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英国の警察官の間に近親者の自殺幇助に関する「裏ガイドライン」? 外国での(つまりディグニタスでの)自殺幇助は証拠を手に入れにくいのでスル―で、って? :これは、モロに以下の関連エントリーの話ですね。 
http://www.dailymail.co.uk/news/article-2283561/Assisted-suicide-legalised-police-Secret-new-guidelines-senior-officers-mean-deaths-investigated.html

【関連エントリー】
警察が「捜査しない」と判断する、英国「自殺幇助起訴ガイドライン」の“すべり坂”(2011/7/15)
検死官が近親者による自殺幇助は見て見ぬフリ(英)(2011/8/25)
要介護状態の夫が、大動脈瘤で倒れた妻を病院で射殺。「慈悲殺か殺人か」論争に(2012/8/24)
「近親者の自殺幇助には温情」文化が広がっている(米)(2013/1/22)


英国の高齢化に関する報告書の衝撃。
http://www.guardian.co.uk/society/2013/feb/24/britain-ageing-population-lords-inquiry?CMP=EMCNEWEML6619I2

北アイルランドの調査で、高齢者がケアホームに入ると向精神薬の処方が増えている。:この問題も関連エントリーは多いですが、ちょっと面倒なのでリンクはパスします。
http://www.medicalnewstoday.com/releases/256721.php

英国の知的障害者アドボケイト、Mencapが13日に出した報告書で、家族介護者の10人のうち8人もが短期のレスパイトすら利用できていない。
http://www.mencap.org.uk/news/article/family-carers-still-breaking-point?utm_source=Adestra&utm_medium=email&utm_campaign=Be%20Mencap%20-%20News%20February%202013

米国小児科学会と米国臨床遺伝学会とが、新生児全員に遺伝検査とスクリーニングを義務付けるよう提唱。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/256795.php

【関連エントリー】
遺伝子診断で嚢胞性線維症が半減(2008/4/1)
新生児スクリーニング制度化(加・米)(2008/4/21)
子ども病院倫理カンファ(遺伝子診断)に関する記事(2008/8/1)
新生児スクリーニング、去年から24の病気に(WA州)(2009/12/9)
「知的障害の遺伝子を特定、さぁ予防や治療の戦略を」と研究者(2009/12/18)
英国で190の遺伝子疾患スクリーニング、一般カップル向けに(2010/2/8)
「お子サマに最適なスポーツと差異的な訓練方法を」と“DNA霊感商法”(2011/5/20)


英国Mid Staffordshire NHSトラストの劣悪ケア・スキャンダル関連で、NHSのトップの辞任を求めるDaily Mail記事。
http://www.dailymail.co.uk/debate/article-2282034/Mid-Staffordshire-NHS-scandal-And-Sir-David-Nicholson-man-shame-wont-go.html

ケアの質が良い病院って、スタッフが楽しく働いている:これは、ミュウの施設を見ていて、いつも感じること。スタッフが笑顔で働けている時には、子どもたちにも笑顔が多い。それを決めるのはこれまでは王国の師長だった。これからは制度も関わってくるような気がしている。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/256680.php

米国の幹細胞研究で、ICなきドナー配偶子が使われている、との指摘。
http://www.bioedge.org/index.php/bioethics/bioethics_article/10404#comments

戦場での手足切断などの治療の訓練に動物を使っている米軍と、動物の権利擁護の活動家の間にはもう何十年も論争があるんだとか。
http://www.washingtonpost.com/world/national-security/military-is-required-to-justify-using-animals-in-medic-training-after-pressure-from-activists/2013/02/24/9b19e4ee-7d3e-11e2-82e8-61a46c2cde3d_story.html?wpisrc=nl_cuzheads

日本。子どもを持つなというの? 待機児童 都市部の母 訴え切実
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013021902000160.html

日本。「道徳を正規教科に」提言へ…教育再生会議
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20130215-OYT1T01673.htm

