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インドのビハール州政府は5月12日、

母子・小児保健医療の改善促進のため、
革新的な解決策の開発と実施に向けて協力することとして
ゲイツ財団との間で協力覚書(MoC)に署名した。

MoCは
ゴール、プログラム地域、そして
双方に期待される役割と責任を明記。

Bill Gates氏によると、その目的は、
「栄養、ワクチン接種を含めて
優先課題として良質な家族保健サービスと介入を増やし、
革新的解決方法を開発、実施することによって
妊産婦と新生児、子どもの死亡率を下げること。

また結核、肺炎、下痢についても、
政府と民間セクターが共同して医療の届く範囲を広げ、質を高めることによって
タイムリーな診断と適切なケアを届けるべく、改善を行う」

Gates Foundation, Bihar govt sign MoC in child health
Press Trust of India, May 17, 2010


思い返されるのは、ゲイツ財団が、中国で
官僚が無能だからと「エイズ検査でゼニあげるよ」キャンペーンを仕切っていること。

それから、

人類は2040年に滅亡、でもグローバル福祉国家は通産相兼務の厚生相がご活躍だから大丈夫?とか。

善意のヴォルデモ―トさん――。

いくら善意でも、度が過ぎると、
「善意」よりも「ヴォルデモ―ト」の方をゴチックにしたくなってくる。

それに、他の記事もざざっと眺めてみたけど、
BiharとのMoCで、ワクチンが強調されているのはもちろんのこと
母子保健、家族保健、それから「革新的な解決策」というのが強調されている。
「革新的」という個所が一体どういうことなのか、おおいに気になるところ。

一方で、
早産・死産撲滅に、シアトルこども病院がゲイツ財団、ユニセフ、WHOと乗り出すかと思うと、
G8で途上国の母子保健対策として中絶や家族計画の導入が検討されていたり、
ゲイツ財団資金で超音波による男性の避妊法を開発、途上国向け?
……なんて話もあるものだから。

よもや、そういうのを指して「革新的」だなんてことは?

2010.05.17 / Top↑
North Carolina大学のチームが
睾丸に超音波を照射すると6ヶ月間精子ができなくなるとみられることから、
確実で、低コストで、長期的に使えて、しかも手術のように不可逆ではない
男性向けの避妊術として確立すべく、

ゲイツ財団のGrand Challenge Exploration Grant、10万ドルを受け
今後、本格的な治験に乗り出すことに。

スポーツ医療や理学療法の施設にある治療機器を使えば
途上国から第1世界まで、世界中の夫婦で使えるから、と。

[http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/8674380.stm Scientists to test ultrasound as a male contraceptive]
BBC, May 11, 2010


う~ん……な~んか、この記事、“まんま”には受け取れない……。

[http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/59520001.html 知的障害・貧困を理由にした強制的不妊手術は過去の話ではない]のエントリーの
⑤のところに書いていますが、

途上国の母子保健施策として避妊や中絶を含めた支援キャンペーンが
G8などで議論となっている最中で、

もちろん、これはグローバルヘルスの重要課題。
Gates財団がこの動きをリードしていないはずがありません。

そして、途上国の母子保健施策に「家族計画」を含めることについて
米国内の世論も真っ二つだという話も出てきているのですが、

[http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/51192798.html ペルーの先住民族への強制不妊も「家族計画」として]行われました。

つい8日に拾った[http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/60389142.html ウズベキスタンの強制不妊]も
貧困・人口対策として行われているようです。

なんだか……なぁ……。

BBCの記事にある「低コスト」というところもそうなのだけど、
わざわざ「途上国」に触れていることにしても、
特に「可逆的で」とわざわざ書いてあるところも、
手術のように不可逆な侵襲ではない、という言外の意味であって、

どうも、途上国での貧困・健康問題への対策として「家族計画」の導入が
狙われているんじゃないんだろうか……。

強制不妊を手術でやってしまうとコストもかさむし、
当然ながら、その身体への侵襲が人権問題となることを意識して、
批判をかわせる方法が模索されている……なんてことは、ないのだろうか。

そして、貧困対策だけでなく、さらに知的障害者への適用も……ということは?

[http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/60201637.html Ashley事件、Angela事件と]続いている重症児の成長抑制・子宮摘出も、
起きたのは、ゲイツ財団と縁のある場所みたいなのだけど……。
2010.05.12 / Top↑