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当ブログは、2007年初頭にアシュリー事件と出会い、
その不可思議を追いかけるという作業に問答無用で引きずり込まれたことから始まり、
事件との出会いから既に5年近く、事件を検証すると同時に、
事件を通じて見えてきた英語圏の医療倫理の話題を追いかけ、
素人の徒手空拳であれこれと考えてきましたが、

このたび、これまでの作業を1冊の本にまとめ、
出版させていただけることになりました。

「アシュリー事件
メディカル・コントロールと新・優生思想の時代」といいます。

生活書院から9月22日刊行予定です。
各章の詳細などはこちらに。


この本の原稿を仕上げながら、
”Ashley療法”論争はこのまま尻すぼみで終わって
もう水面下に潜っていくのだろうかと、
ぼんやりとした空しさを感じていたのですが、

「アシュリー事件」という本を書いたことを
こうしてご報告できる段階までたどりついた今日、

私には同志のようにも感じられる
PeaceやRoyというお馴染みの人たちがまだまだ諦めずに闘い続けてくれていることを知り、
本当に嬉しく、新たに希望をもらう思いです。

私がAshley事件と出会うよりもはるかに前から
こうした闘い、もっと過酷な闘いを続けてきた人たちが世の中には沢山あることを、
私はこの事件との出会いによって学びました。

そうした闘いを必要とする世の中の現実についても
この事件との出会いによって初めて目を開かせられました。

英語圏の論争に直接参加するだけの力はありませんが、
遠い日本にいる、そしてその日本で我が子らが同じ時代の脅威に晒されようとしていることを恐れる
無力な一母親のささやかな闘いとして、私はこの本を書くことにしました。

アシュリー事件の検証と考察の他にも、
この事件を追いかける過程で見えてきた“無益な治療”論や
“死の自己決定権”、それらが“移植臓器不足”の問題と繋がっていく懸念など、
事件の周辺に見られる英語圏の医療倫理の問題についても
一つの章を割いて簡単にまとめました。

また最後の章「アシュリー事件を考える」では、
以下のエントリーなどで書かせてもらったことを
もうちょっと広げて(同時に深められているといいのですが)書いてみました。

成長抑制を巡って障害学や障害者運動の人たちに問うてみたいこと(2009/1/28)
親の立場から、障害学や障害者運動の人たちにお願いしてみたいこと(2010/3/12)

どうぞ、一人でも多くの方にお手に取っていただけると幸いです。
よろしくお願いいたします。


これまで当ブログにお付き合いくださった方々、
私には手に入れにくい論文や情報をゲットしてくださった方々、
私の知識不足をサポートしてくださった方々に。

みなさんに支えていただき、助けていただいたおかげで
これまでの作業をこうして形にすることが出来ました。

心からお礼申し上げます。

今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
2011.09.04 / Top↑
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