英国の自殺幇助合法化ロビーのFalconer上院議員が合法化法案を提出?:なんでメディアが騒がないの? ちなみにFalconer議員は作家のプラチェットの資金で私的な自殺幇助委員会を作って、あたかも公的なパネルの結論のように合法化を提言した人物。⇒英国Falconer委員会「自殺幇助合法化せよ」提言へ(2012/1/2)
http://www.nationalrighttolifenews.org/news/2012/07/the-legalisation-of-assisted-suicide-dont-be-fooled-it-is-primarily-about-money/
サン・ディエゴで新たなZody Cervantes“無益な治療”事件? 髄膜炎のけいれん発作で2か月前から人工呼吸器依存の2歳児。
http://www.nbcsandiego.com/news/health/Mother-Toddler-Brain-Injury-Life-Support-Fight-Rady-Childrens-Hospital-161206965.html
生殖テクノロジーとヘルスケアを考える研究会(2010年3月13日:金沢大学)における安藤泰至氏(鳥取大学医学部準教授)の講演「生命操作システムにおける『見えざるもの』 -生殖技術を中心にー」と質疑:語り口調も言葉も柔らかいけど、指摘はワイルドだぜぇぇ。
http://tech_health.w3.kanazawa-u.ac.jp/html/20100313_andou.html
http://tech_health.w3.kanazawa-u.ac.jp/html/20100313_situgioutou.html
子どもの心臓手術の待機期間が長すぎて患者が命を落としていることが問題になっている英国で、11病院の高度な手術をするユニットのうち4つを封鎖し、7病院に。:普通に考えたら、ユニットの数が減れば待機がさらに伸びるような気がするんだけど、それって、どういうリーズニングなの?
http://www.guardian.co.uk/society/2012/jul/04/hospitals-heart-units-delays-children?CMP=EMCNEWEML1355
英国は警察官だけじゃなくて、軍でもリストラを進めるらしい。
http://www.guardian.co.uk/uk/2012/jul/05/thousands-soldiers-compulsory-redundancy?CMP=EMCNEWEML1355
ネット上に自分のヌードや性的な写真をアップすることを sexting というんだそうな。米国の調査で高校生の30%にその体験があったとか。
http://www.medicalnewstoday.com/releases/247360.php
WA州の同性婚法を守ろうとの運動に、Bill GatesとSteve Ballmer(MS社のCEO)が10万ドルを寄付。
http://seattletimes.nwsource.com/html/localnews/2018585823_gaymarriage.html
ビル・ゲイツは同じくWA州のチャーター・スクール運動にも、100万ドル。:アシュリー事件を調べていた時に、シアトルって地域によって住んでいる人の階層がはっきりしているらしい印象があった。でもって、富裕層が住んでいる地域の病院には寄付金を集める地域住民のネットワークまであって、そういう人が権力もお金も持っているわけだから、寄付金がガッポガッポ入っているみたい……だった。
http://tdn.com/news/state-and-regional/washington/gates-gives-over-m-to-support-charter-initiative/article_5efde076-3c5a-5572-8742-524df2b94a77.html
sakichokoさんのブログ・エントリー「孤立死とは『気づいてもらえない死』 遺品整理キーパーズ 吉田太一さんに聞く」
http://sakichokomemo.blogspot.jp/2012/07/blog-post.html
http://www.nationalrighttolifenews.org/news/2012/07/the-legalisation-of-assisted-suicide-dont-be-fooled-it-is-primarily-about-money/
サン・ディエゴで新たなZody Cervantes“無益な治療”事件? 髄膜炎のけいれん発作で2か月前から人工呼吸器依存の2歳児。
http://www.nbcsandiego.com/news/health/Mother-Toddler-Brain-Injury-Life-Support-Fight-Rady-Childrens-Hospital-161206965.html
生殖テクノロジーとヘルスケアを考える研究会(2010年3月13日:金沢大学)における安藤泰至氏(鳥取大学医学部準教授)の講演「生命操作システムにおける『見えざるもの』 -生殖技術を中心にー」と質疑:語り口調も言葉も柔らかいけど、指摘はワイルドだぜぇぇ。
http://tech_health.w3.kanazawa-u.ac.jp/html/20100313_andou.html
http://tech_health.w3.kanazawa-u.ac.jp/html/20100313_situgioutou.html
子どもの心臓手術の待機期間が長すぎて患者が命を落としていることが問題になっている英国で、11病院の高度な手術をするユニットのうち4つを封鎖し、7病院に。:普通に考えたら、ユニットの数が減れば待機がさらに伸びるような気がするんだけど、それって、どういうリーズニングなの?
http://www.guardian.co.uk/society/2012/jul/04/hospitals-heart-units-delays-children?CMP=EMCNEWEML1355
英国は警察官だけじゃなくて、軍でもリストラを進めるらしい。
http://www.guardian.co.uk/uk/2012/jul/05/thousands-soldiers-compulsory-redundancy?CMP=EMCNEWEML1355
ネット上に自分のヌードや性的な写真をアップすることを sexting というんだそうな。米国の調査で高校生の30%にその体験があったとか。
http://www.medicalnewstoday.com/releases/247360.php
WA州の同性婚法を守ろうとの運動に、Bill GatesとSteve Ballmer(MS社のCEO)が10万ドルを寄付。
http://seattletimes.nwsource.com/html/localnews/2018585823_gaymarriage.html
ビル・ゲイツは同じくWA州のチャーター・スクール運動にも、100万ドル。:アシュリー事件を調べていた時に、シアトルって地域によって住んでいる人の階層がはっきりしているらしい印象があった。でもって、富裕層が住んでいる地域の病院には寄付金を集める地域住民のネットワークまであって、そういう人が権力もお金も持っているわけだから、寄付金がガッポガッポ入っているみたい……だった。
http://tdn.com/news/state-and-regional/washington/gates-gives-over-m-to-support-charter-initiative/article_5efde076-3c5a-5572-8742-524df2b94a77.html
sakichokoさんのブログ・エントリー「孤立死とは『気づいてもらえない死』 遺品整理キーパーズ 吉田太一さんに聞く」
http://sakichokomemo.blogspot.jp/2012/07/blog-post.html
2012.07.05 / Top↑
障害児・者への“アシュリー療法”、強制不妊、治療の一方的停止と差し控えを中心に
医療における障害者の人権侵害を批判して
米国の障害者人権擁護ネットワークNDRNが5月に出した報告書については、
これまで以下の3つのエントリーを書いてきました。
障害者人権擁護ネットから報告書「“A療法”・強制不妊・生命維持停止は人権侵害(2012/6/20)
障害者の人権を侵害する医療への痛烈な批判: NDRNの報告書「まえがき」(2012/6/22)
障害者への医療の切り捨て実態 7例(米)(2012/6/26)
その後、この報告書に言及し、KittayやAschらの批判へも反論しながら
Ashley療法を擁護する論考も出てきました ⇒http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/65280886.html
そこで、改めてNDRNの報告書の内容を
少しずつ取りまとめていこうと思います。
―――――――
まず全体の内容構成をspitzibaraの独断で整理すると
① 米国における障害者の人権概念と法整備の歴史
② アシュリー事件のケース・スタディ
(A事件を中心に、強制不妊の歴史と生命維持の差し控えの現状も一緒に検討される)
③ アシュリー事件を巡ってNDRNが立ちあげた当事者委員会の内容
(いわば、子ども病院が立ちあげた成長抑制WGのカウンターパートとして?)
④ 医療決定は最善の利益論ではなく法的デュープロセスを保障すべき、との主張の展開。
⑤ 提言
ここでは、①について簡単に。
米国の障害者の人権擁護がたどってきた歴史が振り返られますが、
その冒頭で触れられているのは医学モデルの差別性。
その象徴として挙げられているのは施設収容と強制不妊施策。
特筆しておきたいデータとして、施設で暮らす障害者は
1990年の171900人から、2009年には92300人へと現象。
医学モデルから社会モデルへの米国政府の最初の包括的な転換点として
1990年の米国障害者法ADAと、その2008年の改正法。
また2008年の国連障害者人権条約(CRPS)。
これらにより、障害の種類や重症度を問わず、
社会が障害者をaccommodateすることが求められているにもかかわらず、
医療現場では障害を理由に人権侵害が行われている、として、
Wisconsinの大学病院(Norman FostはWI大学病院所属……)での
障害を理由にした“無益な治療”判断の事例が2つ紹介されています。(p.17)
その内容はまたいずれ。
このパートの最後の辺りで印象的だったのは以下の下り。
The purpose of this report is to add a critical, but missing, piece of the discussion regarding medical decision making and individuals with disabilities.……(中略)……The presence of a disability has been used to deny access to due process protections in regards to medical decision making in general and in situations where there is a potential or actual conflict of interest between individuals with disabilities and their parents or caregivers.
