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Palliative Medicine誌に発表されたQueen Mary 大学の研究で
英国の3700人の医師に調査を行ったところ、

GPの3分の1が安楽死または医師による自殺幇助を支持。
緩和ケアの専門医では、支持したのは10人に1人以下だった。

今年すでに発表された別のGPへの調査では38%が、
もし許されるなら、慢性的な痛みのあるターミナルな病気の人が自殺する手伝いをする、
と答えた、とのこと。

2006年の英国医師会の議論では、安楽死には反対との立場だった。

GPs lead calls to allow euthanasia
The Healthcare Republic, April 3, 2009


GPと緩和ケア専門医の間の差を
先日のNZのサイトの指摘に基づいて考えてみれば、

GPには、
「あなたは痛みを伴うターミナルな患者への自殺幇助を支持しますか」と問うよりも前に
「あなたは自分が痛みのコントロールについて十分な知識と技術を持っていると思いますか」と
問うべきなのかも。

そういえば日本でも、ホスピスがまだ少ないころ山崎章夫さんが
「痛みはとってあげることができるのに、その知識と技術のない医師が多すぎる」と
しきりに力説しておられたような記憶がある。

今は、どうなのだろう。

安楽死の問題って、
実は医療現場の現実を丁寧に掘り下げていくと、
患者の痛みや苦しみに対して、医療の意識があまりにも低いままにきたことと
実は重なっているんじゃないのだろうか……。

スローガンのように繰り返される掛け声の割りに
「全人的医療」がちっとも実現されないままに
専門分化ばかりが進んでいくこととも──。

英国の医療オンブズマンの報告書の一件から
そんなことを考えている。
2009.04.04 / Top↑
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