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アイルランドの研究で
アルツハイマー病の人をフルタイムで介護する家族介護者を調査したところ、

ストレス、神経障害やパニック発作に苦しむ人が5分の1、
3分の1以上の人が、身体が疲れきっていると感じていた。

また3分の2以上が
他の人に介護を分担してもらうことは難しいと回答。

ほぼ常時フラストレーションを感じているというケアラーが41%。

75%近くが、
近親者がアルツハイマー病になったことが家族の経済的安定に打撃となったと答え、
3分の2以上の人が施設に入れようかと考える理由にそれを挙げた。

あるGPは
「もしあなたがアルツハイマー病の人を介護しているケアラーなら、
あなた自身の健康をまず第一にすることが最重要」

「身体的な健康に加えて、
気持ちの上でいい状態を整えることが大切。

そのためには、
アルツハイマー病について自分で学び、
病気の進行に伴って将来どうなるかということと
自分にできる介護の範囲について現実的に考えること」


Stress of Alzheimer’s for families
The Belfast Telegraph, August 27, 2012
2012.08.28 / Top↑
フィジィ政府、Nischke医師の自殺幇助クリニックの提言を却下。
http://www.radioaustralia.net.au/international/2012-08-27/fiji-rejects-proposal-for-assisted-suicide-clinic/1006352

NZの首相が自殺幇助合法化を支持。
http://www.bioedge.org/index.php/bioethics/bioethics_article/10207

医学雑誌が相次いで自殺幇助合法化支持の論文を掲載している、と懸念する声。:BMJが6月号に何本も掲載したらしいのだけれど、BMJは何年も前から合法化ロビーみたいなものだった。⇒BMJの副編が「生きたい障害者が死にたい病人のジャマするな」(2009/9/6)
http://www.lifesitenews.com/news/do-no-harm-medical-journals-show-increasing-support-for-euthanasia/

カナダで注目の無益な治療訴訟Rasouli事件に酷似したケースが英国で起こっている。Mr.L。55歳、イスラム教徒。宗教的信条から家族ができる限りのことを望んでいる。心臓発作からの無酸素脳症。Rasouli氏と同じく、PVSと診断されたのち最少意識状態に診断が変更。しかし、これ以上の回復は見込めないとして病院側は治療中止を主張。
http://medicalfutility.blogspot.jp/2012/08/mr-l-british-hassan-rasouli.html

【Rasouli事件関連エントリー】
「“治療停止”も“治療”だから同意は必要」とOntario上位裁判所(2011/5/17)
「患者に選択や同意させてて医療がやってられるか」Razouli裁判続報(2011/5/19)
カナダのRasouli事件、最高裁へ(2011/12/23)
Hassan Rasouliさん、「植物状態」から「最少意識状態」へ診断変わる(2012/4/26)


日本語の英国ニュース。母の愛が起こした奇跡! もう助からないと人工呼吸器を切られた娘にお別れのキス→娘が息を吹き返した:臓器提供とは無関係ながら、誤診による無益な治療論の誤用事例が「奇跡」ともてはやされる当たり、カナダのKaylee事件その他の回復事例にそっくり。実は無益な治療論適用の危うい事態はここまで深刻だという話なのに、コメント欄は「まるでシンデレラ」など、絶句……。
http://rocketnews24.com/2012/08/24/243028/

米国小児科学会が男児の包皮切除について「利益の方がリスクを上回る」と方針転換。:ビル・ゲイツが途上国でのHIV感染予防に包皮切除が安価な予防策と考え始めた頃から、Diekema医師が中心となって検討していた。結論を急ぎ過ぎて大チョンボをかまして批判を招いたために、しばらく様子見していたらしいけれど、結局は2010年から予想された通りの展開。シアトル・タイムズとLAタイムズと言えばAshley事件で因縁の新聞だけど、ロイターやNYT、ガーディアンまで取り上げる大ニュース。(そういえばA事件でAP通信の報道はかなり妙だったよなぁ……)
http://www.latimes.com/news/science/la-sci-new-circumcision-policy-20120827,0,4263437.story
http://seattletimes.nwsource.com/html/localnews/2018999872_circumcision27.html
http://www.reuters.com/article/2012/08/27/us-usa-circumcision-idUSBRE87Q02720120827
http://www.guardian.co.uk/society/2012/aug/27/circumcision-benefits-risks-doctors?CMP=EMCNEWEML1355

【関連エントリー】
Gatesの一声で、男児包皮切除にエビデンスが出てくるわ、小児科学会もCDCも方針を転換するわ(2010/8/16)
包皮切除件数減少を反対運動のせいだと騒ぐDiekemaのポチ踊り(2010/8/23)
包皮切除でのDiekema発言でNPRラジオに抗議殺到(2010/9/14)
2011年5月20日の補遺


