2000年にヒトゲノム読解を巡ってCraig Ventorとしのぎを削った英国の科学者John Sulstonが、世界で初の人造生命体に特許なんか認めたら、作った人間に遺伝子工学の分野における独占権を与えるようなものだ、と警告。:まぁ、言ってくれないよりはいいけど、でも、それは、ヒトゲノムで既に先鞭がつけられてしまったことなんでは? これよりずっと地味だけど、乳がんの遺伝子変異を巡って特許を出せ、出すなの争いは、こちらのエントリーで拾った。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/science_and_environment/10150685.stm
ゲイツ財団の私設WHOとも言われるワシントン大学のIHMEが、各国の妊産婦・新生児・乳幼児の死亡率を調査し、報告書を出した。全体に 1970年代からすると6割も減。
http://www.mothercares.net/10234/childhood-deaths-down-60-percent-since-1970-study-afp/
さらに報告書には、Dr. Murrayがいうところの「各国の成績表」もあって、各国が自国の「成績」を巡って大騒ぎしている。関連ニュース各国から目白押し。ちなみにグローバルヘルスの「成績表」は去年の7月に出ている。これからも、次々に成績表を出して行くんだろう。G財団の興味の優先順位に応じて。そして、世界各国が己の成績を意識させられていく。数値で出るということは、その数値に踊らされるということでもある。結局、数値を出すものが笛を吹くことになる。
http://www.csmonitor.com/World/Global-News/2010/0524 /Top-10-countries-with-most-improved-child-mortality-rates(改善率トップ10)。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/8696690.stm(英国は後れをとって悔しそう)。
http://www.straitstimes.com/BreakingNews/TechandScience/Story/STIStory_530548.html
http://news.smh.com.au/breaking-news-world/world-childhood-deaths-down-60-per-cent-20100524-w4p6.html
http://health.usnews.com/health-news/family-health/childrens-health/articles/2010/05/24/global-death-rate-for-children-lower-than-thought.html
Murray医師の長年のパートナー、Queensland大学のLopez医師もご機嫌でご登場。
http://www.uq.edu.au/news/?article=21203
早産にも遺伝子決定説。:死産、早産についての研究は、ワクチン研究と同様、雨後のタケノコ。ゲイツ財団のゼニが雨。研究はタケノコ。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/8701628.stm
人類は長生きになった。世界中の国がトップを走る日本の後を追いかけて高齢化する。でも、悪いことばかりじゃない。人類世界もまた成熟しよう。後に続く世代に地球環境を残すために、ブーマー世代がちょっとペースを落として、成熟した世の中を作れば。:いやぁ、成熟とは逆方向に向かっているんでは? なんか、こう、頭がいいだけの未成熟な単細胞バカがどんどん増えているような気がする。
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2010/05/24/AR2010052402607.html?wpisrc=nl_cuzhead
米国の老老介護。
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2010/05/24/AR2010052402603.html?wpisrc=nl_cuzhead
英国新政権のソーシャルケア大臣は、認知症介護に詳しい人みたい。アルツハイマー病協会から歓迎の意。:英国には介護に関係した大臣が副大臣も含めて、なにやら各種いるので、イマイチわかりきらない。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/189660.php
カナダの癌協会が政府に対して、家族介護者戦略を立てるよう求めているらしい。その他、終末期医療についても。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/189664.php
10歳と11歳とが8歳をレイプした英国の裁判で、男の子2人に有罪判決。英国史上最年少。
http://www.guardian.co.uk/uk/2010/may/24/boys-found-guilty-attempted-rape
その裁判で子どもたちに配慮がなさすぎるという怒りの声が上がっている。:いや、その声、上がるのが遅すぎ。一般から声が上がる前に、関係者がそういう意識を欠いていたということが信じられない。13日、14日の補遺で拾ったけど、女の子への質問ビデオをそのまま流したり、次の日には別室での質問の映像をリアルタイムで流したり、男の子たちを普通に被告席に座らせたり、いくら後ろ姿にせよスケッチが新聞に出たり。英国の大人たち、感覚がおかしいよ。
http://business.timesonline.co.uk/tol/business/law/article7135585.ece
9.11のテロのストレスが影響して、男児の流産が増えている可能性。:なんで男児なんだろう。気になりつつ、リードしか読んでいないので分からない。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/8701145.stm
ワクチン=自閉症犯人説のきっかけになった論文をLancetに書いた医師、英国での医師登録抹消へ。dishonestyと、患者である子どもたちの最善の利益に反する行動の2点について、30もの罪状。 :ふ~ん……。じゃぁ、Biederman医師は?