本報告書の目的は、医学的意思決定と障害者を巡って、決定的に重要でありながら欠落している議論を補うことにある。……(中略)…… 医学的意思決定一般において、障害者と親や介護者との間に利益の相克やその可能性がある状況においてすら、障害があるということが、デュー・プロセスによる保護から外す正当化に使われてきた。
まさしく、アシュリー事件の大きな問題点の1つ――。
医療における障害者の人権侵害を批判して
米国の障害者人権擁護ネットワークNDRNが5月に出した報告書については、
これまで以下の3つのエントリーを書いてきました。
障害者人権擁護ネットから報告書「“A療法”・強制不妊・生命維持停止は人権侵害(2012/6/20)
障害者の人権を侵害する医療への痛烈な批判: NDRNの報告書「まえがき」(2012/6/22)
障害者への医療の切り捨て実態 7例(米)(2012/6/26)
その後、この報告書に言及し、KittayやAschらの批判へも反論しながら
Ashley療法を擁護する論考も出てきました ⇒http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/65280886.html
そこで、改めてNDRNの報告書の内容を
少しずつ取りまとめていこうと思います。
―――――――
まず全体の内容構成をspitzibaraの独断で整理すると
① 米国における障害者の人権概念と法整備の歴史
② アシュリー事件のケース・スタディ
(A事件を中心に、強制不妊の歴史と生命維持の差し控えの現状も一緒に検討される)
③ アシュリー事件を巡ってNDRNが立ちあげた当事者委員会の内容
(いわば、子ども病院が立ちあげた成長抑制WGのカウンターパートとして?)
④ 医療決定は最善の利益論ではなく法的デュープロセスを保障すべき、との主張の展開。
⑤ 提言
ここでは、①について簡単に。
米国の障害者の人権擁護がたどってきた歴史が振り返られますが、
その冒頭で触れられているのは医学モデルの差別性。
その象徴として挙げられているのは施設収容と強制不妊施策。
特筆しておきたいデータとして、施設で暮らす障害者は
1990年の171900人から、2009年には92300人へと現象。
医学モデルから社会モデルへの米国政府の最初の包括的な転換点として
1990年の米国障害者法ADAと、その2008年の改正法。
また2008年の国連障害者人権条約(CRPS)。
これらにより、障害の種類や重症度を問わず、
社会が障害者をaccommodateすることが求められているにもかかわらず、
医療現場では障害を理由に人権侵害が行われている、として、
Wisconsinの大学病院(Norman FostはWI大学病院所属……)での
障害を理由にした“無益な治療”判断の事例が2つ紹介されています。(p.17)
その内容はまたいずれ。
このパートの最後の辺りで印象的だったのは以下の下り。
The purpose of this report is to add a critical, but missing, piece of the discussion regarding medical decision making and individuals with disabilities.……(中略)……The presence of a disability has been used to deny access to due process protections in regards to medical decision making in general and in situations where there is a potential or actual conflict of interest between individuals with disabilities and their parents or caregivers.
本報告書の目的は、医学的意思決定と障害者を巡って、決定的に重要でありながら欠落している議論を補うことにある。……(中略)…… 医学的意思決定一般において、障害者と親や介護者との間に利益の相克やその可能性がある状況においてすら、障害があるということが、デュー・プロセスによる保護から外す正当化に使われてきた。
まさしく、アシュリー事件の大きな問題点の1つ――。
2012.07.05 / Top↑
糖尿病の治療薬の安全データ隠ぺいなどを巡るライアビリティ訴訟で、
GSKが有罪を認め、30億ドルの賠償金で和解したことを
昨日の補遺で拾いましたが、
ここ数年のビッグ・ファーマで問題となった
違法マーケティングとデータ隠しの事例と、政府に支払った罰金額とを
ProPublicaが一覧にしています。
それによると、
・イーライ・リリー (2009年1月:14億2000万ドル)
適用外であるにもかかわらず、向精神薬Zyprexaを高齢者の認知症治療薬としてプロモ。
また販売員に法をないがしろにするよう研修を行った。
・ファイザー (2009年9月: 23億ドル)
鎮痛剤 Bextra をFDAが危険と判断した高用量でプロモ、
05年に安全性への懸念から市場から引き上げられた。
その他、向精神薬Geodon, 抗生剤 Zyvox、抗てんかん薬 Lyricaでも
同社は違法な反則行為が疑われた。
・アストラ・ゼネカ (2010年4月:5億2000万ドル)
向精神薬 Seroquelの違法なプロモーション。
当初、統合失調症、次いで双極性障害で認可されたにもかかわらず、
攻撃性、不眠、不安やうつなど、認可外へのプロモを行った。
・メルク (2011年11月: 9億5000万ドル)
鎮痛剤 Vioxx をリューマチで認可される前から治療薬として違法にプロモ。
心筋梗塞リスクが判明し、04年に市場から引き上げられた。
売り上げのために心臓病リスクについて説明を偽った疑い。
・アボット (2012年5月: 15億ドル)
向精神薬 Depakote の違法なプロモ。
特別に販売チームを作ってナーシング・ホームをターゲットに
高齢の認知症患者の問題行動抑制目的でマーケティングを行った。
(その目的では認可されていないし、効果のエビデンスなどないにもかかわらず)
また統合失調症の治療薬としてもプロモ。
(こちらも効果のエビデンスがないにもかかわらず)
・グラクソ・スミス・クライン (2012年7月: 30億ドル)
米国の医療不正事件で史上最大規模。
安全データ報告ミスと違法なプロモでのライアビリティ民事および刑事訴訟。
18歳未満には認可されていないにもかかわらずPaxilを18歳未満のうつ病対象と偽った。
また糖尿病治療薬Avandiaの安全性データをFDAに報告しなかった。
Big Phama’s Big Fines
ProPublica, June 3, 2012
アボット社のケースの
高齢者や認知症患者、施設入所者への抗精神病薬の過剰投与の問題では
これまでもいろいろ拾っています ↓
認知症患者への不適切な抗精神病薬投与、教育・意識改革が必要(2009/4/17)
10年間で精神科薬の処方が倍増(米)(2009/5/7)
英国のアルツ患者ケアは薬の過剰投与で「まるでビクトリア時代」(2009/6/5)
ナーシング・ホーム入所者に症状もICもなく精神病薬投与(2009/10/31)
不適切な抗精神病薬の投与、15万人の認知症患者に(英)(2009/11/15)
1人でTX州の総量をはるかに越える統合失調治療薬を処方する精神科医が野放し・・・・・・の不思議(2009/11/30)
08年、09年あたりから問題視され明るみに出されてきた以下の諸々が、
上記のような裁判や罰金に繋がってきたように思われます。
【いわゆる“Biedermanスキャンダル”関連エントリー】
著名小児精神科医にスキャンダル(2008/6/8)
著名精神科医ら製薬会社からのコンサル料を過少報告(2008/10/6)
Biederman医師にさらなる製薬会社との癒着スキャンダル(2008/11/25)
Biederman医師、製薬業界資金の研究から身を引くことに(2009/1/1)
【その他、08年のGrassley議員の調査関連】
抗ウツ剤めぐる研究者と製薬会社の癒着スキャンダル報告書(米国)(2008/11/17)
抗ウツ剤めぐる研究者と製薬会社の癒着スキャンダル報告書 Part2(2008/11/23)
今度はラジオの人気ドクターにスキャンダル(2008/11/23)
【その他、09年の製薬会社のマーケティングやスキャンダル関連エントリー】