生活保護不正受給者“告発”条例提案…兵庫・小野:こういうのは子どもに教える道徳としては、「進んで告発する」ことが「規範意識が身についている」ということになるんだろうか。
http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/47573536.html

【PC遠隔操作事件】被疑者の素顔を弁護人に聞く:「彼が猫に首輪をつけたことを示す映像は本人に示されていません。報道でも、いつの間にか映像の話は立ち消えになりました」 江川 紹子さん、どの問題でも視点がブレず、いい仕事している気がする。小沢問題の時にも、メディアのおかしさを一貫して指摘し続けていた。
http://bylines.news.yahoo.co.jp/egawashoko/20130219-00023545/

東京株終値、276円高の1万1662円 円安などで4年5か月ぶり高値:世界中で各国経済が破たんしている中、日本だけが立ち直れるなんて、あるはずないのに。実体経済が立ち直ったわけではなくて単に円安に誘導して経済が上向いたかのような表向きを演出しているだけなのだから、つまりリーマン・ショックを起こした人たちと似たようなことをやっているだけなのだから、いずれは同じショックがやってくるだけなんじゃないかと思うのだけれど、やっている人たちもこの前のG20で国際社会からの批判を封じ込めた人たちも、所詮は夏の参院選まで国民が踊っててくれたらいいのかもしれない。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130225-00000575-san-bus_all
2013.03.04 / Top↑
英国議会は英国における
障害を理由とした中絶の実態調査に乗りだした。

Inquiry into Abortion on the Grounds of Disability
UK Parliament Inquiry

調査が行われる理由について

The current law permits an abortion to take place up to birth (40 weeks) if tests for disability indicate that the child may be disabled when born. There is a legal limit of 24 weeks for abortions on other grounds.

The Equality Act 2010 protects disabled people from discrimination. The Act prohibits discrimination arising from a disability by preventing one person from treating another less favourably because of their disability.
In light of the current legal position, the Parliamentary Inquiry into Abortion on the Grounds of Disability is seeking evidence from parents, medical practitioners, academia, support groups, disability groups, lawyers and individuals with an interest regarding the current theory, practice and implications of the approach to abortion on the grounds of disability in the UK.


英国の現行法では、胎児に障害がある場合には
出生時(妊娠40週)まで中絶が認められている。
その他の理由の場合には中絶が認められるのは24週まで。

一方、2010年の平等法は障害者を差別することを禁じていることから、
障害理由による中絶の実態を、親、医療職、学者、支援団体、
障害者団体、弁護士その他の関係者からエビデンスを集めて調査する、と。

調査は口頭と書面で行い、
分析結果を2013年5月に報告書に取りまとめられる。


が、いつもお世話になっているBioEdgeによると、
この調査のきっかけになったのは、
中絶が男女の産み分け手段とされている、との指摘だったとか ↓

http://www.bioedge.org/index.php/bioethics/bioethics_article/10405



英国で障害理由による人工妊娠中絶が
口蓋裂や内反足程度でも、いよいよ出産の途上まで認められる件については
2008年のヒト受精・胚法改正の際にも議論となったことがありました。 ↓

「障害児はnon-person」と英国上院で(2008/3/7)
英国ヒト受精・胚法関連ニュース(2008/5/13)
英国ヒト受精・胚法関連ニュース2(2008/5/13)
英国議会ハイブリッド胚と救済者兄弟を認める(2008/5/20)
「中絶決断に情報提供不要」ヒト受精・胚法議論(2008/6/1)
(胎児に障害の可能性があれば中絶にはタイムリミットがなくなったのは
1990年、サッチャー政権下でのことだ、と、この記事に)
2013.03.04 / Top↑
ダウン症の大学生、Kさん(21)について
両親から出されていた強制不妊手術の要望を
ロンドンの保護裁判所は却下。

Kさんには現在のところ恋人はおらず、
特に交際相手を望んでいるわけではないが、

Kさんを愛情深く献身的にケアし支えてきた両親は
娘が成長するにつれて異性を意識するようになり、
時に人に対して過剰に親密にふるまうことがあることから、
今後、親から独立していくことを思うと、
障害のある弱みにつけ込まれることもあるだろうと案じての要望。

