その冒頭で私が『絶句……』と書いたのは、
あの判決文の異様さ、「普通でなさ」に、
“Ashley療法”論争の当初、06年の主治医論文を読んで感じた「普通でなさ」と
通じていく感触があったからです。
あの判決文の異様さ、「普通でなさ」に、
“Ashley療法”論争の当初、06年の主治医論文を読んで感じた「普通でなさ」と
通じていく感触があったからです。
そこで、その後、さらに読み込んでみました。
1つ1つは、ほんの些細な言葉の挿入や、微妙な言葉の選択、
説明する事柄の順番の操作など、本当に目に見えにくい小さな工夫なのですが、
明らかにミスリードと隠ぺいの工作が行われています。
説明する事柄の順番の操作など、本当に目に見えにくい小さな工夫なのですが、
明らかにミスリードと隠ぺいの工作が行われています。
06年のAshley論文もそうだし、
07年の論争当初のDiekema医師の言い逃れもそうでしたが、
まったくもって「お見事!」と言う他ないほどの巧妙さ。
07年の論争当初のDiekema医師の言い逃れもそうでしたが、
まったくもって「お見事!」と言う他ないほどの巧妙さ。
Diekema医師には生まれながらに類まれなペテン師の才があるらしいと、
私はAshley事件では感じ入ってきましたが、ここへきて、
オーストラリアの家庭裁判所の判事さんまでが
Diekema医師に肩を並べることのできるペテン師の才を発揮されるとは……。
私はAshley事件では感じ入ってきましたが、ここへきて、
オーストラリアの家庭裁判所の判事さんまでが
Diekema医師に肩を並べることのできるペテン師の才を発揮されるとは……。
なんとも、不可解なミステリー。
2つのエントリーに分けて書きますが、
このエントリーで主な類似の工作点を挙げ、
次のエントリーでは、「貧血」と「治療目的」をめぐる巧妙な仕掛けを
詳細に解き明かしてみます。
このエントリーで主な類似の工作点を挙げ、
次のエントリーでは、「貧血」と「治療目的」をめぐる巧妙な仕掛けを
詳細に解き明かしてみます。
――――――
・あえて事実関係が分かりにくいような書き方が工夫されている。
一か所にまとめて整理するべき情報が、敢えて分散して説明されており、
特に「理由」に関わる事実関係が見えにくくされている。
特に「理由」に関わる事実関係が見えにくくされている。
(もちろん事実関係が詳細に見えれば、そこに正当な「理由」がないからです。
どのように「見えにくく、誤解を招くように」されているか、
その具体的な手口は次のエントリーで)
どのように「見えにくく、誤解を招くように」されているか、
その具体的な手口は次のエントリーで)
・「どうせ普通の大人の暮らしができるような子どもじゃないんだから」が
子宮摘出を正当化する根拠の1つに使われている。
子宮摘出を正当化する根拠の1つに使われている。
・「本人の健康上の必要」と「QOLの向上」との巧妙な使い分け。
「親の利益ではない」との説明と「親の利益は本人の利益と重なる」との説明の使い分け。
「親の利益ではない」との説明と「親の利益は本人の利益と重なる」との説明の使い分け。
・その「目的」が一度も明記されないまま、避妊薬の投与が
本人の健康上必要な治療だったと思わせるように誘導している。
(事実は、健康上の必要などなく「生理を止める」だけの避妊薬投与。詳細は次のエントリー)
本人の健康上必要な治療だったと思わせるように誘導している。
(事実は、健康上の必要などなく「生理を止める」だけの避妊薬投与。詳細は次のエントリー)
・親の愛と献身が持ち込まれている。
・Angelaの障害像の描写が誘導的で事実から目をそらせようとしている。
全文を通じてAngelaの障害について語られる際にはhas to という表現を多用。
「依存」が強調されると同時に、その依存に対してネガティブな価値評価が付加されている。
「依存」が強調されると同時に、その依存に対してネガティブな価値評価が付加されている。
また、ここでも障害像の事実が分かりにくい書き方をされて、
それによって事実よりも「重く」「異常」なように書かれている。
それによって事実よりも「重く」「異常」なように書かれている。
例えば、よくよく読めば、