FDAの科学者ら「認可審査あまりにも杜撰」と内部告発(2009/1/15)
ファイザー製薬ナイジェリアの子どもに違法な治験、11人が死亡(2009/2/1)
インターネットの医薬品情報、その陰にいるのは?(2009/2/14)
Harvardの医学生が医療倫理改革を起こそうとしている(2009/3/4)
FDAと製薬会社の訴訟つぶしに待った(2009/3/5)
ICなしの外傷患者臨床実験、死亡者増で中止に(2009/3/30)
HPVワクチン普及目的で保健当局が学校に女児の個人情報を要求(NZ)(2009/4/3)
マラリアやエイズ撲滅キャンペーンの影で子どもの死因第1位の肺炎が無視されてきた不思議(2009/5/10)
抗ウツ薬の自殺リスクを警告したら、処方だけじゃなくて診断そのものが激減?(2009/6/4)
FDA委員会を前に精神障害当事者らから声明(2009/6/9)
製薬会社がゴーストライターに書かせた論文でエビデンス作り(2009/8/8)
巨大ファーマがかつてのゼネコンなのだとしたら・・・・・・(2009/9/29)
英米の医療スタッフから豚インフル・ワクチン接種に抵抗が出ている(2009/10/13)
中流の子なら行動療法、メディケアの子は抗精神病薬・・・・・・?(2009/12/13)
最近のものでは例えば、↓
「製薬会社に踊らされて子どもの問題行動に薬飲ませ過ぎ」と英国の教育心理学者(2011/1/18)
ジェネリックを売らせないビッグ・ファーマの「あの手この手」が医療費に上乗せられていく(2011/11/15)
あと、この問題を一貫して調査し報道しているProPublicaのシリーズの一つがこちら。↓
ProPublicaが暴く「ビッグ・ファーマのプロモ医師軍団の実態」(2010/11/2)
GSKが有罪を認め、30億ドルの賠償金で和解したことを
昨日の補遺で拾いましたが、
ここ数年のビッグ・ファーマで問題となった
違法マーケティングとデータ隠しの事例と、政府に支払った罰金額とを
ProPublicaが一覧にしています。
それによると、
・イーライ・リリー (2009年1月:14億2000万ドル)
適用外であるにもかかわらず、向精神薬Zyprexaを高齢者の認知症治療薬としてプロモ。
また販売員に法をないがしろにするよう研修を行った。
・ファイザー (2009年9月: 23億ドル)
鎮痛剤 Bextra をFDAが危険と判断した高用量でプロモ、
05年に安全性への懸念から市場から引き上げられた。
その他、向精神薬Geodon, 抗生剤 Zyvox、抗てんかん薬 Lyricaでも
同社は違法な反則行為が疑われた。
・アストラ・ゼネカ (2010年4月:5億2000万ドル)
向精神薬 Seroquelの違法なプロモーション。
当初、統合失調症、次いで双極性障害で認可されたにもかかわらず、
攻撃性、不眠、不安やうつなど、認可外へのプロモを行った。
・メルク (2011年11月: 9億5000万ドル)
鎮痛剤 Vioxx をリューマチで認可される前から治療薬として違法にプロモ。
心筋梗塞リスクが判明し、04年に市場から引き上げられた。
売り上げのために心臓病リスクについて説明を偽った疑い。
・アボット (2012年5月: 15億ドル)
向精神薬 Depakote の違法なプロモ。
特別に販売チームを作ってナーシング・ホームをターゲットに
高齢の認知症患者の問題行動抑制目的でマーケティングを行った。
(その目的では認可されていないし、効果のエビデンスなどないにもかかわらず)
また統合失調症の治療薬としてもプロモ。
(こちらも効果のエビデンスがないにもかかわらず)
・グラクソ・スミス・クライン (2012年7月: 30億ドル)
米国の医療不正事件で史上最大規模。
安全データ報告ミスと違法なプロモでのライアビリティ民事および刑事訴訟。
18歳未満には認可されていないにもかかわらずPaxilを18歳未満のうつ病対象と偽った。
また糖尿病治療薬Avandiaの安全性データをFDAに報告しなかった。
Big Phama’s Big Fines
ProPublica, June 3, 2012
アボット社のケースの
高齢者や認知症患者、施設入所者への抗精神病薬の過剰投与の問題では
これまでもいろいろ拾っています ↓
認知症患者への不適切な抗精神病薬投与、教育・意識改革が必要(2009/4/17)
10年間で精神科薬の処方が倍増(米)(2009/5/7)
英国のアルツ患者ケアは薬の過剰投与で「まるでビクトリア時代」(2009/6/5)
ナーシング・ホーム入所者に症状もICもなく精神病薬投与(2009/10/31)
不適切な抗精神病薬の投与、15万人の認知症患者に(英)(2009/11/15)
1人でTX州の総量をはるかに越える統合失調治療薬を処方する精神科医が野放し・・・・・・の不思議(2009/11/30)
08年、09年あたりから問題視され明るみに出されてきた以下の諸々が、
上記のような裁判や罰金に繋がってきたように思われます。
【いわゆる“Biedermanスキャンダル”関連エントリー】
著名小児精神科医にスキャンダル(2008/6/8)
著名精神科医ら製薬会社からのコンサル料を過少報告(2008/10/6)
Biederman医師にさらなる製薬会社との癒着スキャンダル(2008/11/25)
Biederman医師、製薬業界資金の研究から身を引くことに(2009/1/1)
【その他、08年のGrassley議員の調査関連】
抗ウツ剤めぐる研究者と製薬会社の癒着スキャンダル報告書(米国)(2008/11/17)
抗ウツ剤めぐる研究者と製薬会社の癒着スキャンダル報告書 Part2(2008/11/23)
今度はラジオの人気ドクターにスキャンダル(2008/11/23)
【その他、09年の製薬会社のマーケティングやスキャンダル関連エントリー】
FDAの科学者ら「認可審査あまりにも杜撰」と内部告発(2009/1/15)
ファイザー製薬ナイジェリアの子どもに違法な治験、11人が死亡(2009/2/1)
インターネットの医薬品情報、その陰にいるのは?(2009/2/14)
Harvardの医学生が医療倫理改革を起こそうとしている(2009/3/4)
FDAと製薬会社の訴訟つぶしに待った(2009/3/5)
ICなしの外傷患者臨床実験、死亡者増で中止に(2009/3/30)
HPVワクチン普及目的で保健当局が学校に女児の個人情報を要求(NZ)(2009/4/3)
マラリアやエイズ撲滅キャンペーンの影で子どもの死因第1位の肺炎が無視されてきた不思議(2009/5/10)
抗ウツ薬の自殺リスクを警告したら、処方だけじゃなくて診断そのものが激減?(2009/6/4)
FDA委員会を前に精神障害当事者らから声明(2009/6/9)
製薬会社がゴーストライターに書かせた論文でエビデンス作り(2009/8/8)
巨大ファーマがかつてのゼネコンなのだとしたら・・・・・・(2009/9/29)
英米の医療スタッフから豚インフル・ワクチン接種に抵抗が出ている(2009/10/13)
中流の子なら行動療法、メディケアの子は抗精神病薬・・・・・・?(2009/12/13)
最近のものでは例えば、↓
「製薬会社に踊らされて子どもの問題行動に薬飲ませ過ぎ」と英国の教育心理学者(2011/1/18)
ジェネリックを売らせないビッグ・ファーマの「あの手この手」が医療費に上乗せられていく(2011/11/15)
あと、この問題を一貫して調査し報道しているProPublicaのシリーズの一つがこちら。↓
ProPublicaが暴く「ビッグ・ファーマのプロモ医師軍団の実態」(2010/11/2)
2012.07.05 / Top↑
米国ヒューストンで、妻以外の女性と同棲中らしい男性が、妻の自殺幇助で起訴されている。:ヘンな事件。妻の自殺企図を知りつつ家を出た夫が翌日帰ってみたら妻が床で倒れて死んでいた、遺書はあった、夫婦がパーティ・グッズの店でヘリウムのタンクを購入したことが分かっていて、実は夫は妻がポリ袋をかぶってこのタンクと接続するのを手伝ったんじゃないか、という容疑。この記事では、妻がターミナルな病気だったら起訴されなかっただろうが、金銭問題が妻の自殺の動機と考えられるために起訴されたんだろう、という推測がされている。つまりターミナルな人の自殺幇助なら不起訴でいいという考えが米国でも広がっている、ということでは? というか、私はいつも不思議なんだけど、こういう事件で殺人と自殺幇助の区別って、どうやったら可能なの?
