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英国で、知的障害のある子どもが国外で結婚させられるケースが相次いで
Mencapその他のチャリティが問題にしている。

例えば33歳の息子にパキスタン人の妻を見つけたという50代の母親は

「私も歳をとってきたし、
24時間介護が必要な息子のケアはたいへんになってきたけど、

嫁が来てくれれば息子の面倒を見てくれるでしょう。
なにしろ息子は何でもすぐに出てこないと気が済まないのよ。
食べ物だって着るものだって。

でも、息子が婚約したってことはまだ誰にも言ってないの」

知的障害のある子どもを結婚させてしまえば
家族が感じるスティグマは軽減され、
他の子どもたちの結婚に差し支えることもなくなる。

そうした家族は、結婚は本人の最善の利益だと主張するけれど、
専門家からは、破たんした時や、搾取の温床になるなどの懸念も。

実際、知的障害のある娘に、金目当てで
パキスタンの男性3人と次々に結婚させた一家も。

この問題を重視するMencapとFace the Factでは、
一般に知られ考えられている以上に実態は深刻、と対応を呼びかけている。

Fears for those with learning difficulties forced into marriages
Asian Image, August 1, 2012


この問題、英国では2008年から既に報告されていた ↓
知的障害者の強制結婚、相手はビザ目的、親は介護保障で(2008/7/29)


息子の介護のため、パキスタンから妻を迎えるという話に、思いだすのは、これ ↓
“現代の奴隷制“ 輸出入される介護労働(2009/11/12)


アジアの国々から介護労働、育児労働が輸出されているのは
もうずいぶん前からのことなのだけれど、

それが結婚として行われるということは、
介護労働者受け入れプログラムですら十分でない保護が
さらに全くない、密室の奴隷労働、になるのでは?

アジアから英国に迎えられる“妻”たちにせよ、
英国から余所の国に送り出される“妻”たちにせよ、

女性ゆえ、知的障害者ゆえに、
家族や男たちによって、何重にも重なった搾取を受ける。

これもグローバリゼーションの一つの顔……?

暗澹。
2012.08.02 / Top↑
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