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この報告書の内容については3月14日に以下のエントリーにしていますが、
OR州2011年に尊厳死法を利用して死んだ人は71人の最高記録

BioEdgeのMichael Cookがエントリーにして
丁寧にコメントしているので、改めて以下に。


致死薬の処方を受けた人は114人。
死んだ人は71人。

そのうち、
10年以前に処方されていた薬を2011年になって飲んだという人は9人。

これまでのトータルでは
処方を受けた人が935人。
死んだ人は596人。

114通の処方箋を書いた医師は62人で、
一人当たり14通書いた計算。

中には一週間前に初めて患者と会ったという医師も。

データからすると、
処方された薬を1年以上たってから飲んで死んだ人が相当数おり、
中には自殺幇助を希望した後に872日も生きた患者も複数。
つまり余命6カ月以内という対象要件は意味を成していないことに。

また11年と同様、
処方された薬を飲んだけど死ねなかった人が2人。
意識を回復したが、それぞれ30時間後、38時間後に
薬ではなく、もともとの病気で死亡したと思われる。

さらに、
71人のうち精神科のアセスメントに回されたのは1人だけで、こちらも11年と同様、
うつ病や不安症その他の精神障害で公式なアセスメントを受けた人は事実上いない。

08年の調査で自殺幇助希望者の25%はうつ病と考えられるとの結果が出ていることからすると
セーフガードは効いているのか? 

希望者の大きな懸念としては、
これまた前年と同じく苦痛がコントロールできない不安を上げたのは3分の1のみ。

最も一般的な懸念もこれまでと同様に
人生を楽しむ活動ができなくなる、自己決定できなくなる、尊厳を失う。

薬を飲む場に医師が同席したのは6例だけで
その他3例では医師以外の医療職が同席した。
つまり62人が薬を飲んだ場面にはほとんど何もわかっていないことに。
医師は処方はしても、実際に患者が死ぬ時には関わっていないと見える。

毎年、オレゴンの尊厳死法の実態は見えにくくなっていくばかり、とCook。

医療が適正に行われるにはあらゆることがきちんと監督され
同職同士の検証の対象とならなければならないのに
オレゴンのPASにはそれはない、とも。

Oregon releases assisted suicide stats
BioEdge, March 28, 2012


【関連エントリー】
オレゴンの自殺幇助4人に1人は鬱病や不安症の可能性(2008/10/11)
2012.03.30 / Top↑
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