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以下は2007年6月号の「介護保険情報」誌に書いた
「英国の介護者支援」に関する文章です。

★イタリア
QOLの低下――ALS患者本人より介護者で

 3月19日付のYahoo! News Health Dayの記事によると、イタリアの研究者らがALS(筋萎縮性側索硬化症)の患者31名とその介護者である家族を調査したところ、QOLが低下し抑うつ状 態に陥る割合は患者本人よりも介護者の方で高いという結果が出た。

   ALSは40歳以降に発病する神経難病で、運動ニューロンが侵されるため診断から2~4年で呼吸困難によって死に至る場合が多い。調査では患者と介護者 それぞれに対して別個に2度の面接を行った。初回面接と2度目の面接の間は9ヶ月。それぞれの結果を比較したところ、患者では診断当初の衝撃と動揺を乗り 越えた後は、むしろ介護者への感謝から幸福を感じるなど、比較的精神状態が安定していた。また症状が悪化していく一方で介護者も介護に慣れてくるなど、 QOLも低下していなかった。

 ところが介護者の方は、患者の病状の進行に伴って介護負担が増し、疲れ、ストレス、負担感からQOLを維持することが難しい。ウツ状態にあった介護者は 初回面接時の3人から、9ヶ月をはさんで6人に倍増した。精神状態悪化の主な理由は、無力感、孤立感、孤独、悲哀のほかにも、自由になる時間がない、家を 出られない、友人に会えないことなど。

 「多くの介護者は愛する者が苦しんでいる時に自分のことを言うのは利己的だと感じて、自分自身のニーズや気がかりを口にしないのです」と分析するのは、 カリフォルニア大ALSセンターのキャサリン・ロメンホース医師。介護者支援の必要を説くイタリアの調査報告を歓迎する。

★英国
介護者の権利――介護者ニーズのアセスメント

 充分に眠れていますか? ストレス、不安、落ち込みは? あなた自身の健康状態は? 一週間のうち介護に使う時間は? 緊急時に頼れる人は? もう続け られないと感じていますか? 仕事と介護の両立は大変ですか? 朝から晩まで自分の好きなように過ごせた日は、いつが最後でした?

   日々自分のことは後回しにして家族を介護している人の心に沁みる、こんな問いが並んでいるのは、英国の介護者支援団体Carers UK -the voice of carers のHPである。英国では2000年のCarers Actにより、各地方自治体に対して、介護者の希望があれば、介護者自身のニーズ評価アセスメントを行うことが義務付けられた。先の質問は、Carers UKの情報提供ページで、アセスメントを受ける介護者が予め整理しておくとよいと勧められるポイントの一部。

 Carers UKの解説によると、介護者が16歳以上であれば、介護される人がソーシャルサービスの利用を望んでいなくても介護者アセスメントを受けることができる。 患者の退院に備えた「介護するつもり」でも可。ソーシャルサービスに直接電話で申し込むか、GP(かかりつけ医)または保健師に連絡を依頼する。目的は、 介護と自分自身の生活のバランスをとり、介護者自身のニーズに対して支援を受けられるようにすること。例えば掃除や洗濯の手伝いがあれば、または通院や通 勤にタクシーが使えれば、または安心のための携帯電話があれば介護が続けられるのであれば、それらも介護者サービスの具体例だ。アセスメントを行う人は介 護者が介護役割を望んでいるとか、続けたがっているとの予見に立って話を聞いてはならない。地方自治体には介護者サービス提供の認否基準を明らかにするこ とが求められており、ソーシャルサービスは財源や資源の不足のみを理由に介護者サービス提供を拒むことはできない。

 日本の介護者からすると夢のような話だが、これはあくまで制度の理念を介護者の立場でCarers UKが解説したもの。現実には「アセスメントの質にもばらつきがある」。また「悲しいことに介護者がアセスメントを受ける権利は専門家の間でも周知されて いない」ので、実際にアセスメントを受けた介護者は3分の1程度。こうした現状を受けて、04年に改定されたCarers Actでは、介護者アセスメントに関する情報の周知が地方自治体に義務付けられた。

 また、同じくCarers UKのHPによると、昨年のthe Work and Families Act では、柔軟な働き方を求める権利が介護者に認められた。今年4月から施行。雇用者側にも拒む権利があるが、2年前から認められていた6歳までの子どもと 18歳までの障害児の親での実績によると、要求の8割が認められているという。

