Bristolに拠点を置くClassroom Videoという会社がある。
UKのほぼ全学校に向けた映像教材を提供している。
ここが20分ものの哲学の授業用ビデオを作製した。
既に英国の14歳から18歳の生徒たちに見せられている。
そのビデオの中に、
あのオーストラリアのDr. Death ことDr. Nitschkeが登場しているという。
しかも、自分が考案した自殺装置を披露している場面なのだとか。
また患者の自殺を幇助して医師免許をはく奪されたMichael Irwinも登場し
「少なくとも9人がDignitasで死ぬのを手伝えたことを、とても喜んでいる」と語っている。
(Dr. Irwinについては文末にリンク)
制作したプロデューサーThomasina Gibsonは
「ティーンエジャーをヤング・アダルトとして扱うなら
議論のすべての立場を提示して自分たちに議論させ、
自分の考えを決めさせるべきです。
生徒からも教師からも非常に高い評価が届いていますよ」
批判的な立場からはCare Not Killingからの映像と
Baroness Campbellが淡々と訴える映像が含まれている。
しかし、批判の立場からはもちろん、
自殺幇助合法化に賛成の立場からもDr. Nitschkeの部分については
「我々は医師による自殺幇助の合法化は目指しているが、
自殺の方法そのものを広めるような人のアドボケイトをしているわけではない」と
批判も出ている。
Dr. Death suicide film being shown in schools: Euthanasia fanatic gives workshop on how to kill yourself in educational video for 14-year-olds
Daily Mail, April 16, 2011/04/16
たしか2008年ごろじゃなかったかな。
ロンドンの若者たちに自殺が相次いで社会問題になっていたのは。
たしか背景として指摘されていた中には
家庭の崩壊、親の育児力・教育力の低下、向精神薬の副作用、
雇用の不安定化、貧富の格差の固定化、などなど。
(もちろん最も重要視されて対応が言われていたのは親の教育力の低下だった)
それでなくても14歳から18歳というのは
自殺リスクが高い年齢じゃないかと思うのだけど、
そういう年齢層の子どもたちに、
学校で平然とこういう映像を見せる教師の神経が分からない。
社会のお荷物になるよりは死ぬ方がいいという価値観を植え付け、
それが多感な子どもたちを自殺に追いやったらどうするのか、との
懸念が出ているのも当然では?
それにビデオで取り上げられている2人は、いずれも
現在の自殺幇助合法化議論の中でも極論を説いている人たち。
自分がお荷物になると感じない子どもたちにも
高齢者や障害者は社会のお荷物になるよりは死ぬべきだという価値観を植え付けかねない。
……というか、そういうことを狙っている人たちが世の中には現にいるから
こういうビデオが作られてしまうんだろうな……というのが本当のところなんだろうと私は思うし、
一番コワいのはそっちなんだろうな、とも思う。
しかし、自殺幇助は英国でも今なお違法行為です。
【Dr. Irwinについてのエントリー】
スイスで自殺幇助に付き添ったパートナー逮捕(英)(2009/7/19)
英国で患者の自殺を幇助した医師が「証拠出すから逮捕に来い」と(2009/7/28)
英国で、自殺幇助容疑で元GP逮捕へ(2009/9/28)
自殺幇助ガイドライン後、初の起訴か(英)(2010/4/25)
自殺幇助の元GPに英国公訴局長「証拠はそろっているけど、公益にならないから不起訴」(2010/6/26)
英国のDr. Death「元気な高齢者にも医師による自殺幇助を」(2010/8/16)
UKのほぼ全学校に向けた映像教材を提供している。
ここが20分ものの哲学の授業用ビデオを作製した。
既に英国の14歳から18歳の生徒たちに見せられている。
そのビデオの中に、
あのオーストラリアのDr. Death ことDr. Nitschkeが登場しているという。
しかも、自分が考案した自殺装置を披露している場面なのだとか。
また患者の自殺を幇助して医師免許をはく奪されたMichael Irwinも登場し
「少なくとも9人がDignitasで死ぬのを手伝えたことを、とても喜んでいる」と語っている。
(Dr. Irwinについては文末にリンク)
制作したプロデューサーThomasina Gibsonは
「ティーンエジャーをヤング・アダルトとして扱うなら
議論のすべての立場を提示して自分たちに議論させ、
自分の考えを決めさせるべきです。
生徒からも教師からも非常に高い評価が届いていますよ」
批判的な立場からはCare Not Killingからの映像と
Baroness Campbellが淡々と訴える映像が含まれている。
しかし、批判の立場からはもちろん、
自殺幇助合法化に賛成の立場からもDr. Nitschkeの部分については
「我々は医師による自殺幇助の合法化は目指しているが、
自殺の方法そのものを広めるような人のアドボケイトをしているわけではない」と
批判も出ている。
Dr. Death suicide film being shown in schools: Euthanasia fanatic gives workshop on how to kill yourself in educational video for 14-year-olds
Daily Mail, April 16, 2011/04/16
たしか2008年ごろじゃなかったかな。
ロンドンの若者たちに自殺が相次いで社会問題になっていたのは。
たしか背景として指摘されていた中には
家庭の崩壊、親の育児力・教育力の低下、向精神薬の副作用、
雇用の不安定化、貧富の格差の固定化、などなど。
(もちろん最も重要視されて対応が言われていたのは親の教育力の低下だった)
それでなくても14歳から18歳というのは
自殺リスクが高い年齢じゃないかと思うのだけど、
そういう年齢層の子どもたちに、
学校で平然とこういう映像を見せる教師の神経が分からない。
社会のお荷物になるよりは死ぬ方がいいという価値観を植え付け、
それが多感な子どもたちを自殺に追いやったらどうするのか、との
懸念が出ているのも当然では?
それにビデオで取り上げられている2人は、いずれも
現在の自殺幇助合法化議論の中でも極論を説いている人たち。
自分がお荷物になると感じない子どもたちにも
高齢者や障害者は社会のお荷物になるよりは死ぬべきだという価値観を植え付けかねない。
……というか、そういうことを狙っている人たちが世の中には現にいるから
こういうビデオが作られてしまうんだろうな……というのが本当のところなんだろうと私は思うし、
一番コワいのはそっちなんだろうな、とも思う。
しかし、自殺幇助は英国でも今なお違法行為です。
【Dr. Irwinについてのエントリー】
スイスで自殺幇助に付き添ったパートナー逮捕(英)(2009/7/19)
英国で患者の自殺を幇助した医師が「証拠出すから逮捕に来い」と(2009/7/28)
英国で、自殺幇助容疑で元GP逮捕へ(2009/9/28)
自殺幇助ガイドライン後、初の起訴か(英)(2010/4/25)
自殺幇助の元GPに英国公訴局長「証拠はそろっているけど、公益にならないから不起訴」(2010/6/26)
英国のDr. Death「元気な高齢者にも医師による自殺幇助を」(2010/8/16)
2011.04.17 / Top↑
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