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2009年以降、警察が英国検察局に
証拠が確かだとして送った自殺幇助事件は44件。

多くはターミナルな患者が近親者の幇助を受けて自殺したケースと
近親者に付き添われてDignitas平気自殺したケースと見られるが、

しかし、44件以外にも、警察が捜査を見送ったり上へ報告しなかったケースがある。

2010年2月の公訴局の自殺幇助起訴ガイドライン以降、
英国で自殺幇助で起訴された者はいない。

公訴局長のKeir Starmer氏は
「大きく増えているというほどではないが、以前に比べれば増えている」と語り、

その要因としてガイドラインが出来て、基準が明確化されたことによって
自分がやったことを公にしても大丈夫だと感じる人が増えたからではないか、と。

記事はそういう書き方をしていないけど、
これは、つまり、事件そのものは前からあって
水面下にとどまっていたのが表に出ているだけで、
ガイドラインができたからといって自殺幇助事件が増えているわけではない、と言いたい?

44 assisted suicide cases since CPS guidelines published
The Telegraph, September 2, 2011


ふ~ん……。

このところ、相次いで以下のようなニュースが出てきているんですけど、
Starmer氏には全く気にならないのでしょうか?

警察が「捜査しない」と判断する、英国「自殺幇助起訴ガイドライン」の“すべり坂”(2011/7/15)
検死官が近親者による自殺幇助は見て見ぬフリ(英)(2011/8/25)


それに、以下のように、Dignitasで幇助自殺している英国人は
以下のリンクに見られるように、必ずしもターミナルな病状の人ばかりではなく、

【英国人のDignitasでの自殺事件エントリー】
スイスDignitasで幇助自殺とげた英国人100人に(2008/10/3)
息子をDignitasで自殺させた両親、不問に(英)(2008/12/10)
「病気の夫と一緒に死にたい」健康な妻の自殺をDignitasが検討中(2009/4/2)
Dignitasに登録の英国人800人(2009/6/1)
これまでにDignitasで自殺した英国人114人の病名リスト(2009/6/22)
英国の著名指揮者夫妻がDignitasで揃って自殺(2009/7/14)
またしても著名英国人音楽家がDignitasで自殺(2009/9/20)
Dignitasの内部をGuardianが独占取材(2009/11/19)
国別・Dignitasの幇助自殺者、登録会員数一覧(2010/3/1)
また英国の著名人がDignitasで自殺:Purdyさんと同じ多発性硬化症(2010/4/1)
リッチな英女性のDignitas死に財産がらみの不審か、警察が捜査に(2010/4/14)


ついこの4月にも、以下のような事件があったのですが、

Dignitasで英国人がまた自殺、今度は「老いて衰えるのが怖いから」(2011/4/3)

それもまた、Starmer氏には気にならないのでしょうか……。



【ガイドライン関連エントリー】
DPPの自殺幇助に関する起訴判断のガイドラインを読む 1(2010/3/8)
DPPの自殺幇助に関する起訴判断のガイドラインを読む 2(2010/3/8)
英国の自殺幇助ガイドライン後、初の判断は不起訴(2010/3/26)
英国DPP、家族による自殺幇助すでに20件も不起訴に(2010/12/15)
警察が「捜査しない」と判断する英国の「自殺幇助ガイドライン」の“すべり坂”(2011/7/15)

2011.09.04 / Top↑
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