http://abclocal.go.com/ktrk/story?section=news/local&id=8722092
先日の日本初の児童の脳死・臓器移植に関する朝日の天声人語がツイッターで話題になったらしい。:実際、ひどすぎると思う。これを批判したある方のツイッターに「現在の法では脳死は死である以上、何が酷いのか」という反論があったけど、その同じ人が「脳死からの回復事例があるのですか? 知りませんでした」と書いているのを読んで、うげぇ……と思った。そういう人には、誰か、このエントリーを教えてあげていただけませんか。⇒英国で、またも“脳死”からの回復事例(2012/4/30)
http://www.asahi.com/news/intro/TKY201206190737.html
日本。子宮頸がんワクチン接種後に失神、567件報告(読売新聞):記事へのコメントがたいへん興味深い。さらに興味深い事実として、当ブログが拾っている情報では、2011年夏の段階で既に子宮頸がんワクチンでの失神の原因は「ドキドキするから」だと結論付けられていた不思議⇒子宮頸がんワクチンでの失神は「ドキドキするから?」(2011/8/5)
http://ceron.jp/url/headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120627-00001109-yom-sci
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120627-00001109-yom-sci
【関連エントリー】
「健康ギャップ」なくても「ワクチン・ギャップ」埋めないと「世界に恥じる」……と説くワクチン論文(2010/3/5)
日本の「ワクチン産業ビジョンの要点」の怪(2011/3/8)
日本でもガーダシル導入へ、厚労省当該部会の議論の怪 1(2011/8/5)
日本でもガーダシル導入へ、厚労省当該部会の議論の怪 2(2011/8/5)
やっぱり不思議な「ワクチン債」、ますます怪しい「途上国へワクチンを」(2011/9/4)
日本初、HPVワクチン接種後に14歳の中学生が死亡(2011/9/21)
ちなみに昨日の朝日新聞に「ジャパンワクチン株式会社」の全面広告があったので、検索してみたところ、出てきたのが以下の記事。GSKと第一三共が戦略提携した合弁会社だそうな。:これって、例えばこういうのへの対抗策だとか? ⇒ゲイツ財団からヤマダ氏を迎えた武田製薬は「グローバル・ワクチン市場」参入を狙う(2012/6/1)
http://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/42203/Default.aspx
【「ワクチンの10年」関連エントリー】
新興国でのワクチン開発・製造に、巨大製薬会社がマーケット・チャンスと乗り出している(2009/11/8)
リスクの“リ”の字もなく“黄金時代”に沸くワクチン開発記事(2009/11/19)
「これからはワクチンが儲かりまっせぇ」の陰には、やっぱりゲイツ財団が……(2009/11/20)
「次世代ワクチン・カンファ」の露骨(2010/5/28)
「必要を作り出すプロセスがショーバイのキモ」時代と「次世代ワクチン・カンファ」(2010/5/29)
そのGSKの元会社Glaxoが、糖尿病治療薬の無認可使用と安全性を巡るデータ隠ぺいを巡る事件で、有罪を認め30億㌦で和解。:これ、2011年11月6日の補遺(↓)で拾った、以下のニュースの続報では?
http://www.guardian.co.uk/business/2012/jul/02/glaxosmithkline-drug-fraud?CMP=EMCNEWEML1355
グラクソが糖尿病治療薬Avandiaなど10種の薬を巡る一連の違法マーケッティング、メ
ディケイド詐取などライアビリティ訴訟で、米国政府と30億ドルで和解。:そう、そう。こういうのもまた、忘れてはならない医療費高騰の犯人の1。
http://www.washingtonpost.com/business/economy/3billion-settlement-expected-in-glaxosmithkline-drug-marketing-probe/2011/11/03/gIQAYf7sjM_story.html?wpisrc=nl_cuzheads
心臓病と脳卒中リスクがありながら、グラクソから利益供与を受けた御用学者が論文を書いていたAvandiaスキャンダルについては去年から以下の補遺で拾っている ↓
http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/60035255.html
http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/60985870.html
http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/61698101.html
http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/61890963.html
NYT. MS州の中絶論争。生殖の自由を否定しようとする州に対して、連邦裁判所の判事が待ったをかけた。Mississippi’s Abortion Ban: The state’s latest attempt at denying women reproductive freedom was temporarily blocked by a federal judge.
ケアホームなどの居住型施設に保護されている子どもたちが性的虐待のターゲットにされている問題で、英国政府がやっと対応に乗り出すらしい。:英国ではその他にも、空港近辺の施設から子どもたちが姿を消したり、子どもたちを保護する立場の大人が人身売買に関わっているとしか思えない事件が相次いでいる。⇒http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/64211556.html
http://www.guardian.co.uk/society/2012/jul/03/children-in-care-protection?CMP=EMCNEWEML1355
それでも英国は2015年までに最前線の警察官を5800人削減。:24日に今後5年間で警察業務の多くの部分が民営化されていくだろうという記事もあった。それって、国家にはもう国民の安全を守るつもりはないから、それぞれに自分で我が身は守りなさいよ、ってこと? 今でも途上国では事実上の無法地帯となっているところが広がっている気がするけど、それがいわゆる先進西側諸国でも始まりつつあるってことなんでしょうか?
http://www.guardian.co.uk/uk/2012/jul/02/police-forces-cut-5800-officers?CMP=EMCNEWEML1355
裁判所がツイッターに、オキュパイ運動の活動家の3カ月分のツイートの提出を命じる。:全然読んでいないけど、タイトルとリードと最初の数行から、すっごくイヤ~なニュース。警察官を削減し、業務を民営化して、警察は国民の安全を守るのではなく国民を支配する政府軍と化すのか???
http://www.guardian.co.uk/world/2012/jul/02/twitter-release-occupy-prostest-tweets?CMP=EMCNEWEML1355
「この道を歩いてる」ブログのエントリー「大飯原発の再稼働について、現場で起きていた本当のこと」:胸が熱くなりました。
http://blog.goo.ne.jp/suzuki_juju/e/50e69beb6749d32bb760f2f21af30ba0
日本。児童虐待。10歳少女に告訴能力…1審判決破棄・差し戻し:よかった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120703-00000859-yom-soci
http://abclocal.go.com/ktrk/story?section=news/local&id=8722092
先日の日本初の児童の脳死・臓器移植に関する朝日の天声人語がツイッターで話題になったらしい。:実際、ひどすぎると思う。これを批判したある方のツイッターに「現在の法では脳死は死である以上、何が酷いのか」という反論があったけど、その同じ人が「脳死からの回復事例があるのですか? 知りませんでした」と書いているのを読んで、うげぇ……と思った。そういう人には、誰か、このエントリーを教えてあげていただけませんか。⇒英国で、またも“脳死”からの回復事例(2012/4/30)
http://www.asahi.com/news/intro/TKY201206190737.html
日本。子宮頸がんワクチン接種後に失神、567件報告(読売新聞):記事へのコメントがたいへん興味深い。さらに興味深い事実として、当ブログが拾っている情報では、2011年夏の段階で既に子宮頸がんワクチンでの失神の原因は「ドキドキするから」だと結論付けられていた不思議⇒子宮頸がんワクチンでの失神は「ドキドキするから?」(2011/8/5)
http://ceron.jp/url/headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120627-00001109-yom-sci
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120627-00001109-yom-sci
【関連エントリー】
「健康ギャップ」なくても「ワクチン・ギャップ」埋めないと「世界に恥じる」……と説くワクチン論文(2010/3/5)
日本の「ワクチン産業ビジョンの要点」の怪(2011/3/8)
日本でもガーダシル導入へ、厚労省当該部会の議論の怪 1(2011/8/5)
日本でもガーダシル導入へ、厚労省当該部会の議論の怪 2(2011/8/5)
やっぱり不思議な「ワクチン債」、ますます怪しい「途上国へワクチンを」(2011/9/4)
日本初、HPVワクチン接種後に14歳の中学生が死亡(2011/9/21)
ちなみに昨日の朝日新聞に「ジャパンワクチン株式会社」の全面広告があったので、検索してみたところ、出てきたのが以下の記事。GSKと第一三共が戦略提携した合弁会社だそうな。:これって、例えばこういうのへの対抗策だとか? ⇒ゲイツ財団からヤマダ氏を迎えた武田製薬は「グローバル・ワクチン市場」参入を狙う(2012/6/1)
http://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/42203/Default.aspx
【「ワクチンの10年」関連エントリー】
新興国でのワクチン開発・製造に、巨大製薬会社がマーケット・チャンスと乗り出している(2009/11/8)
リスクの“リ”の字もなく“黄金時代”に沸くワクチン開発記事(2009/11/19)
「これからはワクチンが儲かりまっせぇ」の陰には、やっぱりゲイツ財団が……(2009/11/20)
「次世代ワクチン・カンファ」の露骨(2010/5/28)
「必要を作り出すプロセスがショーバイのキモ」時代と「次世代ワクチン・カンファ」(2010/5/29)
そのGSKの元会社Glaxoが、糖尿病治療薬の無認可使用と安全性を巡るデータ隠ぺいを巡る事件で、有罪を認め30億㌦で和解。:これ、2011年11月6日の補遺(↓)で拾った、以下のニュースの続報では?
http://www.guardian.co.uk/business/2012/jul/02/glaxosmithkline-drug-fraud?CMP=EMCNEWEML1355
グラクソが糖尿病治療薬Avandiaなど10種の薬を巡る一連の違法マーケッティング、メ
ディケイド詐取などライアビリティ訴訟で、米国政府と30億ドルで和解。:そう、そう。こういうのもまた、忘れてはならない医療費高騰の犯人の1。
http://www.washingtonpost.com/business/economy/3billion-settlement-expected-in-glaxosmithkline-drug-marketing-probe/2011/11/03/gIQAYf7sjM_story.html?wpisrc=nl_cuzheads
心臓病と脳卒中リスクがありながら、グラクソから利益供与を受けた御用学者が論文を書いていたAvandiaスキャンダルについては去年から以下の補遺で拾っている ↓
http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/60035255.html
http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/60985870.html
http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/61698101.html
http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/61890963.html
NYT. MS州の中絶論争。生殖の自由を否定しようとする州に対して、連邦裁判所の判事が待ったをかけた。Mississippi’s Abortion Ban: The state’s latest attempt at denying women reproductive freedom was temporarily blocked by a federal judge.