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/8695267.stm
http://www.guardian.co.uk/society/2010/may/24/andrew-wakefield-struck-off-gmc
http://www.nytimes.com/2010/05/25/health/policy/25autism.html?th&emc=th
http://news.bbc.co.uk/2/hi/science_and_environment/10150685.stm
ゲイツ財団の私設WHOとも言われるワシントン大学のIHMEが、各国の妊産婦・新生児・乳幼児の死亡率を調査し、報告書を出した。全体に 1970年代からすると6割も減。
http://www.mothercares.net/10234/childhood-deaths-down-60-percent-since-1970-study-afp/
さらに報告書には、Dr. Murrayがいうところの「各国の成績表」もあって、各国が自国の「成績」を巡って大騒ぎしている。関連ニュース各国から目白押し。ちなみにグローバルヘルスの「成績表」は去年の7月に出ている。これからも、次々に成績表を出して行くんだろう。G財団の興味の優先順位に応じて。そして、世界各国が己の成績を意識させられていく。数値で出るということは、その数値に踊らされるということでもある。結局、数値を出すものが笛を吹くことになる。
http://www.csmonitor.com/World/Global-News/2010/0524 /Top-10-countries-with-most-improved-child-mortality-rates(改善率トップ10)。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/8696690.stm(英国は後れをとって悔しそう)。
http://www.straitstimes.com/BreakingNews/TechandScience/Story/STIStory_530548.html
http://news.smh.com.au/breaking-news-world/world-childhood-deaths-down-60-per-cent-20100524-w4p6.html
http://health.usnews.com/health-news/family-health/childrens-health/articles/2010/05/24/global-death-rate-for-children-lower-than-thought.html
Murray医師の長年のパートナー、Queensland大学のLopez医師もご機嫌でご登場。
http://www.uq.edu.au/news/?article=21203
早産にも遺伝子決定説。:死産、早産についての研究は、ワクチン研究と同様、雨後のタケノコ。ゲイツ財団のゼニが雨。研究はタケノコ。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/8701628.stm
人類は長生きになった。世界中の国がトップを走る日本の後を追いかけて高齢化する。でも、悪いことばかりじゃない。人類世界もまた成熟しよう。後に続く世代に地球環境を残すために、ブーマー世代がちょっとペースを落として、成熟した世の中を作れば。:いやぁ、成熟とは逆方向に向かっているんでは? なんか、こう、頭がいいだけの未成熟な単細胞バカがどんどん増えているような気がする。
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2010/05/24/AR2010052402607.html?wpisrc=nl_cuzhead
米国の老老介護。
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2010/05/24/AR2010052402603.html?wpisrc=nl_cuzhead
英国新政権のソーシャルケア大臣は、認知症介護に詳しい人みたい。アルツハイマー病協会から歓迎の意。:英国には介護に関係した大臣が副大臣も含めて、なにやら各種いるので、イマイチわかりきらない。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/189660.php
カナダの癌協会が政府に対して、家族介護者戦略を立てるよう求めているらしい。その他、終末期医療についても。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/189664.php
10歳と11歳とが8歳をレイプした英国の裁判で、男の子2人に有罪判決。英国史上最年少。
http://www.guardian.co.uk/uk/2010/may/24/boys-found-guilty-attempted-rape
その裁判で子どもたちに配慮がなさすぎるという怒りの声が上がっている。:いや、その声、上がるのが遅すぎ。一般から声が上がる前に、関係者がそういう意識を欠いていたということが信じられない。13日、14日の補遺で拾ったけど、女の子への質問ビデオをそのまま流したり、次の日には別室での質問の映像をリアルタイムで流したり、男の子たちを普通に被告席に座らせたり、いくら後ろ姿にせよスケッチが新聞に出たり。英国の大人たち、感覚がおかしいよ。
http://business.timesonline.co.uk/tol/business/law/article7135585.ece
9.11のテロのストレスが影響して、男児の流産が増えている可能性。:なんで男児なんだろう。気になりつつ、リードしか読んでいないので分からない。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/8701145.stm
ワクチン=自閉症犯人説のきっかけになった論文をLancetに書いた医師、英国での医師登録抹消へ。dishonestyと、患者である子どもたちの最善の利益に反する行動の2点について、30もの罪状。 :ふ~ん……。じゃぁ、Biederman医師は?
