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先月、以下のエントリーで取り上げた
LCPの機会的適用問題の続報がありました。

「NHSは終末期パスの機会的適用で高齢患者を殺している」と英国の大物医師(2012/6/24)


この告発で
本来は緩和ケアのパスであるリヴァプール・ケア・パスウェイ(LCP)が
機械的に運用され「死のプロトコル」と化している実態が論議を呼んでいるようです。

09年に既に現場の医師からの告発があったのですが(詳細は文末にリンク)、
今回、7月8日にまたTelegraph紙に医師ら6人から書簡が送られています。

冒頭の部分を抜いてみると、

Remarks on the Liverpool Care Pathway by Professor Patrick Pullicino at a conference of the Medical Ethics Alliance (report, June 20) gave rise to controversy.
But he is not wrong to say that there is no scientific way of diagnosing imminent death. It is essentially a prediction. Other considerations may come into reaching such a decision, not excluding the availability of hospital resources.

MEAカンファでのPatrick Pullicino教授のLCPについての発言が論議を呼んでいるが、

死が差し迫っていることを診断する科学的な方法は存在しないというPullicino教授の発言は間違ってはいない。死が差し迫っているというのは基本的に予測に過ぎない。そう断定することには、病院の医療資源を使えるようにするなど、その他の配慮が混じってくるのではないか。


上のトーンからすると、
Pullicino教授の発言は批判的に受け止められているように想像されますが、

この書簡によると、
Pullicino教授の発言が公になって以降、
一般からLCPを不当に適用されたという事例が報告されているとのこと。

また、どうやら自衛手段として
事前指示書でLCPを拒む人も出てきている模様。

Deadly one-way street
The Telegraph, July 8, 2012


なお、この書簡についての Telegraph の記事はこちら ↓
http://www.telegraph.co.uk/health/healthnews/9385674/Hospitals-letting-patients-die-to-save-money.html



【関連エントリー】
“終末期”プロトコルの機会的適用で「さっさと脱水・死ぬまで鎮静」(英)(2009/9/10)
2012.07.12 / Top↑
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