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AP通信は、どういう意図でこの記事を書いたのか知らないけど、
なにしろ「Dignitasのサービス」、「クライアントは……」という表現、
なんだか読み方によっては、スイスへの自殺ツーリズムの解説書とも受け取れるような……。

不治の病にかかった自国民に医師による自殺幇助を認めている国もあるが
スイスでは、それに加えて外国人にも自殺幇助を認めている。
毎年、自殺幇助が禁じられている様々な国から
100人以上のターミナルな状態の人がスイスにやってくる。

その典型的なステップとは、

・外国人に自殺幇助を提供している団体、たいていはチューリッヒ近くのDignitasに連絡を取る。

・Dignitasのサービス代金は1万フラン(9200ドル)で、そこには法律上の手続きや、致死量のバルビツレートを処方してくれる医師との相談料が含まれる。前払い。

・手続きが完了すると、クライアントはDignitasが用意した部屋に入り、ベッドに横になってバルビツレートを飲む。5分後に眠りが訪れ、約30分後に死が訪れる。

・遺体を片付ける。Dignitasは火葬を勧めている。遺灰だと問題なく国外に持ち帰ることができるから。

・世論調査によると、スイスの国民への自殺幇助を国民の多くが支持しているが、外国人が来て「自殺ツーリズム」と批判される事態が起こっていることには懸念する人も多い。

Switzerland Offers Legal Assisted Suicide
AP(CBS News), July 14, 20009


しかし、この記事は正確ではありません。

毎年、海外からスイスにやってきてDignitasで自殺しているのは
決してターミナルな病状の人ばかりではありません。

Guardian紙が6月に入手した情報で、
これまで海外からDignitasに来て自殺した人のうち
21,2%は死病ではなかった、とされています。

また、先週、Dignitasは
末期がんの妻と一緒に死にたいという健康な夫まで一緒に自殺させたばかり。
それが英国の著名な指揮者夫婦だったことも手伝って賛否の議論が沸騰しているところです。

日本でもそうだけれど、
なぜ、こういう問題でメディアは正確な報道ができないのか。

腹立たしくてならない。
2009.07.18 / Top↑
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