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今月の始め(というのは、ここ数日のことになりますね)
53歳のデンマーク人男性Kaj Guldbechさんが
スイスのDignitasで医師の幇助を受けて自殺。

その模様が録画され、日曜日にデンマークのテレビで放送されています。

デンマークでは自殺幇助は違法行為。

2000年からすい臓がんを患っていたGuldbeckさんは
番組の中で、自殺幇助を禁じた法律を動物福祉法に引き比べて、
「私が自分の所有する動物に人間と同じ扱いをしたら、虐待ということになる」と。
(これは「死の自己決定権」ロビーの定番の主張の1つです)

番組での映像では、Guldbeckさんがスイスまで行く様子、
Dignitasで医師と話す様子、スタッフから鎮静剤をもらい、
最初の毒物をくださいというところ、その後、涙ながらに別れを告げて、
2度目最後の毒物を求めるシーンと続き、いったん映像が途切れたあとで、
Dignitasから棺が担ぎ出されるシーンまで。

G氏の死の瞬間は映っていません。

同行したのは、Flemming Scholaart氏。
EVDというデンマークの死の自己決定権アドボケイト団体の会長です。

ターミナルな患者への医師による自殺幇助を求めて活動してきましたが、
政治的な批判圧力が大きくなって2年前に自殺幇助支持を取りやめたという経緯が。

しかし、ここに来て、Guldbeck氏に同行して、
(記事にはありませんが、おそらくテレビ放映の段取りをつけたのも彼でしょう)

Dignitasへ行くのに8万クローネもかけなければならなかった
なんてグロテスクな死に方なんだろうということをテレビ放映で見せたかった、
こんなことをしなくても自分の国で死ねるようにするべきだ、と。

デンマークの保健相と議会の大多数は
自殺幇助合法化はルーティーンとなって最後の手段ではなくなる、
消極的安楽死のみを認める現在の法律で十分に終末期と慢性的な痛みに対応できる、とする
倫理会議のガイドラインを支持している、とのこと。

Assisted suicide TV programme reopens debate
The Copenhagen Post, October 5, 2009


しかし、この国でも、
死の自己決定権ロビーが活発化しそうな気配――。
2009.10.06 / Top↑
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