略で書かれている 1(2010/3/17)
Angela事件の判決文はAshley論文と同じ戦略で書かれている 22010/3/17)
Ashley事件とAngela事件の接点はここに……?(2010/4/27)
2011.02.16 / Top↑
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