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6月2日、シアトルのど真ん中に
ど~だぁ~ぁ! とばかりにゴージャスなゲイツ財団新本部のオープニングが行われ、
約1000人がお祝いに駆け付けた。

Melinda Gates氏は
「このようなプロジェクトを仕事にするには、まずはゴールを決めることから。
それはすなわち、私たちの仕事がバングラデシュであれボストンであれ
ボツワナやナイジェリアであれ、私たちの拠点はここだということ」

Chronicle of Philanthropy紙の編集長 Stacy Palmer氏は
「非常に多様な方法でゲイツ財団は各国政府に影響を及ぼしている。
各国政府だけでなく企業や、実際世界中の誰もが影響を受けている。
単にお金を寄付することに留まらない影響を財団は及ぼしている」

議論されるべき問題そのものを規定し、
議論の枠組みを形作ることによって、
財団はこれまでの民間組織の可能性について
考え方をまるきり変えてしまった。

「それはいいことです。
それだけ多くの人を巻き込んでいるわけだから。

ただ、財団の問題意識が気に入らない人にとっては
ノーチェックで物事が行われていくことだと映るし
それに懸念を覚える人も沢山います」

そこから話は現在米国でゲイツ氏が力を入れている
公教育改革に移っていき、

教育の失敗の責任を何でもかんでも教師に追わせようとしているとか、
教師が説明責任ばかり考えて仕事をしなければならなくなったら、教育はできない、など
生徒の成績で教師のパフォーマンスを評価しようとの
Gates氏の考え方に対する批判に話が移ったり、

財団のCEOの
批判があるのは了解しているが
我々の役割は大事な問題にスポットライトを当てることで
グラントのすべてが成果を出していなくとも、
社会に貢献するためにはリスクをとることも必要だ、と
全然批判の論点に応えていないコメントが引っ張られてきたり、

グラントを受けて財団のために働く機関や研究者らからも
財団のやり方に一貫性がないとか一方的だとの批判が出ていると指摘したり、

イマイチ、何が言いたいのか趣旨のはっきりしない記事だと思ったら、
最後の最後に、以下の一行が付け加えられていた。

NPRも、Gates財団から資金提供を受けている組織の一つです。

As Gates Foundation Grows, Critics Question Methods
NPR, June 3, 2011


なんだ、NPRよ、おまえもか……。


それにしても、
財団が巻き込んでいる人の数の問題ではなく、
まして財団のグラントが成果を出しているかどうかという問題ですらなく、


ただ世界中にばらまけるだけのゼニを持っているというだけで、
ひと組の夫婦にそれだけの影響力が集中していて、
彼らの個人的な価値観やその時々の考えによって
こんなにも多くの各国や世界規模での施策が左右されていくことの是非の問題だと思うのだけど。


【関連エントリー】
ゲイツ財団のメディア・コントロール(2010/10/21)

ゲイツ財団の米国公教育コントロール 1(2011/5/2)
ゲイツ財団の米国公教育コントロール 2(2011/5/2)
2011.06.06 / Top↑
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