生徒が眠くならないように教室の空気中の二酸化炭素濃度をモニター。:子どもとその周辺への操作主義、コントロールという名のガチガチの管理。そろそろ考え直しましょーよ。こういうこととイジメはどこかでつながっていると思う。
http://www.medicalnewstoday.com/releases/249358.php

高齢者の介護ロボットをめぐる倫理問題を取り上げたハリウッド映画、Robot and Frank。:スーザン・サランドンも。
http://www.bioedge.org/index.php/bioethics/bioethics_article/10204#comments

高齢者への不適切な処方、20,5%も。
http://www.medicalnewstoday.com/releases/249367.php

手足口病に新型ウイルスが出てきたみたい。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/249456.php

自閉症に父親の年齢が関係。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/249454.php

紀伊国屋書店新宿本店3階の月がわりブックフェア「じんぶんや」、今月の選者は立岩真也氏の「身体に良き本――主に運動の方面から」に、「アシュリー事件」が入りました。嬉しい! 立岩先生、ありがとうございます!
http://www.kinokuniya.co.jp/20120825095245.html
2012.08.28 / Top↑
豪のDr. DeathことNitschke医師が、フィジィ政府に対してディグニタスと同じようなクリニックを提言。ニュース冒頭には「フィジィ政府が検討中」と書かれているんだけど、本文を読んでいくと、まだN医師が提言したという段階にすぎないような……? どうも国民を死なせたり殺す話になると、どの国のメディアも勇み足が目につくような気がする。
http://www.smh.com.au/world/fiji-eyes-proposal-for-assisted-suicide-20120823-24p16.html

テキサスの無益な治療法の係争ケース。12歳の男児Zach McDaniel君。事件の流れ弾を頭に受けて、外科手術で取り除いたものの、重症の脳損傷を負った。緩和ケアに切り替えるよう病院が説得するも両親は抵抗。Popeが「このところテキサスの無益な治療法の適用ケースをメディアが報じないと思っていたら」という書き方をしているのが、「事件がなったとも思えず、メディアが報じなくなっただけでは」というトーンと聞こえて気になる。
http://medicalfutility.blogspot.jp/2012/08/mcdaniel-v-cook-childrens-medical-center.html?utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed:+MedicalFutilityBlog+%28Medical+Futility+Blog%29

日本語。スイスで血液検査による新しいダウン症の出生前診断が認可 人権侵害と批判の声も:スイスですかぁ。記事によるとオーストリア、リヒテンシュタイン、ドイツでも市場に出るとのこと。じゃぁ、オランダ、ベルギー、ルクセンブルグも時間の問題ですね。
http://www.qlifepro.com/news/20120823/diagnosis-of-switzerland-before-the-birth-of-new-down-syndrome-blood-test-sanctioned-voice-of-criticism-and-human-rights-abuses.html

日本語。父高齢だと遺伝子変異増 自閉症と関連も:NYTに遭ったニュースからの日本語版だと思うんだけど、NYTではタイトルに統合失調症も入っていた。別のニュースかしら? 未確認です。
http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp1-20120823-1004985.html

日本。特集会の病気腎移植の申請を却下―先進医療会議
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120823-00000008-cbn-soci

英国のシンクタンク King’s Fundの調査で、健康格差拡大。
http://www.guardian.co.uk/society/2012/aug/23/class-divide-health-widens-thinktank?CMP=EMCNEWEML1355

NYT.西アフリカでコレラが蔓延?
Cholera Epidemic Envelops Coastal Slums in West Africa: The spread of the disease that is transmitted through contact with contaminated feces was made worse this year by flooding in the sprawling shantytowns of Sierra Leone and Guinea.

NYT。シリコン・ヴァレーに、IT企業が法の網をかいくぐるための非公式なオフィスがあるんだけど、暗黙の了解で取り締まりを免れているらしい。
Silicon Valley Techies Fight to Save a Popular but Illegal Haven.後は略。
2012.08.28 / Top↑
8月4日、オハイオ州MssillionのJosh Wise(66)は
タクシーで病院に行くと、ICUの一室に入り、
そこに入院中の妻Barbaraさん(65)を銃で撃った。

Barbaraさんは動脈瘤破裂で7月28日に入院していた。
撃たれた翌日に死亡。

Akronの陪審員は aggravated murder(第1級殺人)で起訴。

夫婦の友人知人は
夫の行為は愛情からやったことだと口をそろえ、

Wise夫妻が住む小さな町の周辺では
「生がもはや生きるに値しないものとなった時に、決める権利があるのは誰か」
when life is no longer worth living and who has the right to decide
をめぐる議論が起こっており、

これは「慈悲か、それとも殺人か」と
Independent紙が読者に意見を求めた、という。

病院はBarabaraさんの病状について明らかにしていないし
同士の弁護士もBarbaraさんのカルテをまだ見ていないというのだけど、
Wise氏は医師から予後はよくないと聞かされていたとその弁護士は言い、

カルテをまだ見ていない、その弁護士は、
「一番簡潔に言うとすれば、いつ死んでもおかしくないし、
長くいつまでとも知れず生き続けたかもしれない状態だったと言えるんでは」