自分では「ちゃんと」食べられないだけで「自分で食べることは可能」とも読めるし、
ストラップでフレームに立たせてもらえれば、「立てる」もしかしたら「歩ける」ようにも読める。
自分では「ちゃんと」食べられないだけで「自分で食べることは可能」とも読めるし、
ストラップでフレームに立たせてもらえれば、「立てる」もしかしたら「歩ける」ようにも読める。
「シャワーチェアさえあれば自分でシャワーを浴びることが可能」とも読めるのに、
まず「自分ではシャワーを浴びることができない」と書いたうえで、
「そのためには椅子が必要」と追加されて、
「椅子があれば可能」という事実が見えにくくされている。
まず「自分ではシャワーを浴びることができない」と書いたうえで、
「そのためには椅子が必要」と追加されて、
「椅子があれば可能」という事実が見えにくくされている。
一方、「協調(運動・機能)に欠けるので自分では何もできない」と書かれてもいるが
上記の誘導を排除して読むと、「何もできない」はウソだということになる。
上記の誘導を排除して読むと、「何もできない」はウソだということになる。
・「することが3カ月の赤ん坊のようである」という母親の説明が採用されている。
支えがないと自分で立てなくて、自分で「ちゃんと」食べられなくて、
椅子に座らないと自分でシャワーができなくて、
言葉もサインも使えないけど、限られた意思疎通だけはできることを指して
「することが3カ月の赤ん坊のようだ」と母親が説明し、
それを判事が意味のある説明だと受け止めて判決文に含めている。
椅子に座らないと自分でシャワーができなくて、
言葉もサインも使えないけど、限られた意思疎通だけはできることを指して
「することが3カ月の赤ん坊のようだ」と母親が説明し、
それを判事が意味のある説明だと受け止めて判決文に含めている。
この専門的なアセスメントの不在と、その不在の容認・隠ぺいと、
医学的にも、したがって法的にも意味を持たないはずなのに
世間的にはアピール力のある「赤ちゃんと同じ」イメージが先行させられていることもまた
“Ashley療法”の正当化戦略と全く同じ。
世間的にはアピール力のある「赤ちゃんと同じ」イメージが先行させられていることもまた
“Ashley療法”の正当化戦略と全く同じ。
(次のエントリーに続きます)
2010.03.17 / Top↑
脳死でなくても、心臓の停止から、わずかな時間だけを待って臓器を摘出する
心臓死後臓器提供 donation after cardiac death (DCD)と呼ばれるプロトコルが
米国の医療現場でじわじわと広がっていることについて、
当ブログでは
心臓死後臓器提供 donation after cardiac death (DCD)と呼ばれるプロトコルが
米国の医療現場でじわじわと広がっていることについて、
当ブログでは
このDCD、どんどん広がっているのだろうとは思っていましたが、
臓器を待っている間に死ぬ人が多いことから、臓器不足を解消しようと、
これまで臓器摘出は禁忌とされてきたERに広くDCDを導入するべく、
まずはERにDCDを導入した場合に、使える臓器がどのくらい手に入るものか、
その実行可能性を確認するプロジェクトが2つの病院で始まったとのこと。
臓器を待っている間に死ぬ人が多いことから、臓器不足を解消しようと、
これまで臓器摘出は禁忌とされてきたERに広くDCDを導入するべく、
まずはERにDCDを導入した場合に、使える臓器がどのくらい手に入るものか、
その実行可能性を確認するプロジェクトが2つの病院で始まったとのこと。
いよいよ、きたな……という感じのニュース。
ERに搬入される外傷患者や心臓まひの患者など、
救命不能な患者から、潜在的ドナーを早期に選別して、
腎臓、肝臓、その他とれる臓器や組織をいただけるものかどうか、やってみよう、と
救命不能な患者から、潜在的ドナーを早期に選別して、
腎臓、肝臓、その他とれる臓器や組織をいただけるものかどうか、やってみよう、と
プロジェクトの舞台は、ピッツバーグで
Pittsburgh大学メディカルセンター(Presbyterian Hospital)と