★英国
ケア財政の逼迫受け――介護者支援に新たな予算

 その一方、一連の報道によると、英国では去年から高齢者ケアそのものが破綻寸前だとの指摘が相次いでいる。去年3月にはチャリティ団体キングズ・ファン ドによる大規模な調査で、障害者の寿命が延びたことに加えて人口の高齢化によるケア財政の逼迫が報告され、今後20年間に高齢者ケアの予算は3倍に増額さ れる必要があると試算。この試算は政治家には「しょせん無理な話」と棚上げされたようだが、12月初頭には45の地方自治体の首長が連名で高齢者ケアの危 機を訴える公開書簡を発表。「政府は“問題の本当の大きさ”を認識するべきだ」と予算の増額を求めた。また中旬にはキングズ・ファンドを含む8団体が連名 で蔵相に書簡を送り、「ソーシャルケア予算の増額がなければ、多くの虚弱高齢者は孤立と依存を免れない」と訴えた。

 近年英国で介護者支援が重視されているのは、このようなケア財政の逼迫を背景に、経費のかさむ施設介護から在宅介護への移行を促進する狙いがあると思われる。

 しかし今年1月のソーシャルケア監査委員会の報告書では、在宅介護を支援するケア・サービスまでが危機的状況に陥っている現状が浮き彫りになった。英国 の3分の2の地方自治体が、高齢者ケア財政の逼迫から在宅ケア・サービスの利用を重度者に制限しており、現在比較的軽度とされる37万人に提供されている サービスは2009年までにはなくなる見込み。委員長のデイム・デニス・プラット氏は、介護支援サービスの利用を可能にし、介護者をより強力に支援するイ ンフラなしに、介護責任が移されてはならないと警告した(BBCニュース06年12月7日、The Guardian1月10日など)。

 こうした動きを受け、2月に財務大臣が今後広く介護者支援を検討するとの見解を発表したのに続いて、ケア・サービス大臣が介護者支援のための施策パッケージ「介護者のためのニュー・ディール」の詳細を発表した(Medical News Today2月24日)。

 主な内容は①介護者が危機に陥った際のレスパイトと緊急時対応のための短期在宅ケアに、地方自治体ごとに2500万ポンド。②介護者のための全国的な相 談電話整備に300万ポンド。③1999年の全国介護者戦略の広範な見直し。④介護者支援・教育プログラムの開発支援に500万ポンド。

 Carers UKでは、「介護者の抱える問題に対処する好機。仕事と介護の両立、必要なサービスにたどり着くための支援、介護者の健康と福祉といった難しい問題に対処するには、次の10年に向けて目に見える戦略が必要」とコメントしている。

Carers Act が保障する介護者の権利が、英国で本当の意味で形になっていくのは、これからなのかもしれない。しかし日本では、「介護者の権利」という言葉すら、まだ耳に新しい。

2010.10.15 / Top↑
NHKの「クローズアップ現代」が介護者支援の必要を取り上げた。

特に介護者法を制定して、介護者アセスメントを地方自治体に義務付け、
具体的な支援を行っている英国の介護者支援の実態を紹介してくれたのは、

私にとっては、胸が熱くなるほど嬉しい出来事だった。

これを機に、当ブログで紹介してきた海外の介護者支援情報エントリーと
私自身の体験やAshley事件から、介護支援の必要を訴えるべく
書いてきたエントリーを以下に。

「介護保険情報」の連載「世界の介護と医療の情報を読む」にこれまで書いた
介護支援関連の内容についても、「介護者支援シリーズ」として
次のエントリーから順次アップしようと思います。


【英国の介護者支援について書いたエントリー】
フレックス勤務を求める権利という子育て支援(2008/6/12)
英国の介護者週間から介護についてあれこれ(2008/6/12)
英国の新しい介護者戦略(2008/6/12)
「介護者としての私を支えて」キャンペーン(2008/7/4)
英国の介護者支援について思うこと(2008/7/4)
英国の介護者支援について(2009/3/10)
7月に英国リーズで、第5回国際介護者会議(2010/5/31)

【その他の国の介護者支援について】
「介護者の権利章典」訳を改定しました(2008/12/12/)
今日から豪介護者週間……because I care(2008/10/19)
You are only human: 介護者だって生身の人間なのだから(2008/10/30)
介護者も自分を大切にしましょう(2008/10/31)
自分の気持ちを理解して受け入れる(介護者のために)(2008/10/31)
自己主張をしましょう(介護者のために)(2008/11/1)