「しかし、介護を必要としないところまで回復するというのはありえなかった」とも。

また、
「夫婦はどちらも(数年前にリビング・ウィルを書いており)
生命維持で生かされたくないということは明示していた」

また事件の前日に夫が息子と一緒に見舞った時に、
妻が涙を一筋流した、それで

「何も言ったわけではないけど、
始めて医師が通じた気がした、と言っていいんじゃないでしょうか。
それで彼は奥さんの苦しみ、絶望、苦悩を見たんです。
で、どうにかしてやらないといけない、と知ったんです」
(これも弁護士の弁)


ただし、夫が友人に語っていた妻の病状とは、

自力で呼吸ができ、目も開けることができたし
事件の3日前には医師に向かって「グッドモーニング」とも言った……というもの。


また、夫は友人に、
自分もすぐに後を追おうと思ったけど、銃轍が引っかかって果たせなかったと
語ったらしいのだけど、事件時に駆けつけてセキュリティに引き渡すまでそばにいた医師は
妻がまだ生きていると知って「そんなはずはない」といって
引っかかった銃を必死になっていじくりまわしていた、と証言。


Ohio Man’s Shooting of Ailing Wife Raises Questions About ‘Mercy Killings’
NYT, August 23, 2012


この記事を読んで私が特に引っかかりを覚えるのは2点で、

まず、
① NYTの記事の書き方からして、
自力呼吸もあり意識もあり、まだ急性期を脱したとも言えない病人のことについて
「もはや生が生きるに値しないものとなった時に」という表現を不用意に使っていたり、

地元紙の意見募集にしても、
事件の事実関係も明らかにならない内から「慈悲殺か殺人か」と問うのは
あまりにも軽率な問いの立て方だし、

弁護士がリヴィング・ウィルに言及しているのも
Barbaraさんは少なくとも人工呼吸器に繋がれていたわけでもないし、
7月末に倒れて8月4日ではリビング・ウィルが考慮・適用される段階とも思えないし、

第一リビング・ウィルは医師に対して医療に関する希望を明示するものであって、
家族が射殺する行為を正当化するどころか、持ち出すことそのものが筋違い(irrelevantってヤツ)。

なにやら世の中全体に、委細どうでもよく、
「大きな病気をやっちゃって不自由になったら、もう生きていたくないよね。
家族が殺してあげるのは思いやりというものだよね」という流れに
ただただ乗っかっていこうとしているだけのような……。
 

② 私がものすごく気になるのは以下のディテール。

Before she was suddenly hospitalized, she had been the healthier one in the couple and had cared for her husband for years as he battled bladder cancer and later diabetes and neuropathy, a nerve disease that left him barely able to walk or drive.

突然入院するまで、夫婦でどっちが元気かと言えば妻の方だったし、夫が膀胱がんになり、その後糖尿病になり、神経障害から歩くのも運転するのもかろうじてこなせる状態になったのを、何年間も介護してきた。


つまり、妻は夫の介護者だったわけです。
その介護者が突然倒れて、要介護者に転じてしまった。

これを弁護士が言っていた
「介護を必要としないところまで回復することはありえなかった」と合わせ読むと、
私はすごく複雑な気分になってしまう。

「慈悲殺」で説明して終われるほど
この事件は、単純な話ではないような気がする。



【関連エントリー】
Cameron党首、自殺幇助合法化に反対を表明(2010/4/9)
シンガポールで末期がん女性が自殺幇助を希望(2010/5/12)
元クリケット選手「ALSの妻が一人で自殺したのは未整備の法のせい」(英)(2010/9/24)
女のエクスタシーと自殺幇助の関係性(2011/3/11)
(友人が使った言葉が『エクスタシー』で会話もそのままで続きましたが、
実際には「オーガズム」の意味だったと思います。
いま気付いたけど、これ書いたの、東北大震災の日の朝だ……)
2012.08.28 / Top↑
今からちょうど10年前に書いた
「海のいる風景 障害のある子と親の座標」という本があります。

この春に絶版が決まったものですが、
「アシュリー事件」の版元の生活書院さんから
このたび新版として復刊してもらえることになりました。

副題も
「重症心身障害のある子どもの親であるということ」と改題しました。

新たに、
この10年間の出来事について
「十年の後――新版刊行によせて」
「ケアラー連盟(現・日本ケアラー連盟)設立1周年記念フォーラムにて」
の2つを書き加えています。

