前々回のエントリー「選手がステロイド使って何が悪い」とHughesで、
アシュリーの両親を強く擁護したJames Hughesが
スポーツ選手のステロイド使用問題でも能弁を振るっていることを紹介しました。
アシュリーの両親を強く擁護したJames Hughesが
スポーツ選手のステロイド使用問題でも能弁を振るっていることを紹介しました。
ここ数年のステロイド論争をネットで当たってみると、
さらに面白い人物が浮かび上がってきます。
さらに面白い人物が浮かび上がってきます。
Norman Fost。
この数年あちこちに登場してステロイドの合法化を説き、
「ステロイドの専門家」、
「アメリカで最も孤独な男」、
「ウィスコンシンの異常者」などとメディアに称されている
ステロイド合法化論者の筆頭。
「ステロイドの専門家」、
「アメリカで最も孤独な男」、
「ウィスコンシンの異常者」などとメディアに称されている
ステロイド合法化論者の筆頭。
ウィスコンシン大学の小児科医であり生命倫理委員会の委員長。
そして、Fost医師もまたアシュリー療法論争で大活躍をした人物なのです。
そして、Fost医師もまたアシュリー療法論争で大活躍をした人物なのです。
スポーツ選手のステロイド使用に関しての彼の主張はHughesの主張と同じです。
いわく、
いわく、
・ステロイドが心臓病や脳卒中を起こすという説には科学的裏づけがなく誇張されている。
・タバコやアルコールの方がよほど危険なのに、
そちらは放置しておいてステロイドだけ危険性をあげつらうのは偽善でありヒステリー。
・ファンはもともと選手が命がけで挑むのを見たいのであって、
名声と富のために障害を負う大きなリスクを背負うことそのものがスポーツの醍醐味。
スポーツで怪我をしたり死ぬ確率を考えたら、
ステロイドのリスクなどはるかに小さい。
・何がフェアかという基準はもともと恣意的なもの。
ハイテクのトレーニング装置やハイテク・ウエアはよくて、
ステロイドはいけないという方がよほどアンフェア。
ヤンキーズが他球団の3倍の年俸を出している現状だってフェアじゃない。
・自由化したら結局すべての選手が使わざるを得なくなるというが、
ステロイドの使用も競技そのものも誰も強制などしていないのだから、
イヤなら競技を辞めればいい。
・子どもに良くないロール・モデルになる? タバコやアルコールの方がよほど悪い。
ホッケーやフットボールなんか、相手を攻撃して傷つけろと教えているようなものじゃないか。
Hughes、Bostrom、Fostがこんな屁理屈を並べてまで
強力にスポーツ選手のステロイド使用を擁護しているのは、
もしかしたらスポーツでの薬物使用への規制が強化されると、
次には薬物や新興テクノロジーを駆使した老化防止が規制のターゲットになることを
牽制しているのかもしれません。
強力にスポーツ選手のステロイド使用を擁護しているのは、
もしかしたらスポーツでの薬物使用への規制が強化されると、
次には薬物や新興テクノロジーを駆使した老化防止が規制のターゲットになることを
牽制しているのかもしれません。
Fost医師が書いた論文の中には、
遺伝子工学によって人の能力や性質を変えることの是非を「リスク対利益」の枠組みで論じたものや、
無脳症児から臓器を摘出することの妥当性を主張するものなどがあります。
遺伝子工学によって人の能力や性質を変えることの是非を「リスク対利益」の枠組みで論じたものや、
無脳症児から臓器を摘出することの妥当性を主張するものなどがあります。
ところで非常に興味深いのは、
Fost医師がウィスコンシン大学の小児科医であり、かつ倫理委員会の委員長であること。
Fost医師がウィスコンシン大学の小児科医であり、かつ倫理委員会の委員長であること。
アシュリー療法を巡って奮闘目覚しい、あの'''Diekema医師のレジデント研修先は、
シアトル子ども病院のサイトにあるプロフィールによると、
そのウィスコンシン大学'''なのです。
シアトル子ども病院のサイトにあるプロフィールによると、
そのウィスコンシン大学'''なのです。
彼の専門も小児生命倫理。
アメリカ小児科学会の生命倫理委員会の委員長経験者というのも2人に共通の経歴です。
2人は旧知と考えてよいのではないでしょうか。
アメリカ小児科学会の生命倫理委員会の委員長経験者というのも2人に共通の経歴です。
2人は旧知と考えてよいのではないでしょうか。
そしてFost医師は、
Diekema医師が出た1月12日の「ラリー・キング・ライブ」にも一緒に登場して、
アシュリーの両親を擁護しています。
Diekema医師が出た1月12日の「ラリー・キング・ライブ」にも一緒に登場して、
アシュリーの両親を擁護しています。
2007.08.11 / Top↑
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