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/8695267.stm
http://www.guardian.co.uk/society/2010/may/24/andrew-wakefield-struck-off-gmc
http://www.nytimes.com/2010/05/25/health/policy/25autism.html?th&emc=th
2010.05.25 / Top↑
去年11月に以下のエントリーで取り上げた事件で、きわめて重大な続報。
妻の自殺幇助で逮捕されたITコンサル男性が「英国にもDignitasを」
去年の秋、妻Margaetさんのヘリウム自殺を幇助した夫Michael Bateman氏に対して、
英国公訴局は不起訴の判断を下しました。
CPS(英国検察局)の特別犯罪決定部門の弁護士が決定し、
自殺幇助の起訴について最終的な承認権限を持つ公訴局長(DPP)が認めたもの。
前者の弁護士 Bryan Boulter氏が起訴が公益にならないと判断した理由としては、
・頭にかぶった袋のひもを締めたのもガスのスイッチを入れたのも妻自身
・何年も慢性的な痛みに苦しんできた妻に自殺したいとの希望があったのは明らか
・夫の動機が完全に共感・おもいやりからのものであることは非常に明らか
・妻を深く愛し、何年も日々のケアを担ってきた
・警察の捜査にも協力し、自殺を手伝ったことを認めている
・経済的な動機からしたことだと思わせるものは何もない
このケースの不起訴判断により、英国は法改正をすることなしに、
世界のどの国にも先駆けて、事実上、身近な者による自殺幇助を合法化したのでは――?
――――――――
このケースについて、
私がものすごく気になっているのは、
何年も寝たきりだった妻のMargaretさんの障害が
医師によって診断されていないこと。
それは、適切な医療介入や支援が入ることで、もしかしたら
状態が改善する可能性があったということかもしれないのに、
そこのところの支援の可能性を言う人がどこにもいないまま、
ただ本人の長年の苦しみと夫の献身だけが言われ、
夫が愛からしたことだから死なせても罪に問わないというのは
ちょうどGilderdale事件の構図とそっくりだ。
夫婦も親子も、家族の関係は密室の中にある。
これについては冒頭リンクの11月のエントリーにも書いたけれど、
介護する人と介護される人との関係だって、それほど単純じゃない。
Margaretさんの自殺幇助も密室で起こったことだ。
頭にかぶった袋のひもを締め、ガスのスイッチを入れたのが本人だというのは
夫の証言以外にありえないと思うのだけど、
それが事実だということは、一体どうやって証明できるというのだろう。
仮に本当に本人だったとしても、
家族のような濃密な関係性の中で、人は互いに操作・コントロールしあうものだ。
家族に操作・コントロールされて、本当は望んでもいないことを
あたかも自ら望んでいるかのように演じつつ、やらされている人は、
子どもにはもちろん、大人にだって、いないわけではない。
もしも、介護する人される人の間に、そういう関係性が潜んでいたら、
介護されている人に「死にたい」と言わせるくらい、たぶん簡単なことだ。
そうじゃなくても、介護される立場で全く罪悪感を感じずにいることなど難しいのだから。
そもそも人の愛というもの自体が、愛があれば100%単色の愛だけ、というようなものじゃない。
愛と憎とは合わせ鏡だし、人の気持ちは常に揺れ動いて定まらず、決して単色ではない。