また、既にゲラ段階になってから、
とんでもない出来事が起こってしまったために、

「新版のためのあとがき」も「あとがき」というよりも、
ほとんど追加の小さな1章のようなものになりました。


生活書院のHPの「近刊案内」に書いていただいた案内文はこちら ↓

 ある日突然に、なんの予備知識も心構えもなくそういう親となり、困惑や自責や不安や傷つきを抱えてオタオタとさまよいながら、「重い障害のある子どもの親である」ということと少しずつ向き合い、それをわが身に引き受けていく過程と、その中でのヒリヒリと痛い葛藤や危ういクライシス――自身の離職、娘を施設に入れる決断、その施設で上層部を相手に一人で挑んだバトル――を描き切った珠玉の一冊。
 誰よりも優秀な娘の代弁者だと信じ疑うことがなかった一方、施設に入れていることの罪悪感を未だに引きずってきた著者が、アシュリー事件と出会うことによって突きつけられた「子の権利と親の権利の相克」を、自分の中の痛みのありかと向き合いながら真摯に論じた「十年の後――新版刊行によせて」を冒頭に加えた、待望の新版刊行。


その他の詳細は ↓
http://www.seikatsushoin.com/bk/097%20uminoirufukei.html


9月中旬に刊行になります。

よかったら読んでいただけると嬉しいです。
よろしくお願いいたします。
2012.08.28 / Top↑
立岩真也氏が生活書院のHPで
次の『生死本』というタイトルの本の準備として連載をスタート。

現在、以下の2つ。

『生死本』(仮)の準備・1(2012/8/7)
家で死ぬ本――『生死本』(仮)の準備・2(2012/8/21)


この2つ目の中に、『脱施設』をめぐる事実関係で
「ええ――――っ! そっ、そんなぁ。そうだったんですかぁぁぁ??」と
思わず絶叫してしまった話があって、

立岩先生の連載2回目から
私が仰天した部分をメモとして抜いておくと、

ここで一つ押さえておいた方がよいことを加えと、この知的障害者の施設にしても次にあげる精神病院にしても、 ヨーロッパや北米にあったのは本当に巨大な施設・コロニーであったということであり、それは日本で、当初民間で、ぽつりぼつりとようやくできたいった施設 とは──どちらがましだといったことを言いたいのはではないが──様子がだいぶ異なるものだった……


……ただ病院・施設にいたくないとしても、代わりにもっとよい場所がなければ、当たり前のことだが、まだそこにい た方がましである。しかし代わりにいる場所がないまま「脱」が進められたことがあった。一九六〇年代の米国における精神障害者の「脱施設(病院)化」が、 暮らしやすい居場所を見つけられない人たちを大量にを生み出したことはよく知られている。


「アメリカにとって一九六〇年代は力動精神医学が中心でしたが、ケネディ大統領は、精神病院の病床を五十万 床から十五万床に減らすことを一気に三年で行います。大統領の任期が四年ですから二十年計画でやるとういことはアメリカではあり得ません。精神病院を小さ くする代わりに各地に精神保健センターをつくるという計画でした。しかし精神保健センターには患者さんは来ませんでした。カーター夫人が一九七七年に世界 精神保健連盟(WFMH)の総会で、これは失敗であり、患者はセンターに来なかったということを話していました。実際、大部分がホームレスになったり、あ るいはギャングに生活保護費のウワマエをハネられる存在になったといいます。<0129<
 現在アメリカではどうなっているかというと、メンタルヘルスセンターはとうとうレーガン大統領の時代には廃止されてしまったということです。」(中井[2004:129-130])




「よく知られている」って……。

じゃぁ、ど~して、私にこれを言ってくれる人は
今までどこにもいなかったのよォォ? 

なんか、今まで騙されてたみたいな、
うらみがましい気分になってしまった。

まぁ、そもそも自分がものを知らないんだから
自業自得ではあるんだけれど、

私が聞かされてきたのは
「施設入所はゼッタイ悪」「脱施設だけが善」
「誰もが自立生活を送れる社会だけが目指すべき正しい道」
「地域移行が実現すれば、もろもろの問題は解決」
みたいなトーンの話が多かった。

少なくとも私の個人的な体験では
そういう印象が突出している。


「今はもう時代が違うんだよッ」って
私を怒鳴りつけた『施設解体だけが正しい』だった人は、
この事実を知らなかったのだろうか。

もし知っていたのだとしたら、
じゃぁ、あの人は、たとえ施設解体で居場所を失う人が出ても、
それは正しい運動のためのコラテラルダメージだとでも
思っていたんだろうか……。


が~~~~~~~~~~ん。

この新発見、
私はショックだぁ~~~~~~~~~。


だって、もう何度も何度も言ってきたように、
今回の法改正で「地域移行」が施設からの追い出しのアリバイに使われた時、
真っ先にそのコラテラル・ダメージになるのは私たちの子どもなんですけど――?


立岩先生は「よく知られている」と言うんだけれど、

日本で『脱施設』を言い続けてきた人たちは、
これ、知らなかったの? 