Allegheny General Hospitalの2か所。
Pittsburgh大学メディカルセンター(Presbyterian Hospital)と
Allegheny General Hospitalの2か所。
米国保健省から32万ドルの助成金が出ている。
DCDが、これまでICUや、
早くから患者の死が予測できて家族の納得も得られやすい病棟で行われてきて、
ERでの臓器摘出は禁忌とされてきた背景には、
救命行為と臓器保存行為との利益の衝突が倫理問題となることと、
ロジスティックの問題(人員の確保や移送、移送時間?)などがあった。
早くから患者の死が予測できて家族の納得も得られやすい病棟で行われてきて、
ERでの臓器摘出は禁忌とされてきた背景には、
救命行為と臓器保存行為との利益の衝突が倫理問題となることと、
ロジスティックの問題(人員の確保や移送、移送時間?)などがあった。
90年代に Washington Hospital CenterがERでDCDを導入したことがあったが、
やはりロジスティックの問題で諦めている。
やはりロジスティックの問題で諦めている。
しかし、今のままでは、
せっかく提供意思がありながら、死ぬ場所がたまたまERだったというだけで、
その意思を生かせない人が出てくるので、そういう人を help してあげるためにも、
臓器を待っている患者さんを help してあげるためにも、というのが移植医の言い分。
(順番は、記事での移植医の発言が、この通りで、ドナーをヘルプする方が先)
せっかく提供意思がありながら、死ぬ場所がたまたまERだったというだけで、
その意思を生かせない人が出てくるので、そういう人を help してあげるためにも、
臓器を待っている患者さんを help してあげるためにも、というのが移植医の言い分。
(順番は、記事での移植医の発言が、この通りで、ドナーをヘルプする方が先)
心臓が止まった瞬間から2分間待って、
臓器保存の処置に取り掛かるプロトコルだという。
臓器保存の処置に取り掛かるプロトコルだという。
記事冒頭にリンクした、Denver子ども病院の心停止後75秒での摘出プロトコルも
2008年に論文発表した際に批判が続出したため、現在は2分待っているとのこと。
2008年に論文発表した際に批判が続出したため、現在は2分待っているとのこと。
プロジェクトの担当者は
対象となるのは運転免許証にチェックがあるか州にドナー登録している人のみで、
患者がドナーかどうかは死亡宣告の後にチェックする、
治療する医師と臓器を摘出する医師は別の人間とする、など
ちゃんと、セーフガードのステップは設けるんだから心配ない、と言うが、
対象となるのは運転免許証にチェックがあるか州にドナー登録している人のみで、
患者がドナーかどうかは死亡宣告の後にチェックする、
治療する医師と臓器を摘出する医師は別の人間とする、など
ちゃんと、セーフガードのステップは設けるんだから心配ない、と言うが、
様々な疑問や批判の声が上がっており、
・救命治療中の医師の頭に「この人はドナーになるな」という考えが浮かぶことになる。
・20歳の若者が町で撃たれて運び込まれて、
連絡を受けた家族が20分後に到着したとして、その時に、
「手は尽くしましたがダメでした。ついてはドナーカードをお持ちだったので、
臓器を採らせていただきました」といきなり言われることになるが
その場合、家族は「本当に手を尽くしてくれたの?」と考えるだろう。
(これは私がわりと好きな生命倫理学者の Art Caplan)
・死ぬ前から臓器の保存が優先されてしまうことはないのか。臓器ほしさに
手を尽くさずに死なせる、または死を早めることすらあるのでは?
・ERで死ぬ患者の臓器が、はたして移植の基準をクリアするのか。
・運転免許証で「臓器を提供しますか」とだけ聞かれて「はい」と答える人は
本当にその内容を理解しているわけではないし、
その意思表示がインフォームドコンセントだとは言えない。
・ポイント・オブ・ノー・リターンと判断されるまでに
CPR(心肺蘇生)をどれくらい続けるべきかのコンセンサスがない。
生き返る可能性は? その人の死亡時刻は蘇生終了時なのか、
それとも、それから2分後なのか?