ケアホームなどの居住型施設に保護されている子どもたちが性的虐待のターゲットにされている問題で、英国政府がやっと対応に乗り出すらしい。:英国ではその他にも、空港近辺の施設から子どもたちが姿を消したり、子どもたちを保護する立場の大人が人身売買に関わっているとしか思えない事件が相次いでいる。⇒http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/64211556.html
http://www.guardian.co.uk/society/2012/jul/03/children-in-care-protection?CMP=EMCNEWEML1355
それでも英国は2015年までに最前線の警察官を5800人削減。:24日に今後5年間で警察業務の多くの部分が民営化されていくだろうという記事もあった。それって、国家にはもう国民の安全を守るつもりはないから、それぞれに自分で我が身は守りなさいよ、ってこと? 今でも途上国では事実上の無法地帯となっているところが広がっている気がするけど、それがいわゆる先進西側諸国でも始まりつつあるってことなんでしょうか?
http://www.guardian.co.uk/uk/2012/jul/02/police-forces-cut-5800-officers?CMP=EMCNEWEML1355
裁判所がツイッターに、オキュパイ運動の活動家の3カ月分のツイートの提出を命じる。:全然読んでいないけど、タイトルとリードと最初の数行から、すっごくイヤ~なニュース。警察官を削減し、業務を民営化して、警察は国民の安全を守るのではなく国民を支配する政府軍と化すのか???
http://www.guardian.co.uk/world/2012/jul/02/twitter-release-occupy-prostest-tweets?CMP=EMCNEWEML1355
「この道を歩いてる」ブログのエントリー「大飯原発の再稼働について、現場で起きていた本当のこと」:胸が熱くなりました。
http://blog.goo.ne.jp/suzuki_juju/e/50e69beb6749d32bb760f2f21af30ba0
日本。児童虐待。10歳少女に告訴能力…1審判決破棄・差し戻し:よかった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120703-00000859-yom-soci
2012.07.05 / Top↑
前のエントリー「英国の社会的包摂施策」を書きましたの添付資料です。
社会的包摂:主要メッセージ
1. 排除への取り組みは、サービス利用者をあらゆるレベルで動員することなしには成功しない。排除されている人々と協働する共生産的アプローチが、サービス開発・実施のすべてのレベルで不可欠である。
2. 社会的包摂とは単なる再就労の問題にとどまらず、もっと幅広い社会参加の問題である。多くの市民が当たり前と考える社会的、経済的、教育的、また娯楽・文化的機会と医療サービスにアクセスする権利が、全ての人にある。
3. 社会的包摂は単なるアクセスの問題にとどまらない。社会的包摂は主流サービスへのアクセス改善の問題にとどまらず、被雇用者として、学生として、ボランティアとして、教師として、介護者として、親として、アドバイザーとして、住民として、すなわち能動的市民としてのコミュニティへの参加の問題である。
4. 従来の縄張りを超えて働きかける必要がある。包摂に向けた障壁軽減のためには、あらゆるレベルで縦にも横にも官民の機関間の取り組みを統合し、個々人の経験に直接的に繋がりながら施策や実際の取り組みに働きかけていく必要がある。
5. 社会的包摂はパートナーシップによる取り組みが支えである。全体とはバラバラの部分の集合のことではない。地域参加や能動的市民性を支援し社会的資本を構築するためには、あらゆるセクターの機関がそれぞれの間をつなぐ橋を築くことが必要となるが、それはパートナーシップによる取り組みで実現できる。
6. 排除された多くのグループにとって、社会的包摂は中心的な問題である。精神障害のある人、高齢者、認知症の人、障害者にとって、包摂とは、予防、健康増進、持続的な支援、許容度が高く暮らしやすい地域づくりの問題である。
7. 公セクターの義務は積極的義務である。差別解消への取り組みとして平等と機会を積極的に増進することは、心身の障害をめぐる公セクターの義務である。排除を起こす障壁の撤廃には、平等促進のための法的手段がカギとなる。
8. 一人ひとりのアイデンティティが回復と包摂に繋がる。人は単なるカテゴリーや診断名ではなく、また単に満たすべきニーズを持つ存在でもなく、貴重な貢献ができる存在である。自分が所属する多くのコミュニティで得られる機会にアクセスでき、能動的市民として貢献し評価されるよう、支援するサービスが必要である。
9. 包摂を促進するためには差別化されたサービス提供を主流のサービスに統合する道筋が必要である。コミュニティで差別された一部のみを対象とするグループや活動は、誰でもアクセス可能な主流サービスへと統合していく支援の一環と位置づけられない限り、差別を強化する恐れがある。
10. メンタルヘルスと満足できる生活のためには健康的な職場が必要である。休職や失業の原因として多いのは、その他の労働関連病よりもストレス、うつ病と不安症。許容度の高い環境を提供し、肯定的で本人の力を引き出す態度で接することにより、職場と学習環境はメンタルヘルス向上を支援する必要がある。
「介護保険情報」6月号掲載
社会的包摂:主要メッセージ
1. 排除への取り組みは、サービス利用者をあらゆるレベルで動員することなしには成功しない。排除されている人々と協働する共生産的アプローチが、サービス開発・実施のすべてのレベルで不可欠である。
2. 社会的包摂とは単なる再就労の問題にとどまらず、もっと幅広い社会参加の問題である。多くの市民が当たり前と考える社会的、経済的、教育的、また娯楽・文化的機会と医療サービスにアクセスする権利が、全ての人にある。
3. 社会的包摂は単なるアクセスの問題にとどまらない。社会的包摂は主流サービスへのアクセス改善の問題にとどまらず、被雇用者として、学生として、ボランティアとして、教師として、介護者として、親として、アドバイザーとして、住民として、すなわち能動的市民としてのコミュニティへの参加の問題である。
4. 従来の縄張りを超えて働きかける必要がある。包摂に向けた障壁軽減のためには、あらゆるレベルで縦にも横にも官民の機関間の取り組みを統合し、個々人の経験に直接的に繋がりながら施策や実際の取り組みに働きかけていく必要がある。
5. 社会的包摂はパートナーシップによる取り組みが支えである。全体とはバラバラの部分の集合のことではない。地域参加や能動的市民性を支援し社会的資本を構築するためには、あらゆるセクターの機関がそれぞれの間をつなぐ橋を築くことが必要となるが、それはパートナーシップによる取り組みで実現できる。
6. 排除された多くのグループにとって、社会的包摂は中心的な問題である。精神障害のある人、高齢者、認知症の人、障害者にとって、包摂とは、予防、健康増進、持続的な支援、許容度が高く暮らしやすい地域づくりの問題である。
7. 公セクターの義務は積極的義務である。差別解消への取り組みとして平等と機会を積極的に増進することは、心身の障害をめぐる公セクターの義務である。排除を起こす障壁の撤廃には、平等促進のための法的手段がカギとなる。
8. 一人ひとりのアイデンティティが回復と包摂に繋がる。人は単なるカテゴリーや診断名ではなく、また単に満たすべきニーズを持つ存在でもなく、貴重な貢献ができる存在である。自分が所属する多くのコミュニティで得られる機会にアクセスでき、能動的市民として貢献し評価されるよう、支援するサービスが必要である。
9. 包摂を促進するためには差別化されたサービス提供を主流のサービスに統合する道筋が必要である。コミュニティで差別された一部のみを対象とするグループや活動は、誰でもアクセス可能な主流サービスへと統合していく支援の一環と位置づけられない限り、差別を強化する恐れがある。
10. メンタルヘルスと満足できる生活のためには健康的な職場が必要である。休職や失業の原因として多いのは、その他の労働関連病よりもストレス、うつ病と不安症。許容度の高い環境を提供し、肯定的で本人の力を引き出す態度で接することにより、職場と学習環境はメンタルヘルス向上を支援する必要がある。
「介護保険情報」6月号掲載
2012.07.05 / Top↑
近年、日本でも「社会的包摂」という言葉を耳にすることが増えてきた。ほんの概要に過ぎないが、英国の社会的包摂施策について調べてみた。
英国では2004年から09年まで「全国社会的包摂プログラム(NSIP)」が実施された。ブレア首相が1997年に内閣府に設けた「社会的排除(Social Exclusion)局」が2004年6月に、メンタル・ヘルスの問題がある人の雇用をはじめ社会参加を阻んでいる問題を軽減・削除することによって生活改善を図る行動計画“Mental Health and Social Exclusion”を発表したのがスタートだった。政府内の各省横断型の計画で、さらにボランティア、サービス利用者、精神科医療職など、様々なセクターと連携を図りつつ社会的包摂の実現を目指そうとする行動計画である。行動の対象カテゴリーとして挙げられたのは「スティグマと差別」「社会的排除への取り組みにおける医療と社会ケアの役割」「雇用」「地域参加」「基本的権利」「実現に向けて」の6つ。
それを受けて同年10月に刊行された具体的な行動指針“Action on Mental Health”では、さらに「雇用」「収入と福祉手当」「教育」「住居」「社会的ネットワーク」「地域参加」「ダイレクト・ペイメント」の7つのプロジェクト・エリアが示された。また06年には首相戦略局からも行動計画“Reaching Out: An Action Plan on Social Inclusion”が発表されて、NSIPを後押しした。
NSIPの4年間は09年3月に刊行された報告書“Vision and Progress: Social Inclusion and Mental Health”によって、「地域の動員」「雇用」「教育と技能」「住居」「芸術と文化」「リーダーシップと要員」「社会的包摂の取り組み:能力の高い要員と我々の仕事の譲渡可能性」の7つの中心領域ごとに総括されている。それぞれの領域で多様な関係者に働きかけを行い、それらを横断的に結び付けてリーダーを養成し、地域の文化に社会包摂的な変容を起こそうと取り組みが展開されてきた。もちろん、4年間で達成できるようなことではない。NSIPプログラム・ディレクターであるディヴィッド・モリス氏は前書きで次のように書いている。