両親が相談した最初の医師は両親の強い要望に、同意したが、
「弱者である成人に対する特別な責任のある立場の女性」が知るところとなり、
セカンド・オピニオンが求められることになった。

2人目の医師は手術には同意せず、
非侵襲的な避妊方法をとるべきだ、との意見だった。

その際には、両親は、手術が認められないなら
Kさんを外国に連れて行ってでも受けさせる、とまで言っていたが、
裁判の進行の中では、国外に連れていくことはしないと同意。

法廷が任命した専門医、Samuel Rowland医師は
不妊手術に「臨床上のニーズはなく」、
本人がすぐに誰かと付き合うという状況でないなら
手術は本人の最善の利益ではない、と判断。

判事は、
Kさんが地域の Community Nurse Learning Disabilityで
人と付き合う時に身を守るための支援を受けていることを考え、

不妊手術には腸や膀胱を傷つけるリスクや心理的なリスクがあることを考えて、

本人の環境に大きな変化がない限り、
将来のKの避妊手段として現時点で手術を行うのは
行き過ぎ(disproportionate)であり、
つまり制約が最小の方法というわけでない、として、

侵襲的な不妊手術よりも、
制約度の低い避妊方法によるリスク管理は可能で、
避妊の必要が生じた場合には、これらを試みるべきだ、と判断。

Judge blocks sterilization of Down’s Syndrome woman
Telegraph, February 16, 2013



この判断は、Ashley事件の担当医であり生命倫理学者のDiekemaが
事件の1年前の論文で書いていた
「差し迫って必要になるまで不妊手術はやるべきではない」
との条件にも当てはまります。

(それなのに彼は何故6歳時のアシュリーの手術をあんなに熱心に正当化するのか、
事件の最大のナゾの一つでもあるわけですが)


最近の関連エントリーとしては ↓
英国で知的障害女性に強制不妊手術か、保護裁判所が今日にも判決(2011/2/15)
世界医師会が「強制不妊は医療の誤用。医療倫理違反、人権侵害」(2011/9/12)
精神障害者への強制中絶・不妊手術命令を、上訴裁判所が破棄(米)(2012/1/23)
スウェーデンでトランスセクシャルへの強制不妊に違憲判決(2013/2/4)

強制不妊は日本にもあります ↓
佐々木千鶴子さんの強制不妊手術(2010/5/18)

その他、大きな事件については ↓
【イリノイのK.E.J.事件:知的障害者への強制不妊を却下】
イリノイの上訴裁判所 知的障害女性の不妊術認めず(2008/4/19)
IL不妊手術却下の上訴裁判所意見書(2008/5/1)
ILの裁判からAshley事件を振り返る(2008/5/1)
ILの裁判から後見制度とお金の素朴な疑問(2008/5/1)
IL州、障害者への不妊手術で裁判所の命令を必須に(2009/5/29)

【昨年の障害者人権擁護ネット報告書から】
障害者人権擁護ネットから報告書「“A療法”・強制不妊・生命維持停止は人権侵害」(2012/6/20)
NDRN報告書:カルメンの強制不妊ケース(2012/7/14)

【オーストラリアのAngela事件関連】
豪で11歳重症児の子宮摘出、裁判所が認める(2010/3/10)
Angela事件(豪):事実関係の整理(2010/3/10)
Angela事件の判決文を読む 1(2010/3/11)
Angela事件の判決文を読む 2(2010/3/11)
重症児の子宮摘出承認でダウン症協会前会長・上院議員が検察に行動を求める(豪)(2010/3/13)

【その他、関連エントリー】
知的障害・貧困を理由にした強制的不妊手術は過去の話ではない(2010/3/23)
(タイ、日本、ペルー、これから進められそうな途上国のことなど)

