以下のように
患者にも家族にも知らせない一方的なDNR(蘇生無用)指定が問題になっている英国で、
“終末期”プロトコルの機械的適用で「さっさと脱水・死ぬまで鎮静」(英)(2009/9/10)
肺炎の脳性まひ男性に、家族に知らせずDNR指定(英)(2011/8/3)
高齢者の入院時にカルテに「蘇生無用」ルーティーンで(英)(2011/10/18)
高齢者には食事介助も水分補給もナースコールもなし、カルテには家族も知らない「蘇生無用」……英国の医療(2011/11/14)
ケアホーム入所者に無断でDNR指定、NHSトラストが家族に謝罪(英)(2012/5/8)
12時間ぶっ通しの勤務で疲れ果てた小児科研修医が
別の子どもと勘違いして肺炎のダウン症の男児(6歳)の蘇生を中止させ、
男児が死亡する事件が起きている。
男児はJack Adcockくん。ダウン症候群だった。
肺炎から呼吸困難、高熱を起こし、
2011年2月18日にLeicester Royal Infirmaryに入院。
症状が悪化し、同日の午後7時45分に心停止を起こした。
付き添っていた母親が助けを呼び、
医師らが駆けつけて蘇生に取り掛かったところ、
Bawa-Garba医師が止めた。
Bawa-Garba医師(36)は1年1カ月の産休明けで、
産休の間に「ショック状態の管理と治療のスキルが鈍った」といい、
ジャックがショック状態にあることに気づかず、また
血液検査の異常値にも気付かなかった、と言っている。
さらに12時間ぶっ通しの勤務で疲れていたのだ、とも。
他の医師が「どうしてジャックがDNRなんだ?」と問うて初めて
Bawa-Garba医師は自分の間違いに気付き、ジャックのもとに戻って
その後1時間近く、蘇生に努めるチームととともに働いたという。
しかしジャックの蘇生はかなわなかった。
検死官の調査で蘇生を止める前にジャックの顔を見たのかと問われ
「部屋にはたくさん人がいたから、顔を見たかどうか思い出せない。
でも、私にとって大事だったのは、
蘇生しないことになっている子どもは蘇生しないことだった」。
Down’s syndrome boy, 6, died when doctor exhausted by 12 hour shift mistook him for child who had ‘do not resuscitate’ order
Daily Mail, July 24, 2013
記事を読む限り、この研修医、
罪悪感を引き受けることができずに
いろいろ言い訳するタイプの人のようだけれど、
蘇生しなければならない子どもを蘇生することよりも、
蘇生しないことになっている子どもは蘇生しないことの方が
私にとっては大事だった……ということが
言い訳しているうちに語るに落ちてしまった、ということなんでしょうか。
研修医に「どうせダウン症の子どもだから蘇生は無用」という
意識があったから起こった事件……なんでは?
英国では去年も以下のような事件があった ↓
「ダウン症だから」と本人にも家族に無断でDNR指定(英)(2012/9/13)
今回の報道を受け、
無益な治療ブログのPopeが
POLSTに患者の顔写真を添付せよ、と提言している。
http://medicalfutility.blogspot.jp/2013/07/match-right-patient-to-dnr-order.html
でも、この事件、
本当にそういう問題なのかなぁ??
POLSTについては、こちら ↓
医師が主導して考えさせ、医師の指示書として書かれる終末期医療の事前指示書POLST(2012/11/26)
一方的な「無益な治療」拒否のアリバイ化するPOLST(2013/6/16)
患者にも家族にも知らせない一方的なDNR(蘇生無用)指定が問題になっている英国で、
“終末期”プロトコルの機械的適用で「さっさと脱水・死ぬまで鎮静」(英)(2009/9/10)
肺炎の脳性まひ男性に、家族に知らせずDNR指定(英)(2011/8/3)
高齢者の入院時にカルテに「蘇生無用」ルーティーンで(英)(2011/10/18)
高齢者には食事介助も水分補給もナースコールもなし、カルテには家族も知らない「蘇生無用」……英国の医療(2011/11/14)
ケアホーム入所者に無断でDNR指定、NHSトラストが家族に謝罪(英)(2012/5/8)
12時間ぶっ通しの勤務で疲れ果てた小児科研修医が
別の子どもと勘違いして肺炎のダウン症の男児(6歳)の蘇生を中止させ、
男児が死亡する事件が起きている。
男児はJack Adcockくん。ダウン症候群だった。
肺炎から呼吸困難、高熱を起こし、
2011年2月18日にLeicester Royal Infirmaryに入院。
症状が悪化し、同日の午後7時45分に心停止を起こした。
付き添っていた母親が助けを呼び、
医師らが駆けつけて蘇生に取り掛かったところ、
Bawa-Garba医師が止めた。
Bawa-Garba医師(36)は1年1カ月の産休明けで、
産休の間に「ショック状態の管理と治療のスキルが鈍った」といい、
ジャックがショック状態にあることに気づかず、また
血液検査の異常値にも気付かなかった、と言っている。
さらに12時間ぶっ通しの勤務で疲れていたのだ、とも。
他の医師が「どうしてジャックがDNRなんだ?」と問うて初めて
Bawa-Garba医師は自分の間違いに気付き、ジャックのもとに戻って
その後1時間近く、蘇生に努めるチームととともに働いたという。
しかしジャックの蘇生はかなわなかった。
検死官の調査で蘇生を止める前にジャックの顔を見たのかと問われ
「部屋にはたくさん人がいたから、顔を見たかどうか思い出せない。
でも、私にとって大事だったのは、
蘇生しないことになっている子どもは蘇生しないことだった」。
Down’s syndrome boy, 6, died when doctor exhausted by 12 hour shift mistook him for child who had ‘do not resuscitate’ order
Daily Mail, July 24, 2013
記事を読む限り、この研修医、
罪悪感を引き受けることができずに
いろいろ言い訳するタイプの人のようだけれど、
蘇生しなければならない子どもを蘇生することよりも、
蘇生しないことになっている子どもは蘇生しないことの方が
私にとっては大事だった……ということが
言い訳しているうちに語るに落ちてしまった、ということなんでしょうか。
研修医に「どうせダウン症の子どもだから蘇生は無用」という
意識があったから起こった事件……なんでは?
英国では去年も以下のような事件があった ↓
「ダウン症だから」と本人にも家族に無断でDNR指定(英)(2012/9/13)
今回の報道を受け、
無益な治療ブログのPopeが
POLSTに患者の顔写真を添付せよ、と提言している。
http://medicalfutility.blogspot.jp/2013/07/match-right-patient-to-dnr-order.html
でも、この事件、
本当にそういう問題なのかなぁ??
POLSTについては、こちら ↓
医師が主導して考えさせ、医師の指示書として書かれる終末期医療の事前指示書POLST(2012/11/26)
一方的な「無益な治療」拒否のアリバイ化するPOLST(2013/6/16)
2013.07.28 / Top↑
| Home |