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どんどん醜悪な様相を呈している米国の医療制度改革議論で、
アラスカの州知事を辞めたばかりのSarah Palin氏が

Obama政権の医療改革案には
高齢者や障害者への医療を切り捨てる“死の委員会”条項が含まれている、と糾弾。

“死の委員会”という文言が独り歩きを始めて
改革つぶしで勢いづく共和党を利する状況となったために、

問題の条項とは、実際には
終末期の医療について予め医師に相談しておくことを
メディケアの給付対象とするものであり、
“死の委員会”では決してないと主張しつつも、

上院財政委員会は、この箇所を法案から削除する、と。



こうした動きに、
Obama政権で医療改革を担当するSebelius保健相がABCテレビで
終末期の情報と選択は本人にとっても家族にとっても非常に大切なのに、
そういう条項の事実を捻じ曲げて国民の不安をあおる戦術は「おぞましい」と
語っているビデオがこちら

Obama大統領自身の名前でNYTimesに寄稿された文章がこちら。
Why We Need Health Care Reform
By Barack Obama
The NY Times, August 15, 2009


この終末期医療の相談料は確か日本の後期高齢者医療制度でも登場して、
似たような非難を受けて棚上げになった経緯がありましたっけ。


オバマ政権の医療改革については、
Oregonのように抗がん剤はメディケアで給付されず自殺幇助に誘導する意図が含まれていると
最初から懸念の声があるのは知っていて気にもなっているのですが、

Palin氏、相変わらず、あざとくて、

最近のニュースだと、
そのどこまでがデマゴーグで、どこまでが現実的に存在する懸念なのかが
ちょっと分からなくなってくるようでもあり……。


ちなみに、Obama政権の医療改革に関連するエントリーはこちらにまとめました。
Obama政権の功利主義医療改革を懸念する記事エントリー一覧(2009/7/18)
2009.08.17 / Top↑
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