「このプログラムを進めるに当たり重要なのは削除主義に抗うことであった。変化の過程で、個々人の複雑さやコミュニティの相互依存的性格を単独の要因や目的に矮小化してしまえば、ことは単純になるが、そこには人の生活の複雑さを過小評価するリスクが伴う。我々の出発点は、このことを認識し、そこから目的を広く共有するコンセンサスを築くことであった」
「それが我々の出発点であったとしても、終着点は存在しないことを認めなければならない。考え方や複雑な組織の縄張りを超えてサービスを変容させることを通じて、現在も文化的変容を果たすべく取り組みが続いている。全人的アプローチは全システム対応を必要とする。それらはいずれも単純なものでも短期に達成できるものでもない」
モリス氏は09年3月末でNSIPが終了した後も、セントラル・ランカシャー大学の地域、権利と包摂国際学部で包摂研究所(Inclusion Institute)を率いて、学問領域と現場とのパートナーシップによる社会的包摂のエビデンス基盤の構築、NSIPで作られた地域資源の活用と包摂施策の実施の支援、組織やコミュニティの変革のための人材育成など、取り組みを続けている。
09年の報告書でも包摂研究所のHPでも興味深いのは、co-production(共生産・共に作ること)が強調されていることだ。元は米国の市民権弁護士エドガー・カーンによって広められた概念だという。その人なりの経験や能力や技能を持つクライエントを「資産」と捉え、仕事を広く定義しなおし、相互作用としての関係性や人との繋がりを重視しつつ、クライエントと専門家とがサービス開発・実施プロセスにおいてパートナーとして協働すること。これは、メンタル・ヘルス・サービスの利用者の多くがまさに専門家の“ボックス”こそが問題なのだと語ることから、NSIPは“そのボックスの外側で”考え行動することを目指した、とモリス氏が報告書の前書きで書いたことと重なるだろう。
ちなみに社会的排除について、包摂研究所のHPでは以下のように定義されている。「社会的排除は、人びとあるいは地域が相互に関連し合った問題、たとえば失業、技能の不足、低収入、粗末な住居、高い犯罪率、不健康、家庭崩壊などを複合的に抱えた時に起こる。その特徴は、相互に関連し合った問題が互いに増幅し合うことにある。それらが複合すると問題が急速に複雑化する悪循環となる」。この定義に基づいて、同研究所はNSIPが掲げたのと同じ10のメッセージを再掲している。以下に全文を仮訳してみた。
「介護保険情報」6月号掲載
【関連エントリー】
「弱者の居場所がない社会 - 貧困・格差と社会的包摂(2012/1/31)
英国では2004年から09年まで「全国社会的包摂プログラム(NSIP)」が実施された。ブレア首相が1997年に内閣府に設けた「社会的排除(Social Exclusion)局」が2004年6月に、メンタル・ヘルスの問題がある人の雇用をはじめ社会参加を阻んでいる問題を軽減・削除することによって生活改善を図る行動計画“Mental Health and Social Exclusion”を発表したのがスタートだった。政府内の各省横断型の計画で、さらにボランティア、サービス利用者、精神科医療職など、様々なセクターと連携を図りつつ社会的包摂の実現を目指そうとする行動計画である。行動の対象カテゴリーとして挙げられたのは「スティグマと差別」「社会的排除への取り組みにおける医療と社会ケアの役割」「雇用」「地域参加」「基本的権利」「実現に向けて」の6つ。
それを受けて同年10月に刊行された具体的な行動指針“Action on Mental Health”では、さらに「雇用」「収入と福祉手当」「教育」「住居」「社会的ネットワーク」「地域参加」「ダイレクト・ペイメント」の7つのプロジェクト・エリアが示された。また06年には首相戦略局からも行動計画“Reaching Out: An Action Plan on Social Inclusion”が発表されて、NSIPを後押しした。
NSIPの4年間は09年3月に刊行された報告書“Vision and Progress: Social Inclusion and Mental Health”によって、「地域の動員」「雇用」「教育と技能」「住居」「芸術と文化」「リーダーシップと要員」「社会的包摂の取り組み:能力の高い要員と我々の仕事の譲渡可能性」の7つの中心領域ごとに総括されている。それぞれの領域で多様な関係者に働きかけを行い、それらを横断的に結び付けてリーダーを養成し、地域の文化に社会包摂的な変容を起こそうと取り組みが展開されてきた。もちろん、4年間で達成できるようなことではない。NSIPプログラム・ディレクターであるディヴィッド・モリス氏は前書きで次のように書いている。
「このプログラムを進めるに当たり重要なのは削除主義に抗うことであった。変化の過程で、個々人の複雑さやコミュニティの相互依存的性格を単独の要因や目的に矮小化してしまえば、ことは単純になるが、そこには人の生活の複雑さを過小評価するリスクが伴う。我々の出発点は、このことを認識し、そこから目的を広く共有するコンセンサスを築くことであった」
「それが我々の出発点であったとしても、終着点は存在しないことを認めなければならない。考え方や複雑な組織の縄張りを超えてサービスを変容させることを通じて、現在も文化的変容を果たすべく取り組みが続いている。全人的アプローチは全システム対応を必要とする。それらはいずれも単純なものでも短期に達成できるものでもない」
モリス氏は09年3月末でNSIPが終了した後も、セントラル・ランカシャー大学の地域、権利と包摂国際学部で包摂研究所(Inclusion Institute)を率いて、学問領域と現場とのパートナーシップによる社会的包摂のエビデンス基盤の構築、NSIPで作られた地域資源の活用と包摂施策の実施の支援、組織やコミュニティの変革のための人材育成など、取り組みを続けている。
09年の報告書でも包摂研究所のHPでも興味深いのは、co-production(共生産・共に作ること)が強調されていることだ。元は米国の市民権弁護士エドガー・カーンによって広められた概念だという。その人なりの経験や能力や技能を持つクライエントを「資産」と捉え、仕事を広く定義しなおし、相互作用としての関係性や人との繋がりを重視しつつ、クライエントと専門家とがサービス開発・実施プロセスにおいてパートナーとして協働すること。これは、メンタル・ヘルス・サービスの利用者の多くがまさに専門家の“ボックス”こそが問題なのだと語ることから、NSIPは“そのボックスの外側で”考え行動することを目指した、とモリス氏が報告書の前書きで書いたことと重なるだろう。
ちなみに社会的排除について、包摂研究所のHPでは以下のように定義されている。「社会的排除は、人びとあるいは地域が相互に関連し合った問題、たとえば失業、技能の不足、低収入、粗末な住居、高い犯罪率、不健康、家庭崩壊などを複合的に抱えた時に起こる。その特徴は、相互に関連し合った問題が互いに増幅し合うことにある。それらが複合すると問題が急速に複雑化する悪循環となる」。この定義に基づいて、同研究所はNSIPが掲げたのと同じ10のメッセージを再掲している。以下に全文を仮訳してみた。
「介護保険情報」6月号掲載
【関連エントリー】
「弱者の居場所がない社会 - 貧困・格差と社会的包摂(2012/1/31)
2012.07.05 / Top↑
Psychology Todayというサイトに、Eva Kittay、Edrian Aschらの“アシュリー療法”批判を逆手にとって強引に正当化するRovert Newsome論文。「彼らの主張する論点にはいずれも賛成だが、だからといって、成長抑制が常に必ず子どもの最善の利益ではないということにもならない」「まさに彼らが主張する“子どもをそのままに愛し受け入れる”ためにこそ、また彼らが主張するようにパーソン論の理性重視ではなく、重症児が世の中を感じ取っているがままに尊重するためにこそ、成長抑制は子どもの利益になるのであり、禁じるべきではない」と、字面レベルの理屈をこねくり回す。Kittayに対してはA事件とは無関係な著書「愛の労働」まで引っ張り出して来ている。:法による全面禁止を訴えた5月のNDRNの報告書を意識して、書かれている。一般化を巡って、まさに今、壮絶なバトルが行われているのだ、と思う。
http://www.psychologytoday.com/blog/the-love-wisdom/201206/the-ashley-treatment-hoyer-lifts-and-hugs
【NDRN報告書関連エントリー】
障害者人権擁護ネットから報告書「“A療法”・強制不妊・生命維持停止は人権侵害(2012/6/20)
障害者の人権を侵害する医療への痛烈な批判: NDRNの報告書「まえがき」(2012/6/22)
【KittayのA療法批判については】
Eva Kittayの成長抑制論文(2010/11/7)
「成長抑制でパンドラの箱あいた」とEva Kittay氏(2010/11/23)
【AschのA療法批判については】
Adrienne Aschの、かなり醜い言い訳(2010/2/17)
【Kittay, Ashの反論掲載のシアトルこども病院成長抑制WGによるHCR論文は以下に】
http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/62625973.html
http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/62626031.html
http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/62636670.html(3は都合により当面非公開としています)
http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/62650044.html
---------
オーストラリアでも「ドクター・デス」ことDr. Philip Nitschkeが「モバイル・クリニック」の導入を狙って、安楽死法案が提出されるらしい。:要はオランダが3月から始めているのと同じ「宅配安楽死」制度ですね。
http://www.abc.net.au/news/2012-06-29/plans-for-mobile-27death-clinic27-trial/4100634?section=tas
サン・ディエゴで新たな“無益な治療”事件。髄膜炎から重症の脳損傷を負ったZody Cervantes さんの主治医らが「99%の確率でQOLはないに等しいものとなる。本人の苦しみを長引かせないために」として7月6日に人工呼吸器を取り外す、と宣言。:QOLはいつのまにか「高い・低い」で語られるのではなく、「ある・ない」で語られるようになったみたい。