ナミビアでHIV感染女性への強制不妊手術に抗議デモ(2010/6/2)
コンドーム生産国日本の家族計画国際協力がペルーの強制不妊に繋がった?(2010/8/17)
ウズベキスタンで強制不妊:人口抑制と周産期死亡率を落とす手段として(2012/4/23)
2013.03.04 / Top↑
以下のBMJの論文から
メモとしてオレゴン州の尊厳死法の要件を抜粋。

http://www.bmj.com/content/337/bmj.a1682?ijkey=bc7d37e92efbfea7ce03a2d59bfd0c8b4623fa04&eaf


Legal requirements of the Oregon Death with Dignity Act

The attending physician who is responsible for care of the patient’s terminal illness must ensure that:

• The patient is aged 18 years or above
• The patient is a resident of the state of Oregon
• The patient has made one written and two oral requests separated by 15 days
• The patient understands the risks of aid in dying and the alternatives, including hospice and comfort care
• The patient is assessed by a consulting physician
• Information about the patient is reported to the Oregon Department of Human Services


The attending and consulting physicians must ensure that:

• The patient is capable of making and communicating healthcare decisions
• The decision is voluntary
• The patient has a terminal illness that would, within reasonable medical judgment, cause death within six months
• The patient is referred to a psychologist or psychiatrist if concern exists that the patient has a psychiatric disorder including depression that may impair judgment

Information from statistical reports are compiled by the Oregon Department of Human Services and published yearly.


ちなみに、最後の要件とは
うつ病を含め、判断を損なわせる可能性のある精神障害の懸念がある場合には、
医師は患者を心理学者または精神科医に紹介しなければならない、というもの。

上記リンクの論文(2008)は
希望した人の4人に一人、致死薬を処方された人の6人に1人はうつ病だった、という
調査結果を報告している。


しかし、毎年の保健局からの実態報告では
精神科医に紹介されている希望者は全体の1人か2人程度で、ほとんどいないため、

精神障害者へのPASで法のセーフガードが効いていないことの証拠として、
PAS合法化に反対の立場はこの論文をよく取り上げる。


【関連エントリー】
Oregon尊厳死法による自殺者増加(2008/3/21)
WA州とOR州における尊厳死法の実態(2009/7/6)
WA州とOR州の2009年尊厳死法データ(2010/3/5)
OR州の「尊厳死」:97%にC&Cが関与、たった20人の医師がせっせと処方(2010/3/11)
OR州の2010年のPAS報告書 自殺者また増加(2011/1/28)
OR州2011年に尊厳死法を利用して死んだ人は71人の最高記録(2012/3/14)
PASの「2人目の承認」断ったOR州の医師「うつ病患者を救えなかった」(2013/1/27)
OR州2012年に尊厳死法を利用して死んだ人は77人の最高記録(2013/2/5)
2013.03.04 / Top↑
『現代思想』2012年6月号の拙文
『「ポスト・ヒポクラテス医療」が向かう先 ――
カトリーナ“安楽死”事件・“死の自己決定権”・“無益な治療”論に“時代の力動”を探る』ならびに、

同じく昨年10月にシノドス・ジャーナルに書かせていただいた拙文
『安楽死や自殺幇助が合法化された国々で起こっていること』で

ベルギーの「安楽死後臓器提供」について
「レシピエントが待機した隣の手術室で安楽死を行い」と書いており、

その他、いくつかの機会にこうした話題でお話しさせていただいた折にも
同様のことを口にしておりますが、

その部分は正確ではありませんでした。

正しくは、以下です。

手術室またはその近くで安楽死を行い、
3人の医師が臨床的な基準によって死亡宣告した後に臓器を摘出した。
摘出された臓器は、ヨーロッパ移植ネットワークの登録リストの中から、
通常通りのルールにのっとって選ばれたレシピエントに移植された。


