George Exoo師といえば、かなり前にいくつかのエントリーでとりあげた
聖職者でありながら、恐るべき「死の伝道師」で、
これまでに100人以上の自殺を幇助し、
それ以外にも電話で指南して死なせた人が20人もいると豪語している人物。
アイルランドの首都ダブリンで女性を死なせた件で
07年にはWest Virginiaで4ヶ月間投獄されたこともあります。
そのExoo師がNorth CarolinaのGastonia市で
ターミナルな病状の人を死なせてあげるホスピスを設立しようと企て
市当局に許可を申請中とのこと。
ターミナルな人たちを「素早く、苦しまずに」死なせてあげたい、と。
以下の記事によれば、NC州は米国で唯一、
自殺幇助を違法と定める州法の規定を持たない州なのだとか。
そこを狙った計画なのでしょうが、
市が許可するかどうかは不透明。
Assisted suicide activist plans Gastonia ‘right to die’ hospice
News 14 Carolina, September 13, 2010
Exooについては、08年にGuardianの記者が本人に密着して詳細な記事を書いており、
上記ダブリンの事件の詳細も含め、こちらのエントリーにまとめています。
さしもの死の自己決定権ロビー仲間ですら呆れるほどの露骨さで
中には、彼は人が死ぬのを見ることに快感を覚えている、と指摘する人も。
また、この時、彼の助手をしており、
「値段さえ折り合えば、どんな人でも死なせてあげる」と発言していた女性Susanは
07年にニュージーランドでウツ病女性の自殺を幇助したとして
今年3月に起訴されました。
(現在、米国にいるため、NZに行かない限り逮捕はされませんが)
オランダでもオレゴン州でも、
以下にリンクするように似たような動きが出てきています。
幇助自殺者が毎年1割ずつ増えるオランダで「安楽死クリニック」求める声(2010/8/12)
全国平均より35%も自殺率高いOR州で、それでも尊厳死法に消極的だとホスピス批判(2010/9/13)
ホスピスは、死にに行く場所ではない、
残された時間をその人らしく生きるために行く場所なのだと
私は捉えていたのだけれど、
ホスピスは、死の自己決定権ロビーたちによって、
「どうせ死ぬ人」たちを「どうせ死ぬなら、素早く苦しまずに、ひと思いに」
つまり「医療費も介護の手間をかけずに、さっさと」死なせる場所へと、
変質させられていきそうな気配となってきました。
聖職者でありながら、恐るべき「死の伝道師」で、
これまでに100人以上の自殺を幇助し、
それ以外にも電話で指南して死なせた人が20人もいると豪語している人物。
アイルランドの首都ダブリンで女性を死なせた件で
07年にはWest Virginiaで4ヶ月間投獄されたこともあります。
そのExoo師がNorth CarolinaのGastonia市で
ターミナルな病状の人を死なせてあげるホスピスを設立しようと企て
市当局に許可を申請中とのこと。
ターミナルな人たちを「素早く、苦しまずに」死なせてあげたい、と。
以下の記事によれば、NC州は米国で唯一、
自殺幇助を違法と定める州法の規定を持たない州なのだとか。
そこを狙った計画なのでしょうが、
市が許可するかどうかは不透明。
Assisted suicide activist plans Gastonia ‘right to die’ hospice
News 14 Carolina, September 13, 2010
Exooについては、08年にGuardianの記者が本人に密着して詳細な記事を書いており、
上記ダブリンの事件の詳細も含め、こちらのエントリーにまとめています。
さしもの死の自己決定権ロビー仲間ですら呆れるほどの露骨さで
中には、彼は人が死ぬのを見ることに快感を覚えている、と指摘する人も。
また、この時、彼の助手をしており、
「値段さえ折り合えば、どんな人でも死なせてあげる」と発言していた女性Susanは
07年にニュージーランドでウツ病女性の自殺を幇助したとして
今年3月に起訴されました。
(現在、米国にいるため、NZに行かない限り逮捕はされませんが)
オランダでもオレゴン州でも、
以下にリンクするように似たような動きが出てきています。
幇助自殺者が毎年1割ずつ増えるオランダで「安楽死クリニック」求める声(2010/8/12)
