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またも英国のDr. Deathこと Dr. Michael Irwin(79)がコトを起こそうとしている。

Sussex州、Eastbourneのケア・ホームで暮らしている91歳の女性は
酷い関節炎と視力の低下で、これ以上生きているのは耐えられないと言い、

この数カ月の内にDr. Irwinに伴われてスイスのDignitasへ行くことを計画中。

「通常なら親族とか親友が一緒にいくべきだと思われるだろうけれど、
この人の場合夫はすでになく、子どものない人なので」とDr. Irwin。

また同医師は、
自分が関与しているPAS合法化ロビー団体SOARSの調査では
英国国民の6割以上が合法化を支持しているとの結果が相次いでいるとも。

しかし、地元警察は、
この計画についてDr. Irwinに事情を聞くと言っているとのこと。

Pensioner to visit Swiss suicide clinic in Sussex’s first assisted death bid
Eastbourne Herald, September 12, 2011


以下のエントリーで取り上げたように、
これまでに英国では少なくとも44件の明らかに自殺幇助だった事件が
起訴が公益にならないとして不起訴になっており、
一件として起訴になった事件はないのですが、

英では2009年以降、少なくとも44件の自殺幇助事件が不起訴に(2011/9/4)

これまでに複数の患者をDignitasに連れて行っているDr. Irwinについてまで
去年6月に不起訴処分の決定がでているのが私には一番解せないところ ↓

自殺幇助の元GPに英国公訴局長「証拠はそろっているけど、公益にならないから不起訴」(2010/6/26)

この判決が出ている限り、
今回この女性を連れて行ったとしても、やはり
「証拠はそろっていても不起訴」ということになるんじゃないでしょうか。

それに、Dr. Irwinはこうして次々にコトを起こして話題を作り、
英国での合法化議論を活性化しようと狙っているのだという気がする。

それなら、この91歳の女性は
そのための手段として利用されているとも言えるような……?


【その他、Dr. Irwin関連エントリー】
スイスで自殺幇助に付き添ったパートナー逮捕(英)(2009/7/19)
英国で患者の自殺を幇助した医師が「証拠出すから逮捕に来い」と(2009/7/28)
英国で、自殺幇助容疑で元GP逮捕へ(2009/9/28)
自殺幇助ガイドライン後、初の起訴か(英)(2010/4/25)
英国のDr. Death「元気な高齢者にも医師による自殺幇助を」(2010/8/16)
中高の授業でDr. Deathが自殺装置を披露する「教育ビデオ」(英)(2011/4/17)
「Dignitasで死んだ人の遺灰がどこでどうなっていようと別に」とDr. Death(2011/5/15)
2011.09.14 / Top↑
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