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こちらのエントリーで紹介したように、英国では4月に
社会ケア監査コミッション(CSCI)、医療コミッション、精神医療法コミッションが一本化されて、
ケアの質コミッション(CQC)が誕生しました。

CQCとして初めてのソーシャル・ケアの質評価報告書が
12月3日付で発表されています。

報告書は4本立てで、
こちらのプレス・リリースに概要と、それぞれ4本へのリンクがあります。

またCQCの責任者 Cynthia Bower氏のインタビュー・ビデオも。(約4分)
それによると、来年10月に新しいソーシャル・ケアのスタンダードが定められるとか。

詳細は、また改めてエントリーを立ててまとめたいと思いますが、
とりいそぎ、それらについて簡単に報じているTimesの記事を以下に。

CQCの報告書によると、
改善がなければ閉鎖というほど酷い施設が400もある。
3500ものケアホーム(入所者は約7万人)が下から2番目の「適切」評価。

これでは、英国はこれから高齢化に対応できないのでは、と懸念される。

特にケアの質が酷いとされたのは8つの自治体で、
大臣に対して事情を説明するように求められているが、
そのうちの1自治体は新しい監査方法に問題があると反発している。

先週、Essex州の病院があまりにも不衛生だったことが判明して
それまで対応していなかったCQCに批判が集中したばかり。

また、今回の報告書で特に問題が多いことが判明したのは、
職員の監督、入所者の健康と安全、服薬管理。

それから5施設に1つで
適切なアクティビティや人と関わる機会が十分に提供されていなかった。



政府からも地方自治体からも独立した監督機関があって、
そこが毎年1回、政府が定めた7項目について
地方自治体と、各事業所のサービスの質を評価する仕組み。

「非常に良い」「良い」「適切」「悪い」の4段階評価の模様。

評価の方法にもよるし、
また、評価が一人歩きしたり、評価のための仕事になると
却って介護される人がないがしろになる面もありうるかもしれないけど、

でも、やっぱり、政府からも自治体からも独立、ということに
意味が大きいようにも思う。

実際、今回の4本立ての最後は
保健省が7月に出したソーシャル・ケア緑書に対するCQCとしての意見書。

ざっと目を通してみたところでは、
「緑書にはこの視点が欠けている」などとズバリと指摘していて、
いかにも頼もしい感じがする。

「不況だからといって、予算を引き上げるなどはあってはならない」とも
ちゃんと書いてあるし。


【10日追記】
その後、CQCの報告書の内容について看護師・助産師協会(NMC)からコメントが出ています。
ケアホームの4分の1もが、十分なケアを提供できていない現状はあってはならない、
ケアホームで働く看護師は責任をきちんと果たすべきだ、と。

2009.12.03 / Top↑
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