それとも知ってたの?
2012.08.28 / Top↑
以下のエントリーで追いかけてきた英国の訴訟で
思いがけない続報。

“ロックト・イン症候群”の男性が「妻に殺してもらう権利」求め提訴(英)(2010/7/20)
自殺幇助希望の“ロックト・イン”患者Nicklinson訴訟で判決(2012/3/13)
自殺幇助訴訟のNicklinsonさん、ツイッターを始める(2012/7/2)
「死ぬ権利」求めるロックト・イン患者Nicklinsonさん、敗訴(2012/8/17)


ツイッターをはじめられたことで、
生きる希望を見いだされますように、と祈る思いでしたが。

Tony Nicklinsonさんのご冥福をお祈りします。

             ----- 

上記17日のエントリーで拾ったように、
Nicklinsonさんの自殺したいとの希望は
自殺ほう助に関する法改正に関わることなので議会が決めることとして
裁判所に退けられました。

それを知らされたNicklinsonさんは、
号泣したと言われます。

以下の記事にも、
無念に顔を大きくゆがめて号泣している当時の写真があります。
(私はこういう写真を見ると、この人が本当にロックト・インなんだろうか、と
今でもやっぱり思ってしまうのですが)

また17日前後の報道でも
それなら餓死も辞さないとの思いも示唆されていました。

それをすぐに実行したのでしょうか、
その後、Nicklinsonさんは食事をとらなくなったとのこと。

そしてこの週末に肺炎を起こし、
そのまま悪化して亡くなったようです。

以下の記事は

……「自然な原因(複数)」で亡くなった;その一つは失望(a broken heart)だったかもしれない。


もう数年来、PAS合法化ロビーと化しているBBCをはじめ、
英国のメディアがこぞって、あの判決がNicklinsonさんを追い詰めて殺した、という
論調で盛り上がるだろうことが予想できるようで……。

そして、この記事にも既に顕著ですが、
自分で薬を飲めない全身性障害者だというだけで、
それ以外の人なら可能な自殺行為が許されないのは差別だ、という論調も。

British Man Who Lost Right To Die Case Is Dead
The TWO=WAY, August 22, 2012


なにしろDPPのガイドラインで
事実上、近親者による自殺ほう助は合法化されたも同然。

自分で致死薬を飲める人なら
近親者にスイスに連れて行ってもらえば自殺できて、
その近親者も罪に問われることはないわけだから、

自分で呑み込めないだけで同じことが認められないのは差別だ、という論理そのものには
一理あるようにも思え、

この記事は
Nicklinsonさんの訴訟は「平等の問題」だったと書いているのですが、

私は

DPPのガイドラインができて
滑り坂が用意されてしまった時に、
ことの必然として起こってくるはずの訴訟だったのであり、

これは実際には平等の問題というよりも
ご都合主義的なDPPのガイドラインがはらんでいる矛盾の問題なんでは、

と思うのだけど。


【DPPのガイドライン関連エントリー】
DPPの自殺幇助に関する起訴判断のガイドラインを読む 1(2010/3/8)
DPPの自殺幇助に関する起訴判断のガイドラインを読む 2(2010/3/8)
英国の自殺幇助ガイドライン後、初の判断は不起訴(2010/3/26)
警察が「捜査しない」と判断する、「英国自殺幇助基礎ガイドライン」の”すべり坂”(2011/7/15)
2012.08.28 / Top↑
豪クイーンズランドで唯一人、自殺幇助で実刑判決を受けたMerin Nielsenさん、釈放。判決は3年間の禁固刑で、そのうち6カ月を務めた。2009年に76歳の男性に致死薬を提供した罪。
http://www.skynews.com.au/local/article.aspx?id=785746

英国でナーシング・ホームの介護者がシフトの際に(自分が)安眠できるよう、認知症の人6人に抗不眠薬、抗ウツ薬、向精神薬を飲ませて徘徊を防止していた、という事件。:職員個人がやると犯罪だけど、組織的にやるとまかり通ってしまうことの不思議……?
http://www.telegraph.co.uk/health/healthnews/9490019/Carer-drugged-elderly-so-she-could-sleep-on-duty-jury-hears.html

【関連エントリー】
佐野洋子「シズコさん」(2008/7/12)
認知症患者への不適切な抗精神病薬投与、教育・意識改革が必要(2009/4/17)
英国のアルツ患者ケアは過剰投与で「まるでビクトリア時代」(2009/6/5)
ナーシング・ホーム入所者に症状もICもなく精神病薬投与(2009/10/31)
不適切な抗精神病薬の投与、15万人の認知症患者に(英)(2009/11/15)
1人でTX州の総量をはるかに越える統合失調治療薬を処方する精神科医が野放し・・・・・・の不思議(2009/11/30)


経済不況と連立政権の社会保障費カットで、英国の障害者運動が曲がり角にきている。
http://www.guardian.co.uk/society/2012/aug/20/paralympics-disabled-people-spending-cuts

日本語。【海外:イギリス】障がい者の女性の強制結婚が発覚、無効へ。:何度か拾ってきたニュースの続報。
http://www.terrafor.net/news_lvYGbJukra.html

