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私の情報収集はインターネット上のメディア情報が中心になっているため、
何かの弾みに引っかかってこなければ、なかなか学術論文は目に付かないのですが、
どうやら、いろいろ書かれていたようです。

よかった、ちょっと安心した。

ブクマしておくだけでは散逸してしまうので、個人的なメモも兼ねてエントリーに。

(もしも、この中の論文のいずれかを「持ってるよ」という方がありましたら、
 お手数ですが、コピーを譲っていただけませんか。

これまでに当ブログで購入したり収集したものもあるので、
そのうちAshley事件関連論文のリンク集も取りまとめようとは思っています)


The Ashley treatment: two viewpoints.
Shannon SE, Savage TA.
Pediatr Nurs. 2007 Mar-Apr

アブストラクトなし。
著者はワシントン大学の Biobehavioral Nursing and Health Systems の職員。
当時から、いろんな人が“動員”されていたんですね……?


Ashley X.
Kirschner KL, Brashler R, Savage TA.
Am J Phys Med Rehabil. 2007. Dec.

We conclude with critical questions for physiatrists and other disability specialists who are in a unique position to examine medical controversies involving people with disabilities.


Forever a child: analysis of the Ashley case
Terry L. Campbell A.
Pediatr Nurs. 2008 Mar.

Open discussion of all possible motivators and ethical concerns helps ensure robust decisions are reached. Children's nurses have an important role in acting as advocates for the child.

うん。確かに、患者一人ひとりのことについては
看護職のほうが医師よりもよく知っていると思う。
でも、介護職なら、もっとよく分かっていたりもする。


The Ashley Treatment:furthering the anthropology of/on disability
Battles HT, Manderson L.
Med Anthropol. 2008 Jul-Sep

A事件にかこつけて、だから医療文化人類学の研究がもっと必要、という話?



The paper below discusses the main objections to the treatment. It concludes that the most serious concern raised by the case is that it may set a worrying precedent if the moral principle employed in justification of the treatment is applied again to endorse it in similar circumstances. Finally, it raises the possibility that that same moral principle may even be invoked to justify more radical interventions than those that were actually performed in the Ashley treatment.

今回の成長抑制論文の「尊厳は無意味な概念」という箇所に私は今とてもこだわっているので
「道徳的な原則でもってこの医療介入を正当化する悪しき前例には、すべり坂が懸念される」との論旨は
YES!!!! という感じ。



もしも親が裁判所にAshley療法の許可を求めた場合に、どういう判断がされるだろうか。
親が明白で説得力のあるエビデンスによって、それが子の利益であると論証することができれば、
認められる可能性はあるが、しかし、このような極端な要望に対して、
裁判所は慎重であることが望ましい……という論旨。

いや、でも、イリノイのK.E.J ケースの判断
Diekema医師自身が論文で整理している考え方からしても、
裁判所がそう簡単に認めるとは私には思えないけど。

ともあれ、この著者はWPASの調査を連邦政府レベルの調査だと思い込んでいることに、
改めて、そういえばWPASの調査権限って連邦政府から委任された形なんだよね……と思うと、

合同記者会見までして公表した合意を病院に反故にされても黙ってすっこんで、
それどころか、のうのうと口をぬぐって一般化のお先棒を担いでいるWPASに
それはなんという障害者への裏切り行為かと、目の前がくらくらするほどの憤りを覚えるよ。私は。

         ―――――――――

今回の成長抑制論文だけでなく、
ちょっと某所で仕入れたウラ情報では
子ども病院の成長抑制ワーキング・グループも論文を書いて
既に Hastinges Center Report に送っているとのこと。

ちかぢか掲載になるのでしょうし、
これまでの経緯からして、WGの論文は一般化の正当化に決まっているのだから、

もっとあちこちから批判・反論が出てくれないと。
2009.06.26 / Top↑
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