2ntブログ
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- / Top↑
私がツイッターを覗き始めたのは、ほんの数ヶ月前のことで、
それまでは読み方すら知らず、従って自分が始めるつもりもさらさらなかったのですが、

万が一にも始めるとしたら、一つ
これだけはオトシマエをつけておかなければ……ということがあり、
その、よもやのツイッターをついに始めてしまったので、

これは、そのオトシマエのエントリーです。

          ―――――

E先生へ。

9月に「先生、ボクの全身の細胞が……」というエントリーを書き、
英語の授業の際、私の前でつい「脳性マヒ」をジョークにしてしまった学生さんを
障害のある子の親としての痛み故か、教師としてバシッと叱れなかった忸怩たる思いと、
その学生さんが私の痛みに気付きオトシマエをつけに来てくれたエピソードを書いた際、
先生のことをボロカスに書きました。

書いたことについての言い訳は、一応、以下です。

・お目にかかった直後はともかく、先生のような偉い学者さんが
まさかその後も私のブログを覗きにきてくださっているとは、
まったく想像できませんでした。だから、正直なところ、
先生の目に触れることはないだろうとタカをくくっていました。

・ライターとしての仕事先で見聞きしたことを批判的に書きたい場合には、
時間を置き、なるべく場所と人物が特定されないような書き方で、という
自分なりの線を引いています。ここでも1年近く経っていて、
人物が特定されないように書いているので、まぁ、いいだろうと考えました。

・全面的に真に受けたわけではもちろんないですが、当日、帰る際にご挨拶をしたら
「ブログに僕の悪口、書いていいから」と先生がおっしゃったので、
書かれる可能性をある程度了解いただいている感じで受け止めてもいました。

・アップした直後に、ここは人物を特定しかねないと思って削除した部分があるのですが、
まさか先生が削除前のわずかな間にご訪問くださるとは思いもよらないことでした。

・なにより、私が匿名にしたご本人がツイッターで
「これは自分だ」と名乗られていた……なんて全くの想定外で、ほとんど驚愕でした。


私が先生のツイッターに気付いたのがいつだったか、はっきり記憶していないのですが、
拙著「アシュリー事件」が出た後、出版社の方のツイッターからあちこちしている間に
たまたま行き当たってしまいました。

で、先生が衝撃を受けられて延々とツイートしておられるのを読みながら
大変申し訳ない気持ちになりました。

安易に人間の品性の問題にして
「人格攻撃」と取られる書き方をしてしまったことについて

深くおわび申し上げます。

いかに個人のブログとは言え不特定多数に向けて発言するのに、
あまりにも安直、不用意、怠慢だったと思います。

あそこで私が書きたかったのは先生への人格攻撃ではなく、
アカデミックな世界の人の議論や、その議論をしている人たちの意識と、
そこで議論されている対象を現に生きている者の痛みとの距離について、でした。

先生が私のエントリーを読まれて受け止められたような
議論の進め方とか、その内容の正当性の話ではなく、
当事者の痛みに対する感受性の話のつもりでした。

例えば、以下のエントリーでPeter Singerについて、ちょっと書いてみたようなこと ↓
「Kaylee事件」と「当事者性」それから「Peter Singer」(2010/11/3)


アカデミックな世界の人たちの意識への
「”議論”でしかない」という疑問というか不満は
(一部の方には「”業績作り”でしかない」という疑問も)
あの晩よりはるか以前から私の中にはずっとあったものなので、

あのエントリーでは、
たまたま新鮮な印象が残っていた先生の発言に、
アカデミックな世界の人の意識を代表させてしまいました。

その点が、何より、いけなかったと思います。

この疑問については、今もまだうまく書ける自信がないので、
また改めて書ける時が来れば、少しずつ書いてみるということにしたいと思います。


このエントリーは
ツイッターを始めた日に書き始めて、
なかなか書き終えることができないままになっていたのですが、
昨日、思いがけず先生が私のツイッターをフォローしてくださったことから、
なにはともあれオトシマエをつけなければ、と急いで締めくくりました。

まだまだ言葉足らずと思いますが、まずはお詫びいたします。
本当に申し訳ありませんでした。


あの晩、まるきり場違いなところに出てきてしまった……と臍を噛んでいた時に
私のような何も知らない素人を先生がバカにもせずに相手をしてくださったことや
「アシュリー事件について書かれたらどうですか」と言っていただいたことは
私にはとても嬉しい出来事でした。

今だから言えることですが、実はあの頃、
「学者でもないオマエに何が書けるものか」と
あちこちから言われているような出来事が続いて、萎えそうになりながら、
陽の目を見るかどうかもわからない「アシュリー事件」の原稿を
シコシコと書いている状態だったのです。

だから、あの晩の先生の言葉は大きな励みでした。
あの節には、ありがとうございました。

そういう人のことを、あんな書き方をしてはいけませんでした。
冒頭に言い訳したような事情で、ついやってしまいました。ごめんなさい。

これに懲りず、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

Spitzibara


【PS 1】
当該エントリーで私がPeter Singerを「卑怯者」だと書いているのは
主として、その個所にリンクした特定の発言についての感想です。

障害当事者らからの批判に対して、
「実際に障害のある新生児を殺しているのは医師であって自分ではない」という言い逃れは
障害のある新生児の安楽死を説く最先鋒で、大きな影響力をもつ学者の発言として
私はやっぱり卑怯なヤツだと思います。


【PS 1】
それにしてもE先生、「まぁ自分のサイトで若い女の子と揉めるよりマシか」は
やっぱり、あまり品性よくはないっすよ。

ふん。オバサンでどこが悪いか。(9割方、ジョーダンです)
2012.01.13 / Top↑
Secret

TrackBackURL
→http://spitzibara.blog.2nt.com/tb.php/2796-ddd816fd