10憶ドルの資金をつぎ込んでいるマラリアに関して、
アフリカの角と呼ばれる地域のエリトリアでは、
過去10年間にマラリアによる死亡率を80%も減じた実績がある。
これはマラリア死予防では
人類史上、最も大きなブレークスルーだといってもよい偉業。
エリトリアの保健省が行ったのは、まず、
マラリア発生地帯の全世帯に殺虫剤を塗布した蚊帳を無料配布し、
さらに3カ月毎に再塗布するプログラムを実施。
次に、コミュニティごとに診療所を設けて
住民が無料で血液検査を受けられる仕組みを整えた。
これによりマラリア感染の有無、感染者のマラリア・タイプが
容易に掴めるようになった。
3つ目として、
くぼみを埋めたり、殺虫剤を塗布するなど蚊の発生しやすい場所に手当を行った。
こんなふうに、
エリトリアでのマラリア死撲滅は
昔ながらの、ごく当たり前の公衆衛生施策によって達成された。
しかし、この偉業は先進諸国で一切報道されることがない。
ビル・ゲイツがマラリア撲滅に向けたワクチン開発にカネを投じるというニュースは
トップニュースとして世界中を駆け巡るのに、
実際に8割も死亡率を下げたエリトリアの歴史的偉業は
なぜどこにも知らされることがないのか?
それは、エリトリアの保健施策では
ビッグ・ファーマに巨額の儲けが転がりこまないからではないのか?
マラリアの原因となる寄生虫は
薬物への耐性を素早く身につけることで知られ、
これまでの30年間に誰もワクチン研究に成功していないし、
仮に今後ビッグ・ファーマが何らかのワクチンを作ることが出来たとしても、
マラリアの方はまたすぐに耐性を身につけていく。
アフリカの貧しい国々は、そうして何年かごとに
新たに開発された“マラリア・ワクチン”を買わされるハメになるのか。
ビル・ゲイツの”善意の拠出金”は
アフリカだけでも次々に開発されるワクチン販売を通じて何百万ドルというカネを生み、
ビッグ・ファーマの株主であるビル・ゲイツの懐には
アフリカ人の血を吸ったカネが絶え間なく流れ込んでいく。
つまり、ビル・ゲイツの「慈善事業」とは
結局、アフリカの人々をマラリア薬の中毒にしていくプログラム。
ゲイツがマラリア・ワクチンの開発に投じてきたカネの一部でも、
エリトリア方式の保健施策の普及に回されれば、
これまでにもどれだけ多くの人命が救われたか分からない。
ビル・ゲイツは別に善人をやって大富豪になったわけじゃない。
ゲイツや彼のような人間は、アフリカで何百万もの人が死んでいようと意に介することなく、
慈善を装った自分たちの投資が膨らんで戻ってくるのを、ふんぞり返って待っている。
この世の中では、そうした悪しき行いは罰せられることなく通って行くのだ。
国連がまたエリトリアに制裁を行い、エリトリアの民を傷つけようとしているように。
Bill Gates and His $10 Billion Vaccine Scam
Sri Lanka Guardian, August 1, 2011
Sri Lanka Guardianという新聞があるんですね。知りませんでした。
記事の著者は、the Horn of Afria 地域で唯一の西側フリー・ジャーナリストで
Eritrea在住の Thomas C. Mountain氏。
この人が言っていることは、
ゲイツ財団が世界中に経済施策としてしかけている「ワクチンの10年」に関して
当ブログが推論し、懸念し、指摘し続けていることと、まったく同じ。
そして、恐らくは、Ashley事件や介護ロボットなど
「科学とテクノで簡単解決バンザイ文化」の背景にある利権構造とも同じ。
そうして、廻り回ったカネで肥え太ったビル・ゲイツは
今ではアメリカ国家以上の金持ちに――。
「ワクチンの10年」に群がる各国の経済施策が吐き出すカネを回し吸収して、
ゲイツ氏個人の資産もゲイツ財団も、日々刻々と、
さらに急激に膨らみつつあるのだろうと想像すると、
私は、ものすごく恐ろしい。
なぜ誰もこれを恐ろしいと感じないのだろう、と不思議でならず、
その事態がまた、なおのこと恐ろしい。
それだけではない。
ウォーレン・バフェットら世界中のスーパー・リッチが
Giving Pledgeキャンペーンなど相変わらず「慈善」の表看板で
富をゲイツ財団に結集している。
それは恐らく、彼らにすれば、
どんな国家も国際組織も太刀打ちできないほどの、
世界中に怖いものなし、やりたい放題のグローバル支配に向けた
スーパー・リッチたちの「投資」ではないのか――?