訂正し、心より深くお詫び申し上げます。
申し訳ありませんでした。


【関連エントリー】
ベルギーで2年前にロックトインの女性、「安楽死後臓器提供」(2010/5/9)
ベルギーの医師らが「安楽死後臓器提供」を学会発表、既にプロトコルまで(2011/1/26)
ベルギーの「安楽死後臓器提供」、やっぱり「無益な治療」論がチラついている?(2011/2/7)
ベルギーの「安楽死後臓器提供」9例に(2012/10/5)
2013.03.04 / Top↑
PAS合法化法案が出ているCT州の地元紙に、OR、WAの尊厳死法をモデルにした法案はセーフガードが不十分として、否決するよう求める社説。:最近、少しずつだけれど、セーフガードの欠落が言われるようになってきている気がする。昨年11月のMA州の住民投票でも、ここが大きな論点だった。
http://www.registercitizen.com/articles/2013/02/18/opinion/doc5122bdd35bbce108095353.txt

ケベック州の医師会は09年の早くからPAS合法化を推進してきたけれど、いよいよ州政府も合法化の方向を打ち出したところで、医師の一部から反対キャンペーン。
http://www.theepochtimes.com/n2/canada/quebec-physicians-launch-campaign-against-doctor-assisted-suicide-350529.html

【関連エントリー】
カナダ・ケベック州医師会が自殺幇助合法化を提言(2009/7/17)
ケベックの尊厳死委員会から24の提言:メディアは「PAS合法化を提言」と(2012/3/24)
ケベックの小児外科医「これほどの医療崩壊を放置してPASなんて、とんでもない」(2013/1/19)


ついこの前、PAS合法化法案、上院委員会で否決(2013/2/15)されたばかりのモンタナ州で、今度はPASを明確に違法行為とする法案を下院が審議中。:世界中のあちこちで、すさまじい攻防が繰り広げられている。
http://www.greatfallstribune.com/viewart/20130220/NEWS01/302200013/House-panel-debates-penalties-assisted-suicide

POLSTがあっても、罪に問われることを恐れて患者の意思を尊重しない医師がいるため、POLSTによる治療の差し控えと中止に医師の法的免責が必要、という議論がワシントン州上院で。POLSTとは医師が主導して考えさせ、医師の指示書として書かれる終末期医療の事前指示書(2012/11/26)
http://medicalfutility.blogspot.jp/2013/02/resuscitated-despite-polst.html?utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed:+MedicalFutilityBlog+%28Medical+Futility+Blog%29

テキサスの「無益な治療」法に、なんと改正案が7つも。
http://medicalfutility.blogspot.jp/2013/02/texas-advance-directives-act-five-new.html?utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed:+MedicalFutilityBlog+%28Medical+Futility+Blog%29

GM作物を使ってワクチンとか安い薬を作ろう、という研究が(それを可能とするために如何なる規制緩和が必要かという研究も含め)、進んでいるみたい。もちろん、途上国のために。Advantages of using plants to produce therapeutic proteins include the ability to produce large quantities quickly and cheaply, the absence of human pathogens, the stability of the proteins and the ease with which raw material can be stored as seed. This could be of huge benefit in developing countries where problems with storage can render vaccines useless.
http://www.medicalnewstoday.com/releases/256582.php

日本。「必要ですか? 予防接種」1/4 ワクチントーク全国ネットワーク つづき 山田真さん 基調講演 (「伊東とし子のひとりごと」ブログ)「米国のスタンスは、子どもの時に罹る病気のすべての予防接種ワクチンを作るとしている。米国では人間の自然治癒力を信じない」「日本は乳幼児の死亡率を下げたにもかかわらず、予防接種率が低いのは後進国である、と盛んにキャンペーンを行っている。ワクチンでは米国の思い通りの展開になっている」
http://blog.goo.ne.jp/lynmiu_2011/e/0b4c886e2740b1e1427f16103f16c157