http://medicalfutility.blogspot.jp/2012/06/new-case-zody-cervantes-v-rady.html?utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed:+MedicalFutilityBlog+%28Medical+Futility+Blog%29
デンマーク議会で安楽死容認に向けた議論。
http://www.bioedge.org/index.php/bioethics/bioethics_article/10130#comments
日本。シンポ:高齢者やALS患者が安心して日常生活を送るために。東京弁護士会主催。明日です。
http://www.toben.or.jp/know/iinkai/koureisyougai/news/20120528.html
ドイツの裁判所が包皮切除を違法行為と判断したことに、イスラム教徒とユダヤ教徒から反発。
http://www.bioedge.org/index.php/bioethics/bioethics_article/10134#comments
オバマ医療制度改革の最高裁による合憲判断に、非難ごうごう。
http://www.washingtonpost.com/business/economy/supreme-court-ruling-could-boost-the-cost-of-health-care-reform-ex-cbo-chief-says/2012/06/29/gJQAMXlbBW_story.html?wpisrc=nl_cuzheads
http://www.washingtonpost.com/business/economy/for-businesses-plenty-of-question-remain-about-the-health-care-law/2012/06/29/gJQAKzhVCW_story.html?wpisrc=nl_cuzheads
介護のために離職せざるを得なかったケアラーへの支援の訴え。
http://www.guardian.co.uk/money/2012/jun/29/carers-forced-give-up-work?newsfeed=true
日本語。韓国、日本の核武装に懸念 原子力基本法改正で
http://www.asahi.com/international/update/0622/TKY201206220172.html
日本。ラブホテルで交際相手の女子高生殴る蹴る 高3男子を逮捕:オトナの世界で露骨になっていく諸々への差別意識が子どもに影響しないはずがない、といつも思う。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120701-00000539-san-soci
日本語。なぜ、日本の研究者は人型ロボットを作るのか。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120629-00000302-nipponcom-pol
http://www.psychologytoday.com/blog/the-love-wisdom/201206/the-ashley-treatment-hoyer-lifts-and-hugs
【NDRN報告書関連エントリー】
障害者人権擁護ネットから報告書「“A療法”・強制不妊・生命維持停止は人権侵害(2012/6/20)
障害者の人権を侵害する医療への痛烈な批判: NDRNの報告書「まえがき」(2012/6/22)
【KittayのA療法批判については】
Eva Kittayの成長抑制論文(2010/11/7)
「成長抑制でパンドラの箱あいた」とEva Kittay氏(2010/11/23)
【AschのA療法批判については】
Adrienne Aschの、かなり醜い言い訳(2010/2/17)
【Kittay, Ashの反論掲載のシアトルこども病院成長抑制WGによるHCR論文は以下に】
http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/62625973.html
http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/62626031.html
http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/62636670.html(3は都合により当面非公開としています)
http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/62650044.html
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オーストラリアでも「ドクター・デス」ことDr. Philip Nitschkeが「モバイル・クリニック」の導入を狙って、安楽死法案が提出されるらしい。:要はオランダが3月から始めているのと同じ「宅配安楽死」制度ですね。
http://www.abc.net.au/news/2012-06-29/plans-for-mobile-27death-clinic27-trial/4100634?section=tas
サン・ディエゴで新たな“無益な治療”事件。髄膜炎から重症の脳損傷を負ったZody Cervantes さんの主治医らが「99%の確率でQOLはないに等しいものとなる。本人の苦しみを長引かせないために」として7月6日に人工呼吸器を取り外す、と宣言。:QOLはいつのまにか「高い・低い」で語られるのではなく、「ある・ない」で語られるようになったみたい。
http://medicalfutility.blogspot.jp/2012/06/new-case-zody-cervantes-v-rady.html?utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed:+MedicalFutilityBlog+%28Medical+Futility+Blog%29
デンマーク議会で安楽死容認に向けた議論。
http://www.bioedge.org/index.php/bioethics/bioethics_article/10130#comments
日本。シンポ:高齢者やALS患者が安心して日常生活を送るために。東京弁護士会主催。明日です。
http://www.toben.or.jp/know/iinkai/koureisyougai/news/20120528.html
ドイツの裁判所が包皮切除を違法行為と判断したことに、イスラム教徒とユダヤ教徒から反発。
http://www.bioedge.org/index.php/bioethics/bioethics_article/10134#comments
オバマ医療制度改革の最高裁による合憲判断に、非難ごうごう。
http://www.washingtonpost.com/business/economy/supreme-court-ruling-could-boost-the-cost-of-health-care-reform-ex-cbo-chief-says/2012/06/29/gJQAMXlbBW_story.html?wpisrc=nl_cuzheads
http://www.washingtonpost.com/business/economy/for-businesses-plenty-of-question-remain-about-the-health-care-law/2012/06/29/gJQAKzhVCW_story.html?wpisrc=nl_cuzheads
介護のために離職せざるを得なかったケアラーへの支援の訴え。
http://www.guardian.co.uk/money/2012/jun/29/carers-forced-give-up-work?newsfeed=true
日本語。韓国、日本の核武装に懸念 原子力基本法改正で
http://www.asahi.com/international/update/0622/TKY201206220172.html
日本。ラブホテルで交際相手の女子高生殴る蹴る 高3男子を逮捕:オトナの世界で露骨になっていく諸々への差別意識が子どもに影響しないはずがない、といつも思う。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120701-00000539-san-soci
日本語。なぜ、日本の研究者は人型ロボットを作るのか。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120629-00000302-nipponcom-pol
2012.07.05 / Top↑
自殺幇助合法化を求める“ロックト・イン症候群”の患者、
英国のNicklinsonさんについては
以下のエントリーやその他補遺で追いかけてきました。
“ロックト・イン症候群”の男性が「妻に殺してもらう権利」求め提訴(英)(2010/7/20)
自殺幇助希望の“ロックト・イン”患者Nicklinson訴訟で判決(2012/3/13)
そのニックリンソンさんが6月13日にツイッターを始め、
その後の2週間でほぼ200ツイートに。
そのニュースを拾った、以下のBioEdgeによると、
ニックリンソンさんはコンピューターに向かって瞬きする方法で
文字入力をしているとのこと。
(ご本人のツイートによると、2台のカメラが目の動きを拾ってPCで文字化されるらしい)
“Right to die” tweet debate(2012/6/30)
ニックリンソンさんのツイッターはこちら ↓
https://twitter.com/#!/TonyNicklinson
7月2日午後8時段階でフォロワ―は 40840人。
ざっと最近のツイートを見る限り、
死にたい気持ちのまま上訴裁判の行方を見守っているニックリンソンさんは
その気持を翻させようとする人たちのコメントに反論している様子だけれど、
たとえば昨日の以下のようなツイートを読むと、
この人にとってツイッターを通じて人と繋がることのできる可能性が
生きる希望にもなりえないだろうか……と、祈るような思いになる。
The t'nology is for whatever purpose suits the user. I offer nothing to people but it's up to them if they're inspired.