これらの動きを表だって警告するものはどこにもいない。
世界中のメディアが既に彼らのコントロール下にあるからなのだろう。
だから、エリトリアから
こうして声を上げるのもフリーのジャーナリスト。
そういえば日本の原発事故でも、
早くから声を上げ本当のことを言ったのは
フリーのジャーナリストたちだった。
【関連エントリー(それぞれの文末にも、さらにリンクあります)】
ゲイツ財団がコークとマックに投資することの怪、そこから見えてくるもの(2011/3/9)
ゲイツ財団はやっぱりビッグ・ファーマの株主さん(2011/3/28)
やっと出た、ワクチンのため世界中からかき集められる資金に疑問の声(2011/6/16)
「ゲイツ財団(の連携機関)が途上国の子どもに銃を突きつけワクチン接種」(2011/7/29)
全員接種が義務付けられているMalawiで、
薬物摂取を禁じている2つの教会に属する親たちが、先週、
ワクチンから逃れるために、子どもを連れて隣国 Mozambiqueまで逃げたそうな。
で、今週に入って、こっそりと家に戻った。
それは、すぐにNsanjeの保健当局の知るところとなる。
「モザンビークに隠れていた子どもたちが戻ってきていると通報があったので、
ワクチンを打つための保健職員を派遣するから随行してくれるよう、警察に要請しました。
それで、どうにかこうにか131人の子どもに接種を終えました」
この一連の事件で、
Mchinji Third Grade Magistrate 裁判所に2年間の禁固刑を言い渡された親がいる。
Appolo Chitsongaさん。
The Seventh Day Apostolic faith という教会の信者で
ワクチンを打たせないよう、3人の子どもを家に閉じ込めたという。
そのうちの一人は麻疹で死んだということになっている。
その事実関係のうちのどの部分に対する刑罰なのかが
記事からはイマイチ分からないのだけど、
「刑法242条にある合法的な免除理由もなしに
自分の保護下にあるものに生命維持に必要なものを提供せず、
命を危険にさらした罪」。
もう一人は2年間の重労働付き禁固刑。
(こっちの人の子どものことは書いてないから、
たぶん死んではいなんだろうと思うんだけど。
それに前の人の子どもだって、仮に麻疹で死んだのが事実だとしても、
時期からしてワクチンは間に合っていないと思うから
父親の行動との因果関係は少なくとも立証できないのでは?)
131 children vaccinated at gunpoint in Nsanje
Malawi Voice, July 29, 2011
ちょっと面白いのは、
このMarawi Voiceの記事が
あちこちのサイトにコピペされて
広がって行くにつれタイトルが変貌していく様――。
上記の記事は
「Nsanjeで131人の子どもに銃を突きつけワクチン接種」
次には
「ゲイツ財団の関係機関が子どもたちに銃を突きつけワクチン接種」
それやこれやの中には
「ゲイツ財団が銃を突きつけ、途上国の子どもたちにワクチン接種」というものも。
あははは。この現象、おっかしい。
確かに事実のうわべだけを見れば、
ゲイツ財団がやったわけじゃないのだから、こうしたタイトルは飛躍しすぎている。
(もともと警察が一緒に行ったというだけで、
実際に「銃を突きつけた」とは本文のどこにも書かれていない)
でも、どうしてこういうことが起こるのか、その背景を考えたら、
この最後のタイトルだって、あながち間違いでもないかもしれない。
思い出されるのは、Bill Chill。
Billから法外なおカネを恵んでもらう人たちが、
別にBill からはっきり求められたわけでもないのに、
無用な先回りをしてBillの望みや意向を忖度・斟酌し、
過剰適用的にBillの期待に応えようと必死になること。
なにしろ、Bill のことを考えると、みんなブルっちゃって、
そういう行動に、つい駆られちゃうからね。
(いやでもAshley事件が頭に浮かびますが……)
でもさー。
あたし、ソマリアの飢餓のニュースを見てから、ずっと考えてんだけどぉ、
Billってさぁぁ? たしか、言ってなかった? ほら、な~んか自慢げにさぁ、
ソマリアなんか、無政府状態でも子どものワクチン接種率は高いんだぞ……とかって。
あれって、やっぱ、他の途上国だって、もっと打たせられるはずだろって、
Billは、言ってたんじゃないのぉ?