【関連エントリー】
知的障害者の強制結婚、相手はビザ目的、親は介護保障で(2008/7/29)
親が知的障害のある子どもに強制国際結婚 介護のため金のため兄弟の結婚のため(2012/8/2)


ビル・ゲイツが「途上国の命を救うために新型トイレを」と言っていたのは前からだけど、いよいよ大枚を研究機関に提供し、大きな声で号令をかけ始めたとなれば、それが一大ニュースとなって世界中を駆け巡って、いまだ止むことがない。15日にはシアトルのゲイツ財団本部でのフェスティバルに、世界中の科学者らが自分たちが開発中のトイレを持って駆けつけ、プレゼンしたそうな。
http://app1.kuhf.org/articles/npr1345068351-Bill-Gates-Crowns-Toilet-Innovators-At-Foundations-Sanitation-Fair.html

Planned Parenthoodが乳がん予防イニシアチブに300万ドル。
http://www.washingtonpost.com/national/health-science/planned-parenthood-sets-breast-health-initiative/2012/08/19/3ef35d44-e874-11e1-936a-b801f1abab19_story.html

ストレスは遺伝子を変化させて病気の原因になる?
http://www.medicalnewstoday.com/articles/249215.php

日本語。ダウン症のキリスト教少女、「コーラン燃やした」と逮捕される パキスタン:これは続報というより、当ブログで20日に拾ったニュースの日本語版。ダウン症だったというのは知らなかった。
http://www.afpbb.com/article/life-culture/religion/2896049/9364379?ctm_campaign=txt_topics
2012.08.28 / Top↑
Bronwen Hruskaという作家が
息子が8歳から数年間に渡ってリタリンのジェネリック薬を飲まされた体験をNYTに書いている。

きっかけは息子が3年生の時に教師との面談で示唆されたこと。

その時の会話がたいそう興味深い。

「ほんのちょっと薬を飲めば
ウィルにとっていろんなことが楽になりますけどね」
「リタリンのことですか?」
「驚くほど効くのを私たちは見てきてます。
ウィルは先生たちから叱られていますけど、
お行儀がよくなれば先生たちにも誉めてもらえるようになって、
自信も持てるし、学校生活そのものが楽しくなりますよ」

でも著者は、
息子は8歳相応のエネルギーがあるだけだと考えているので

「あの子はADHDじゃありません。薬を飲ませるつもりはありません」

とたんに先生はショックを受けて
「そんなことしなさいなんて一言だって言ってませんよ。(たった今そう言ったくせに)
そんなことをいうのは法律で禁じられているんですから。
ただ、専門家のアセスメントを受けてみられたら、というだけで」

で、著者は息子をクリニックへ連れて行った。
そして驚く。ADHDには臨床検査なんて、ない、ということに。

面接とアンケート(それも学校の先生の捉え方重視)をいくつかやって、
そういうものからの主観的な印象で医師が診断をつける。

なるほど、「問題を探し始めたら、そりゃ問題も見つかるわ」。
なるほど03年から07年の間、毎年5.5%も診断件数が増え、
2010年には3歳から17歳の子どもの8.4%、520万人が診断されているはずだわ。

著者の息子は医師の面接の間はちゃんと集中できた。

すると「他の場面では集中できる子どもでも
気が散る状況になると集中できにくいことがある」として、
結局ADHDを診断されてしまい、リタリンのジェネリック薬が処方される。

ただし、家にいる時や休みの日には飲まなくてもよい。
学校へ行く日の朝に1錠、お昼休みにスクール・ナースのところへ行って、もう1錠。

著者はネットでいろいろ検索して副作用について知って驚いたり、
家庭医に相談したりしながら、不安を抱えながらも
本当にADHDなんだったら治療するしかなかろうと思うようになっていくが、

ある日、学校から帰ってきた息子が
読書の時間に友達と話をするのを忘れてしまった、
すっごく静かになって、本の中に入っちゃったみたいだった、というのを聞いて、
疑問に思う。

いい生徒になるための薬なのか――?

また学校ではほとんど何も食べず、家にいるとおなかをすかせるので
調べて見ると、その薬は食欲抑制剤としても使われていた。

4年生から飲み始めた薬が5年生になったら効かなくなり、
医師は処方量を何度か上げて、さらに薬を2回も替えたが効果はなかった。

で、著者は、ふと気がつく。

4年生の時の担任はウィルのことを気に入ってくれていた。
5年生になってからの担任は、どうも男子の扱いがわかっていないという評判らしい。
もしかして去年、薬が効いたとみんなで思いこんだのは、
あれは実は薬の効果ではなかったのでは……?

5年生の途中で、テレビ番組をきっかけに
本人がきっぱりと薬を飲むことを拒否。

それから5年。
ウィルは現在、成績優秀な高校生として学校生活を満喫している。

……We might remind ourselves that the ability to settle into being focused student is simply a developmental milestone: there’s no magical age at which this happens.