・20歳の若者が町で撃たれて運び込まれて、
連絡を受けた家族が20分後に到着したとして、その時に、
「手は尽くしましたがダメでした。ついてはドナーカードをお持ちだったので、
臓器を採らせていただきました」といきなり言われることになるが
その場合、家族は「本当に手を尽くしてくれたの?」と考えるだろう。
(これは私がわりと好きな生命倫理学者の Art Caplan)
・死ぬ前から臓器の保存が優先されてしまうことはないのか。臓器ほしさに
手を尽くさずに死なせる、または死を早めることすらあるのでは?
・ERで死ぬ患者の臓器が、はたして移植の基準をクリアするのか。
・運転免許証で「臓器を提供しますか」とだけ聞かれて「はい」と答える人は
本当にその内容を理解しているわけではないし、
その意思表示がインフォームドコンセントだとは言えない。
・ポイント・オブ・ノー・リターンと判断されるまでに
CPR(心肺蘇生)をどれくらい続けるべきかのコンセンサスがない。
生き返る可能性は? その人の死亡時刻は蘇生終了時なのか、
それとも、それから2分後なのか?
これらの批判に対して、
プロジェクトの責任者でピッツバーグ大救急医療の准教授 Clifton W. Callaway医師は
プロジェクトの責任者でピッツバーグ大救急医療の准教授 Clifton W. Callaway医師は
「これは心臓死後の臓器提供です。心臓も打たない。呼吸もない。
死んでいる。臨床的に死んでいるんです。ここにある死は不明瞭ではない」
死んでいる。臨床的に死んでいるんです。ここにある死は不明瞭ではない」
そして、2分待つとは言うけれど、実際には
摘出チームが来て準備をするのに最低15分はかかる、とも。
摘出チームが来て準備をするのに最低15分はかかる、とも。
ちなみに、まだ使える臓器は1個も採れていない。
「死亡宣告の後でドナーかどうかチェックする」というのと
「2分間だけ待ってから臓器保存にかかる」というのと
「2分では到着しないから15分はかかる」というのとは、
現場では、一体どういうふうに進行するのだろう……?
「2分間だけ待ってから臓器保存にかかる」というのと
「2分では到着しないから15分はかかる」というのとは、
現場では、一体どういうふうに進行するのだろう……?
心肺蘇生をやっている場面には、まだ摘出チームはいないはずだから
心肺蘇生をやっている救命医が
「“2分後”に備えて、免許証を探して、そこまで持ってきておいて。
でも、死亡宣告するまで、誰も見ちゃダメだよ」と誰かに命じるとか?
心肺蘇生をやっている救命医が
「“2分後”に備えて、免許証を探して、そこまで持ってきておいて。
でも、死亡宣告するまで、誰も見ちゃダメだよ」と誰かに命じるとか?
州にドナー登録を問い合わせる(それともインターネット?)だけでも
2分くらいは経ちそうな気がする。
2分くらいは経ちそうな気がする。
「ご臨終です」と同時に、一人がさっとその確認作業にかかる、
すると、もう一人はさっと動いて院内電話のそばに待機するのかな。
摘出チームに連絡を取るために。
すると、もう一人はさっと動いて院内電話のそばに待機するのかな。
摘出チームに連絡を取るために。
でも、そういう体制が組まれていること自体が死を待ちつつ救命している状況で、
そんなの人間の心理として両立するだろうか。
そんなの人間の心理として両立するだろうか。
そして、ドナー登録があるということになったら、
看護師たちは臓器保存のための処置の準備に……本当にそれから取り掛かるのだろうか。
既に部屋の隅にでも準備されている点滴セットを取りに行く……のではないんだろうか。
看護師たちは臓器保存のための処置の準備に……本当にそれから取り掛かるのだろうか。
既に部屋の隅にでも準備されている点滴セットを取りに行く……のではないんだろうか。
そういうふうに具体的に現場では何がどう進行するのか、を考えると、
「救命医と摘出医は別の人物だからOK」と、きれいさっぱりいくのかどうか……。
「救命医と摘出医は別の人物だからOK」と、きれいさっぱりいくのかどうか……。
それに、その2分間の間にかけた電話の、その瞬間に、
うまいこと摘出チームが電話の向こうでOK状態でいるためには、
病院のER以外の場所にいる移植医の元にだって、
それらしい患者が運び込まれてきたら、すぐ、その段階で、
どういう患者かというデータが送られていないわけがないような……。
うまいこと摘出チームが電話の向こうでOK状態でいるためには、
病院のER以外の場所にいる移植医の元にだって、
それらしい患者が運び込まれてきたら、すぐ、その段階で、
どういう患者かというデータが送られていないわけがないような……。
診療科間のヒエラルキーとか、医師同士の力関係とか、経営サイドの姿勢もあるだろうし、
あ、もちろん病院間の競争とか、国際競争とかもあるわけだから、
あ、もちろん病院間の競争とか、国際競争とかもあるわけだから、
そしたら、やっぱり搬入段階から
なんとなく、暗黙の了解・阿吽の呼吸で、そっちの方向に進んでしまう……
なんてことは本当にないのか……。
なんとなく、暗黙の了解・阿吽の呼吸で、そっちの方向に進んでしまう……
なんてことは本当にないのか……。
Navarro事件(冒頭にリンク)を振り返ると、
障害児・者や身寄りのない人たち、貧困層などに、どういう扱いがされるのかは
たまたま運び込まれた病院の文化次第……ということになるのでは?