オマエら、何やってんだ、無政府状態でもないなら、もっと成績上げろよって、
ああやって暗に尻おっぱたかれりゃ、よ、
ソマリア以外の途上国のお役人たちも凍りつくわけじゃん?
だってBillに睨まれたら、おカネもらえなくなるんだよぉ? そりゃ Chillだよねー。
隠れている子どもたちを探しだし、
お巡りさんについてきてもらって銃を突きつけてでも、打たなきゃ……って、
そんな気にもなるじゃ~ん。チンケな官僚主義ってな、
どこの国のどこの社会でも、そんなもんだもん。
だからぁ、このマラウィの事態はBill Chillそのものでぇ、
だからBill がやらせているのと同じなわけでぇ……って……
あっ、ごめ~ん、あたしが言いたかったのはぁ、そーゆうことじゃなくてぇ。
その、Billが言ってた、
ソマリアの子どもたちのワクチン接種率が高いって話の方なんだけどぉ。
それって、Billはぁ、ソマリアにワクチンを届けられるってことでしょー?
なんての? ほら、ルートを持ってる……っての?
ならさ、そのルートで、ソマリアに食糧を届けることもできる、って、
ねーぇ、どぉーして、Billは、思いつかないのかな~ぁ?
米国で麻疹の流行がぶり返していることもあって、
ずいぶん前から米国で議論になっている。
そんな中、
シカゴのNorthwestern Children’s Practice (NCP)の8人の小児科医など一部の小児科医から、
CDCと小児科学会推奨スケジュール通りにワクチン接種をしていない子どもの
診療を拒否する動きが出ている。
この記事でずっとコメントを延々と引用されているのはDouglas S. Diekema医師。
D医師はゲイツ財団と密接な関係にあるシアトルこども病院の所属であり、
ワクチン打たせない親には法的責任を問えとまで主張するほど
実はワクチン推進派なのだけど、この記事での発言はあざといほどに中立的で
彼の発言の要旨は、
確かにここ10年、米国の親の中にワクチン拒否が広がっているのは事実だけれど、
ワクチン懐疑の発端となった自閉症ワクチン犯人説のWakefield論文をLancetが抹消してから
1年以上が経過しているので、この傾向がどこまで広がるかは
まだ様子を見ないと分からない。
ワクチン拒否が医師を深く懸念させているのは事実で
教育と説得にも応じない親の場合、診療の対象から外したことのある医師が5~10%いる。
ただ、小児科学会もイリノイ支部も以下のように
スケジュール通り接種していない子にも診療は提供し、
関係を継続する中で親の説得を続けるよう求めている。
"Families with doubts about immunization should still have access to good medical care, and maintaining the relationship in the face of disagreement conveys respect and at the same time allows the child access to medical care," the AAP policy states. "Furthermore, a continuing relationship allows additional opportunity to discuss the issue of immunization over time."
で、D医師の結論は、
「小児科医は、ワクチン接種しないことのリスクを親に理解させる努力をもっとしなければ。
今の親は、こういう病気の直接体験が少ないのだから」と。
Some pediatricians taking stand for vaccine program
The Chicago Tribune, July 6, 2011
シカゴのNCPが6月1日に施行したワクチン方針本文はこちら。
「医療提供者として、我々には出来る限り多くの子どもを病気から守る責任があります」。
また「多くの場合、ワクチンは
開発されてからルーティーンで使われるようになるまでに
少なくとも10年の検査期間を経ている」とも書かれていますが
う~ん……でも、
HPVワクチンは異様に短期間で認可されたという話だったような……。
それに「ワクチンの10年」祭りと、その経済施策としての意味合いを考えると、
これから数年の間に次々に開発されるといわれる新ワクチンは
HPVワクチンと同じくらいのスピードで認可されていくんじゃないかという予感も
私個人的にはあったりもして、
この記事でも指摘されているように
最も多くの親が拒絶しているのがHPV子宮頸がんワクチンであるということは、
Wakefield論文が招いた不信から親が拒絶している……という時代は実はもう終わっていて、
むしろビッグ・ファーマと研究者やFDAとの癒着など、向精神薬スキャンダルに象徴されるような
ワクチンの周辺や背景にある、もっと構造的な問題に対して
今の親は不信を募らせている……ってことじゃないのかなぁ……?