……落ちついて集中して勉強できるようになる能力は、発達の指標にすぎない。この年齢でそれが起こります、みたいな魔法の年齢があるわけじゃない。

著者はまた、教育界では「正常」という言葉が
「平均的」から「飛びぬけている」という意味へとシフトしていないか、と疑問を呈する。

記事の最後は、以下。

If “accelerated” has become the new normal, there’s no choice but to diagnose the kids developing at a normal rate with a disorder. Instead of leveling the playing field for kids who really do suffer from a deficit, we’re ratcheting up the level of competition with performance-enhancing drugs. We’re juicing our kids for school.

We are also ensuring that down the road, when faced with other challenges that high school, college and adult life are sure to bring, our children will use the coping skills we’ve taught them. They’ reach for a pill.

「年齢よりも発達が早い」ということが新たなノーマルになったのだとしたら、正常に発達している子どもたちは障害を診断されることになる。実際に注意欠陥のある子どもたちに配慮して子どもたちの居場所を工夫する代わりに、私たちはパフォーマンス・エンハンスメント薬で競争のハードルをあげている。勉強のために子どもたちを薬漬けにしているのだ。

そして同時に、この先、高校や大学、成人してからの生活で間違いなくやってくる困難に出くわした暁には、必ずや私たちが教えた通りに対処しなさいよ、とそのスキルを教えているのだ。薬に手を伸ばす、というスキルを。

Raising the Ritalin Generation
NYT, August 16, 2012


“Accelerated”という著者の小説が近く刊行されるとか。
読んでみよう、かな……。



【関連エントリー】
子どもへの抗精神病薬でFDAと専門家委員会が責任なすりあい (2008/11/19)
10年間で精神科薬の処方が倍増(米)(2009/5/7)
「12-18歳全員に定期的うつ病スクリーニングを」と専門家が提言(米)(2009/6/3)
BiedermanスキャンダルでADHDの治療ガイドライン案がボツに(2009/11/23)
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中流の子なら行動療法、メディケアの子は抗精神病薬……?(2009/12/13)
双極性障害で抗精神病薬を処方される2-5歳児が倍増(2010/1/16)
2歳で双極性障害診断され3種類もの薬を処方されたRebeccaちゃん死亡事件・続報(2010/2/22)
欧州でADHD治療薬の安全性調査命じられた調査会社が結束して「不能・不要」と回答(2010/3/7)
拘留施設の子どもらの気分障害、攻撃的行動に抗精神病薬?(米)(2010/10/6)
ADHD治療薬の“スマート・ドラッグ”利用を解禁せよ、とNorman Fost(2010/12/28)
「製薬会社に踊らされて子どもの問題行動に薬飲ませ過ぎ」と英国の教育心理学者(2011/1/18)
2012.08.28 / Top↑
谷口輝世子さんのブログ・エントリー「アシュリー事件と障害児野球」:私がツイッターでのやりとりで「重症障害児・者のことを云々する学者は彼らが彼らなりに生きている現実の姿を知らないままであることを自覚し、彼らと触れあい出会ってほしい」「いずれ見学に行かなければとは思っている」「見学に行ってほしいとは言っていない。彼らと出会ってほしいと言っている」などと言ったことを記憶してくださっていた模様で、谷口さんご自身の重症障害のある一人の少年との「出会い」の瞬間が見事に描かれている。
http://d.hatena.ne.jp/kiyoko26/20120818

【谷口さんのご著書関連エントリー】
「子どもが一人で遊べない国、アメリカ」から「メディカル・コントロールの世界」へ(2011/12/20)
「子どもがひとりで遊べない」世界から、人が「能力」と「機能」の集合体でしかない未来へ?(2011/12/21)


ビル・ゲイツが韓国の企業と一緒に次世代型原発の開発へ。
http://english.chosun.com/site/data/html_dir/2012/08/20/2012082001106.html

相変わらず世界中のメディアがビル・ゲイツの次世代型トイレの開発について報じている。:ビル・ゲイツが「次はこれをやる」という情報はそのまま世界中の投資家や企業の戦略にとって重要情報なんだと思う。次にグローバルなカネが集まるフィールドはどこかを読むために必要な。
http://www.telegraph.co.uk/technology/bill-gates/9476478/Bill-Gates-challenges-scientists-to-reinvent-toilet.html
http://www.torontosun.com/2012/08/18/bill-gates-potty-talk

ゲイツ夫妻と新・優生思想に関して、何年もの間にネットに流れた情報を取りまとめた記事。09年くらいから7月の優生思想カンファまでのゲイツ夫妻の発言やその周辺でのニュースが参照されているけど、そのほとんどが当ブログで拾ってきたニュース。:6月に某所で「あなたが『アシュリー事件』の副題で優生思想に『新』をくっつけているのは、どういう意味か」と問われて、余りきっちり答えられなかった気がしているのだけど、主として①科学とテクノの発達により生命や身体の操作が可能になったことを背景にしている。②かつての優生施策が国家や州の施策として行われたのに対して、個人の選択として個人が幸福を追求する権利などで正当化されつつ、そうした価値意識が社会に広がり共有されていくという形で行われる……かな。
http://www.wnd.com/2012/08/bill-gates-world-needs-fewer-people/