障害児・者や身寄りのない人たち、貧困層などに、どういう扱いがされるのかは
たまたま運び込まれた病院の文化次第……ということになるのでは?
2010.03.17 / Top↑
前から補遺では何度も追いかけているように(エントリーにまとめられるほどの詳細までは把握していませんが)、70年代からアイルランドのカトリックの聖職者らによる児童虐待が教会幹部や警察までがグルになって隠ぺいされてきたことが明らかになり、大問題になっていますが、Sean Brady枢機卿が1975年にBrendan Smyth師の性的虐待の被害者となった2人の子どもたちが他言しないとの誓約書を書かされた際に同席したことを証言。:大人の政治的事情によって、子どもたちが犠牲になっていく。私に言わせれば、オーストラリアのAngelaだって、大人の政治的事情の犠牲者だ。自分の思いつきを広めたかったり、ついやってしまったズルの隠ぺいのために、または権力者に取り入るために、成長抑制や子宮摘出の第2例目、第3例目を必要としている大人がどこかにいるために、身体を侵襲されていく子どもたちがいる。
http://www.timesonline.co.uk/tol/news/world/ireland/article7061540.ece
http://www.timesonline.co.uk/tol/news/world/ireland/article7061540.ece
Aberdeen大学の研究で、避妊薬のピルを長期に飲んでいる女性はがんや心臓病で死ぬ確率が低いという結果が出たそうな。でも、よく読んでみると、「たばこをやめて、血圧をチェックして、検診をちゃんと受けていれば」という話であって、「短期的にはリスクは上がります。でも、長期に飲んでいれば、そのリスクはなくなります」。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/scotland/north_east/8563606.stm
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/scotland/north_east/8563606.stm
子宮がんのたいていのタイプの原因となるHPV感染を家庭で簡単にチェックできる検査がオランダの研究者によって可能となり、現在英国で臨床実験中。:ってことは、こちらの検査が普及すれば、HPVワクチンは不要に?
