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教育改革に向けて
コンサルテーション(日本のパブリックコメントに当たる)を続けている英国政府は
中間報告で21世紀に向けた新たなカリキュラムの骨格を発表。

小学校の学習領域を以下の6つに分けるというもの。

英語、コミュニケーションと言語の理解
数学的理解
科学と技術の理解
人間、社会、環境の理解
体の健康と幸福の理解
芸術とデザインの理解

これまで教えられてきた伝統的な科目である歴史や地理、宗教は
「人間、社会、環境の理解」に包括されて、
よりプラクティカルな科目に重点をシフトする方向。


子ども学校家庭局の当該ページはこちら

Traditional subjects go in schools shake-up
Primary pupils switch to theme-based learning
The Times, December 8, 2008


教育内容を減らして
その代わり、より深く、より良く教えられるように
小学校に柔軟性を持たせるものだと中間報告の著者Jim Rose卿は言っていますが、

教育は知識が現実の生活に生かされるようなものでなければならないと語った卿が
挙げている例えが「自分のお金の管理」であることや

全体として、いわゆるデジタル・エリートの養成を狙っているような気配、
そして、ここにも「効率的な教育」というビジョンが見え隠れすることが
気になるのですが、

特に初等教育って、
現実の生活にすぐに生かされるようなものではなくて、
もっと長い先にじっくりと芽を出し育っていく種を蒔くことであったり、
種をまくための土壌作りであったり……というものだと思うのだけれど、

土壌作りもなく種もまいてもらえない、水も肥料もロクに与えられないのに、
さぁ芽を出せ、花を咲かせてみせろ、すぐに実を結べと
しかも、こんな芽を出せ、こんな色の花でなければならんぞと
子どもたちが親からも国家からもギシギシと求められていくようで……。
2008.12.11 / Top↑
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