愛のステレオタイプほど、人の心の複雑さを見えにくくしてしまうものはない。
それだけに、愛が口実に使われる時、そこには警戒しなければならないものが匂ってくる。
介護を巡っては、
家族に愛情さえあれば、どんなに過酷な介護だって担えるはずだという神話によって
巧妙に介護を家族に押しこめる仕掛けが社会にあると
私はずっとこのブログで書いてきたのだけれど、
そうした家族の愛情神話が温存されたまま、それが、くるっと陰画に反転されて、
ここで自殺幇助の正当化に利用され始めているような気がしてならない。
愛があれば介護は担えるはずなのだから、愛がなければ介護は担えないわけで、
介護している事実は、すなわち愛情の証明になる。
だから逆に介護さえしていれば、死なせたって、それは愛の行為であり、
DPPのガイドラインに沿っていると解釈することに矛盾はない。
それなら、介護者による自殺幇助は不起訴がデフォルトということだ。
それは、つまるところ、
愛情の証明として介護を担うことと引き換えに、
夫婦や親子の間にある微妙な関係性の綾とか闇には目をつぶって、
殺しても免罪してあげますよ、表向きの帳尻を合わせてくれさえすれば……
……という社会と介護者の間の暗黙の取引にはならないのか――?
それは、煎じつめれば、
家族で介護しきれなくなった障害者は
愛情を証明できる期間の介護を経たら、それなりの表向きを取り繕って
殺してもらって構わない、というメッセージにはならないのか――?
【DPP自殺幇助起訴判断ガイドライン関連】
DPPの自殺幇助に関する起訴判断のガイドラインを読む 1(2010/3/8)
DPPの自殺幇助に関する起訴判断のガイドラインを読む 2(2010/3/8)
【Gilderdale事件関連エントリー】
Gilderdale事件:「慈悲殺」を「自殺幇助」希望の代理決定として正当化する論理(2008/4/18)
慢性疲労症候群の娘を看護師の母親がモルヒネで殺したGilderdale事件(2010/1/19)
Gilderdale事件から、自殺幇助議論の落とし穴について(2010/1/22)
Gilderdale事件で母親に執行猶予(2010/1/26)
Gilderdale事件:こんな「無私で献身的な」母親は訴追すべきではなかった、と判事(2010/1/26)
『Gilderdale事件はダブル・スタンダードの1例』とME患者(2010/1/29)
妻の自殺幇助で逮捕されたITコンサル男性が「英国にもDignitasを」
去年の秋、妻Margaetさんのヘリウム自殺を幇助した夫Michael Bateman氏に対して、
英国公訴局は不起訴の判断を下しました。
CPS(英国検察局)の特別犯罪決定部門の弁護士が決定し、
自殺幇助の起訴について最終的な承認権限を持つ公訴局長(DPP)が認めたもの。
前者の弁護士 Bryan Boulter氏が起訴が公益にならないと判断した理由としては、
・頭にかぶった袋のひもを締めたのもガスのスイッチを入れたのも妻自身
・何年も慢性的な痛みに苦しんできた妻に自殺したいとの希望があったのは明らか
・夫の動機が完全に共感・おもいやりからのものであることは非常に明らか
・妻を深く愛し、何年も日々のケアを担ってきた
・警察の捜査にも協力し、自殺を手伝ったことを認めている
・経済的な動機からしたことだと思わせるものは何もない
このケースの不起訴判断により、英国は法改正をすることなしに、
世界のどの国にも先駆けて、事実上、身近な者による自殺幇助を合法化したのでは――?
