2月にオーストラリアでスキー中に雪崩に巻き込まれて
重症の脳損傷を負い、
英国の病院に運ばれたオランダのFrisco王子(43)をめぐって、
オランダの政治家から「連れて帰って、生命維持装置を切るべき」との声が上がり、
「死ぬ権利」議論が再燃している。
王子はこの6カ月間、昏睡状態で、
妻がずっと付き添っており、母親のBeatrice女王も
毎週末にはロンドンに飛んでいるとのこと。
Heleen Dupuis 上院議員は
「王子が再びノーマルな生活を送れるようになるか疑問。
もしオランダの病院に運ばれていたら
回復の可能性がこれほど小さい以上、
医師らは生命維持を切っていたはず」
ロイヤル・ファミリーは王子を自国に連れ帰りたがっているとも言われ、
もしも生命維持が切られて王子が死ぬということになれば、
安楽死法ができて以来の大物人物への適用となる。
Dutch coma prince ‘should leave UK so he can die’ in Netherlands
The Evening Standard, August 31, 2012
その他の報道は以下。
http://www.theaustralian.com.au/news/world/debate-leaves-prince-in-limbo/story-fnb64oi6-1226462703107
http://medicalfutility.blogspot.jp/2012/08/prince-friso-dutch-royal-family-been-in.html
http://www.bioedge.org/index.php/bioethics/bioethics_article/10213
ちなみに王子が事故当時、英国の病院に運ばれたのは、
自国オランダには25歳以上の重症脳損傷患者の治療機関がないため。
その情報については、こちらのBioEdgeの記事に ↓
http://www.bioedge.org/index.php/bioethics/bioethics_article/9958
オランダの国民は、
自分たちは無益な治療論が制度化された医療によって
受けることがかなわない「25歳以上の重症脳損傷」の治療を
王子だけは他国へ運んでもらって受けられている事態に、
疑問を持たないんでしょうか。
また、今回の上記記事を読んで、
いつも「無益な治療」論に思うことをやはり思います。
もともとの無益な治療論というのは
「救命可能性がない」「にも拘らず本人に苦痛を強いている」治療を無益とするものだったはずなのに、
ここで「生命維持を停止すべき」理由として挙げられているのは
「ノーマルな生活を送れるようになる見込みがない」。
ノーマルな生活を送れないなら、
救命は可能であっても死んでもらいましょう……?
重症の脳損傷を負い、
英国の病院に運ばれたオランダのFrisco王子(43)をめぐって、
オランダの政治家から「連れて帰って、生命維持装置を切るべき」との声が上がり、
「死ぬ権利」議論が再燃している。
王子はこの6カ月間、昏睡状態で、
妻がずっと付き添っており、母親のBeatrice女王も
毎週末にはロンドンに飛んでいるとのこと。
Heleen Dupuis 上院議員は
「王子が再びノーマルな生活を送れるようになるか疑問。
もしオランダの病院に運ばれていたら
回復の可能性がこれほど小さい以上、
医師らは生命維持を切っていたはず」
ロイヤル・ファミリーは王子を自国に連れ帰りたがっているとも言われ、
もしも生命維持が切られて王子が死ぬということになれば、
安楽死法ができて以来の大物人物への適用となる。
Dutch coma prince ‘should leave UK so he can die’ in Netherlands
The Evening Standard, August 31, 2012
その他の報道は以下。
http://www.theaustralian.com.au/news/world/debate-leaves-prince-in-limbo/story-fnb64oi6-1226462703107
http://medicalfutility.blogspot.jp/2012/08/prince-friso-dutch-royal-family-been-in.html
http://www.bioedge.org/index.php/bioethics/bioethics_article/10213
ちなみに王子が事故当時、英国の病院に運ばれたのは、
自国オランダには25歳以上の重症脳損傷患者の治療機関がないため。
その情報については、こちらのBioEdgeの記事に ↓
http://www.bioedge.org/index.php/bioethics/bioethics_article/9958
オランダの国民は、
自分たちは無益な治療論が制度化された医療によって
受けることがかなわない「25歳以上の重症脳損傷」の治療を
王子だけは他国へ運んでもらって受けられている事態に、
疑問を持たないんでしょうか。
また、今回の上記記事を読んで、
いつも「無益な治療」論に思うことをやはり思います。
もともとの無益な治療論というのは
「救命可能性がない」「にも拘らず本人に苦痛を強いている」治療を無益とするものだったはずなのに、
ここで「生命維持を停止すべき」理由として挙げられているのは
「ノーマルな生活を送れるようになる見込みがない」。
ノーマルな生活を送れないなら、
救命は可能であっても死んでもらいましょう……?
2012.09.10 / Top↑
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