公訴局長DPPのKeir Starmer氏が
今日の法解釈のガイドライン発表を前にTimes紙に寄稿し
ガイドライン策定についての考えを語っています。
今日の法解釈のガイドライン発表を前にTimes紙に寄稿し
ガイドライン策定についての考えを語っています。
最初に明言されているのは
読んだ人からは、私が法律を変えたという批判も起きるだろうが、
法律そのものは変わっていない、
自殺幇助は懲役最長14年の犯罪行為であることは変わらない、という点。
法律そのものは変わっていない、
自殺幇助は懲役最長14年の犯罪行為であることは変わらない、という点。
一方、1961年に自殺法が制定された時に、運用は慎重に、と議会が求めたことに触れ、
だからこそ自殺幇助で起訴する場合には公訴局長の同意が必要となっているのだ、とも。
だからこそ自殺幇助で起訴する場合には公訴局長の同意が必要となっているのだ、とも。
また、ガイドラインを制定することそのものに反対する声に対しては、
Purdy判決の中で最高裁が命じたことである以上、
公訴局としては従う以外になく、制定しないという選択肢は存在しない。
Purdy判決の中で最高裁が命じたことである以上、
公訴局としては従う以外になく、制定しないという選択肢は存在しない。
去年9月の暫定案の発表に次ぐ
国民のコンサルテーションで寄せられた5000人の意見を検討したところ、
国民のコンサルテーションで寄せられた5000人の意見を検討したところ、
多くの人が、起訴するかどうかの判断では
自殺した人よりも容疑者に焦点を絞るべきだと考えており、
それは説得力がある意見だと判断した。
自殺した人よりも容疑者に焦点を絞るべきだと考えており、
それは説得力がある意見だと判断した。
同様に、多くの人が
容疑者の行為が全面的に共感・思いやりからのものであるかどうかがカギだと主張していた。
もちろん共感・思いやりに関しては、すべての証拠が仔細に検討されることになろう。
容疑者の行為が全面的に共感・思いやりからのものであるかどうかがカギだと主張していた。
もちろん共感・思いやりに関しては、すべての証拠が仔細に検討されることになろう。
1つひとつの事件すべてについて十分な捜査が行い、
正しい判断をするために十分な情報がそろわなければならないことの理由の1つがそこにある。
正しい判断をするために十分な情報がそろわなければならないことの理由の1つがそこにある。
また、つい最近の“慈悲殺”を巡る議論に照らして明確にしておきたいこととして、
ガイドラインは“慈悲殺”に触れていないが、
それはガイドラインが殺人と過失致死は扱っていないからである。
それはガイドラインが殺人と過失致死は扱っていないからである。
犠牲者が自分で死ぬのに手を貸すのが自殺幇助。
誰かの命を奪う行為は、まったく別の行為であり、
それは殺人もしくは過失致死として扱われるべきである。
誰かの命を奪う行為は、まったく別の行為であり、
それは殺人もしくは過失致死として扱われるべきである。
この違いを、我々は全員が理解しておかなければならない。
事件には、それぞれ固有の事実関係と固有の事情があり、
それらにのっとって検討される必要がある。
それらにのっとって検討される必要がある。
どうも、あまり大きな変更はないような気配……?
DPPのサイトに行けば、既に発表になっているのだろうと思いますが、
今ちょっと手元が落ち着かないので、週明けに改めて。
今ちょっと手元が落ち着かないので、週明けに改めて。
【DPPガイドライン関連エントリー】
英国公訴局長から家族の自殺幇助に関するガイドライン(2009/9/23)
自殺幇助ガイドラインに、MSの科学者とアルツハイマーの作家それぞれの反応(2009/9/23)
Dignitasでの自殺者、ドイツ人は500人以上(2009/9/24)
英国のガイドラインはターミナルな人だけでなく重症身体障害者の自殺も許容している(2009/9/24)
MS協会が「医師じゃなくGoogleが頼りか」と自殺幇助ガイドラインを批判(2009/9/24)
緩和ケア専門医から自殺幇助ガイドライン批判(2009/9/25)
英公訴局長の自殺幇助ガイダンスに大物法曹関係者らから批判(2009/11/14)
法曹関係者らの自殺幇助ガイダンス批判にDebby Purdyさんが反論(2009/11/17)
自殺幇助ガイドラインの取り消しを求め、障害当事者が最高裁に提訴(英)(2009/12/9)
英国内科学会がDPPのガイドライン案を批判(2010/1/22)
英国公訴局長から家族の自殺幇助に関するガイドライン(2009/9/23)
自殺幇助ガイドラインに、MSの科学者とアルツハイマーの作家それぞれの反応(2009/9/23)