日本でも、ついに、
介護者の権利を守るための「ケアラーズ連盟」、6月7日に発足へ(2010/5/18)

【障害のある子どもの子育てや介護一般について考えたこと】
重症児ケアの負担と親の意識について(2008/1/6)
重症児ケアの負担と親の意識について 2(2008/1/6)
「障害児の母親」というステレオタイプも(2008/3/4)
「総体として人間を信頼できるか」という問い(2008/8/29)
子どものケア、何歳から「子育て」ではなく「介護」?(2008/10/18)
障害のある子の子育ては潜在的な家族の問題を顕在化させる(2008/10/20)
介護を巡るダブルスタンダード・美意識(2008/10/27)

【こうあってほしい支援の在り方について考えてみたこと】
“溜め”から家族介護を考えてみる(2008/6/5)
支援サイドから「迎えに行く支援」(2008/9/5)
上手に「小さなギブアップ」ができる支援 1(2008/10/1)
上手に「小さなギブアップ」ができる支援 2(2008/10/1)
子育て支援=母親支援・・・という国?(2008/6/12)
「大人なら誰でも基本的な家事・育児・介護ができる社会」というコスト削減策(2009/5/25)
「介護療養病床と新型老健で一人当たりの医療費の差が8万円」からボヤいてみる(2009/6/17)

【障害のある子どもの親のナラティブ(語り)として書いたこと】
親の知らない娘の知り合い(2008/8/6)
天保山のマジックアワーに(2008/8/29)
「私だけが鬼みたいな母なのだとばかり……」(2008/12/12)
ポニョ(2009/7/23)

【私が考えさせられた他の親・介護者のナラティブについて書いたこと】
介護を語るのは難しい(2008/4/14)
「自閉症の息子ケア、もうこれ以上耐えられないと思った日」(2008/4/30)
Cameron党首「これ以上話したくない……」(2009/2/26)
「どうぞ安心して先に行ってください(2009/3/17)

【Ashley事件との関連で介護について考えたこと】
Caplanの「希望」について 1(2007/7/21)
Caplanの「希望」について 2(2007/7/21)
Katie事件に見る「障害児の母親」のステレオタイプ(2008/3/4)
「介護者であるより母でありたい」と言い続けていたAlison Thorpe(2008/4/30)
もしもAshley父が「親の負担軽減」を言ってたら?(2008/3/9)
“A療法”には「親が抱え込め」とのメッセージ(2008/10/3)
親にはしてやれないこと(2008/4/28)
成長抑制を巡って障害学や障害者運動の人たちに問うてみたいこと(2009/1/28)
親の立場から、障害学や障害者運の人たちにお願いしてみたいこと(2010/3/12)
2010.10.15 / Top↑
英国のColchesterで
介護職の女性がサービス利用者のケアをしている間に路上駐車の違反切符を切られたとして、
その女性の母親がカンカンになって地元メディアに登場。

他に停めるところが全然なかったんだし、
ウチの娘はちゃんと介護職の制服を着ていたのに、
警官はそのくらいの“常識”を働かせられんのかい、
それくらい現場の警官に裁量を認めんかい、と訴えている。

取材を受け、
地元警察の担当者は不服を申し立ててくれたら対応する、と。

‘Don’t fine our carers’
The Daily Gazette, September 30, 2010


なんで本人ではなく母親が出てくるんだろう……というところが不思議で、
もしかしたら、自分の娘の個別ケースさえチャラにしてもらえば
この人はそれで引き下がるのかもしれないけど、

でも、地元警察が個別対応で済ませようとしているのは
この女性によって提起された問題を読み誤っている、
これは一般化して対応を検討すべき、もっと大きな問題ではないかと思う。


