2ntブログ
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- / Top↑
中国でのオペレーションにおいて
仲介者と旅行会社を通じて医師らに現金と性的賄賂を贈り違法行為を行ったとして
グラクソ幹部4人が逮捕された、以下の事件について

医師や官僚への贈賄でグラクソ幹部から逮捕者(中国)(2013/7/12)

英国本社のCEO、Andrew Witty氏が24日に
記者会見を予定していることを受け、

Guardianが、同氏が答えるべき8つの疑問を掲載。

① グラクソの社員は実際には何をしたのか?

② グラクソ・チャイナ社の幹部はいつから不正行為を行っていたのか?

③ グラクソの贈賄金額は? それにより患者への薬の価格は上がったのか?

中国当局は収賄額を3200万ポンド、
薬の消費者価格を30%上げた、としている。

④ グラクソがこれらの容疑を知ったのはいつか? Wittyはなぜこれまで対処しなかったのか?

15日の幹部4人の逮捕は
グラクソが4カ月に及ぶ調査の結果、中国オペレーションに不正はないと
発表したわずか1週間後のことだった。

グラクソの中国オペレーションには以前から不正の疑惑が取りざたされており、
同社は去年、ルール違反で中国の社員56人を解雇した。(世界的には312人)

NYTの報道では、
2011年11月に中国の研究開発施設に重大な問題があると
グラクソは警告を受けており、その中には、
既に人での臨床実験が行われている段階で
その薬のマウスでの実験結果を報告していなかった事実も。

⑤ この不正への関与は「フード・チェーン」のどこまで遡るのか?

⑥ Wittyはグラクソの中国オペレーションをどうやって浄化するつもりか?

⑦ グラクソは重大不正局にどういう情報を明かしたのか?

⑧ Wittyは株主に対して、他の国々のスタッフは医師に賄賂を贈っていないと確約できるのか?

グラクソは去年、
米国での不正スキャンダルでの和解金として政府に30億ドルを支払い、

和解後に、Wittyは全社的な立て直しを行い、
2度と同様のスキャンダルを繰り返さないと誓っている。


GSK’s China crisis: questions that need answers
The Guardian, July 24, 2013


ちなみに、メルク社は
リューマチの治療薬の心臓病リスクを隠ぺいしたスキャンダルで株主から訴えられて、
今年2月に6億8800万ドルで和解している ↓

Vytorinスキャンダルで損害被ったと株主に訴えられたメルク、6億8800万ドルで和解(2013/2/17)


最後の疑問の「株主に対して」の個所には
こういう含みがあるのだろうと思いますが、

グラクソといえば、日本でも
導入から定期接種化へのプロセスが驚くほどの超高速で進んだかと思うや、
副作用が大問題となっているHPVワクチン、サーバリックスの販売元。

CEOが「確約」すべき責任がある相手は、
まずは株主じゃないだろう、と思うんですけど、
そこのところ、ガーディアンの記者も「染まって」ない?


去年のグラクソの30億ドルの和解金支払いについては ↓

ビッグ・ファーマのビッグな罰金(2012/7/4)


和解金の対象となったスキャンダルの詳細は ↓

抗ウツ剤めぐる研究者と製薬会社の癒着スキャンダル報告書(米国)(2008/11/17)
抗ウツ剤めぐる研究者と製薬会社の癒着スキャンダル報告書 Part2(2008/11/23)
製薬会社資金に信頼性を失っていく治験データ……Avandiaスキャンダル(2012/11/30)
2013.07.28 / Top↑
Secret

TrackBackURL
→http://spitzibara.blog.2nt.com/tb.php/3429-8920cf71