Dignitasでの自殺者、ドイツ人は500人以上(2009/9/24)
英国のガイドラインはターミナルな人だけでなく重症身体障害者の自殺も許容している(2009/9/24)
MS協会が「医師じゃなくGoogleが頼りか」と自殺幇助ガイドラインを批判(2009/9/24)
緩和ケア専門医から自殺幇助ガイドライン批判(2009/9/25)
英公訴局長の自殺幇助ガイダンスに大物法曹関係者らから批判(2009/11/14)
法曹関係者らの自殺幇助ガイダンス批判にDebby Purdyさんが反論(2009/11/17)
自殺幇助ガイドラインの取り消しを求め、障害当事者が最高裁に提訴(英)(2009/12/9)
英国内科学会がDPPのガイドライン案を批判(2010/1/22)
【最近の“慈悲殺”議論関連エントリー】
BBCの司会者が番組で“慈悲殺”を告白(2010/2/16)
番組で恋人の“慈悲殺”を告白したBBCのキャスター、逮捕される(2010/2/17)
TVで“慈悲殺”告白のGosling氏、続報(2010/2/18)
BBCの司会者が番組で“慈悲殺”を告白(2010/2/16)
番組で恋人の“慈悲殺”を告白したBBCのキャスター、逮捕される(2010/2/17)
TVで“慈悲殺”告白のGosling氏、続報(2010/2/18)
Gilderdale事件:「慈悲殺」を「自殺幇助」希望の代理決定として正当化する論理(2008/4/18)
慢性疲労症候群の娘を看護師の母親がモルヒネで殺したGilderdale事件(2010/1/19)
Gilderdale事件から、自殺幇助議論の落とし穴について(2010/1/22)
Gilderdale事件で母親に執行猶予(2010/1/26)
Gilderdale事件:こんな「無私で献身的な」母親は訴追すべきではなかった、と判事(2010/1/26)
『Gilderdale事件はダブル・スタンダードの1例』とME患者(2010/1/29)
慢性疲労症候群の娘を看護師の母親がモルヒネで殺したGilderdale事件(2010/1/19)
Gilderdale事件から、自殺幇助議論の落とし穴について(2010/1/22)
Gilderdale事件で母親に執行猶予(2010/1/26)
Gilderdale事件:こんな「無私で献身的な」母親は訴追すべきではなかった、と判事(2010/1/26)
『Gilderdale事件はダブル・スタンダードの1例』とME患者(2010/1/29)
【Purdyさん関連エントリー】
MS女性、自殺幇助に法の明確化求める(2008/6/27)
親族の自殺協力に裁判所は法の明確化を拒む(2008/10/29)
自殺幇助希望のMS女性が求めた法の明確化、裁判所が却下(2009/2/20)
Debby PurdyさんのBBCインタビュー(2009/6/2)
自殺法改正案提出 Falconer議員 Timesに(2009/6/3)
MSの教育学者がヘリウム自殺、協力者を逮捕(英)(2009/6/26)
作家 Terry Pratchett ”自殺幇助法案”を支持(2009/7/1)
英国医師会、自殺幇助に関する法改正案支持動議を否決(2009/7/2)
英国上院、自殺幇助に関する改正法案を否決(2009/7/8)
Purdyさんの訴え認め、最高裁が自殺幇助で法の明確化を求める(2009/7/31)
Purdy判決受け、医師らも身を守るために方の明確化を求める(2009/8/15)
法曹関係者らの自殺幇助ガイダンス批判にDebby Purdyさんが反論(2009/11/17)
MS女性、自殺幇助に法の明確化求める(2008/6/27)
親族の自殺協力に裁判所は法の明確化を拒む(2008/10/29)
自殺幇助希望のMS女性が求めた法の明確化、裁判所が却下(2009/2/20)
Debby PurdyさんのBBCインタビュー(2009/6/2)
自殺法改正案提出 Falconer議員 Timesに(2009/6/3)
MSの教育学者がヘリウム自殺、協力者を逮捕(英)(2009/6/26)
作家 Terry Pratchett ”自殺幇助法案”を支持(2009/7/1)
英国医師会、自殺幇助に関する法改正案支持動議を否決(2009/7/2)
英国上院、自殺幇助に関する改正法案を否決(2009/7/8)
Purdyさんの訴え認め、最高裁が自殺幇助で法の明確化を求める(2009/7/31)
Purdy判決受け、医師らも身を守るために方の明確化を求める(2009/8/15)
法曹関係者らの自殺幇助ガイダンス批判にDebby Purdyさんが反論(2009/11/17)
2010.02.25 / Top↑
| Home |