全国平均より35%も自殺率高いOR州で、それでも尊厳死法に消極的だとホスピス批判(2010/9/13)
ホスピスは、死にに行く場所ではない、
残された時間をその人らしく生きるために行く場所なのだと
私は捉えていたのだけれど、
ホスピスは、死の自己決定権ロビーたちによって、
「どうせ死ぬ人」たちを「どうせ死ぬなら、素早く苦しまずに、ひと思いに」
つまり「医療費も介護の手間をかけずに、さっさと」死なせる場所へと、
変質させられていきそうな気配となってきました。
2010.09.15 / Top↑
8月に以下のエントリーで紹介した
Diekema医師のNPRインタビューに
リスナーからの抗議が殺到し、局のオンブズマンが乗り出す騒ぎに。
包皮切除件数減少を反対運動のせいだと騒ぐDiekemaのポチ踊り(2010/8/23)
特に、包皮切除に反対している人たちは「常に感情的だ」とDiekemaが述べたことについて、
激しいリアクションが起こったという。
番組の編集者は
「Diekemaは実際には20分間のインタビューでそれなりに賛否両方の立場を
紹介してくれたのですが、4分間に編集する作業でバランスが悪くなってしまった。
確かにDiekemaははっきりと一方の意見だったのだから、
別の編集の仕方をするとか、反対意見の人を加えるべきだった」と。
NPR Listeners irate over clipped circumcision interview
Radio Survivor, September 13, 2010
しかし、以下のオンブズマンのブログ記事は
もう少し詳細にDiekema発言を点検しており、
反対する人たちは包皮切除のことをいつも「性器切断」だと称すると
Diekemaが述べたのは正確ではない、
実際に抗議してきた反対運動の公式サイトとリンクされているサイトを調べてみたが
そのどこにも「性器切断」と書いた個所はなかった、と指摘。
(ちなみにAshley事件でも、Diekemaの発言が不正確なことは多い)
また、放送された個所に
反対する人たちは、その激しさからintactivistsと呼ばれると
インタビュアーのCornishが語り、それに続いて
Diekemaと2人でくすくす笑う場面があり、
NPRが包皮切除に反対する立場の人たちをバカにしているように
リスナーには聞こえてしまった、とも。
NPRには抗議の電話とメールが届き、
サイトの記事には253のコメントが入ったとのこと。
今日、改めて覗いてみると、最後のコメントになかなか説得力があって、
「先進国の中で、米国はエイズ感染率が高い、
同時に宗教以外の理由で包皮切除を行っている先進諸国の中で唯一の国でもある、
包皮切除にエイズ感染予防効果があるなら、なぜ米国のエイズ感染率は高いのか、
多くの男児に行われているアフリカで感染率がなぜ高いのか」
(まぁ、Diekema医師にとっても、たぶんNPRにとっても問題はそういうことではなく、
包皮切除でエイズ感染が6割方減らせるとBill Gates氏が思いこみ、
安価な予防策として普及させようと考えていることの方なのでは……?)
Interview about Circumcision: Not the Whole Story
NPR ombudsman with Alicia Shepard
September 9, 2010
番組の編集者は、意見が対立している問題だけに
倫理学者なら両方の立場を解説してくれるだろうと考えてDiekemaに頼んだ、と
言い訳しているけど、それは、ウソ臭いと思うなぁ……。
なにしろ、このNPRの放送には以下のような動向が先行していた。
Gatesの一声で、男児包皮切除にエビデンスが出てくるわ、小児科学会もCDCも方針を転換するわ(2010/8/16)
しかも、そういう中でDiekemaが
小児科学会の包皮切除検討班のメンバーとして
中立の立場のガイドラインを見直す作業に関わっていることを
まさか依頼する際に編集者が知らなかったわけでもあるまいし。
中立の立場で解説できる倫理学者なら他にいくらでもいるのだから、
たぶんNPRは最初から承知の上でDiekemaを引っ張り出している。
それでもまだ、批判を浴びた問題発言はDiekemaの責任ではなく、
あくまでも編集上の問題だと自ら責めを負おうとするなんて、
それはメディアの姿勢として立派なのか、はたまた、
そこまで誰ぞに気をかねるほど腐っているということなのか……?