テクノロジーの目的は使う人によりそれぞれでしょう。私から皆さんに何かを差し上げようとするわけではありませんが、もしもインスパイアされる方があるなら、それもまたみなさんの自由です。
英国のNicklinsonさんについては
以下のエントリーやその他補遺で追いかけてきました。
“ロックト・イン症候群”の男性が「妻に殺してもらう権利」求め提訴(英)(2010/7/20)
自殺幇助希望の“ロックト・イン”患者Nicklinson訴訟で判決(2012/3/13)
そのニックリンソンさんが6月13日にツイッターを始め、
その後の2週間でほぼ200ツイートに。
そのニュースを拾った、以下のBioEdgeによると、
ニックリンソンさんはコンピューターに向かって瞬きする方法で
文字入力をしているとのこと。
(ご本人のツイートによると、2台のカメラが目の動きを拾ってPCで文字化されるらしい)
“Right to die” tweet debate(2012/6/30)
ニックリンソンさんのツイッターはこちら ↓
https://twitter.com/#!/TonyNicklinson
7月2日午後8時段階でフォロワ―は 40840人。
ざっと最近のツイートを見る限り、
死にたい気持ちのまま上訴裁判の行方を見守っているニックリンソンさんは
その気持を翻させようとする人たちのコメントに反論している様子だけれど、
たとえば昨日の以下のようなツイートを読むと、
この人にとってツイッターを通じて人と繋がることのできる可能性が
生きる希望にもなりえないだろうか……と、祈るような思いになる。
The t'nology is for whatever purpose suits the user. I offer nothing to people but it's up to them if they're inspired.
テクノロジーの目的は使う人によりそれぞれでしょう。私から皆さんに何かを差し上げようとするわけではありませんが、もしもインスパイアされる方があるなら、それもまたみなさんの自由です。
2012.07.05 / Top↑
日本。「原子力の憲法」こっそり変更。原子力利用の「安全確保」の目的のところに「安全保障に資する」が追加された。「閣議決定された政府の法案にはなかったが、修正協議で自民党が入れるように主張。民主党が受け入れた」:私はこのニュースを知るのと前後して、信頼できる人から、日本のドナーカードの様式が①「脳死後、移植のために臓器を提供する」から「脳死後及び心臓が停止した死後のいずれでも、移植の為に臓器を提供します」に、②「提供臓器に○をつける」から「提供しない臓器に×をつける」に、2点変更されていることを教えてもらった。それぞれ制度の根幹にかかわる、これほどの重大事が、表立った議論などないまま、こっそりと変更されている現状に、ぞっとする。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012062102000113.html
日本語。中国新聞に森岡正博先生の「幼い子供の臓器提供」批判。:子どもの体に関する親の決定権の範囲、という視点から、ということでアシュリー事件の論点に通じている。自己決定権や代理決定のデュー・プロセス、子どもの医療を巡る親の決定権の制約という生命倫理の手続き論からしても、子どもの臓器提供を親が決められるというのは妙な話だと、改めて。それが誰かの命を救うからというだけで正当化されるなら、実験利用だって可能なことになっていきそうな……?
http://www.bakubaku.org/20120626chugoku-np-.pdf
米国最高裁、オバマの医療制度改革の医療保険義務付けに合憲判断。5対4で。:イェイ!
http://www.guardian.co.uk/world/2012/jun/28/obama-supreme-court-health-ruling-victory?CMP=EMCNEWEML1355
英国医師会、自殺幇助に対するスタンスを反対から中立に転換する動議を否決。:イェイ!! 相変わらず、新聞によってタイトルの打ち方、書き方が目に見えて偏っているのはともかくとして。
http://www.independent.co.uk/life-style/health-and-families/health-news/bma-rejects-assisted-suicide-move-as-one-delegate-likens-it-to-murder-7893118.html
http://www.scotsman.com/news/health/assisted-suicide-ruled-a-breach-of-patient-trust-1-2379992
カナダの医学雑誌が「治療的殺人」に関する議論を呼びかけ。
http://www.canada.com/news/Canadian+doctors+wrestling+with+issues+around+medically+assisted+suicide/6856935/story.html
ビル・ゲイツが教育現場に導入すべきはタブレットじゃなくて、安価なPCを、と。:どっちにしてもITでイケイケの教育改革はMS社にとってはオイシイ。
http://www.macworld.co.uk/ipad-iphone/news/?newsid=3366808&pagtype=allchandate
英国の介護者週間で、目の見えない息子を自分が倒れるまで介護し続けると覚悟を決めている88歳の母親の献身に「今年の介護者」大賞。:英国の各地で展開される「今年の介護者大賞」には日本の母性賛美と同じものが見えて、正直、抵抗感が大きい。賛美するための週間ではなく、支援を訴えるための週間。
http://www.haringeyindependent.co.uk/news/9789849.Carer__88__awarded_for_caring_for_disabled_son_until_she__drops_/
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012062102000113.html
日本語。中国新聞に森岡正博先生の「幼い子供の臓器提供」批判。:子どもの体に関する親の決定権の範囲、という視点から、ということでアシュリー事件の論点に通じている。自己決定権や代理決定のデュー・プロセス、子どもの医療を巡る親の決定権の制約という生命倫理の手続き論からしても、子どもの臓器提供を親が決められるというのは妙な話だと、改めて。それが誰かの命を救うからというだけで正当化されるなら、実験利用だって可能なことになっていきそうな……?
http://www.bakubaku.org/20120626chugoku-np-.pdf
米国最高裁、オバマの医療制度改革の医療保険義務付けに合憲判断。5対4で。:イェイ!
http://www.guardian.co.uk/world/2012/jun/28/obama-supreme-court-health-ruling-victory?CMP=EMCNEWEML1355
英国医師会、自殺幇助に対するスタンスを反対から中立に転換する動議を否決。:イェイ!! 相変わらず、新聞によってタイトルの打ち方、書き方が目に見えて偏っているのはともかくとして。
http://www.independent.co.uk/life-style/health-and-families/health-news/bma-rejects-assisted-suicide-move-as-one-delegate-likens-it-to-murder-7893118.html
http://www.scotsman.com/news/health/assisted-suicide-ruled-a-breach-of-patient-trust-1-2379992
カナダの医学雑誌が「治療的殺人」に関する議論を呼びかけ。
http://www.canada.com/news/Canadian+doctors+wrestling+with+issues+around+medically+assisted+suicide/6856935/story.html
ビル・ゲイツが教育現場に導入すべきはタブレットじゃなくて、安価なPCを、と。:どっちにしてもITでイケイケの教育改革はMS社にとってはオイシイ。
http://www.macworld.co.uk/ipad-iphone/news/?newsid=3366808&pagtype=allchandate
英国の介護者週間で、目の見えない息子を自分が倒れるまで介護し続けると覚悟を決めている88歳の母親の献身に「今年の介護者」大賞。:英国の各地で展開される「今年の介護者大賞」には日本の母性賛美と同じものが見えて、正直、抵抗感が大きい。賛美するための週間ではなく、支援を訴えるための週間。
http://www.haringeyindependent.co.uk/news/9789849.Carer__88__awarded_for_caring_for_disabled_son_until_she__drops_/
2012.07.05 / Top↑
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