それについて、去年書いてみたのがこちら ↓
「米国のワクチン不信と、そこから見えてくるもの」を書きました(2010/7/5)
Wakefield論文抹消の前後の報道については、以下の補遺に ↓
2010年1月28日の補遺
(Wakefield医師って、裁判にもなっているらしい)
2010年6月10日の補遺
(英国で「これから次々に新しいワクチンが開発され、安全性が確立されていくのに備えて、個人レベルで人々の不安に対処すべく医療職がちゃんと意識を持つよう教育しなければならん、そもそも医療職でちゃんと季節性インフルエンザの予防接種を受けているのが7人に1人以下とは何事か」の声)
2011年1月6日の補遺
(BMJの論文がLancetの論文抹消を受けてWakefield叩き)
2011年1月14日の補遺
(Wakefieldの論文抹消に関するNYTの社説)
2011年1月21日の補遺
(DiekemaらがLancetの論文で改めてWakefield叩き)
2011年1月23日の補遺
(NYTがWakefield論文以前からワクチン不信はあった、と指摘)
南アフリカで進められているHIV感染予防ジェルの臨床実験 CAPRISA 004 が
その素晴らしい予防効果で、Drug Information Association(DIA)から表彰された、
とのニュースが20日にあった。
女性が膣に塗布することで性行為によるHIV感染を防ぐ目的の、殺ウイルス・ゼリー。
この話題については、2010年7月20日の補遺で拾っており、
国連もWHOも歓迎しているとは言うけど気がかりなニュースだと思っていたら、
やっぱり懸念した通り、
この度の受賞のニュースと同時に、
とんでもない人権侵害の指摘が出てきている。
まず受賞ニュースからCAPRISA004について。
実施しているのは南アフリカのKwaZulu-Natal大学とColumbia 大学。
南アフリカ政府も関与し、Gilead Scienceという企業がゼリーの資材を提供している。
この記事から治験の内容について書かれた部分を抜き、概要をまとめてみると、
The CAPRISA 004 study of tenofovir gel involved 889 women at two sites in KwaZulu-Natal, South Africa. Women in the study were advised to use the gel up to 12 hours before sex and again soon after having sex, for a maximum of two doses within 24 hours. Women using the gel with the active ingredient had an average of 39% fewer HIV infections and 51% fewer genital herpes infections compared to women who used a placebo gel. These results provided the first evidence that an antiretroviral drug can reduce the risk of HIV in women.
南アフリカで889人の女性を対象にゼリーを渡し、
性行為の前後それぞれ12時間以内に使うよう指導。
すると有効成分の入ったゲルを使った女性では
有効成分の入っていないプラシーボ・ゼリーを使った女性よりも
HIVでは39%、性器ヘルペスでは51%も感染率が下がった。
これは女性のHIV感染リスク減少効果の初のエビデンスである。
Anti-HIV gel leadership team acknowledged for outstanding achievement in world health
EurekAlert!, June 20, 2011
USAIDSのCaprisaページはこちら。
このページにある研究の詳細によると、
対象となったのは「感染リスクの高い女性」と書かれています。
つまりHIV感染者のパートナーのいる女性です。
さらに、ゲルを渡す時には
「感染リスクを下げることについてカウンセリングを行い、コンドームを渡した」と
書かれていますが、「コンドームを使えと指導した」とは書いてありません。
そもそも実験の意図からして、
コンドームを使われたのでは実験にならないはず。
で、そういう研究デザインでプラシーボを渡された人って……?
まともなら、当然のこととして、疑問が頭に浮かんでくるはずなのですが、
なぜかWHOを始め、誰の頭にも、そんな疑問は浮かばない様子。
で、あるネット・メディアが、その疑問を声にした。
これは「新たなタスキギ実験」だ、と。
被験者の数が全然違うのはどういうことか確認できていませんが、
こちらの記事によると、2200人程度の女性にゲルが渡されており、
既に何百人もの女性がこの実験によってHIVに感染しているというのに、
国際社会は素晴らしいブレークスルーだと手を叩くことに疑問を呈している。
去年、研究者らはこのゲルには39%の感染予防効果がある、と
発表し胸を張ったが、39%の予防効果が意味することは
残り61%は予防できないということだ。
今年になって、予防効果は59%に上昇したという。
つまり41%はHIVに感染したということだ。
(最初の受賞記事は去年のデータのままなので、
その辺りも、ちょっと不可解ではあります)
しかもプラシーボを渡された人は
100%無防備な状態で感染者とのセックスをさせられたのであり、
タスキギ実験の被害者とまったく同じことをされている。
これが英国政府、米国政府とゲイツ財団が資金を出してやっている実験なのだぞ、と。
The new Tuskegee experiment
World Net Daily, June 20, 2011
このゼリーには、さらに、エゲツナイ話もあって、
なんと、塗ると性感がアップするという。
以下のインドの新聞記事は、実験の余禄として書いているけれど、
それは本当に「そんなことは想定外だったけど、使ってもらってみたら
どうやら、みんな、喜んでくれて、思いがけない余禄だった」という話なんだろうか。
記事に書かれている highly consistent use きっちり忘れずに使ってもらうために
想定内で仕組まれている……なんてことは?
