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現在のダウン症の出生前検査の方法には不正確さと流産の危険性が指摘されていることから
母体の羊水の中にある胎児の遺伝情報を取り出して検査する方法が新たに開発されて
脚光を浴びているらしいな……という記事は
かなり前から目にはしていましたが、

いよいよ米国で6月には1社が販売開始、
他の3社も年内に参入を予定している、とのニュース。

しかし、読んでみて「えっ? まさか……知らなかった……」と衝撃的だったのは

まず2007年に米国産婦人科学会がすべての妊婦に対して
ダウン症のスクリーニングを受けるように推奨するガイドラインを出していること。
(実際に受けているのは妊婦の約半数とのこと)

もう1つ、これは本当に愕然としたこととして
FDAがこうした検査を一切規制していないという事実。

で、この「妊娠早期から分かる確実で安全な検査」とされているものについても
一般に提供される前にその信頼性をきちんと確認するべきだと
専門家からの批判も起きているし、

これでまた中絶を選択する女性が増える、
優生思想の広がりを招く、との懸念も
ダウン症のアドボケイト団体などから起きているのだけれども、

記事に引用されているFDAの官僚の言は
「だって一社がやっている検査に過ぎないから」。

検査を開発・販売するバイオテクノロジー企業は
「最初はどの検査にしても医師は及び腰ですがね、
使ってもらっているうちに一般的な検査になっていくんです。
この検査もそういうふうになると思います」。

倫理問題とか道徳的な問題って、
医療検査の開発現場では、もしかしたら誰の頭にもない……?

New Safety, New Concerns in Tests for Down Syndrome
The Washington Post, February 24, 2009
2009.02.25 / Top↑
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