それにしても、Diekema医師はこのところ、
米小児科学会の女性器切除に関する指針でも、批判を浴びて撤回するなど、
大きなチョンボが続いておられます。
いずれも、誰ぞの意を汲んだポチ踊りに励んだばかりに――。
Diekema医師のNPRインタビューに
リスナーからの抗議が殺到し、局のオンブズマンが乗り出す騒ぎに。
包皮切除件数減少を反対運動のせいだと騒ぐDiekemaのポチ踊り(2010/8/23)
特に、包皮切除に反対している人たちは「常に感情的だ」とDiekemaが述べたことについて、
激しいリアクションが起こったという。
番組の編集者は
「Diekemaは実際には20分間のインタビューでそれなりに賛否両方の立場を
紹介してくれたのですが、4分間に編集する作業でバランスが悪くなってしまった。
確かにDiekemaははっきりと一方の意見だったのだから、
別の編集の仕方をするとか、反対意見の人を加えるべきだった」と。
NPR Listeners irate over clipped circumcision interview
Radio Survivor, September 13, 2010
しかし、以下のオンブズマンのブログ記事は
もう少し詳細にDiekema発言を点検しており、
反対する人たちは包皮切除のことをいつも「性器切断」だと称すると
Diekemaが述べたのは正確ではない、
実際に抗議してきた反対運動の公式サイトとリンクされているサイトを調べてみたが
そのどこにも「性器切断」と書いた個所はなかった、と指摘。
(ちなみにAshley事件でも、Diekemaの発言が不正確なことは多い)
また、放送された個所に
反対する人たちは、その激しさからintactivistsと呼ばれると
インタビュアーのCornishが語り、それに続いて
Diekemaと2人でくすくす笑う場面があり、
NPRが包皮切除に反対する立場の人たちをバカにしているように
リスナーには聞こえてしまった、とも。
NPRには抗議の電話とメールが届き、
サイトの記事には253のコメントが入ったとのこと。
今日、改めて覗いてみると、最後のコメントになかなか説得力があって、
「先進国の中で、米国はエイズ感染率が高い、
同時に宗教以外の理由で包皮切除を行っている先進諸国の中で唯一の国でもある、
包皮切除にエイズ感染予防効果があるなら、なぜ米国のエイズ感染率は高いのか、
多くの男児に行われているアフリカで感染率がなぜ高いのか」
(まぁ、Diekema医師にとっても、たぶんNPRにとっても問題はそういうことではなく、
包皮切除でエイズ感染が6割方減らせるとBill Gates氏が思いこみ、
安価な予防策として普及させようと考えていることの方なのでは……?)
Interview about Circumcision: Not the Whole Story
NPR ombudsman with Alicia Shepard
September 9, 2010
番組の編集者は、意見が対立している問題だけに
倫理学者なら両方の立場を解説してくれるだろうと考えてDiekemaに頼んだ、と
言い訳しているけど、それは、ウソ臭いと思うなぁ……。
なにしろ、このNPRの放送には以下のような動向が先行していた。
Gatesの一声で、男児包皮切除にエビデンスが出てくるわ、小児科学会もCDCも方針を転換するわ(2010/8/16)
しかも、そういう中でDiekemaが
小児科学会の包皮切除検討班のメンバーとして
中立の立場のガイドラインを見直す作業に関わっていることを
まさか依頼する際に編集者が知らなかったわけでもあるまいし。
中立の立場で解説できる倫理学者なら他にいくらでもいるのだから、
たぶんNPRは最初から承知の上でDiekemaを引っ張り出している。
それでもまだ、批判を浴びた問題発言はDiekemaの責任ではなく、
あくまでも編集上の問題だと自ら責めを負おうとするなんて、
それはメディアの姿勢として立派なのか、はたまた、
そこまで誰ぞに気をかねるほど腐っているということなのか……?
それにしても、Diekema医師はこのところ、
米小児科学会の女性器切除に関する指針でも、批判を浴びて撤回するなど、
大きなチョンボが続いておられます。
いずれも、誰ぞの意を汲んだポチ踊りに励んだばかりに――。
2010.09.15 / Top↑
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