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米国で初めて、
公的強制不妊プログラムの犠牲者への補償を決めたNC州の決断については
以下のエントリーで拾ってきましたが、

NC州で、かつての強制不妊事業の犠牲者への補償に向け知事命令(2011/3/21)
NC州の強制不妊事業の犠牲者への補償調査委員会から中間報告書(2011/8/15)


ここへきて「まさか……」。
まさに絶句の展開です。


Bev Perdue知事と州下院が支持しているにもかかわらず、
犠牲者一人につき5万ドルを支払う補償案は上院で予算化を認められなかった。

1350人から1800人と言われる犠牲者が名乗り出た際に
州には9000万ドルが必要となり、その懸念が背景にあるものと思われるが、

これまでに生存中の犠牲者として認定された人は146人で
今後手続きにかかる申請も200人分。
それほどかからないと言われてもいた。

上院議員の中には、

合法的に実施されたプログラムの賠償を行ってしまえば、
次には奴隷やインディアンの子孫にも賠償しろ、など、
米国が過去にやった強制不妊以上のことにまで賠償の門戸を開くことになる……と反対する声も。

同州は21日、
強制不妊の新たな申請を打ち切り、
今後は州のアーカイブ部門で対応することに。

当然、犠牲者や支援者は怒っている。

14歳で不妊手術をされた Elaine Riddickさんは
「政治家のメンタリティーは
優生思想を支持した当時から何も変わっていないんだと思うとショックです。
人の人生をめちゃくちゃにしておいて、こんなことをするんですか?」

現在アトランタ在住のRiddickさんは
70年代に米国最高裁に提訴しようとしたが聞き入れられなかった。
現在、他の犠牲者グループと一緒に集団訴訟の準備中。


Payments for Victims of Eugenics Are Shleved
NYT, June 20, 2012


まさに、
急速に本音をムキ出しにしていく
酷薄な「時代の声」を聞くかのような……。
2012.06.26 / Top↑
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