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英語ニュースでは、なかなか出くわしにくいベルギーの自殺幇助の実態。

ベルギーではターミナルな病気の人に選択肢を、と
2002年に医師による自殺幇助が合法化された。

その後の実態について行われた調査の結果が
今日、New England Journal of Medicineに掲載される。
この手の調査としては3番目。

ベルギー総人口の6割が住む Franders地域で
2007年の6月から11月までに死亡した人の死亡診断書から
6202通のサンプルをランダムにとり、
そのサンプルに関わった医師への聞き取り調査を行ったところ、
118件の自殺幇助が発見された。

急増の原因は明らかに合法化されたことと思われ、
1998年の調査時には全死亡数の1,1%だったのが
ほぼ倍の1,9%に跳ね上がっている。

(1998年には非合法の自殺幇助が行われていたのでしょうか。
非合法で1,1%というのも、かなりの高率のように思えますが)

一番多かったのは、若年層で、がん患者で、在宅での療養・看取りだった人。

やはり合法化している隣国のオランダでも同じく増加傾向にある、と研究者。

ただし、Flanders地域は言語圏・文化圏として
他の南の地域とまた違っている可能性を指摘する声もあり、
北にあるだけ、オランダと文化的に近いという解釈も。

ただ、この記事で1つ非常に気になるのは、
2008年3月にAntwerpの病院で
アルツハイマー病の78歳の作家Hugo Claus氏が安楽死したことが、
世論を2分した、と書かれていること。

アルツハイマー病で自分の意思で自殺幇助を選べるならば、
その人はターミナルな状態ではなかったのでは……?



自殺幇助の議論では、
アルツハイマー病の人が安易にターミナルな状態と混同されすぎていると思う。



【ベルギー関連エントリー】
ベルギーでは2002年の合法化以来2700人が幇助自殺(2009/4/4)
2009.09.11 / Top↑
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