日本。人工的にブタのすい臓を 応用研究も 「しかし、今回の研究成果を基に医療用の臓器を作るためには、ヒトのiPS細胞などを注入した動物の胚を豚などの子宮に戻す実験が避けられません。国のガイドラインは、倫理的な問題があるとして、こうした研究を禁止していますが、基礎的な研究が進んでいることから、現在、内閣府の懇談会で見直しが必要かどうか、検討しています」:これは、この問題だと思うんですけど ⇒英国議会ハイブリッド胚と救済者兄弟を認める(2008/5/20) 08年に英国がこれを認めたことから国際競争激化は必至だったわけですよね。かつて米国の裁判所が遺伝子操作で作った微生物に特許を認めたチャクラバティ裁判で、将来の国際特許取得競争狂騒が必然となったのと同じように。で、やっぱ考えるのは ⇒ 事業仕分けの科学研究予算問題から考えること
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130219/k10015610461000.html

連邦政府からの規制を回避するために、バイアグラなどED治療薬の消費者直結販売(DTC)での広告方法について、ビッグ・ファーマは独自に自主規制ガイドラインを作ったくせに、守られてもいないし、監視もされていない。
http://www.medicalnewstoday.com/releases/256503.php

日本。バルサルタン:降圧剤臨床、京都府医大の3論文撤回 日欧2誌「重大な問題」
http://mainichi.jp/select/news/20130206ddm012040147000c.html

慢性痛は脳のDNA組成を変容させる
http://www.medicalnewstoday.com/releases/256464.php

医療費高騰のためにシステムとして破綻して、あまりに劣悪なケアで調査が続く英国NHSは、新たに40歳以上の女性にも生殖補助医療を提供することに。:ちょっと関係ないようにも見えるけど、今日の夕方の中国の大気汚染のニュースで、工場からの排気ガスは放っておいて一般庶民に「花火やBBQを自粛せよ」というのって、各国が医療費削減と言いながら、高度医療や先端技術には膨大な資金を投入しつつ、「弱者はカネがかかるから死ね」と言っていることに似ていないか……と思ったり。「命を救う」ことや「欲望を満たせない患者の苦しみを救う」ことが過剰に賛美される医療の領域と、「命にしがみつくな」と説かれる領域とがあるんだけど、気付いている人、どのくらいいるかな。
http://www.guardian.co.uk/society/2013/feb/20/health-service-fund-ivf

日本。海外渡航で新出生前診断 民間業者が開始
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2013022101001006.html

ゲノムのシークエンシングが安価にできるようになってきて、かつては最後の手段と考えられていたDNA診断が、第一選択の難病の検査として米国の親たちの間で広がりを見せている。しかし、確実に見つけられるわけではないうえに、子どもに難病が見つかっても、治療方法がなければ、却ってジレンマが深刻になるだけ。:この記事はちゃんと読んだのだけど、エントリーにまとめる余裕がなかった。たまたま今読んでいる『看取り先生の遺言』で、がん患者さんに対して「検査して、結果に対応できる治療法がありメリットがあるならともかく、結果が悪くても打つ手がないなら検査なんか意味がない、受けない方がいい」という下りに唸ったところだった。
http://www.nytimes.com/2013/02/19/health/dna-analysis-more-accessible-than-ever-opens-new-doors.html?pagewanted=all&_r=0

日本語。中国で捨て子年間10万人、障害・経済的理由で
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20130219-00000040-jnn-int

日本。障害者支援4億円消えた 景気優先で冷遇
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013022102000143.html

日本。(重症心身障害者)福祉年金廃止へ 福山市
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201302190129.html

長崎島原の施設、障害者虐待300件以上
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=73013

日本。社会調査: 働き盛りで「孤立無業」162万人に
http://mainichi.jp/select/news/20130218k0000m040045000c.html

患者思いの献身的な医師として評価の高かったジョンズ・ホプキンスの産婦人科医の診察室に、複数の隠しカメラが設置され、診察を受ける患者の姿やプライベートな悩み事を話すところが録画されていた、とか。
http://www.washingtonpost.com/local/patients-trusted-johns-hopkins-gynecologist-who-allegedly-videot
2013.03.04 / Top↑
去年は、こんな話まで出てくるほど ↓
「生徒に生体データ・ブレスレットつけさせ教師の技量を評価」研究に、ゲイツ財団から100万ドル(2012/6/19)

