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最近、BBCに対しては、自殺幇助合法化問題で偏向報道を行っていると
議員らから批判が出ている(詳細は文末にリンク)ところですが、

そのBBC、本当に不可解なことをします。

昨日、以下のような記事が掲載されました。
タイトルは「BBCに遺書を送った夫婦が自殺」。



しかし冒頭のリード部分に「11月に自殺した」とあるように、
この事件は既に去年11月に自殺として報道されています。


つまり、昨日の記事は、
その事件で行われていた検視官らの捜査が終わって
幇助を受けた自殺ではなく本人たちによる自殺だったことが確認された、という
いわば、続報記事 なのです。

それなら、今回のタイトルは
「遺書を送った夫婦、検視官調査で自殺と確認」とするべきところで
今回、また新たに自殺した夫婦がいるかのような
紛らわしいタイトルは、おかしい。

しかも、記事の内容も、
自殺幇助は合法化すべきだという夫婦の遺書での主張や
夫婦の行動に賛成した子どもたちの発言に多くのスペースが割かれています。

冒頭の「11月に」を見過ごして不用意に読むと、
今回、また新たな事件が起こったかのように受け取られそうな書き方でもあり、

また続報にかこつけて、
これからやってくる老いを拒んで死ぬ権利を主張する夫婦の言い分に
改めてスポットライトを当てて、それを世論に投げかける書き方でもあります。

私も最初は、てっきり「また起こったか」と思いました。

ただ、前の事件の記憶もあったので検索してみたら
やはり11月に既に自殺として報じられた事件のことだったので、
唖然としたという訳です。

いったいBBCは、なにをやっているのか。

日ごろから、
科学とテクノで「こういうことができるようになる日が近い!」というニュースが
BBCには特に多いことも、私はずいぶん前から感じており、なんだかなぁ……。


2010.04.01 / Top↑
3月19日、画家(漫画家?)の John Hicklenton氏(42)が
Dignitasで幇助自殺。

10年間、多発性硬化症(MS)と闘病しており、
絵を描くことを闘病の力としようとする姿が2008年に
テレビのドキュメンタリーに取り上げられ、賞をとったことも。

Dignitasには、友人や家族が同行したとのこと。



同行した友人や家族について、
またDPPがガイドラインに沿って検討し、
「自殺幇助ではあるが、起訴することは公益にならない」と判断するのでしょう。

あのガイドラインが出たことによって
家族や友人に付き添ってもらってDignitasで死のうとする人が増えて
一定の障害像になったら死んでもいいし、それが美徳なのだという価値意識が
どこかで作られていくとしたら、

あのガイドラインそのものが公益に反しているのではないかと思うのですが……。

      ―――――――

もう1つ、私にはずっと気になっている疑問があって、
一部のメディアはDignitasのことを「クリニック」と書いているのですが、

Dignitasはこちらのエントリーの記事にあるように
スタッフ2人の存在が触れられてはいるものの、
事実上、創設者Ludwig Minelli一人がやっているようなもので、

その Minelli自身は弁護士。医師ではないのです。

上記リンクの記事では、
実際に幇助行為を行うのはかつて会員だったボランティア女性。
特に医療職だとは書いてありません。

また、ドイツ語なので内容の詳細は分かりませんが、
Dignitasの公式サイトにも、クリニックという表記はありません。

はたしてDignitasをクリニックと捉えるのは、本当に正しいのかどうか……。

ただ、医師がいない組織に、毒物がなぜ入手・保管できるのか、
それも、また、不可解なのですが……。
2010.04.01 / Top↑