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Wake Forest University Baptist Medical Centerの研究者が
2001年の障害児・病児のニーズ全国調査のデータを分析したところ、

障害児・病児の介護者の24%で必要なレスパイトのニーズが満たされていないこと、
民間の医療保険の人では公的な医療保険の人ほどレスパイトが得られていないこと、
特に機能が大きく低下している子どもの介護者でその傾向が顕著であること
などが分かった。

(ここで「障害児・病児」と訳している部分は
原語では「複雑な健康ニーズのある子どもたち」とされているものです)

米国小児科学会も
障害児・病児の介護者のための支援システムが整備される必要があると推奨しているが、
この結果からすると、全米で20万世帯が
十分なレスパイトケアを受けることが出来ないでいる。

その理由としては、
「利用できるサービスがない・利用のための移動が難しい」が26%
「レスパイトケアが高価すぎる」が22%
「医療上の問題」が13%

その他に、主任研究者は
介護者自身がレスパイトケアのニーズを表現しないことに注目している。
そうした支援を求めることは子どもを「棄てる」ことだと感じていたり、
レスパイトケアを支援サービスと認識していなかったりするため。

あまり注目されることのない問題だが、今後は、
障害児・病児のケアを巡る医療費・社会福祉のコスト削減に
レスパイトケアの提供がどういう影響を及ぼすか調査する必要があるだろう、と。

Caregivers Not Receiving The Help They Need
The Medical News Today, February 13, 2009


日本でも、障害児の親をただ「親」とのみ捉えるのではなく、
きちんと「介護者」と位置づけて、”親の愛情”神話から脱却し
レスパイトケアついても十分な調査・整備をしてもらいたいものです。

特に親が自分のためのサービスを利用することに関しては
社会の側が特に母親に対して心理的な規制をかけている面が大きいので、

その規制を解いていく努力が
社会の側に向けても、また介護者である親に向けても、
行われてほしいと強く願いつつ、

当ブログではいくつかのエントリーを書いてきました。




限界を迎えていながらも、なかなか家庭の外に支援を求めにくい親の複雑な気持ちを
少しでも分かってもらいたいと書いたものが以下のエントリーです。




そうした親の立場から望みたい支援のあり方を考えてみたものが以下のエントリー。




また、仕事で出会った海外の介護者支援の考え方を紹介したエントリーがこちら。

2009.02.16 / Top↑
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