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/8562727.stm
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/8562727.stm
発達障害の代替え療法として「行動オプトメトリック」なるものが出てきたらしい。:いろいろ出てくる。というか、たぶん新規に認定されることになった資格にとって、その「専門性」をアピール(でっちあげ?)するために、とりあえず利用しやすい対象なのかもしれない。あ、米国の話です。日本のオプトメトリストさんへの批判ではなく、以下に続く日本語情報も、「オプトメトリックってなんぞや」を知りたい人のためのリンクですから、念のため。
http://www.nytimes.com/2010/03/14/magazine/14vision-t.html?th&emc=th
それぞれ、日本語で、オプトメトリストのページ
日本オプトメトリック協会
http://www.nytimes.com/2010/03/14/magazine/14vision-t.html?th&emc=th
それぞれ、日本語で、オプトメトリストのページ
日本オプトメトリック協会
糖尿病の薬物予防療法(2種類)の治験で、2種類とも効果がないことが判明し、「ハイリスクの人は運動と食事に気をつけるのが一番。“簡単解決”なんか、ありません」と研究者。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/8564197.stm
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/8564197.stm
「戦場における兵士にも守られるべき人権がある」という、今は亡き兵士の母親の訴え。:確か、前に英国でも、十分な兵器や装備を持たずに戦場に送ることは兵士の人権侵害だという話があったような気がする。
http://www.timesonline.co.uk/tol/news/uk/article7061805.ece
http://www.timesonline.co.uk/tol/news/uk/article7061805.ece
Obama大統領が月へのミッション削減の決定をしたのに対して、アポロの元乗組員が「そんなことをしたら米国の宇宙開発には壊滅的だ」と批判。:これは、本当に素朴にずっと疑問なのだけど、地球上にいる人間がまともに暮らしていけない事態になっているのに、なぜ宇宙開発に巨費を投じることに疑問の声が出ないのだろう。私に考えられる解は、宇宙開発技術は実はそのまま軍事技術の開発でもあるから、ここの国際競争で負けると国家間ではなく、もうちょっと広い陣営間での脅威のアンバランスが起こるから。または、本当に地球はもうもたないから、いずれ本気で月にでも人類大移動を起こす可能性が人類規模のプロジェクトとして探られている。後者は、この前見た映画(加齢のため、名前が出てこない。ほら、あれです、あれ……)の影響かもしれない。あの映画では「箱舟」に乗れる人は遺伝子で選別されてたっけ。あと、超富裕層。ある医師が「金ならあるんだ」とポケットに手を突っ込んで、「アンタに払えるような額じゃない」と言われた時に、続くセリフが確か「ビル・ゲイツとか、そういう人にしか払えないような金額なんだよ」だった。そう。いわゆる世界人口の1%のスーパーリッチだけが、いつか地球を捨てて行く……そのための宇宙開発であり、科学研究であり、人類改造NBIC計画か? 本当は?
http://news.bbc.co.uk/2/hi/science/nature/8565243.stm
http://news.bbc.co.uk/2/hi/science/nature/8565243.stm
2010.03.15 / Top↑
9日の夜、Sydneyの駅にいた車いす使用のカナダ人男性(35)が
10代の男の子2人に襲われた。
10代の男の子2人に襲われた。
2人は、男性に近づいて、最初は言葉で脅していたが、
男性が彼らから逃れようとエレベーターに乗ると、追いかけてきて顔面を殴り、
男性がその勢いで後ろに倒れて車いすから転がり落ちると、足蹴に。
男性が彼らから逃れようとエレベーターに乗ると、追いかけてきて顔面を殴り、
男性がその勢いで後ろに倒れて車いすから転がり落ちると、足蹴に。
また金属パイプで頭や体を殴った。
車いすから取り外した金属パイプまで使って。
車いすから取り外した金属パイプまで使って。
所持品と車いすを奪おうとも。
男性は頭がい骨陥没の重傷を負い、病院に運ばれた。
2人とも捕まったと読める個所もあるのだけど、
1人はまだ逃亡中のようでもあり、そのあたり、よく分からない。
1人はまだ逃亡中のようでもあり、そのあたり、よく分からない。
しっかし、イヤなニュースだ。
見失って、探す気力がイマイチ湧かないのだけど、
米国のどこかの町で静かに一人暮らしをしていた、
知的障害のある温厚な男性(中年だったか、けっこう高齢だったか)が
何年も町の子どもたちの嫌がらせのターゲットにされて、
そのあげくに心臓まひを起こしてなくなったというニュースも先週末にあった。
米国のどこかの町で静かに一人暮らしをしていた、
知的障害のある温厚な男性(中年だったか、けっこう高齢だったか)が
何年も町の子どもたちの嫌がらせのターゲットにされて、
そのあげくに心臓まひを起こしてなくなったというニュースも先週末にあった。
最近、こういうニュースが増えている。
大人たちが弱い者に対して力任せの言動でかさにかかっていく空気を
子どもたちが敏感にかぎ取っているのでは、という気がする。
