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8月8日に
メトロやバスに乗れない障害者には個別シャトルで平等なアクセスを保障(ワシントンD.C.)
エントリーで紹介したパラ・トランジットの、ちょっと気になる続報。

運転手らが13時間ものシフトを強いられて
利用者、運転手、双方の安全が脅かされていると訴え、
約800人のパラ・トランジットの運転手の労働組合が
Metroからパラ・トランジット事業を請け負っているMV Transportationオフィス前でデモ。

米国での商業交通機関の運転手の勤務時間の規制は、
乗り物の重さや座席数によって決まっているため、
MVはミニバスなどから座席を外すことで規制を逃れ
長時間勤務を強いている、と組合側は主張。

MV側は、座席を外したのは大きな車いすの利用者を乗せるためだ、と主張。

MV TransportationはMetroと5億4000万ドル相当の7年半契約を結んでおり、
10社の下請けを使ってパラ・トランジットを運行、
ワシントン地区で一日7000人以上の利用者にサービスを提供している。

Drivers for disabled protest over work shifts
WP, August 30, 2011


この規制逃れのための座席外し問題は組合側は6月から問題にしており、
その際にWashington Examiner紙が取り上げた記事はこちら。

8日の記事を某MLに投稿した際に、
いろいろ教えてくださった方の情報の中に、
パラ・トランジットの運転手の中に性犯罪者が紛れ込んでいて
利用者が被害に遭ったケースが出て問題視され、
その後、問題解決の対応が行われたことが含まれていたのだけれど、

(ワシントンD.C.の“ドアからドアへ”型パラ・トランジット利用条件の中に、
「車から建物の入り口までの経路を遮るものがなく、ずっと見通せること」
「運転手は個人の住まいの中には足を踏み入れない」などがあった。
車から建物の入り口までの経路に植え込みなどがあり視界が遮られるような場合には
“ドアからドア”サービスは利用できず、最寄りの町角まで出て
“コーナーからコーナーまで”サービスを利用することになるらしい)

なにかしら、ここにも「孫請けのまた孫請け」とか中間搾取とか、
食い詰めそうな層をターゲットに過酷な労働条件を無理強いするような仕組みとか
そんな酷薄な社会の階層化のようなものが見え隠れしているような……?

もちろん、平等なアクセスを人権として保障する感覚と
「可能な限り」でよかろうとする感覚との違いは
7年半で5億4000万ドルもの費用をかけていることに
くっきりと際立っていることとは、また別の問題として。
2011.09.01 / Top↑
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