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4月にDignitas創設者の Ludwig MinelliがBBCラジオのインタビュー
病気の夫と一緒に死にたいと望む健康な妻の自殺も検討していると語っていましたが、

ついにDignitasは
ターミナルな病気の本人と、そうではない配偶者を一緒に自殺させる行為に手を染めました。


国際的に活躍した指揮者で、91年にナイトの称号を与えられたEdward Downes卿(85歳)と、
舞踏家、振り付け師、プロデューサーとして卿を支えた妻Joanさん(74歳)が
10日金曜日に夫婦そろって Dignitas で自殺した、と家族が今日、発表。

以下の2本の記事によると、Joanさんは末期がんだった。

Downes卿の方は、目がほとんど見えなくなり、聴覚もどんどん衰えてはいたものの、
特に深刻な病気だったわけではなさそうで、

妻を失ったら生きていけないとの理由から
夫婦で一緒に死ぬことにした、とのこと。

家族の発表では
「54年も幸福な結婚生活を送ってきた2人は
この先、深刻な病気と格闘し続けるよりも人生を終えることに決めた」

「自分で選んだ状況で穏やかに」亡くなった、と。



家族が出した声明文はこちら

【15日追記】

今日のNY Times の記事によると、
Downes夫妻の子どもたちはロンドンからチューリッヒまで同行し、
Diginitasで夫妻が毒物を飲んで死ぬ際にも、その場にいたとのこと。

41歳の息子が帰国後にインタビューで答えたもの。

「2人は互いに寄り添って死にたかったのです。
そういうふうに人生を終えるのは、とても civilized な死に方です。
なぜ、この国の法律がそれを許さないのか理解できない」

スコットランド・ヤードは状況を調べているところ。

Edward卿の友人でBBCフィルのジェネラル・マネジャーのRichard Wigleyは
「Tedは全くもって合理的な人だった。あれだけ合理的だったら、
“いい人生だった。これで一緒に終わりにしよう”と言ったとしても全然不思議じゃない」

Edward卿のマネージャーは夫妻の決断を
「いかにも2人らしく、brave and courageous (堂々として勇気がある)」と。

しかし、ターミナルな状態だったのは妻だけだったとあって、
2人の自殺は自殺幇助合法化支持者の間からも懸念の声が上がっている。

ちなみに、この記事によると、
ターミナルな状態ではない配偶者が一緒に自殺したという同様のケースが
今回のDownes夫妻以外に、これまでに少なくとも3件あった、とのこと。
それらがDignitasによるものかどうかも含め、詳細は不明。





【その他、15日の記事】


Times(高齢者に自殺への圧力がかかるのでは、との懸念)
http://www.timesonline.co.uk/tol/news/uk/article6711273.ece?&EMC-Bltn=BBPB1B

Yahoo! News(タイトルで hand in hand とは一体どういう神経なんだ?)
http://news.yahoo.com/s/ap/20090714/ap_on_re_eu/eu_britain_obit_downes

【16日の記事】
Guardian コラムニスト(ロマンチックだけど、賛成はしない)
http://www.guardian.co.uk/commentisfree/2009/jul/16/assisted-suicide-edward-downes


【7月20日追記】

こちらの記事に、2003年にDignitasが
Robert & Jennifer Stokes夫妻の自殺を幇助した、との情報があります。

2人とも30年以上にわたって精神的・身体的な病気を患っていたが
いずれもターミナルではなかった、とのこと。
2009.07.14 / Top↑
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