米国の教育改革は徹底した成果主義で、
生徒の成績アップ率など、教師を評価するシステムを作って
ダメ教師を排除するということのみが、
どんどん目的化してきた印象があったのですが、

ニューヨーク市で、
「ダメ教師を何%クビにするべきか」を巡って
知事、市長、教育局と教員組合とが火花を散らしている。

なんでも州知事からは
成果出す(effective)教師と成果出せない(ineffective)教師を
ちゃんと判別できるだけの教師評価システムを1月17日までに作れなかったら、
州からNY市への教育助成の4%増はお預け、という話があったのだけれど、
両者の反目でデッドラインを外してしまったらしい。
(それで割を食うのが子どもたちというのも何とも)

Bloomberg市長のスタンスは当初から明確で、

成果出す教師と成果出せない教師を判別して、常にダメ教師でしかない連中はクビ。
代わりに、優秀教師を雇えば子どもたちの成績は上がるし、
新採用の教師の給料が前任者よりも安ければ、さらに良し。

教員組合の方もスタンスは明確で、

教師を評価するシステムは教師の力量を正確に反映した公正なものであること。
また満足な成果を上げていないと評価された場合には、改善のチャンスが与えられること。
不当にダメ教師の烙印を押されてクビになることがないようセーフガードを作ること。

しかし、どんなに公正かつ正確な評価を心がけたところで、
一体どれほどの教師をクビにするのかによっては
いくらでも恣意的にできてしまう。

例えば、Bloomberg市長は1年ほど前に、
できることならNY市の教員の半数をクビにして、
残った優秀教師で、給料もクラス規模も2倍にしたい、と発言。

以前にNY市が評価システムのパイロット・スタディをやった際には
18%の教師がダメ教師と判定されたことを思うと、半数とは思い切った発言。

一方、類似のシステムを既に先駆的に採用しているワシントンDCでは
「ダメ ineffective」教師と判定されるのは2%で、
その他に14%が「ほとんどダメ minimally ineffective」と判定される。
で、2回続けて「ほとんどダメ」と判定された教師はクビになる、というシステムなんだとか。

How many ineffective teachers are actually out there?
WP, February 19, 2013


ちなみに、私は11年段階で、以下の2つのエントリーを書いた際に、
次のように書いたのだけれど、その最後の1行が
まさかこんなに早く現実になるとは思っていなかった……。

オンラインの教材で学習し、そこでの生徒のパフォーマンスはリアルタイムで自動登録・管理され、
またはオンラインで統一テストを行い、そのパフォーマンスも自動登録・管理され、
担当する生徒たちのパフォーマンスのCommon Core達成率と向上率がはじき出されて、
それがそのまま各教師のパフォーマンスということにされていく……んでしょうね。

まるで、チェーン展開している外食産業で各店舗の営業状況がPCで一括中央管理され、
毎月どころか毎日、毎時の成績がはじき出されて数値化され可視化され、
逐次それに対して誰かが責任を問われ、尻を叩かれ、首を切られるように、

きっとPCが逐次はじき出す数値がそれぞれの教師の能力と同意となり、
その数値に対して責任を問われ、数値を上げよと尻を叩かれ、
数値を上げることができなかったり、数値に踊らされることを拒めば
ただシンプルに「無能」の烙印を押されて首を切られていくのでしょう。

ゲイツ財団の米国公教育コントロール 1(2011/5/2)
ゲイツ財団の米国公教育コントロール 2(2011/5/2)


そういえば、こんなのも08年段階で提案されていた ↓
従業員をパソコンで監視・管理する世界へ(2008/2/12)


なんだか、悲しくなるなぁ……。

私たちが子どものころを振り返って「あの先生、いい先生だったよなぁ……」と
しみじみ懐かしく思い出すような先生って、たいてい、
優秀だったりeffective だったりする先生とは違う気がする。

