2ntブログ
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- / Top↑
去年、Risperdalでの治療を受けた子どもは38万9000人で
そのうち24万人は12歳以下だった。
また多くのケースでADHDの治療として処方された。

しかし、Risperdalの処方はADHDには認可されておらず
それは体重増加、代謝異常、筋チックなどの副作用リスクが大きすぎるため。

もとはといえば、この専門家委員会、
Risperdal とZyprexaの小児科での安全性について
ルーティーン・チェックをするということで開催されたもの。
FDAは席上、
自分たちがルーティーンでモニターしているし
リスクについてもこれまでそれなりに警告もしてきたのだから、
委員会はFDAのやってきたことをそのまま認めてくれればいいと提案した。

ところが委員らは
資料の内容からすれば、ラベルの警告を改善すべきだろう、
それにRisperdal以外の薬 Zyprexa, Seroquel, Abilify やGeodonも気になるぞ、と。

資料の内容とは、例えば
去年、成人へのRisperdalの処方が5%減ったのに対して
17歳以下の子どもへの処方は1割も増加。
小児の処方の大半は精神科医によるもの。

93年から2008年3月までの間に
重大な副作用を起こした子どもが1207人いて、
そのうち31人が死亡。

1人は9歳のADHD児で、
Risperdal療法を始めて12日後に脳卒中を起こして死亡した。
Risperdalの認可外の処方によって死亡した子どもは少なくとも11人。



この記事、読んでいるとムチャクチャ嫌な気分になるのですが、

FDAとこの専門家委員会の関係というのはきっと
日本のお役所と専門家の審議会の関係なんですね。

それで、昨日ルーティーン・チェックとして予定されていた会議で
FDAが自分たちのやってきたモニタリングを認めてくれればいいといったのは
いわば日本のお役所の審議会で
役人が自分たちで作ってきたペーパーをそのまま了解しろと暗黙に求める慣行と
まったく同じことをFDAが委員会に求めたわけですね。

それって、これまで、それで通ってきたから、ということのはずですが、

記事にもまたBiederman医師の名前とスキャンダルの概要が繰り返されているように
最近やたらと精神科医と製薬会社の癒着が問題になっていて、
特に子どもへの安易な処方が槍玉に上がっているから
委員会としてもこの辺で何か言っておかないと立場上まずくなってきた、
それで、いや、ちょっと待て、と俄かに難癖をつけて
「実は何年も前から懸念していたのだ」みたいなことを言い出した。

FDAも今さら何を言うかと思うから、
「そうはいうけど、Risperdalの長期的安全性の研究なんて誰もやっていないじゃないか」と
言い返す。

さらにFDAは
「この問題の解決はFDAにはできない、
薬の副作用については、医学会がもっと医師をちゃんと教育してくれないと」。

もう、なりふり構わぬ責任のなすりあい――。



31人も死んでいるのに。
死なないまでも危険な薬を飲まされた子どもたちがこんなに沢山いるというのに。
“なんでもかんでも薬でお手軽解決”文化の種を蒔いてきた責任だって
双方にないわけじゃないだろうに。


2008.11.19 / Top↑
オーストラリアで行われた10代の若者対象の調査で

全国の10代の少年の3人に1人が
「女性への暴行はたいしたことではない」と考えており、
ほぼ同数が
「ほとんどの暴行は、相手がそういう気になるようなことをするから起こる」と考えている。

こうした男子の姿勢には
親、同世代の仲間、メディアやポルノからの悪影響があると思われ、
青少年に関る分野で働いている専門家なども
男子の考え方には調査結果と同じ傾向を実感しているという。

女の子では、多く(具体的な割合とか数字はありません)に
レイプされたり、されそうになった経験があり、
高校1年生女子の3分の1が望まないセックスの経験があると答えた。

また首都の10代の若者の5人に1人は
家庭で母親(義母を含む)への暴行を目撃した経験を持っている。

【お断り】
原文では violence なので最初は「暴力」と訳していたのですが、
記事全体からは、意味するところの中心はレイプやそれに近い行動のように思われ、
その後「暴行」という訳に変えました。

ただ、そうなると5人に1人が家庭で母親へのviolenceを目撃しているという話は……?
こちらには殴る、蹴る、などの暴行も含まれていると思いたいのですが……。



読んで、なんだか胸騒ぎのようなものを覚えた。

世の中の空気が若者の気分に着実に反映されているようで。
2008.11.19 / Top↑