大人たちが弱い者に対して力任せの言動でかさにかかっていく空気を
子どもたちが敏感にかぎ取っているのでは、という気がする。
【関連ニュース】(ちょいと、いつもと逆で降順になってしまいました)
若者ギャングの10年に及ぶ軟禁・嫌がらせで、母が障害のある娘と無理心中(2009/9/19)
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職員が障害のある子どもたちに格闘技やらせて遊んだテキサスの施設(2009/5/18)
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障害者に対するヘイト・クライムが急増(2008/5/25)
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2010.03.15 / Top↑
アップしたつもりで、アップしていなかったことに気付いたので、遅ればせながら。
一番最初の、英国の前保健相Hewitt氏の発言に、
自殺幇助だけでなく慈悲殺まで含まれていることが気になる。
自殺幇助だけでなく慈悲殺まで含まれていることが気になる。
【自殺幇助関連】
英国の前保健相のHewitt氏が、自殺幇助と慈悲殺に関する法律の見直しに、特別に委員会を設置するよう発言。:この人は、前も合法化を支持する発言をしていたけど、今回は「慈悲殺」も含めた。どういうつもりだ? 前保健相ですよ。もう、どの国も本音は国民にさっさと死んでほしいって? じゃぁ、アンチ・エイジングとか予防医療の施策は、その本音とはどういう関係?
http://www.telegraph.co.uk/news/newstopics/politics/lawandorder/7414688/Patricia-Hewitt-Royal-Commission-needed-to-look-at-assisted-suicide-and-mercy-killing-law.html
http://www.telegraph.co.uk/news/newstopics/politics/lawandorder/7414688/Patricia-Hewitt-Royal-Commission-needed-to-look-at-assisted-suicide-and-mercy-killing-law.html
1998年に夫の「慈悲殺」で有罪判決を受けたViki Woodさん(67)が3月5日、Dignitasにて自殺。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/england/devon/8561918.stm
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/england/devon/8561918.stm
【Ashley事件関連】
ワシントン大学IHMEのGlobal Burden of Disease プロジェクトが、電話調査を行っている。いろんな病気や障害が人々の健康に及ぼす影響を調べるというのだけど、どうも、電話で、いろんな病気や障害名を挙げて、それに対してどう思うかを問うという調査みたい。「ああ、その病気にだけはなりたくないですねぇ」とか「そういう状態になるくらいなら死んだ方がマシ」とかいう発言を拾うのかなぁ。こういう調査の意図とか、結果がどういう使われ方をするか、ものすごく気になる。だって、IHMEですよ。DALY提唱者のMurrayが所長で。実質的にはGates財団の施設WHOだと科学者たちに言われているIHME。本物のWHOだって、DALYを採用するGates財団のオトモダチだ。
http://www.healthmetricsandevaluation.org/surveys/gbd_phone_2010.html
http://www.healthmetricsandevaluation.org/surveys/gbd_phone_2010.html
【その他】
糖尿病の患者とアルツハイマー病の患者2人のゲノムが完全解析された。これらの病気の原因になった遺伝子を特定するため。現在は1人「たった5万ドル」で可能。でも、今後数年のうちには、もっと安価に提供できて、もっと確実に医療に生かせる情報提供が可能になる、と研究者。:なんか、発症していなくても、特定の遺伝子があったら、もうその病気になったかのように扱われそうだ。遺伝子決定論ともともと還元主義的な医療とは、やっぱり、とっても親和的なんだろうなぁ……。
http://www.nytimes.com/2010/03/11/health/research/11gene.html?th&emc=th
http://www.nytimes.com/2010/03/11/health/research/11gene.html?th&emc=th
群馬大学の研究者らの論文で、子どもを甘やかしていると、子どもの脳の発達が遅れて、精神障害のリスクが高まりますよ、と。ちゃんと読んでいないけど、昔、発達障害が親の育て方のせいにされていたことと、こういうのとは、どこか違うんだろうか。
http://www.canberratimes.com.au/news/local/news/general/pamper-the-child-slow-the-brain/1773335.aspx?src=enews
http://www.canberratimes.com.au/news/local/news/general/pamper-the-child-slow-the-brain/1773335.aspx?src=enews
2010.03.15 / Top↑