性交を体験する前にオーラル・セックスを経験する子どもが増えて、10代の子どもの3分の2に。:こういう調査データを見ると、HPVワクチンのプロモに利用される? と頭に浮かんでしまう。
http://www.usatoday.com/news/health/story/2012-08-16/cdc-oral-sex/57079768/1?csp=Dailybriefing

NYTに「リタリン世代の子どもを育てる」という興味深い記事。8歳の我が子は単に年齢相応の行動をとっているだけだと親は思っていたのに、学校と病院とに既に出来上がっていると思われる「早く診断して早く薬を」というシステムに押し流されるかのように、学校生活のためのリタリン服用をさせることになり、一体だれのための服用なのか、と戸惑った親の体験談。後半は読んでいない。
http://www.nytimes.com/2012/08/19/opinion/sunday/raising-the-ritalin-generation.html?_r=2&nl=todaysheadlines&emc=edit_th_20120819

ProPublicaがNursing Home Inspectという新サイトをオープン。全米のナーシング・ホームの監査報告書2万件の検索が可能なほか、そういう報告書には盛り込まれない種類の話題(施設入所者への向精神薬の過剰投与問題、虐待被害者保護の制度上の欠陥など)を取り上げたメディアの記事も。ぱっと覗いて目についたグラフでは、重大な欠陥が突出しているのはテキサス州。頷ける気がする。
http://www.propublica.org/article/the-best-watchdog-journalism-on-elderly-care

MO州で上院選出馬予定の下院議員が「正当なレイプ」の場合には女性の体は望まぬ妊娠を避けるようにできている、みたいなバカな発言をかましたらしい。
Senate Candidate Provokes Ire With “Legitimate Rape“ Comment: In an effort to explain his stance on abortion, Representative Todd Akin of Missouri said women’s bodies can somehow block an unwanted pregnancy in instances of “legitimate rape.”

パキスタンで11歳のクリスチャンの少女が近所の人からイスラム教の聖典をわざと焼いたと告発され、死刑の可能性も?
http://www.guardian.co.uk/world/2012/aug/19/pakistan-christian-tensions-quran-burning-allegations?CMP=EMCNEWEML1355
2012.08.28 / Top↑
これ、すごい……と思ったので、
とりあえずメモ。

 昔、デカルトが、「我思う故に我有り」といいました。思うから、考えるから私が存在しているのだ、と。でも、そうかしら。なんにも考えなくても私はいるわ。窓から入ってくる風を頬に受けて、「あぁ気持ちいいなぁ」と目を細める時、私は何も考えていないけれど、確かに存在しています。もう身体感覚的にそう。
(p.135)

田中美津
「身体に聴いて、心を癒す」
2004年9月18日 名古屋YWCAにて
「かけがえのない、大したことのない私」(インパクト出版会)



どんなにエラい学者から
「オマエには正しく読めていない」と言われようと、
暗に「オマエみたいな素人に批判する資格はない」と恫喝されようと、

「だって、私は重症障害のある娘と生きてきた親として、
この人には重症障害児・者の現実がわかっていないとしか思えないんだもの」と、

知識や立場や権威に依っかかった言葉ではなく、
自分自身の生きてきた道筋と、自分自身の生身の身体を通過した言葉で
言い続けられる自分でありたい……と

改めて思わせてもらった。
2012.08.28 / Top↑
以下のエントリーで書いたように英国では昨年夏に
介護と支援の財政委員会、通称Dilnot委員会から
公平で持続可能な成人介護制度の財政システム構築に向けた提言が行われました。

英国「介護と支援財政員会」提言(2011/7/5)

それについて「介護保険情報」11年8月号で書いた記事はこちら ↓
http://www.arsvi.com/2010/1108km.htm


この提言の目玉は
国民一人ひとりが障害に支払う介護費用に上限(委員会提言は35000ポンド)を設けて、
それ以上は国が負担する、という点や、資産審査の上限額の引き上げなどで、

連立政権は当初、
コストがかかり過ぎる(見込まれる予算額は20兆ポンド)として
一旦この提言を退けたものの、

ここへ来て方針転換、秋の法案に提言内容導入の方向へ。

だたし、財源がはっきりしないことから
NHS予算が狙われたのでは藪蛇になるとか、

キャメロン首相の単なるパフォーマンスだとか、
いわゆるホテルコストが除外されるために恩恵は小さいのでは、
15年から17年に施行では、今困っている家族は? など
警戒・懸念の声も。

Government to implement Dilnot care cap
Health Insurance and Protection, August 16, 2012

Govt set for U-turn on Dilnot care funding plans
MoneyMarketing, August 16, 2012



2012.08.28 / Top↑