上記の問題、日本ではどうなっているんだろうと思って、検索してみたら
医療ガバナンス学会の9月23日のブログ(vol. 258)で問題になっていた。

「緑虫との闘い」-「がん対策基本法」施策と矛盾する在宅車両の取り締まりへの提言―
長尾クリニック・院長(尼崎市)
阪神ホームホスピスを考える会・世話人
長尾和宏

長尾医師が語る、24時間対応を義務付けられている在宅療養支援診療所の実情は、

私自身も毎日が、路上駐車取締員との追いかけっこです。緑色の制服を着て2人ひと組みで町中をウロウロしている彼らは通称「緑のおじさん」、な いし誰が名づけたのか「緑虫」と呼ばれています。路上で「緑虫」と口論になったり、取り締まりが気になって患者さんと十分に話せなかったり、運悪くたった 5分で捕まって落ち込んだり、ショックで辞表を出す職員の対応に追われたり・・・。もはや「緑虫」抜きで日常が語れなくなってきました。

当院は複数医師で外来診療と並行して在宅医療を行う、いわゆるミックス型診療所です。
この2年半を振り返ってみて、当院の在宅医療車両の駐車違反摘発件数は恥ずかしながら

2007年 1件、2008年 5件、2009年 7件の、計13件、でした。

職種別では医師4件、訪問看護師7件、訪問リハビリ2件でした。違反事由としては、右側駐車3件 横断歩道付近1件 駐車場出入付近2件 消火栓付近1件、 歩道乗り上げ2件 左側0.75m違反1件 その他3件でした。一番よく使う中古の軽車両は07年1件、08年2件、09年1件とすでに4回捕まり、地元 警察署からリーチを宣告されています。



こういう実態は、
在宅医療・介護を充実させ地域包括支援体制を形作ろうとの国の掛け声に応えて、
情熱を持ち地域医療・介護に携わろうとする専門職のモチベーションを下げる。


警察関係者と相談した結果、見えてきたものは、「警察と厚労省の横の連携が悪いこと」「現場の緑虫には裁量権が一切ないこと」などです。大げさに言えば、「縦割り行政」や「地方分権問題」にも行きつきます。現在、なぜか医師の駐車禁止除外票は、緊急往診に限られていて定期的な訪問診療には適応されません。 緊急往診に限るのは現実的ではありません。さらに訪問看護や介護業者への駐禁除外票発行は、医師とはまた別の複雑怪奇な規則が定められ、またかなりの地域差があるようです。多職種連携を大前提とする在宅医療の現場を考えると、職種間格差を早急に是正する必要があります。「駐禁除外票」発行の基盤となる国の 認識を、在宅医療の現状に呼応した形に再検討する必要があります。

09年4月、栃木県の在宅ホスピス医の署名活動により「在宅医療車両の緊急車両扱い」が法的に認められました。しかし阪神間の私たちが望むのは 道交法優先の緩和措置です。駐禁問題は地域性が大きく関係するので、道路交通法44条、45条、47条の改定は難しいかもしれません。

しかし政治主導での、駐禁除外票の発行基準の職種によらない一元化と地域の実情と業務の公共性を勘案した「在宅関係車両の柔軟な取り扱い」の通達くらいは可 能だと思います。例えば患家周辺の状況を勘案して30分~1時間は道交法優先を免除して頂ければ大変助かります。このように市町村単位で地元警察と地元医師会との話し合いの場を持ち「地域の実情に応じた道交法優先の緩和措置」を是非、施行していただきたいと希望します。




最近、英国の介護者チャリティが介護者の経済状況を調査した報告の中に、
神経難病の夫を介護する女性が、夫が病気になって、介護のために仕事も将来も失い、
あっという間に貧困に陥り、今では食べるのにも困る、電気代を払うためにサラ金を頼る始末だと語り、

「夫を介護していることに対して、まるで政府からペナルティを課せられているみたいな気分」と
言っていた言葉が印象的だったのだけど、

これでは、
「地域で在宅患者をしっかり診ろ、支えろ」と国から言われて
しんどい思いをしながら町に出ていく日本の医療・介護職の人たちにも、
その努力に対して、文字通りのペナルティが課せられていることになる。

高齢者や障害者にとっても、
地域に医療と介護の連携による包括的な支援システムができていることが
何より有り難く大事なことなのに――。
2010.10.01 / Top↑
「ケアラー連盟結成宣言」

6月7日のケアラー(家族など無償の介護者)連盟の発足集会で読み上げられたもの。

わたくしたちの社会には、暮らしていくのに介護が必要な人がいます。障害を持つ人や病気やけがで療養中の人、支えが必要な高齢者などです。

そして、身体的・精神的・経済的な不安を抱え、将来の見通しを持てないまま、その人たちの介護をしている人がいます。

介護をしている人のなかには子どもや若者もいます。家庭や仕事に責任のある世代の人もいます。ゆとりある時間が持てるはずのない高齢者や、自分の身の回りを保つことで精いっぱいの超高齢者もいます。中には介護のためにやむなく仕事を辞めたり、学業をあきらめる介護者もいます。

