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5月は米国の脳卒中啓発月間。
仕事の関係で、ここしばらく、この脳卒中月間の周辺をごそごそしていました。

その中で、ちょっと目を見張ったのが
米国心臓協会脳卒中部門 American Stroke Association の介護者支援。

ASAのサイトで「家族介護者の方へ」 → 「介護の心」とクリックしていくと、
こんなメッセージに出会います。

脳卒中や心臓病の症状は突然に起こって、人に待ったなしの役割を振ります。自分が誰かの介護をすることになるなんて、あなたは考えたこともなかったかもしれません。相手がそれまではあなたを世話してくれる立場の人だったとなれば、なおさらでしょう。まだ自分のことを「介護者」だとも思えないかもしれません。でも、心臓麻痺、脳卒中などの病気で一時的に障害を負っただけだとしても、その誰かのケアを担っているならば、あなたは介護者です。

あなたがやっているのは、愛する人の介護という、人としてできる最も重要で最も困難な仕事のひとつ。だからこそ、あなたが私たちにとって大切なNo.1なのです。介護は他の何よりも難しい仕事です。介護をしていると、悲しみや怒り、疲れ、フラストレーション、抑うつ状態、そして時に孤独に見舞われます。でも一方で、介護はやりがいのある、実りある仕事にもなります。そのためには自分のペースをつかみ、必要な時には助けを求め、そして何よりも、まず、あなた自身を大切にすることが必要になります。

ここから入っていけるカテゴリーは

Rights(介護者の権利)
Reality Check(現実的になりましょう)
Rejuvenate (健康を維持するために)
Reach Out (上手なコミュニケーション)
Responsibility (責任)
Refresh (リフレッシュ)
Replenish (栄養を取りましょう)
Resource (支援情報へのリンク)

例えば、この中の「責任」を覗いてみると、
まずこんなキャッチに出くわします。

あなたは介護者として
誰よりもまず第1に、あなたが介護している人への責任を担っていると
考えているかもしれません。

そうではなくて、
あなたが第1に担うべきはあなた自身への責任です。

そして、本文には

介護者として、自分が介護している人に対する責任が最優先だと、あなたは考えているかもしれません。しかし、最優先なのは、本当はあなた自身に対する責任なのです。家族介護者連盟の2006年の報告書 ”A Population At Risk” によると、家族介護者では高血圧、糖尿病、高コレステロールや心臓病などのリスクが高くなるなど、介護には心と体の健康リスクが沢山あることが指摘されています。またアルコール、タバコその他の薬物の使用頻度も家族介護者では高いとの報告もあります。

大切な人に最善の介護ができるためには、あなた自身が最善の健康状態でいることが必要です。心と体の健康のために、あなたもきちんと医師の診察を受け、その指示に従いましょう。また、バランスの取れた栄養豊かな食事を取り、定期的に体を動かして、タバコを吸わないようにし、趣味など自分が楽しめる活動をしましょう。それは身勝手ではなく、賢い介護者なのです

最後のゴチックは私がつけたものではなく、
サイトの文章がゴチックで強調しているものです。

なお一番最初のカテゴリー「権利」では、
以前このブログでも翻訳紹介した「介護者の権利章典」が紹介されています。

そして、罪悪感を感じることなく、こうした権利を求められるように、
介護している人にも読んでもらってはどうか、と提案しています。

(これは、しかし介護者自身は出しにくいに決まっているので、
支援するプロの方々がさりげなく他の資料と一緒に
介護する人される人の双方が読めるような自然な形で渡してくれると嬉しい。
 何よりも、もっと一般に広く周知されるといいと思う)

「権利」のページの最後にゴチックで強調されているのは

誰かの介護を担っているとしても
あなたにも健康でハッピーでいる権利があります。


【英国の介護者支援エントリー】
英国の介護者支援について


2009.05.13 / Top↑
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