――――――――
このケースについて、
私がものすごく気になっているのは、
何年も寝たきりだった妻のMargaretさんの障害が
医師によって診断されていないこと。
それは、適切な医療介入や支援が入ることで、もしかしたら
状態が改善する可能性があったということかもしれないのに、
そこのところの支援の可能性を言う人がどこにもいないまま、
ただ本人の長年の苦しみと夫の献身だけが言われ、
夫が愛からしたことだから死なせても罪に問わないというのは
ちょうどGilderdale事件の構図とそっくりだ。
夫婦も親子も、家族の関係は密室の中にある。
これについては冒頭リンクの11月のエントリーにも書いたけれど、
介護する人と介護される人との関係だって、それほど単純じゃない。
Margaretさんの自殺幇助も密室で起こったことだ。
頭にかぶった袋のひもを締め、ガスのスイッチを入れたのが本人だというのは
夫の証言以外にありえないと思うのだけど、
それが事実だということは、一体どうやって証明できるというのだろう。
仮に本当に本人だったとしても、
家族のような濃密な関係性の中で、人は互いに操作・コントロールしあうものだ。
家族に操作・コントロールされて、本当は望んでもいないことを
あたかも自ら望んでいるかのように演じつつ、やらされている人は、
子どもにはもちろん、大人にだって、いないわけではない。
もしも、介護する人される人の間に、そういう関係性が潜んでいたら、
介護されている人に「死にたい」と言わせるくらい、たぶん簡単なことだ。
そうじゃなくても、介護される立場で全く罪悪感を感じずにいることなど難しいのだから。
そもそも人の愛というもの自体が、愛があれば100%単色の愛だけ、というようなものじゃない。
愛と憎とは合わせ鏡だし、人の気持ちは常に揺れ動いて定まらず、決して単色ではない。
愛のステレオタイプほど、人の心の複雑さを見えにくくしてしまうものはない。
それだけに、愛が口実に使われる時、そこには警戒しなければならないものが匂ってくる。
介護を巡っては、
家族に愛情さえあれば、どんなに過酷な介護だって担えるはずだという神話によって
巧妙に介護を家族に押しこめる仕掛けが社会にあると
私はずっとこのブログで書いてきたのだけれど、
そうした家族の愛情神話が温存されたまま、それが、くるっと陰画に反転されて、
ここで自殺幇助の正当化に利用され始めているような気がしてならない。
愛があれば介護は担えるはずなのだから、愛がなければ介護は担えないわけで、
介護している事実は、すなわち愛情の証明になる。
だから逆に介護さえしていれば、死なせたって、それは愛の行為であり、
DPPのガイドラインに沿っていると解釈することに矛盾はない。
それなら、介護者による自殺幇助は不起訴がデフォルトということだ。
それは、つまるところ、
愛情の証明として介護を担うことと引き換えに、
夫婦や親子の間にある微妙な関係性の綾とか闇には目をつぶって、
殺しても免罪してあげますよ、表向きの帳尻を合わせてくれさえすれば……
……という社会と介護者の間の暗黙の取引にはならないのか――?
それは、煎じつめれば、
家族で介護しきれなくなった障害者は
愛情を証明できる期間の介護を経たら、それなりの表向きを取り繕って
殺してもらって構わない、というメッセージにはならないのか――?
【DPP自殺幇助起訴判断ガイドライン関連】
DPPの自殺幇助に関する起訴判断のガイドラインを読む 1(2010/3/8)
DPPの自殺幇助に関する起訴判断のガイドラインを読む 2(2010/3/8)
【Gilderdale事件関連エントリー】
Gilderdale事件:「慈悲殺」を「自殺幇助」希望の代理決定として正当化する論理(2008/4/18)
慢性疲労症候群の娘を看護師の母親がモルヒネで殺したGilderdale事件(2010/1/19)
Gilderdale事件から、自殺幇助議論の落とし穴について(2010/1/22)
Gilderdale事件で母親に執行猶予(2010/1/26)
Gilderdale事件:こんな「無私で献身的な」母親は訴追すべきではなかった、と判事(2010/1/26)
『Gilderdale事件はダブル・スタンダードの1例』とME患者(2010/1/29)
2010.05.25 / Top↑
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