介護者が自身の現在の生活や将来の人生を犠牲にしなければならないいような介護が、ほんとうによい介護なのでしょうか? 介護を必要としている人は、自分のために、介護者が人生を犠牲にしてくれることを望んでいるでしょうか。

だれもが「尊厳ある個人」として、その生き方を自己決定する「権利」を持っています。身体的・精神的。経済的な負担のすべてを介護者自身に背負わせてきた社会を変えなければなりません。

病気や障害ごとの縦割り介護を横につないで、介護をしている人、介護者を心配し何か役に立ちたいと考えている友人や隣人、介護者の抱える問題を社会的に解決しようという志をもつ市民、専門家が「ケアラー」として手をつなぐことは、現在の介護者の支援だけでなく、将来、介護者になるかもしれないすべての人々の未来に希望をもたらすはずです。

介護を必要としている人も介護者も、共に自分の人生の主人公になれる強制の社会をつくることを目指して、「ケアラー(家族など無償の介護者)連盟」をここに宣言します。

2010年6月7日
ケアラー連盟設立よびかけ人一同

2010.07.06 / Top↑
世界の障害学のメッカ、英国のリーズにおいて、
7月8日(金)から11日(日)、第5回国際介護者会議が開催されるとのこと。

タイトルは
New Frontiers in Caring: 2010 and Beyond


How we manage care and caring in a changing and ageing world is one of the world's greatest challenges, touching everyone's lives.

This is a global issue, and it calls for a big debate and big solutions. Are we having that big debate at national, European and international level? Are we looking at whole systems reform and 21st century solutions? How do we meet the needs of modern societies and modern economies?

This conference will again bring together the international community of researchers, practitioners and those with an interest in caring to debate these critical issues and exchange expertise and experience. Mapping the policy framework from around the world, the conference will explore innovation and seek real solutions to the care crunch.

The conference will focus on four key themes, identified through latest international debate:

• Health, Social Care and Well-being Services
• Caring and Employment
• Funding and Financial and Legal Support
• Technology, Design and the Built Environment




詳細は、こちらのカンファ公式サイトに。

ほぉぉ……インテルが共催なんだぁ……。


         ―――――――

ちなみに6月は毎年英国の介護者週間。
今年で、もう10回目になるそうだ。

今年は6月14日から20日に開催され、
今年のテーマは A life of my own. 

介護者である私自身の命(健康)――。
介護者である私自身の生活――。
介護者である私自身の人生――。


介護者が集まって交流できる場や相談窓口を作るあたりで
お茶を濁している日本の介護者支援と違って、

英語圏の介護者支援の理念にくっきりと立っている「介護者自身の権利」という概念を
これまであれこれ覗いてきた内容から私自身の言葉で表現してみると、

障害や病気のある人に、
その人のニーズに応じた支援を受けて
その人らしい生活と人生を送る権利があるように、

彼らを介護する介護者にも、
自分の健康・生活・人生を犠牲にすることなく介護の役割を担い続けることができるように
介護される人のニーズではなく、介護者自身のニーズに応じて
介護者自身が直接、支援の対象となり、サービスを受ける権利がある。


Cares Week 2010 の公式サイトは、こちら


【英国の介護者支援について書いたエントリー】
フレックス勤務を求める権利という子育て支援(2008/6/12)
英国の介護者週間から介護についてあれこれ(2008/6/12)
英国の新しい介護者戦略(2008/6/12)
「介護者としての私を支えて」キャンペーン(2008/7/4)
英国の介護者支援について思うこと(2008/7/4)
英国の介護者支援について(2009/3/10)

【その他の国の介護者支援について】
「介護者の権利章典」訳を改定しました(2008/12/12/)
今日から豪介護者週間……because I care(2008/10/19)
You are only human: 介護者だって生身の人間なのだから(2008/10/30)
介護者も自分を大切にしましょう(2008/10/31)
自分の気持ちを理解して受け入れる(介護者のために)(2008/10/31)
自己主張をしましょう(介護者のために)(2008/11/1)
2010.05.31 / Top↑