なお、この記事でも、これまでの被験者数は2200人となっている。
Anti-AIDS gel also boosts sexual pleasure
The Times of India, June 15, 2011
ところで、
生まれた後に母親から子どもにHIV感染を起こさせないための乳児ワクチンの治験も
途上国で始まっており、
これについては2010年12月6日の補遺で拾い、私は次のように書いた。
さしたる根拠があって考えることではないけど、
これからはワクチン黄金時代だと盛り上がる製薬業界と、
そこに向けて資金を投入していく慈善資本主義とが、
何が起こっているか国際社会から見えにくく、
それぞれの国でワクチン接種に規制が及びにくい事情を抱えた途上国の乳幼児を、
実は食い物にしている……なんてことは本当にないのか……?
やっぱり途上国は、先進国がやりたい放題できる人体実験場と化しているのでは?
この疑惑については、以下のエントリーなどで書いています ↓
ゲイツ財団がコークとマックに投資することの怪、そこから見えてくるもの(2011/3/9)
Lancet最新号はゲイツ特集か:HIVに死産にHPVワクチン、それからこれはコワいぞ「グローバル治験条件緩和」(2011/5/9)
タスキギの梅毒実験については、こちらのエントリーに ↓
米国で行われた人体実験(2009/3/17)
どうやらゲイツ財団は「ワクチンの10年」祭りの次は
「エイズ予防」マーケット創出を目論んでいるのでは……と気になったエントリーはこちら ↓
各国政府がワクチンだけで財布を閉じるなど「許されてはならない……」とGuardianがゲイツ財団の代弁(2011/6/17)
その他、関連エントリー ↓
ファイザー製薬ナイジェリアの子どももに違法な治験、11人が死亡(2009/2/1)
タスキギだけじゃなかった米の非人道的人体実験、グァテマラでも(2011/6/9)
ゲイツ財団が「この国の官僚は役立たずだから」と中国で“エイズ検査でゼニあげるよ”キャンペーン(2009/12/15)
日本語のニュースではすぐには目につかなかったために
うっかりしていましたが、以下の方のブログが
日本がこのカンファで8億3000万円を確約するとのニュースを拾われていました。
【日本政府】子どもの予防接種に8億円=普及機関を初支援(2011/6/9)
英国の首相は社会保障費を大幅にカットしながら途上国のワクチンに資金を出すことで
国内で非難ごうごう出ているけど、それはメディアが大きく報じるからであって、
日本では8億3000万円の拠出を知らない人が多いのかもしれない。
それとも英国の8億ポンドと比べれば
桁がいくつか違うから問題にならないのでしょうか。
東北の人たちが何もかも失って自分たちはこのまま見捨てられるのかと、
途方に暮れ、怯え暮らしていたり、復興費用をどうやって賄うのか、
そのことの影響は国民の生活にどのように及ぶのか、みんなが不安に陥って、
日本でも英国以上の危機的状況だと思うのだけど、
「それでもなお、途上国の8000万の子どもにワクチンを打って
140万の命を救うことには人道上の意味がある」と管首相は
英国のキャメロン首相と同じことを言うのでしょうか?
いや、もしかしたら日本の場合は首相ではなく官僚が言うのかも?
その場合、それを言うのは厚労省の官僚、それとも経産省の官僚……?
日本にもちゃんと「ワクチン産業ビジョン」なるものが用意されていて、
それが、なぜか「ワクチン・ビジョン」ではないということは、
やっぱり答弁の担当も経産省の官僚かな……?
