ウルフ・ブリッツァといえば
去年の大統領選挙の特番シリーズも指揮していたCNNの超大物アンカーで、
去年の大統領選挙の特番シリーズも指揮していたCNNの超大物アンカーで、
だからキャスター総動員の就任式当日の長時間生放送で、
いよいよ就任式が近づいてきた時に
中心になってしゃべっていたのも彼だったのだけれど、
いよいよ就任式が近づいてきた時に
中心になってしゃべっていたのも彼だったのだけれど、
そのブリッツァがちょっとした失言をした。
オバマ大統領の就任にはまったく関係ないものの、
私にはとても印象的な失言だった。
私にはとても印象的な失言だった。
歴代大統領が登場に備えて待機場所まで廊下を歩いてくる姿を
屋内のカメラが追っていた場面――。
屋内のカメラが追っていた場面――。
父親の方のW・H・ブッシュ元大統領が妻のバーバラさんと姿を見せた。
元大統領は杖を突き、ちょっと難しそうに歩いていた。
元大統領は杖を突き、ちょっと難しそうに歩いていた。
(バーバラさんが、そんな夫のことなどちっともお構いなしで
自分だけ先にさっさと歩いていったのも印象的だったけど)
自分だけ先にさっさと歩いていったのも印象的だったけど)
それを見たブリッツァ氏、
「ブッシュ元大統領は杖を突いて歩きにくそうですね。ちょっと痛そうです」とコメント。
「ブッシュ元大統領は杖を突いて歩きにくそうですね。ちょっと痛そうです」とコメント。
しかし、その後、放送席に正しい情報が届けられたようで、
いよいよブッシュ元大統領がアナウンスとともに登場する数分前になって、
「腰の手術をして後、杖は使っているが、痛みは全然ないのだそうです」と訂正。
いよいよブッシュ元大統領がアナウンスとともに登場する数分前になって、
「腰の手術をして後、杖は使っているが、痛みは全然ないのだそうです」と訂正。
情報の正しさには神経を使うはずのベテラン・キャスターでも、
こういう間違いというか、思い込みをするんだなぁ……と強烈に印象に残って、
その後のセレモニーの間ずっと考え続けてしまった。
こういう間違いというか、思い込みをするんだなぁ……と強烈に印象に残って、
その後のセレモニーの間ずっと考え続けてしまった。
「体が不自由」という図は、ただそれだけで、
なんと、たやすく「苦痛」を連想させてしまうことか……。
なんと、たやすく「苦痛」を連想させてしまうことか……。
人は誰かの体が自由にならない場面を見ると、
こんなにも無邪気に、なんの疑いもなく、
その人が苦痛を感じているはずだと自動的に思い込んでしまう。
こんなにも無邪気に、なんの疑いもなく、
その人が苦痛を感じているはずだと自動的に思い込んでしまう。
それならば、
「こんなに重い障害を負ったまま生きるなんて本人にとって苦痛なのだから、
死なせてあげるのが本人の利益」だというのも
それと同じことではないという保証もないのでは?
「こんなに重い障害を負ったまま生きるなんて本人にとって苦痛なのだから、
死なせてあげるのが本人の利益」だというのも
それと同じことではないという保証もないのでは?
ただ、そういう人の場合には元大統領とは違って、
アナウンス席まで「この人は痛みなどまったく感じていない」と
正しい情報を届けてくれる人がいないだけで。
アナウンス席まで「この人は痛みなどまったく感じていない」と
正しい情報を届けてくれる人がいないだけで。
2009.01.21 / Top↑
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