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デンマーク、ストックホルムのKarolinska大学病院で
アルツハイマー病の患者の脳に
NGF(神経成長ファクター)と呼ばれるたんぱく質を生成するカプセルを埋め込む
新治療の臨床実験が行われており、

今年3月に3人、9月にも3人が手術を受け、経過は良好である、とのこと。

アルツハイマー病にかかると
記憶や時間の認識、問題解決などの機能を司る脳の細胞が破壊されるが、
この治療は、それらの細胞の破壊を抑止するもの。



以前アメリカで
認知症患者の身体にインプラントを埋め込んで徘徊防止に役立てようと実験を計画した
Verichipという会社が批判を浴びたことがありましたが、

徘徊防止と違って治療となると、
脳へのインプラントもVerichipとはまた別の話になるのでしょうか。

どういう症状の患者さんに行われたのか、
また「患者のその後の経過は良好」という、その「良好」の中身も
全く具体的に出てきていないので詳細は分かりませんが、
臨床応用される前に安全性は十分に確認されたのでしょうか。

英国で解禁されたとたんにリスクが大きすぎると販売停止になったヤセ薬のように
見切り発車でなければいいのですが。

ふと、
デンマークが福祉先進国である反面、
長く優生政策がとられた国でもあったことを思い出したりして。
2008.11.06 / Top↑
現在では
日焼け止めや、しわ取りクリームなど
多くの化粧品にナノ分子が使われていますが、

消費者団体 Which? が
そうした化粧品を長期に使用した場合の安全性に疑問を投げかけています。

Which? が主だった化粧品会社にナノテクノロジーの使用についてアンケートを実施したところ、
多くの会社が日焼け止めとアンチ・エイジング化粧品での使用を認めました。

科学者らが気がかりとするところでは
日焼け止めに使われたナノ素材が
日に焼けてしまった皮膚を漂白してしまうこと。

さらにアンチ・エイジングのしわ取りクリームに使われている
fullerenesと呼ばれるナノ素材が肌に浸透してしまう可能性にも。

Which? では、
ナノテクそのものが悪いわけではなく、
化粧品においても大きな新しい可能性を秘めていることは間違いないのだが
現在のところではどの商品にどのように使われているかが明らかでなく、
安全性の検査もきちんと行われておらず
要するに分からないことが多すぎるのだ、と。

英国政府は2006年に
化粧品会社が自発的に安全テストの結果を公表する制度を作ったものの、
実際には十分な透明性を確保するにいたっていないため、
Which? では政府がきちんと監督することを求めている。

Safety fears over nanocosmetics
The BBC, November 5, 2008


化粧品に限らず、買い物に行くと、
「ナノテクで驚異の○○」とか「ナノ分子配合」などという謳い文句は
あちこちで眼にします。

すると、それが何なのかカラクリなんて、ちっとも分からないまま
「自分たちには理解できないほど進んだ最先端のテクノロジー」が駆使されていて
「だから、モンクなしに素晴らしいのに違いない!」というイメージが
そこはかとなく、くっついてくるのは確か。

やっぱり「科学とテクノロジー」様の前に、我知らず、ひれ伏しているのでしょうか。
2008.11.06 / Top↑