ゲイツ財団からも、先ごろ人が送り込まれてきました。それも相当な大物が。
日本でもこれから「ワクチンの10年」が本格始動するのでしょう。
こちらは、5月18日の補遺から ↓
武田、ゲイツ財団医療支援分野トップを取締役に招へい(日経新聞 5月11日。一旦貼ったリンクがおかしくなったので、後で修正する予定):グラクソ経由。この人、たぶんこのエントリーの最後に触れているDr.Tanakaじゃないかと思う。そう言えば米国の国際開発支援組織USAIDのトップもゲイツ財団の元職員。
――――――
その他、上記の関連で「ゲイツ財団と製薬企業連携」。NPO法人ファーマサポートのサイト。日本語。「第一三共がポリオに効果のある4種混合ワクチンの開発に乗り出したほか、武田製薬、エーザイなど大手がワクチン事業に力を入れ始めている」。
:「ワクチンの10年」経済施策がいよいよ日本でも本格的に始動するということか……。これ保健施策じゃなくて経済施策なんだけど、子どもたちの命は本当に守れるのか。日本の子どもたちも、途上国の子どもたちも……。
http://pharma-support.or.jp/2011/03/28/%E3%82%B2%E3%82%A4%E3%83%84%E8%B2%A1%E5%9B%A3%E3%81%A8%E8%A3%BD%E8%96%AC%E4%BC%81%E6%A5%AD%E9%80%A3%E6%90%BA/
前から漠然と思ってはいたけど、ここ数日、ここにある構造が
いよいよ、あの「原発の安全神話」とそこに繋がる利権構造とそっくり重なって見えてきた――。
このエントリーだけを読まれる方には誤解を招きそうなので
念のために書いておくと、
私は別に、日本は震災でたいへんな時なんだから
ワクチンを打てなくて命を落とす途上国の子どもたちのことなど
助ける必要はないと考えているわけでも、そう言いたいわけでもありません。
今回のカンファを巡って言いたいことは、おおむね、こういうことなのですが ↓
やっと出た、ワクチンのため世界中からかき集められる資金に疑問の声(2011/6/16)
(コメント欄の「ワクチン債」についても合わせ読んでください)
このエントリーに至る過程で当ブログはかなりの情報を読み込んでおり、
その中の一部を以下に挙げてみると、
【ゲイツ財団と「ワクチンの10年」について】
新興国でのワクチン開発・製造に、巨大製薬会社がマーケット・チャンスと乗り出している(2009/11/8)
リスクの“リ”の字もなく“黄金時代”に沸くワクチン開発記事(2009/11/19)
「これからはワクチンが儲かりまっせぇ」の陰には、やっぱりゲイツ財団が……(2009/11/20)
「次世代ワクチン・カンファ」の露骨(2010/5/28)
【ゲイツ財団の慈善資本主義について】
世界中の研究機関に流れていくゲイツ財団のお金(2008/8/28)
ゲイツ財団の私的研究機関が途上国への医療支援の財布を管理しようとしている(2009/6/20)
(ここにGAVIに関する話が詳しく出てきます)
ゲイツ財団の慈善ネオリベ医療グローバリズム賛歌(2009/6/20)
ゲイツ財団のメディア・コントロール(2010/10/21)
ゲイツ財団がコークとマックに投資することの怪、そこから見えてくるもの(2011/3/9)
ゲイツ財団はやっぱりビッグ・ファーマの株主さん(2011/3/28)
ゲイツ財団がインドで目論んでいるのはワクチン普及だけでなくGM農業改革も(2011/4/16)
【グローバル経済の構造的問題として】
巨大ファーマがかつてのゼネコンなのだとしたら……(2009/9/29)
事業仕分けの科学研究予算問題から考えること(2009/12/12)
「必要を創り出すプロセスがショーバイのキモ」時代と「次世代ワクチン・カンファ」(2010/5/29)
“プロザック時代”の終焉からグローバル慈善ネオリベ資本主義を考える(2011/6/15)
【日本のワクチン施策について】
朝日のワクチン記事にも「米国では」の印籠(2009/8/8)
「健康ギャップ」なくても「ワクチン・ギャップ」埋めないと「世界に恥じる」……と説くワクチン論文(2010/3/5)
日本の「ワクチン産業ビジョンの要点」の怪(2011/3/8)
なお、これらの情報などから、2010年6月段階で大まかにまとめたものはこちら ↓
「米国のワクチン不信と、そこから見えてくるもの」を書きました(2010/7/5)