ていうか、教師を effective かどうかで評価するというのが
そもそも感覚としてなじまない。

教師は子どものテストの点数を上げるための機械じゃないんだし、
そもそも教育ってテストの点数を上げることでもないし。

「成果主義」というよりも、むしろガチガチの「因果主義」とでも呼びたいような、
「○○すれば必ずこうなる」デジタル思考のコントロール・フリークたちが
本来ぜんぜんデジタルであってはならない領域を、お金と権力によって
がんがん独善的に仕切っていく、という気がするんだけど、

なんとなく、
07年にトランスヒューマニストの人間観にゲンナリして、
「持ち味」とか「芸」とか「えもいわれぬコク」とか
「円熟」とか「照り」とか「艶」とかについて書いたことを思い出した ↓

持ち味と芸、そして「かけがえのなさ」(2007/11/17)


人間は一人ひとりが、
「置き換え可能な機能・能力の総和に過ぎない存在」なんかじゃない。

アンタら、教育も文化も、そうやって殺すよ……。
2013.03.04 / Top↑
spitzibaraが愛してやまない藤沢周平さんは既に亡く、
ゆえに作品がこれ以上増えないことが恨めしいのだけれど、

周平さんが作家になる前に編集長として
「日本加工食品新聞」に書いたコラム「甘味辛味」から
70篇を収録した文庫を見つけたので、早速にゲット。

甘味辛味 業界紙時代の藤沢周平(文春文庫)


いやー。やっぱり周平さんは、
作家になる前から周平さんだった。

以下の昭和45年3月23日のコラムなんか、
私が大好きな『臍曲がり新左』で洗練の極致を迎える、
あのユーモアのセンスは作家になる前に既にここまで……と感激。

 いみじくも戦中戦後を思い出したのが、先日総武線は亀戸駅前でメシを喰ったときの話。
 恰幅すぐれ、容貌いかつい立派な旦那が、客の注文をとり、おしぼりと水を配り、注文の品を配り、帰りの客のオアイソを清算する。客がたて込んでくると次のような具合になる。
「お水ちょうだい」「ちょっと待ってくれ。いま忙しいんだから」。「あのう、チャーハンまだですか」「わかっているよ。仕様がねえな。あんただけ待っているんじゃねえんだから」。これ、客と店主(風サイから推して多分)との会話である。
「全く仕様がねえな。こういそがしくっちゃ」旦那は二十貫近くはありそうな巨体をあおり、風をまいてテーブルの間を走り抜け走り去る。なんとなく、喰べさせてもらってスミマセンという姿勢で、客一同首うなだれて、じっと手を見る。甘辛子もちろんそのひとり。
 戦中、戦後のことなど、そこはかとなく思い出し、懐旧の情にひたりながら、さて、三十分はたったはずだがとそっと時計を眺め、咳ばらいなどひとつして、ひたすらに注文のチャーシューメンの無事到来を待つ。
(以下略)
(p.90-91)


巨体をあおり、風をまいてテーブルの間を走り抜け走り去る――。

客一同首うなだれて、じっと手を見る――。

甘辛子もちろんそのひとり――。
(甘辛子も、でないところも、全部ひらがなで句点なしの一息というのも絶妙)

そっと時計を眺め、咳ばらいなどひとつして――。


いいなぁ。いいなぁ。
ほんっとーに、いいなぁ。

声に出して読みたい日本語の見本みたいな。


それから、このコラム、
公害や農業改革など、時代を見据える目が実に確か――。

また、周平さんは高校野球の大ファンで、
プロ野球もよく見たけど、アンチ巨人だった、という注があって、
「だよね~。らしいよね~」と、これがまた嬉しい。


そういえば今宵、我が家の夕餉のお菜は、
小鯛の塩焼きにござりましたぞ。

子茄子の漬物はあいにく欠かしておりましたがの。
2013.03.04 / Top↑